2016年07月06日
ジャッキー・チェン映画その20感想 ヤング・マスター 師弟出馬
原題:師弟出馬/THE YOUNG MASTER 制作:1980年
ジャッキー・チェン映画を時系列に観るその20
ジャッキー・チェンが初めてゴールデン・ハーベスト社で制作した映画。復讐・敵討ちストーリ
ーから離れ、新しいカンフー映画を目指し、冒頭の獅子舞対決などアイディアに溢れています。
ストーリー
カンフー道場の師匠に拾われて育てられたタイガーとドラゴンは、何かと言うと道場生から親が
いないということを話題にされて悔しい思いをしていた。道場の威信と存続を掛けた獅子舞対決
の日、タイガーはついに道場を裏切り、怪我を装って道場に残るふりをして対戦相手の獅子の頭
を演じて勝ってしまった。代わりに頭を演じたドラゴンは大戦中にそのことに気付いたが、みん
なには黙っていた。ある日そのことがばれてタイガーは道場を追放されてしまう。ドラゴンは師
匠や道場生にいつも孤児とさげすまれてきたからだと涙で訴え、師匠はドラゴンにタイガーをつ
れ戻すように命じた。
時系列で観ているジャッキー映画も20作目を迎えました。1980年に香港で公開された映画の中で
年間1位の興行収入を稼ぎだした「ヤングマスター 師弟出馬」はそれにふさわしい作品でした。
冒頭の獅子舞、京劇学院の頃の弟弟子ユン・ピョウとの共演、これからの映画でも何度も再現され
る床几(イス)を利用したアクション、白扇、煙管、スカートなど小道具を利用したアクションが
冴えわたります。白扇を空中回転させてまた掴むアクションはOKが出るまで500回は繰り返したそう
です。
タイガー探しは意外とあっさりと(途中色々ありましたが)済んでしまいます。途中からタイガーが
加担して脱走させた悪人とのクライマックスの戦いは20分以上に及ぶ激闘でした。
ユン・ピョウが演じる若者の父親役のシー・キエンはブルース・リー主演の「燃えよドラゴン」で
敵のボスのハンを演じた人ですが、コミカルな警察署長の役を楽しそうに演じていました。
今回の日本語吹き替え版では、ジャッキーチェンが初めて映画の主題歌を歌っています。「さすらい
のカンフー」という英語の歌詞の歌ですが、作詞:湯川れいこ、作曲:宇崎竜童、井上鑑という豪華
な布陣でした。
ロー・ウエイのプロダクションから、海外も市場としてターゲットにするゴールデン・ハーベスト社
に移籍して今後ジャッキーも順風満帆と思っていました。しかし自伝を読んでみると、このころの数
年はジャッキーにとってはかなりハードな時期だったようです。
実はジャッキーとロー・ウエイとの契約はまだ終了していなかったうえに、他社へ移籍されるのを防
ぐため、これまでの恩を盾にロー・ウエイはジャッキーに白紙の契約書にサインさせ、出来上がった
契約書も違約金の額を莫大な金額に改竄して容易に契約破棄ができないようにしてしまいます。
その後、ゴールデン・ハーベストとロー・ウエイは妥協案を検討し、同時進行でゴールデン・ハーベ
ストが本作「ヤング・マスター 師弟出馬」、ロー・ウエイのもとで「醒拳」を制作することになりま
す。しかし、契約書の問題でローウエイに愛想を尽かしたジャッキーは、初日に出演者とのスチール
写真撮影撮りをおこなったきり全く映画を撮影しようとしませんでした。
しびれをきらしたロー・ウエイは香港のマフィアに依頼してゴールデンハーベスト社への嫌がらせを
開始。不審火や重役の車に犬の死体を放り込むなど映画「ゴッドファーザー」で描かれているような
ことが起きたと自伝には書かれていました。さらにゴールデンハーベスト社のスタジオから帰宅時の
ジャッキーを拉致してロー・ウエイの撮影所へ連行して映画を撮らせようとしました。こんな目にあ
ったのに、ジャッキーは撮影の真似事をするだけで実際には一切撮影をしなかったということです。
そして、「ヤングマスター」の撮影が完了してすぐ、ジャッキーの姿が香港から消えます。最近もあ
りましたが、何年かに1度ジャッキーが撮影中に死亡したという話がニュースになりますが、最初の
死亡説がこの失踪時でした。それも撮影中の事故ではなくてマフィアに殺されたのではないかという
ショッキングなものでした。実際はゴールデン・ハーベスト社がジャッキーの身を隠すためとハリウッ
ド進出という一石二鳥を狙ってアメリカに行かせたということでした。ディアゴスティーニの解説冊
子を見ると、撮影が終了した「ヤングマスター」のフィルム編集作業もジャッキーがアメリカで行っ
ていたそうです。
ジャッキー・チェン映画を時系列に観るその20
ジャッキー・チェンが初めてゴールデン・ハーベスト社で制作した映画。復讐・敵討ちストーリ
ーから離れ、新しいカンフー映画を目指し、冒頭の獅子舞対決などアイディアに溢れています。
ストーリー
カンフー道場の師匠に拾われて育てられたタイガーとドラゴンは、何かと言うと道場生から親が
いないということを話題にされて悔しい思いをしていた。道場の威信と存続を掛けた獅子舞対決
の日、タイガーはついに道場を裏切り、怪我を装って道場に残るふりをして対戦相手の獅子の頭
を演じて勝ってしまった。代わりに頭を演じたドラゴンは大戦中にそのことに気付いたが、みん
なには黙っていた。ある日そのことがばれてタイガーは道場を追放されてしまう。ドラゴンは師
匠や道場生にいつも孤児とさげすまれてきたからだと涙で訴え、師匠はドラゴンにタイガーをつ
れ戻すように命じた。
時系列で観ているジャッキー映画も20作目を迎えました。1980年に香港で公開された映画の中で
年間1位の興行収入を稼ぎだした「ヤングマスター 師弟出馬」はそれにふさわしい作品でした。
冒頭の獅子舞、京劇学院の頃の弟弟子ユン・ピョウとの共演、これからの映画でも何度も再現され
る床几(イス)を利用したアクション、白扇、煙管、スカートなど小道具を利用したアクションが
冴えわたります。白扇を空中回転させてまた掴むアクションはOKが出るまで500回は繰り返したそう
です。
タイガー探しは意外とあっさりと(途中色々ありましたが)済んでしまいます。途中からタイガーが
加担して脱走させた悪人とのクライマックスの戦いは20分以上に及ぶ激闘でした。
ユン・ピョウが演じる若者の父親役のシー・キエンはブルース・リー主演の「燃えよドラゴン」で
敵のボスのハンを演じた人ですが、コミカルな警察署長の役を楽しそうに演じていました。
今回の日本語吹き替え版では、ジャッキーチェンが初めて映画の主題歌を歌っています。「さすらい
のカンフー」という英語の歌詞の歌ですが、作詞:湯川れいこ、作曲:宇崎竜童、井上鑑という豪華
な布陣でした。
ロー・ウエイのプロダクションから、海外も市場としてターゲットにするゴールデン・ハーベスト社
に移籍して今後ジャッキーも順風満帆と思っていました。しかし自伝を読んでみると、このころの数
年はジャッキーにとってはかなりハードな時期だったようです。
実はジャッキーとロー・ウエイとの契約はまだ終了していなかったうえに、他社へ移籍されるのを防
ぐため、これまでの恩を盾にロー・ウエイはジャッキーに白紙の契約書にサインさせ、出来上がった
契約書も違約金の額を莫大な金額に改竄して容易に契約破棄ができないようにしてしまいます。
その後、ゴールデン・ハーベストとロー・ウエイは妥協案を検討し、同時進行でゴールデン・ハーベ
ストが本作「ヤング・マスター 師弟出馬」、ロー・ウエイのもとで「醒拳」を制作することになりま
す。しかし、契約書の問題でローウエイに愛想を尽かしたジャッキーは、初日に出演者とのスチール
写真撮影撮りをおこなったきり全く映画を撮影しようとしませんでした。
しびれをきらしたロー・ウエイは香港のマフィアに依頼してゴールデンハーベスト社への嫌がらせを
開始。不審火や重役の車に犬の死体を放り込むなど映画「ゴッドファーザー」で描かれているような
ことが起きたと自伝には書かれていました。さらにゴールデンハーベスト社のスタジオから帰宅時の
ジャッキーを拉致してロー・ウエイの撮影所へ連行して映画を撮らせようとしました。こんな目にあ
ったのに、ジャッキーは撮影の真似事をするだけで実際には一切撮影をしなかったということです。
そして、「ヤングマスター」の撮影が完了してすぐ、ジャッキーの姿が香港から消えます。最近もあ
りましたが、何年かに1度ジャッキーが撮影中に死亡したという話がニュースになりますが、最初の
死亡説がこの失踪時でした。それも撮影中の事故ではなくてマフィアに殺されたのではないかという
ショッキングなものでした。実際はゴールデン・ハーベスト社がジャッキーの身を隠すためとハリウッ
ド進出という一石二鳥を狙ってアメリカに行かせたということでした。ディアゴスティーニの解説冊
子を見ると、撮影が終了した「ヤングマスター」のフィルム編集作業もジャッキーがアメリカで行っ
ていたそうです。
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