2014年08月05日
冷蔵庫に猫の頭部 現金100万円も所持
<高1同級生殺害>
冷蔵庫に猫の頭部
現金100万円も所持
長崎県佐世保市の高1同級生殺害事件で、
逮捕された少女(16)が1人で住んでいた遺体発見現場のマンションの冷蔵庫から、
猫の頭部とみられる物が見つかったことが、
関係者への取材で分かった。
少女は
「猫では満足できなくなった。
人を殺して解剖したかった」
との趣旨の供述をしており、
県警は動機との関連を慎重に調べている。
また、
マンションには現金約100万円もあったという。
親が与えたものとみられるが、
少女の生活実態の解明も進める。
関係者によると、
少女は3月2日に父親を金属バットで殴った後、
精神科に通院していた。
診察した精神科医が父親の命に危険が及ぶ恐れがあるとして別居を勧め、
4月から少女はマンションで1人暮らしをしていた。
その室内の冷蔵庫から猫の頭部とみられるものが見つかった。
はっきり猫と分からない状態で古い可能性もあるという。
少女の父親の代理人弁護士によると、
猫の解剖については精神科医から7月上旬に聞かされて
「両親が初めて知った」
という。
少女・高1同級生殺害事件:/下
「仲が良かった」友に、
なぜ……心の解明、
鑑定に揺れ
検察と家裁、結果に違いも
殺人容疑で逮捕された少女(16)が中学時代、
同級生のグループから離れ一人ぽつんと登校する姿を、
近所の人はよく見かけた。
そんな少女にとって、
殺害された少女は大切な友人だったはずだ。
2人ともアニメが好きで、
2人を知る女子高生は
「よく一緒に遊んでいた」
と言う。
少女自身、
女子生徒について接見した弁護人に
「仲がよかった。
恨みやトラブルは全くなかった」
と話している。
それがなぜ、
凄惨(せいさん)な事件に至るのか。
「人を殺して体の中を見たかった」。
表情を変えず、
淡々と話す少女の心に迫るため、
長崎地検は精神鑑定の実施に向けて鑑定留置を裁判所に請求することにしている。
だが、
精神鑑定が事件解明の決定打になるとは限らない。
前例はある。
愛知県豊川市で2000年5月、
主婦(当時64歳)が頭を金づちで殴られ、
包丁で首を刺されて殺害された事件。
逮捕された少年(当時17歳)は
「人を殺す経験をしてみたかった」
と供述した。
名古屋地検豊橋支部が捜査段階で実施した精神鑑定は、
少年の動機を
「殺人のための殺人」
「退屈からの殺人」
と指摘し、
刑事責任を問えると結論づけた。
だが、
名古屋家裁の少年審判で実施された精神鑑定結果の結論は違った。
少年の精神的な発達上の問題を指摘し
「責任能力は限定される」
と結論づけた。
その年の暮れ、
家裁は刑事処分を問うための検察官送致(逆送)をせず、
医療少年院送致の処分を言い渡した。
福島県会津若松市で07年5月、
母親を殺害し、
頭部などを切断したとして逮捕された少年(当時17歳)のケースも、
検察と家裁の鑑定結果が食い違った。
家裁は双方の鑑定を検討し、
医療少年院送致とした。
刑事責任能力の有無を主眼にした検察と、
少年の更生に重点を置く家裁では鑑定に違いが出やすいとはいえ、
どうして結果がこうも異なるのか。
そもそも、
少年事件は精神鑑定の歴史が浅く、
専門家も少ない。
少年事件の精神鑑定を多数手がけてきた岐阜大医学部の高岡健准教授(児童青年精神医学)はその難しさをこう説明する。
「大人と違い、
少年は年齢や精神発達に応じて表現能力に差が出る。
『人を殺したかった』
と少年が話しているのなら、
その表現をいつ、
どうやって知ったのかを質問して内面を深く探らなければならない。
当然、
家庭環境や学校生活など少年を取り巻く環境や人間関係に切り込まなければいけない」
豊川事件の少年の付添人を務めた多田元弁護士(愛知県弁護士会)は、
少年の近況を定期的に被害者遺族に伝えている。
「多くは語れないが、
少年は立派に成長して反省の言葉も変わってきた」
と言う。
佐世保市の高1同級生殺害事件について多田弁護士はこう言った。
「事件を子供の内面から理解しなければ社会にとっても不幸だ。
何も分からないまま猟奇的な事件で終わらせれば、
再発防止にも取り組めない」
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冷蔵庫に猫の頭部
現金100万円も所持
長崎県佐世保市の高1同級生殺害事件で、
逮捕された少女(16)が1人で住んでいた遺体発見現場のマンションの冷蔵庫から、
猫の頭部とみられる物が見つかったことが、
関係者への取材で分かった。
少女は
「猫では満足できなくなった。
人を殺して解剖したかった」
との趣旨の供述をしており、
県警は動機との関連を慎重に調べている。
また、
マンションには現金約100万円もあったという。
親が与えたものとみられるが、
少女の生活実態の解明も進める。
関係者によると、
少女は3月2日に父親を金属バットで殴った後、
精神科に通院していた。
診察した精神科医が父親の命に危険が及ぶ恐れがあるとして別居を勧め、
4月から少女はマンションで1人暮らしをしていた。
その室内の冷蔵庫から猫の頭部とみられるものが見つかった。
はっきり猫と分からない状態で古い可能性もあるという。
少女の父親の代理人弁護士によると、
猫の解剖については精神科医から7月上旬に聞かされて
「両親が初めて知った」
という。
少女・高1同級生殺害事件:/下
「仲が良かった」友に、
なぜ……心の解明、
鑑定に揺れ
検察と家裁、結果に違いも
殺人容疑で逮捕された少女(16)が中学時代、
同級生のグループから離れ一人ぽつんと登校する姿を、
近所の人はよく見かけた。
そんな少女にとって、
殺害された少女は大切な友人だったはずだ。
2人ともアニメが好きで、
2人を知る女子高生は
「よく一緒に遊んでいた」
と言う。
少女自身、
女子生徒について接見した弁護人に
「仲がよかった。
恨みやトラブルは全くなかった」
と話している。
それがなぜ、
凄惨(せいさん)な事件に至るのか。
「人を殺して体の中を見たかった」。
表情を変えず、
淡々と話す少女の心に迫るため、
長崎地検は精神鑑定の実施に向けて鑑定留置を裁判所に請求することにしている。
だが、
精神鑑定が事件解明の決定打になるとは限らない。
前例はある。
愛知県豊川市で2000年5月、
主婦(当時64歳)が頭を金づちで殴られ、
包丁で首を刺されて殺害された事件。
逮捕された少年(当時17歳)は
「人を殺す経験をしてみたかった」
と供述した。
名古屋地検豊橋支部が捜査段階で実施した精神鑑定は、
少年の動機を
「殺人のための殺人」
「退屈からの殺人」
と指摘し、
刑事責任を問えると結論づけた。
だが、
名古屋家裁の少年審判で実施された精神鑑定結果の結論は違った。
少年の精神的な発達上の問題を指摘し
「責任能力は限定される」
と結論づけた。
その年の暮れ、
家裁は刑事処分を問うための検察官送致(逆送)をせず、
医療少年院送致の処分を言い渡した。
福島県会津若松市で07年5月、
母親を殺害し、
頭部などを切断したとして逮捕された少年(当時17歳)のケースも、
検察と家裁の鑑定結果が食い違った。
家裁は双方の鑑定を検討し、
医療少年院送致とした。
刑事責任能力の有無を主眼にした検察と、
少年の更生に重点を置く家裁では鑑定に違いが出やすいとはいえ、
どうして結果がこうも異なるのか。
そもそも、
少年事件は精神鑑定の歴史が浅く、
専門家も少ない。
少年事件の精神鑑定を多数手がけてきた岐阜大医学部の高岡健准教授(児童青年精神医学)はその難しさをこう説明する。
「大人と違い、
少年は年齢や精神発達に応じて表現能力に差が出る。
『人を殺したかった』
と少年が話しているのなら、
その表現をいつ、
どうやって知ったのかを質問して内面を深く探らなければならない。
当然、
家庭環境や学校生活など少年を取り巻く環境や人間関係に切り込まなければいけない」
豊川事件の少年の付添人を務めた多田元弁護士(愛知県弁護士会)は、
少年の近況を定期的に被害者遺族に伝えている。
「多くは語れないが、
少年は立派に成長して反省の言葉も変わってきた」
と言う。
佐世保市の高1同級生殺害事件について多田弁護士はこう言った。
「事件を子供の内面から理解しなければ社会にとっても不幸だ。
何も分からないまま猟奇的な事件で終わらせれば、
再発防止にも取り組めない」
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