2018年05月05日
授乳中に飲めるお茶は?母乳に良いお茶はあるの?
おっぱいのケアや管理が悩みの種、という授乳中のママも多いですよね。何とかして母乳の出を良くしたり、乳腺炎を防いだりしたいと思うと、何か食事で対策ができないかと考えるかもしれません。母乳は主に血液からできていますが、母乳とママの摂取する食事には関係があるのでしょうか?そこで、お茶と母乳の量・質との関係や、授乳中のママにおすすめのお茶と、その効果をご紹介します。
そもそも、母乳はどうやって作られるの?
乳房の中には母乳をつくる乳腺がたくさんあります。妊娠すると女性ホルモンの一種であるエストロゲンが働き、乳腺が発達しますが、エストロゲンには母乳の分泌を抑える働きもあるので、母乳が出ることはあまりありません。
出産するとエストロゲンが激減し、母乳分泌の準備が整います。そして、赤ちゃんが母乳を飲むときの乳首への刺激で、母乳を生成するプロラクチンというホルモンが分泌されるようになり、母乳が作られるようになるのです。また、母乳を押し出す作用のあるオキシトシンが分泌されることで、母乳が外に出ます。
妊娠中は出ず、出産すると出るのは、こうしたホルモンの仕組みによるものなのですね。
飲み物で母乳が出やすくなり、乳腺炎を防げるの?
母乳には、タンパク質・脂肪・炭水化物・ミネラル・ビタミン類などが含まれていますが、ほとんどは水分です。そのためママが水分不足になってしまうと、スムーズに母乳が作られません。水分不足を避けるためには、のどの渇きを感じる前に、こまめに水分補給することが大切です。一度にたくさん摂取するのではなく、少しずつ何回も飲むようにしましょう。
ただし、食べ物や飲み物と、母乳の質・量との関係には、まだ調査報告が十分にされておらず、根拠がはっきりしていません(※1)。WHOも、「高塩分・高脂肪の食べ物は乳腺炎の可能性を高めると考えられているが、結論づけられる根拠はない」と発表しています(※2)。
一方で、母乳外来や母乳相談室では食事の指導をすることもあり、医師が監修する書籍でも、脂肪分や糖分の高い食事は乳腺をつまらせたり、母乳の質を下げたりするため、できるだけ避けるよう注意を促しています(※3,4)。つまり現状は、経験則として、食事は乳腺炎や母乳の質・量に関係があるのではないかとも考えられている、といえます。
授乳中におすすめのお茶とその効果は?
授乳中に質の良い水分を摂ることで、母乳の質を良くすることにつながるかどうかについて、根拠ははっきりしていません。それでも、母乳は主に血液でできており、血のめぐりが良くなることで、母乳の分泌が良くなるともいわれています(※1)。
ここでは、授乳中のママにおすすめのお茶をご紹介します。
たんぽぽ茶(たんぽぽコーヒー)
たんぽぽの根が原材料のお茶です。母乳づくりにかかせない鉄分・カルシウム・ビタミン類が豊富に含まれているので、母乳の出がいまいち良くないという人におすすめです。たんぽぽの根には、血行を促進させる作用もあるため、冷え性の改善に効果がある他、血中コレステロールや脂肪を減少させる効果も期待できます。
また、たんぽぽ茶の味はコーヒーに似ているので、授乳中にカフェインを我慢しているコーヒー好きのママにも好まれています。
ごぼう茶
ごぼうに含まれるサポニンには血のめぐりを良くする効果があり、さらに食物繊維も豊富に含まれているので、便秘にも効果的。ごぼう茶は、おっぱいが詰まりやすいママにおすすめです。
しかしサポニンを過剰摂取してしまうと、下痢・吐き気などの副作用を引き起こすこともあるので、飲み過ぎには注意しましょう。
ルイボスティー
「ルイボス」というマメ科の植物の葉を乾燥させたお茶です。マグネシウム・亜鉛・カリウム・カルシウム・リンなどミネラルが豊富に含まれていて、便秘の改善や整腸作用があります。赤ちゃんや幼児にもやさしいお茶として最近注目されています。
麦茶
原材料が大麦のお茶で、豊富なミネラル類が含まれています。手軽に手に入り、いつでも飲めるのがメリットです。しかし麦茶には体を冷やす作用があるため、大量に摂取してしまうと血液の流れを抑制し、母乳が出にくくなる恐れがあります。
飲むときには温めて、飲み過ぎないようにしましょう。なかにはカフェインが含有されているものもあるので、飲む前にパッケージを確認しておくと安心です。
ほうじ茶
原材料の緑茶を強火で焙じたお茶です。カテキンやビタミンCが含まれていて美容効果があり、香ばしい香りにはリラックス効果も。ただ微量ですがカフェインが含まれています。飲み過ぎには注意しましょう。
ハーブティー
ハーブティーの中には、血のめぐりを良くする効果が期待できるものもあります。ただしハーブの種類によっては、カフェインが入ったものがあるため、飲む前にハーブの効果やカフェインの有無を確認しておくと安心です。
授乳中に避けた方が良い飲み物は?
授乳中のママには、飲んではいけない飲み物もあります。その代表的なものをご紹介します。
カフェイン入りの飲み物
紅茶やコーヒー、ウーロン茶、コーラなどにはカフェインが含まれますが、授乳中のママがカフェインを摂取すると、カフェインが母乳に移行します。母乳からのカフェインを過剰摂取すると、赤ちゃんが興奮して寝つきにくくなったり不機嫌になったりすることがあります。
アルコール
アルコールを摂取すると、ママの血中アルコール濃度とほぼ同じ濃度のアルコール入りの母乳を赤ちゃんに飲ませてしまうことになります。赤ちゃんの睡眠時間が短くなったり、発達の遅れが出たりするなどの影響があるともいわれています。授乳中のアルコールは控えましょう。
授乳中には母乳に良いお茶をたくさん飲もう
おいしい飲み物をゆっくり味わう時間は、育児で疲れた心身をいたわるためにとても大切です。授乳中は赤ちゃんの健康に気を配ることで、ママ自身の生活スタイルや食生活を見直すことができる、貴重な期間です。
母乳に良く、赤ちゃんやママの体にも良いお茶をたくさん飲んで、母乳育児を楽しんでくださいね。
※1 株式会社南江堂 『エビデンスをもとに答える妊産婦・授乳婦の疑問92』
※2 WHO/FCH/CAH Mastitis Causes and Management
※3 桶谷式乳房管理研鑽会母乳育児Q&A
※4 成美堂出版株式会社 『これで安心 0歳から1歳半育児大事典』P.105
そもそも、母乳はどうやって作られるの?
乳房の中には母乳をつくる乳腺がたくさんあります。妊娠すると女性ホルモンの一種であるエストロゲンが働き、乳腺が発達しますが、エストロゲンには母乳の分泌を抑える働きもあるので、母乳が出ることはあまりありません。
出産するとエストロゲンが激減し、母乳分泌の準備が整います。そして、赤ちゃんが母乳を飲むときの乳首への刺激で、母乳を生成するプロラクチンというホルモンが分泌されるようになり、母乳が作られるようになるのです。また、母乳を押し出す作用のあるオキシトシンが分泌されることで、母乳が外に出ます。
妊娠中は出ず、出産すると出るのは、こうしたホルモンの仕組みによるものなのですね。
飲み物で母乳が出やすくなり、乳腺炎を防げるの?
母乳には、タンパク質・脂肪・炭水化物・ミネラル・ビタミン類などが含まれていますが、ほとんどは水分です。そのためママが水分不足になってしまうと、スムーズに母乳が作られません。水分不足を避けるためには、のどの渇きを感じる前に、こまめに水分補給することが大切です。一度にたくさん摂取するのではなく、少しずつ何回も飲むようにしましょう。
ただし、食べ物や飲み物と、母乳の質・量との関係には、まだ調査報告が十分にされておらず、根拠がはっきりしていません(※1)。WHOも、「高塩分・高脂肪の食べ物は乳腺炎の可能性を高めると考えられているが、結論づけられる根拠はない」と発表しています(※2)。
一方で、母乳外来や母乳相談室では食事の指導をすることもあり、医師が監修する書籍でも、脂肪分や糖分の高い食事は乳腺をつまらせたり、母乳の質を下げたりするため、できるだけ避けるよう注意を促しています(※3,4)。つまり現状は、経験則として、食事は乳腺炎や母乳の質・量に関係があるのではないかとも考えられている、といえます。
授乳中におすすめのお茶とその効果は?
授乳中に質の良い水分を摂ることで、母乳の質を良くすることにつながるかどうかについて、根拠ははっきりしていません。それでも、母乳は主に血液でできており、血のめぐりが良くなることで、母乳の分泌が良くなるともいわれています(※1)。
ここでは、授乳中のママにおすすめのお茶をご紹介します。
たんぽぽ茶(たんぽぽコーヒー)
たんぽぽの根が原材料のお茶です。母乳づくりにかかせない鉄分・カルシウム・ビタミン類が豊富に含まれているので、母乳の出がいまいち良くないという人におすすめです。たんぽぽの根には、血行を促進させる作用もあるため、冷え性の改善に効果がある他、血中コレステロールや脂肪を減少させる効果も期待できます。
また、たんぽぽ茶の味はコーヒーに似ているので、授乳中にカフェインを我慢しているコーヒー好きのママにも好まれています。
ごぼう茶
ごぼうに含まれるサポニンには血のめぐりを良くする効果があり、さらに食物繊維も豊富に含まれているので、便秘にも効果的。ごぼう茶は、おっぱいが詰まりやすいママにおすすめです。
しかしサポニンを過剰摂取してしまうと、下痢・吐き気などの副作用を引き起こすこともあるので、飲み過ぎには注意しましょう。
ルイボスティー
「ルイボス」というマメ科の植物の葉を乾燥させたお茶です。マグネシウム・亜鉛・カリウム・カルシウム・リンなどミネラルが豊富に含まれていて、便秘の改善や整腸作用があります。赤ちゃんや幼児にもやさしいお茶として最近注目されています。
麦茶
原材料が大麦のお茶で、豊富なミネラル類が含まれています。手軽に手に入り、いつでも飲めるのがメリットです。しかし麦茶には体を冷やす作用があるため、大量に摂取してしまうと血液の流れを抑制し、母乳が出にくくなる恐れがあります。
飲むときには温めて、飲み過ぎないようにしましょう。なかにはカフェインが含有されているものもあるので、飲む前にパッケージを確認しておくと安心です。
ほうじ茶
原材料の緑茶を強火で焙じたお茶です。カテキンやビタミンCが含まれていて美容効果があり、香ばしい香りにはリラックス効果も。ただ微量ですがカフェインが含まれています。飲み過ぎには注意しましょう。
ハーブティー
ハーブティーの中には、血のめぐりを良くする効果が期待できるものもあります。ただしハーブの種類によっては、カフェインが入ったものがあるため、飲む前にハーブの効果やカフェインの有無を確認しておくと安心です。
授乳中に避けた方が良い飲み物は?
授乳中のママには、飲んではいけない飲み物もあります。その代表的なものをご紹介します。
カフェイン入りの飲み物
紅茶やコーヒー、ウーロン茶、コーラなどにはカフェインが含まれますが、授乳中のママがカフェインを摂取すると、カフェインが母乳に移行します。母乳からのカフェインを過剰摂取すると、赤ちゃんが興奮して寝つきにくくなったり不機嫌になったりすることがあります。
アルコール
アルコールを摂取すると、ママの血中アルコール濃度とほぼ同じ濃度のアルコール入りの母乳を赤ちゃんに飲ませてしまうことになります。赤ちゃんの睡眠時間が短くなったり、発達の遅れが出たりするなどの影響があるともいわれています。授乳中のアルコールは控えましょう。
授乳中には母乳に良いお茶をたくさん飲もう
おいしい飲み物をゆっくり味わう時間は、育児で疲れた心身をいたわるためにとても大切です。授乳中は赤ちゃんの健康に気を配ることで、ママ自身の生活スタイルや食生活を見直すことができる、貴重な期間です。
母乳に良く、赤ちゃんやママの体にも良いお茶をたくさん飲んで、母乳育児を楽しんでくださいね。
※1 株式会社南江堂 『エビデンスをもとに答える妊産婦・授乳婦の疑問92』
※2 WHO/FCH/CAH Mastitis Causes and Management
※3 桶谷式乳房管理研鑽会母乳育児Q&A
※4 成美堂出版株式会社 『これで安心 0歳から1歳半育児大事典』P.105
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