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2020年01月21日

授乳中に咳が!薬以外で治したい!!

​​​​​​​授乳中に風邪をひいてしまったりして咳がなかなか止まらないとき、
「赤ちゃんに母乳をあげているけれど、薬を飲んでも大丈夫なのかな」
と気になりませんか?
あまりに咳が続くと赤ちゃんにも移ってしまう、
でも薬の影響が心配…というママのために、
薬を使わずにはちみつで対処する方法についてご説明します。





​​授乳中に咳が止まらないときは?​​

小さな赤ちゃんを育てるママは、人一倍体調に気をつかうもの。
しかし、育児疲れで体力が落ちると風邪をひきやすくなりますし、
いくら気をつけていても授乳中に風邪をひき、
咳が出てしまうこともありますよね。

自分の体調がすぐれないうえに、
赤ちゃんにうつったらどうしよう…と
ママは不安に思うかもしれませんが、
風邪をひいても基本的には授乳を続けることができます(※1)。
できるだけ体力を温存できるよう、添い乳にしたり、
ママの風邪が治るまではベッドを別にしてゆっくり睡眠をとったり、
体調や家庭の状況に合わせて対応しましょう。





​授乳中に咳止めの薬を飲んでもいいの?​

授乳中になかなか咳が止まらなくてつらいとき、
咳止め薬を飲んでも問題ないのでしょうか?

市販されている咳止め薬の「使用上の注意」を見てみると、
下記のとおり授乳中の女性の服用についての記載はまちまちなので、
飲んでもいいのかどうか迷ってしまうママも多いと思います。

● 「新コンタックせき止めダブル持続性」:特に記載なし(※2)
● 「プレコール持続性咳せき止めカプセル」:特に記載なし(※3)
● 「パブロンSせき止め」:授乳中は服用しないか、服用する場合は授乳を避ける(※4)

ほとんどすべての飲み薬が母乳中に分泌され、
その母乳を通じて赤ちゃんにも薬の成分が届くものの、
日本産科婦人科学会によるとその移行量はごくわずかで、
子供の体に影響を及ぼすほどではありません(※5)。

抗がん剤や甲状腺機能障害の治療薬など一部の薬を除いては、
授乳中に服用しても子供への悪影響はあまりないとされています(※1)。

それでも安易に薬を飲みすぎるのは良くありませんが、
母乳をあげることで赤ちゃんの免疫力がつくというメリットもあるので、
「咳止めの薬を飲むためにきっぱり授乳をやめなければいけない」
と考える必要はありません。

どうしても心配な場合は、咳止め薬を飲む前に医師や薬剤師に相談する、
又は病院を受診し、授乳中であることを伝えたうえで薬を処方してもらいましょう。





​授乳中に咳止めの薬を飲みたくないときは?​

ほとんどの薬は授乳中に飲んでも問題ないとはいえ、
なるべく薬を使わずに咳を止めたい、
というママもいますよね。
そんなときは、「はちみつ」を摂ってみてはいかがでしょうか。

気道に入ってきたウイルスによって喉が炎症を起こすと、
咳が出やすくなります。はちみつには、炎症を鎮める作用があるので、
咳止めに効果を発揮してくれます。

なお、空気が乾燥していたり汚れていたりすることも
咳の原因になるので、部屋の中をなるべく綺麗に掃除し
こまめな換気を心がけ冬は加湿器などで湿度を調節することも大切です。


​授乳中の咳止めに効くはちみつの食べ方は?​

授乳中のママにおすすめの食べ方でおすすめなのが、
「はちみつ大根」です。大根にも炎症を抑える消炎効果があり、
咳をやわらげるのに役立つ食材なので、
はちみつと合わせて食べるといいですね。

用意する材料

● 大根:1/4本
● はちみつ:約150cc

作り方

1.1cm角のさいの目に切った大根(もしくは大根おろし)を2〜3時間ほどはちみつに漬ける
2.大根の汁が出てきて、はちみつがさらさらしてきたらできあがり

完成したはちみつ大根はそのまま舐めてもいいですし、できあがったシロップを水やお湯で割って飲んでも美味しいですよ。





もう1つははちみつレモンです。

用意する材料

●レモン汁    10滴程
●はちみつ    大さじ1
●お湯      50cc
●おろししょうが 少々(お好みで)

作り方

全ての材料を混ぜるだけです。
好みに合わせて生姜無しやレモン汁の量を増やしたり減らしたりしましょう。





​授乳中の咳止めではちみつを食べるときの注意は?​

なるべく薬を飲まずに咳を止めたいというママにとって、
はちみつは強い味方。しかし、「1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを与えない」
ということを絶対に守ってください。

はちみつにはボツリヌス菌という細菌がいることがあり、
これが1歳未満の赤ちゃんの体内に入ると、
「乳児ボツリヌス症」を発症させてしまう恐れがあります。
2017年3月には、日本国内ではじめて乳児ボツリヌス症
による死亡例が報告されました(※6)。

はちみつが入った瓶のフタはしっかり閉め、
赤ちゃんの手が届かないところに保管するなど、
赤ちゃんの口にはちみつが入らないように細心の注意を払いましょう。

なお、授乳中にママがはちみつを食べた場合、
母乳を通して赤ちゃんが乳児ボツリヌス症にかかったという報告はなく、
日本産科婦人科学会や日本小児科学会においても、
「授乳中にはちみつを食べてはいけない」という注意喚起はされていません。

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​授乳中に咳が止まらないときは病院へ​

授乳中はなかなかまとまった睡眠がとれず疲れがたまりがちなので、
ママが風邪をひいてしまうこともあるかもしれません。
咳が続くと赤ちゃんに病気をうつしてしまわないかと
心配になりますよね。

咳がなかなか治まらないときは無理して我慢せず病院へ行き、
医師に診てもらうようにしましょう。


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※1 南江堂 『エビデンスをもとに答える妊産婦・授乳婦の疑問92』p.5,pp.188-189
※2 「新コンタックせき止めダブル持続性」説明文書
※3 「プレコール持続性せき止めカプセル」説明文書
※4 「パブロンSせき止め」 添付文書
※5 日本産科婦人科学会『産婦人科診療ガイドライン産科編2017』pp.87-89
※6 日本小児科医会「乳児ボツリヌス症・ボツリヌス中毒」p.5
posted by 新山 at 15:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 授乳関係
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