2014年03月14日
「上司は思いつきでものを言う」橋本治著は優れた社会学の本である!!現場側の人も管理職側の人も中間管理職の人も、この現象が起る理由を理解すれば無用な憤りを避けれそう!!!
「上司は思いつきでものを言う」橋本治著
優れた社会学の本である!!
現場側の人も管理職側の人も中間管理職の人も、
この現象が起る理由を理解すれば
無用の憤りを避けれそう!!!
組織上の問題なんです。
立場の違いなんです。
親父と子供、
男と女、
母と子供、
兄と弟、
姉と妹、
上司と部下、
先生と、生徒!!
立場が違うものが
問題解決の為に話し合うと
必ず上の立場の人は
思いつきでものを言い出すんです!!
その現象がどれほど
構造的、組織的、社会学的な現象であるかを
懇切丁寧に分析してくれます。
もっと、軽い本だと予想していたのですが
見事に裏切られました。
ちょっとした
大学の社会学の講座を聴いているような
感覚に何度も教われて
懐かしい気分・・・
階段教室で
名物教授の
面白い講義を聴いている
大学生に戻ったようで
嬉しかったです。
面白かったところをちょっと引用しますね。
「悪いセールスマンは『よくお考え下さい』と言います。
相手に決断を迫る側は、自分の都合のいいように、
相手の思考の方向をあらかじめ設定してしまっているからです。」
「私にとって『よく考えろ』は『お前はバカか?』の同義語です」
「これと逆なのが『ちょっと考える』です。
よく考えなくちゃいけない問題にぶつかった時、
私は『ちょっと考えさせて』と言います。」
ね、面白いでしょ。
「『よく考える』の『よく』は
その問題の難易度に関してではなく、
いつの間にか、『相手への忠誠』に
なってしまっています。」
そして
新しい提案をあなたがしたときに
上司は必ずそれを否定して
思いつきの提案を返す!!
その理由を橋本氏はこう説明しています。
「『今まであんた達が無能だったから、
会社はここまで傾いた。だからオレが、
あんた達にどうすればいいか教えてやる』・・・
あなたの提案は上司達の耳には
そう聞こえるのです。・・・
上司達は、
自分の無能とそれに由来する責任を
認めたくありません、
と同時にあなたのような
『下っ端の若造』に
イニシアティブをとられたくもありません。
だから、あなたの言うことを
否定してかかるのです。・・・」
そうか、
会社の今までを上司に向かって
決して否定してはならないのだと
理解できました。
「会社に代表される日本の組織は
『その事実はみんな薄々実感しているが、
公式見解としてはその事実を認めない』という、
不思議にしてややこしい性格を有するところなのです。」
あるあるが満載です。
メディア掲載レビューほか
上司は思いつきでものを言う
上司への対応法を説くビジネス書ではない。
「上司は思いつきでものを言う」ことが、
なぜ起きるのかを社会的、歴史的に論じる
一種の文化論である。
会社は上司のピラミッドを骨格として、
現場という大地の上に立っている。
「上から下へ」という命令系統で出来上がっていて、
「下から上へ」の声を反映しにくい。
部下からの建設的な提言は、拒絶されるか、
拒絶はされなくても、
上司の「思いつき回路」を
作動させてしまう。
「下から上へ」がない組織とは、
現場の声を聞かなくてもいい官の組織に似ている。
著者はこうした官僚的思考パターンは、
日本人の中に深く根を下ろした
儒教によって生まれていると分析。
儒教の浸透が
日本社会に与えた様々な影響についても論じている。
-日経BP企画
日本の混迷の原因を、ひと言で表沙汰にする。
「上司は思いつきでものを言う」がなぜ起こってきたのかを、
儒教の伝来まで遡り、とてもスリリングに解剖してゆく。
「現場」の声を聞く能力の復活に向け、懇切丁寧なこれからの道案内の書。
BOOK」データベースより
この本はサラリーマン社会の閉塞を嘆じるものではありません。
「上司は思いつきでものを言う」ということが、
なぜ起こってきたのかを、儒教の伝来まで遡り、
とてもスリリングに解剖していく本です。
日本の男たちが、なぜ戦国時代と幕末維新の時代ものが好きなのか。
こんな「なぜ」も見えてきます。
そして、では日本はどうするのか―
「現場」の声を聞く能力の復活に向けて、
上司のみなさんにも、上司でないみなさんにも、
懇切丁寧な今後の道中案内の書であります。
橋本治
1948年、東京生まれ。作家。
東京大学文学部国文科卒。
77年『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作受賞。
以後、小説、評論、戯曲、古典現代語訳、
エッセイ、芝居の演出等、幅広く創作活動を続ける。
『宗教なんかこわくない!』で第九回新潮学芸賞、
『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で
第一回小林秀雄賞を受賞している。
優れた社会学の本である!!
現場側の人も管理職側の人も中間管理職の人も、
この現象が起る理由を理解すれば
無用の憤りを避けれそう!!!
組織上の問題なんです。
立場の違いなんです。
親父と子供、
男と女、
母と子供、
兄と弟、
姉と妹、
上司と部下、
先生と、生徒!!
立場が違うものが
問題解決の為に話し合うと
必ず上の立場の人は
思いつきでものを言い出すんです!!
その現象がどれほど
構造的、組織的、社会学的な現象であるかを
懇切丁寧に分析してくれます。
もっと、軽い本だと予想していたのですが
見事に裏切られました。
ちょっとした
大学の社会学の講座を聴いているような
感覚に何度も教われて
懐かしい気分・・・
階段教室で
名物教授の
面白い講義を聴いている
大学生に戻ったようで
嬉しかったです。
面白かったところをちょっと引用しますね。
「悪いセールスマンは『よくお考え下さい』と言います。
相手に決断を迫る側は、自分の都合のいいように、
相手の思考の方向をあらかじめ設定してしまっているからです。」
「私にとって『よく考えろ』は『お前はバカか?』の同義語です」
「これと逆なのが『ちょっと考える』です。
よく考えなくちゃいけない問題にぶつかった時、
私は『ちょっと考えさせて』と言います。」
ね、面白いでしょ。
「『よく考える』の『よく』は
その問題の難易度に関してではなく、
いつの間にか、『相手への忠誠』に
なってしまっています。」
そして
新しい提案をあなたがしたときに
上司は必ずそれを否定して
思いつきの提案を返す!!
その理由を橋本氏はこう説明しています。
「『今まであんた達が無能だったから、
会社はここまで傾いた。だからオレが、
あんた達にどうすればいいか教えてやる』・・・
あなたの提案は上司達の耳には
そう聞こえるのです。・・・
上司達は、
自分の無能とそれに由来する責任を
認めたくありません、
と同時にあなたのような
『下っ端の若造』に
イニシアティブをとられたくもありません。
だから、あなたの言うことを
否定してかかるのです。・・・」
そうか、
会社の今までを上司に向かって
決して否定してはならないのだと
理解できました。
「会社に代表される日本の組織は
『その事実はみんな薄々実感しているが、
公式見解としてはその事実を認めない』という、
不思議にしてややこしい性格を有するところなのです。」
あるあるが満載です。
メディア掲載レビューほか
上司は思いつきでものを言う
上司への対応法を説くビジネス書ではない。
「上司は思いつきでものを言う」ことが、
なぜ起きるのかを社会的、歴史的に論じる
一種の文化論である。
会社は上司のピラミッドを骨格として、
現場という大地の上に立っている。
「上から下へ」という命令系統で出来上がっていて、
「下から上へ」の声を反映しにくい。
部下からの建設的な提言は、拒絶されるか、
拒絶はされなくても、
上司の「思いつき回路」を
作動させてしまう。
「下から上へ」がない組織とは、
現場の声を聞かなくてもいい官の組織に似ている。
著者はこうした官僚的思考パターンは、
日本人の中に深く根を下ろした
儒教によって生まれていると分析。
儒教の浸透が
日本社会に与えた様々な影響についても論じている。
-日経BP企画
日本の混迷の原因を、ひと言で表沙汰にする。
「上司は思いつきでものを言う」がなぜ起こってきたのかを、
儒教の伝来まで遡り、とてもスリリングに解剖してゆく。
「現場」の声を聞く能力の復活に向け、懇切丁寧なこれからの道案内の書。
BOOK」データベースより
この本はサラリーマン社会の閉塞を嘆じるものではありません。
「上司は思いつきでものを言う」ということが、
なぜ起こってきたのかを、儒教の伝来まで遡り、
とてもスリリングに解剖していく本です。
日本の男たちが、なぜ戦国時代と幕末維新の時代ものが好きなのか。
こんな「なぜ」も見えてきます。
そして、では日本はどうするのか―
「現場」の声を聞く能力の復活に向けて、
上司のみなさんにも、上司でないみなさんにも、
懇切丁寧な今後の道中案内の書であります。
橋本治
1948年、東京生まれ。作家。
東京大学文学部国文科卒。
77年『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作受賞。
以後、小説、評論、戯曲、古典現代語訳、
エッセイ、芝居の演出等、幅広く創作活動を続ける。
『宗教なんかこわくない!』で第九回新潮学芸賞、
『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で
第一回小林秀雄賞を受賞している。
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