教育現場レポート

　ブラックバイトというと少し前までは、飲食店というイメージがあったが、最近は教育業界の方が多く取り上げられている。

　景気がわるくなると、一番に削られるのが教育費ではないか？
　月に１０万円以上、塾や家庭教師にかけている家も多かったです。
　でも、生活することだけでも大変な世の中になってきました。
　塾や家庭教師もどんどん値段を下げてきています。
　しわ寄せがくるのは、人件費でしょう。
　私たちは、いちばんいい時期にたくさんもらってきた世代かもしれません。
　交通費もいい営業マンがとってきた仕事は、交通費も多めに、授業料も多めにとってきてくれました。
　そんな時代でも、今から思うと、同じ家庭教師の派遣会社でも、いい仕事と悪い仕事がありました。
　いい加減な、うまいこと言って安い値段でとってきた仕事は、家庭教師です。

　別途交通費といっても、何とかとれた仕事では、交通費なしでもいいですからといってとってきたしごとなのかもしれないです。
　キャリアをつめば、いい仕事をまわしてもらえるし、そうでなければひどい仕事がまわってきます。

　１０年ぐらい前に少しだけ家庭教師をしていたときも、最初の仕事で、追加の仕事、夏休みにプラス１０回分とかをもらったら、営業さんがどんどん私に仕事をまわしてくれましたし、時給を高く設定してとってきてくれました。
　入って３ヶ月ぐらいで、一番多く生徒を抱えるぐらいになりました。

　厳しい家計をやりくりしながら、お金をかけてもらっているのです。
　もらってるお金も大事ですが、キャリアもないものに支払ってもらってるのです。
　こちらが感謝して、誠意をもって対応すれば、必ず自分に返ってきます。
　営業の方が、がんばってとってこられた仕事を、こちらの対応の仕方で無駄にしてしまうこともあるのです。
　私も学生の頃の家庭教師や塾の仕事は、お粗末だったと思うし、よくお金を払ってもらってたなあと思います。
　でも、１人１人が今の私を作ってくれたので、今まで関わった全ての人に感謝するとともに、今関わっている生徒たちにも敬意を払いながら教えています。
　
　塾や家庭教師も時給はいいけど、何も手当のない時間もあるので時給になおせば、割にあわないと感じることも多かったですけれども、自分の価値を上げればいいんだと気付いて、自分を変えることが、向上することがとても楽しいです。
　最近、駅前で高校生にチラシを配ってる学生をよく見かけます。
　バイト代はでているのかなあ？と思いながら見ています。
　
　高校生も受け取ってくれないし、大変だなあとみています。
　保護者かどうかわからないけど、大人にも配ったら多少の可能性はあるかもしれないけど、確実な高校生にしか配らないんだなあと思いながら見ています。
　家のポストにも塾のチラシは毎日のように入っています。

　いずれはまた再開したいとは思っていますが、今は時期ではないと思うので、学校で講師をしています。
　中断して３年ぐらいになりますが、この業界の状態はよくないなあと感じる毎日です。