2014年06月08日
女性向けの雑誌、メディアに積極的に展開し、市場を広げようとしている
日本でビールを飲む。
といえば、
長い間4大メーカー、
キリン、
アサヒ、
サントリー、
サッポロのビールが当たり前というほど独占していた。
1990年代半ばに規制緩和で小規模なビール製造が解禁され、
「地ビール」が次々と誕生し、
今、
日本には約200のクラフト・ビール(手作りビール)醸造所がある。
それでも、
醸造所の数はまだまだ少なく、
国産地ビールを探すのはちょっと手間がかかる。
アメリカには2013年6月現在、
約2500のクラフト・ビール醸造所が稼働している(全米醸造協会)。
そんな中、
非常に良くできた日本の地ビールを飲めるところが大阪で徐々に広がっている。
「大阪はずっと『日本の台所』と呼ばれてきました。
阪人は元来外出好きで食事やパーティーを楽しむ」と言うのは
関西大学教授で昨年英語で初めて
「Craft Beer in Japan(日本の手作りビール)」を出版したマーク・メリ氏だ。
同書は日本を訪れるビール好きにとって必携の案内書になっている。
メリ氏が日本の地ビール研究を始めたのは5年前。
当時は大阪でも日本の地ビールを飲ませる
バーや居酒屋は片手で数えられるほど少なかった。
だが、
12年に「爆発的に増え出した」という。
今や1ダース(12店)を超える。
その火付け役となったのは12年4月にオープンした
「BEER BELLY 天満」だ。
同店は箕面ビール(大阪府箕面市)の3番目の直営店。
この先駆的な醸造会社は、
三姉妹が経営していて、
そのW―IPA(アルコール9%のストロングエール)が
2013年のWorld Beer Award(国際ビール賞)の
最高賞に選ばれるなど、
絶妙の味、
香り、
のど越しに国際的な評価が高い。
天満界隈に登場したこの新しい店では、
地元特産ユズを使ったフルーツ・ビール
「ゆずホ和イト」など箕面ビールの優れたビールを数々そろえ、
しかもカマンベールチーズを使った
フィッシュ&チップスといったおいしいつまみもいい。
新しく登場してきた手作りビールの店が増えるにしたがって、
ビールの「はしご」をする愛飲家も増えている。
「BEER BELLY 天満」から西にちょっと歩けば
「マリシエロ(Craft Beer Bar Marciero)」がある。
同店は志賀高原ビール(長野県)のIPA、
サンクトガーレン(神奈川県)の
黒糖スイートスタウトのような厳選された
素晴らしい地ビールを八つの蛇口から提供している。
梅田駅の近くなら
「ビアスタンドモルト(Beer Stand Molto)」に立ち寄るべし。
ここには、
いわて蔵ビール(岩手県)の「ヴァイツェン」が飲める。
南の方に行けば「Yellow Ape Craft」がある。
ここでは大阪市内の
クラフトビール系パブとバーが立ち上げた企画協力
「Osaka Mujina Beer Project(オオサカ・ムジナ・プロジェクト)」
によってベルギーの特製ビールも飲める。
そこから遠くないところには昨年「dig beer baR」がオープンした。
地ビールの飲める楽しい店だ。
日本のクラフト・ビール醸造所が
積極的に販路を拡大している現状について、
メリ氏は「こうした地ビール醸造業者たちは
みな独自のスタイルのビールを造って、
それが愛飲家に受けている。
よそのビールを味わって、
それをさまざまに改良し、
よりおいしいビールを生み出している」と分析する。
その結果、
フルーツ・ビールから焦がした麦芽を使った
ポーター・ビールやIPAまで、
さまざまなクラフト・ビールを生み出してビール党を喜ばせているが、
その違った味を維持していくためには、
製造地では得られない原材料を相当輸入しなければならず、
コストが高くつく。
メリ氏も言うが、
「地ビールはまだ庶民が気楽に飲める価格ではない。
他のビールに比べ2〜3倍は高い」のが現状だ。
実際私が飲んだ富士山近くの醸造所で作られた地ビールは
1パイントにも満たないのに千円もした。
メル氏は面白いことに、
値段が結構高くても喜んで払うのは男性より女性の方だ、
と観察している。
地ビールは女性向けの雑誌、
メディアに積極的に展開し、
市場を広げようとしている、と。
翌日夜、
私は「GARAGE 39」という昨年10月に開店した店に行った。
客は男女さまざまだった。
しかし、
日本のクラフト・ビールはうまかった。
欧米の最高級クラフト・ビールを相手とする競争の始まりを実感した。
県内で唯一、
地ビールを製造する呉ビール(呉市)の新商品
「しまのわビール」が完成した。
広島・愛媛両県が瀬戸内を舞台に開催中の博覧会
「瀬戸内しまのわ2014」にちなんだ。
旧広島市民球場跡地(中区)を会場にした民間企画イベント
「地ビールフェスタ」(20日まで)で販売する。
瀬戸内といえばミカン、
レモンなどの柑橘(かんきつ)も有名。しまのわビールは、
瀬戸内の海や島を連想してもらおうと、
柑橘系の香りがするホップも使い、
淡いオレンジ色で、
すっきりした味に仕上げた。
アルコール分5%。
レモンスライスと一緒に飲むと、
さらにうまさが増すという。
16日は同社やフェスタ実行委の人たちが
県庁に湯崎英彦知事を訪ねて、
完成を報告した。
知事は公務中で飲めなかったが、
「びっくりするようないい香り。
これから夏。
島で夕日をみながら飲むと最高でしょうね」と話した。
330ミリリットル入りのボトル1本で600円(税込み)。
フェスタでは1杯500円で販売する。
同社の地ビールレストランでも19日から提供。
7月に広島市である「しまのわ」のイベントでも登場の予定だ。
地ビールを醸造している島根ビール(松江市黒田町)が、
限定醸造のビール3種類を発売した。
米麴(こうじ)や薫製(くんせい)の香りがするビールなど「個性派」ばかりだ。
出雲市の酒造会社・旭日酒造と合作した「おろち」は、
仕込みに日本酒用の米麴を使っているのが特徴。
アルコール度数はビールとしては高めの10%で、
米の甘みが感じられる。
ドイツ語で煙を意味する「ラオホ」は、
ブナの木のチップでいぶした麦芽を使って仕込んだ。
度数は5%で、カラメルのような甘さが、
ベーコンなどによく合うという。
「ショコラ」はデザート用。
カカオの粉末と、
華やかな香りがするベルギー産の酵母を使い、
約1年間熟成させた。
度数は9%で、
チョコレートのような濃厚な味が楽しめる。
「おろち」「ラオホ」は350ミリリットル入り1缶550円。
「ショコラ」は300ミリリットル入り1瓶950円。
県物産観光館(殿町)や醸造所隣の松江堀川地ビール館などで買える。
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といえば、
長い間4大メーカー、
キリン、
アサヒ、
サントリー、
サッポロのビールが当たり前というほど独占していた。
1990年代半ばに規制緩和で小規模なビール製造が解禁され、
「地ビール」が次々と誕生し、
今、
日本には約200のクラフト・ビール(手作りビール)醸造所がある。
それでも、
醸造所の数はまだまだ少なく、
国産地ビールを探すのはちょっと手間がかかる。
アメリカには2013年6月現在、
約2500のクラフト・ビール醸造所が稼働している(全米醸造協会)。
そんな中、
非常に良くできた日本の地ビールを飲めるところが大阪で徐々に広がっている。
「大阪はずっと『日本の台所』と呼ばれてきました。
阪人は元来外出好きで食事やパーティーを楽しむ」と言うのは
関西大学教授で昨年英語で初めて
「Craft Beer in Japan(日本の手作りビール)」を出版したマーク・メリ氏だ。
同書は日本を訪れるビール好きにとって必携の案内書になっている。
メリ氏が日本の地ビール研究を始めたのは5年前。
当時は大阪でも日本の地ビールを飲ませる
バーや居酒屋は片手で数えられるほど少なかった。
だが、
12年に「爆発的に増え出した」という。
今や1ダース(12店)を超える。
その火付け役となったのは12年4月にオープンした
「BEER BELLY 天満」だ。
同店は箕面ビール(大阪府箕面市)の3番目の直営店。
この先駆的な醸造会社は、
三姉妹が経営していて、
そのW―IPA(アルコール9%のストロングエール)が
2013年のWorld Beer Award(国際ビール賞)の
最高賞に選ばれるなど、
絶妙の味、
香り、
のど越しに国際的な評価が高い。
天満界隈に登場したこの新しい店では、
地元特産ユズを使ったフルーツ・ビール
「ゆずホ和イト」など箕面ビールの優れたビールを数々そろえ、
しかもカマンベールチーズを使った
フィッシュ&チップスといったおいしいつまみもいい。
新しく登場してきた手作りビールの店が増えるにしたがって、
ビールの「はしご」をする愛飲家も増えている。
「BEER BELLY 天満」から西にちょっと歩けば
「マリシエロ(Craft Beer Bar Marciero)」がある。
同店は志賀高原ビール(長野県)のIPA、
サンクトガーレン(神奈川県)の
黒糖スイートスタウトのような厳選された
素晴らしい地ビールを八つの蛇口から提供している。
梅田駅の近くなら
「ビアスタンドモルト(Beer Stand Molto)」に立ち寄るべし。
ここには、
いわて蔵ビール(岩手県)の「ヴァイツェン」が飲める。
南の方に行けば「Yellow Ape Craft」がある。
ここでは大阪市内の
クラフトビール系パブとバーが立ち上げた企画協力
「Osaka Mujina Beer Project(オオサカ・ムジナ・プロジェクト)」
によってベルギーの特製ビールも飲める。
そこから遠くないところには昨年「dig beer baR」がオープンした。
地ビールの飲める楽しい店だ。
日本のクラフト・ビール醸造所が
積極的に販路を拡大している現状について、
メリ氏は「こうした地ビール醸造業者たちは
みな独自のスタイルのビールを造って、
それが愛飲家に受けている。
よそのビールを味わって、
それをさまざまに改良し、
よりおいしいビールを生み出している」と分析する。
その結果、
フルーツ・ビールから焦がした麦芽を使った
ポーター・ビールやIPAまで、
さまざまなクラフト・ビールを生み出してビール党を喜ばせているが、
その違った味を維持していくためには、
製造地では得られない原材料を相当輸入しなければならず、
コストが高くつく。
メリ氏も言うが、
「地ビールはまだ庶民が気楽に飲める価格ではない。
他のビールに比べ2〜3倍は高い」のが現状だ。
実際私が飲んだ富士山近くの醸造所で作られた地ビールは
1パイントにも満たないのに千円もした。
メル氏は面白いことに、
値段が結構高くても喜んで払うのは男性より女性の方だ、
と観察している。
地ビールは女性向けの雑誌、
メディアに積極的に展開し、
市場を広げようとしている、と。
翌日夜、
私は「GARAGE 39」という昨年10月に開店した店に行った。
客は男女さまざまだった。
しかし、
日本のクラフト・ビールはうまかった。
欧米の最高級クラフト・ビールを相手とする競争の始まりを実感した。
県内で唯一、
地ビールを製造する呉ビール(呉市)の新商品
「しまのわビール」が完成した。
広島・愛媛両県が瀬戸内を舞台に開催中の博覧会
「瀬戸内しまのわ2014」にちなんだ。
旧広島市民球場跡地(中区)を会場にした民間企画イベント
「地ビールフェスタ」(20日まで)で販売する。
瀬戸内といえばミカン、
レモンなどの柑橘(かんきつ)も有名。しまのわビールは、
瀬戸内の海や島を連想してもらおうと、
柑橘系の香りがするホップも使い、
淡いオレンジ色で、
すっきりした味に仕上げた。
アルコール分5%。
レモンスライスと一緒に飲むと、
さらにうまさが増すという。
16日は同社やフェスタ実行委の人たちが
県庁に湯崎英彦知事を訪ねて、
完成を報告した。
知事は公務中で飲めなかったが、
「びっくりするようないい香り。
これから夏。
島で夕日をみながら飲むと最高でしょうね」と話した。
330ミリリットル入りのボトル1本で600円(税込み)。
フェスタでは1杯500円で販売する。
同社の地ビールレストランでも19日から提供。
7月に広島市である「しまのわ」のイベントでも登場の予定だ。
地ビールを醸造している島根ビール(松江市黒田町)が、
限定醸造のビール3種類を発売した。
米麴(こうじ)や薫製(くんせい)の香りがするビールなど「個性派」ばかりだ。
出雲市の酒造会社・旭日酒造と合作した「おろち」は、
仕込みに日本酒用の米麴を使っているのが特徴。
アルコール度数はビールとしては高めの10%で、
米の甘みが感じられる。
ドイツ語で煙を意味する「ラオホ」は、
ブナの木のチップでいぶした麦芽を使って仕込んだ。
度数は5%で、カラメルのような甘さが、
ベーコンなどによく合うという。
「ショコラ」はデザート用。
カカオの粉末と、
華やかな香りがするベルギー産の酵母を使い、
約1年間熟成させた。
度数は9%で、
チョコレートのような濃厚な味が楽しめる。
「おろち」「ラオホ」は350ミリリットル入り1缶550円。
「ショコラ」は300ミリリットル入り1瓶950円。
県物産観光館(殿町)や醸造所隣の松江堀川地ビール館などで買える。
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