教育現場レポート

　３年ぐらい前までは、塾は強気の姿勢で、横柄なところが多かったと思います。
　学校に対しても、威圧的でした。

　例えば、近年、教室数を増やしてきたM塾は、中学生の塾生を対象に高等学校の学校説明会を開いていました。
　学校が塾に協力することはなかったのですが、最近は、中学校の先生の進路指導よりも塾の先生のアドバイスを聞くようになってきたので、部活動などの特別活動をがんばってる子の進路指導も直接高校の顧問の先生と連絡をとって話をし、保護者に合格できると言って、問題になったりしています。
　中学校でやっているような学校説明会も塾で開催するようになり、高等学校も協力するようになりました。
　５年ぐらい前、依頼を断ると、「おたくの高校に生徒を送り込みませんが、いいんですか？」と言われました。
　県内のほとんどの高等学校は、ほとんど参加しているという話でした。
　昨年、前任校で参加していたからという上司とともに参加しました。
　まず、驚いたのが、参加する高校が、県内の私立高校と県立高校が１０校未満で、進学校の参加がありませんでした。
　そして、もっと驚いたのが、参加している生徒、保護者がほとんどいなくて、２時間ぐらいで１０人未満。
　たくさんの資料を要求され、作ってきたけれど、ほとんど配ることもなく終了しました。
　今年は、何度もお願いの電話がありましたが、県立高校は参加しないということが県で決まり、参加しませんでした。
　あれだけ強気で、すごい勢いで教室を増やしてきた塾も、最近は教室の前を通っても活気がないように思います。
　
　先日、中学生対象に体験入学をしていたら、県内では、昔からある大きなK進学塾ですが、飛び込みで受付で資料を配らせてくださいと資料を持って来られました。
　もちろん受付で一緒には配れないので、お断りしました。

　物価も上がり、家計に余裕がなくなってきて、大手の塾ほど経営が大変なことが、予想出来ます。
　朝、駅前でビラを配る塾や予備校も増えてきました。
　ブラックバイトに塾講師や家庭教師がとりあげられるようになってきました。
　１０年前に少しの間、家庭教師をやってましたが、補習の追加を必ずとってきたので、どんどん新規の条件のいい生徒さんの仕事をいただきましたが、とれそうな人からはとってという曖昧な料金設定でした。
　営業の人も、すぐに辞めていくので不安定な職なんだろうと思います。