ゴブリンスレイヤー:「無茶をして勝てるなら、するが」「それでうまくいくなら……苦労はしない」
ゴブリンスレイヤー 1巻 / 蝸牛 くも
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<あらすじ>
主人公の『ゴブリンスレイヤー』は寡黙で、来る日も来る日もゴブリンを狩り続ける変わり者。(本名は不明)冒険者たちとの交流もあまりなく、一人で黙々とゴブリンを狩っていました。
この世界の冒険者はギルドで怪物討伐などの依頼を受け、それを達成することで報酬を貰って暮らしています。『ゴブリン退治』というのは初心者向けですが、冒険の初心者が安易な気持ちで挑むと全滅することも多い、危険な依頼です。
(しかも不潔で汚くて臭い)
そんなゴブリンスレイヤーはある日、全滅しかけた初心者パーティで生き残った神官の少女を救出!以降、この女神官はゴブリンスレイヤーのゴブリン退治について来るようになります。
ずっと一人で戦ってきたゴブリンスレイヤーに仲間ができました!
<この世界のゴブリンについて>
この世界の『ゴブリン』という生き物は最下級の悪魔で、オス(♂)しかおらず、体格も腕力も人間の子供と同程度。ただしとても数が多い怪物です。
この世界には森人(エルフ)や鉱人(ドワーフ)、圃人(レーア)など、人間族以外にもいくつかの人種が存在します。ゴブリンは人間や亜人のメスを攫って孕ませ、爆発的に数を増やしていく習性を持っています。
ゴブリンは人を襲います。捕まえた人間を快楽目的で蹂躙して楽しんだり、殺害したり、食べたり、女は食べずに犯して仲間の数を増やしたり。
弱いが残虐。捕まってしまったら最後、地獄のような目に逢う恐ろしい魔物です。
<感想・評価>
<作品の特徴(5段階評価)>
おすすめ度: ★★★★★
読みやすさ: ★★★★★
ラブコメ量: ■■■
戦闘・バトルの量:■■■■■
ハーレム度: ■■■
<感想>
短編のお話がいくつか入っていました。1巻ということで情報量も多く、読みごたえがありました。満足!
さて、まずは主人公や女神官など、キャラクターたちの名前が分からないのが気になります。
主人公は『ゴブリンスレイヤー』としか書かれてしませんし、他のキャラ達も『女神官』、『牛飼い娘』、『受付嬢』、『妖精弓手』など。個人の名前が全然出て来ません!
この表現が良いなと思いました。
どういうことかというと、主人公のゴブリンスレイヤーは半ば心が壊れています。真面目で誠実ですが、ゴブリン以外のことにあまり関心がありません。無口で人の名前を呼ぶことがありません。きっと登場キャラ達の名前が出て来ないのは、ゴブリンスレイヤーが感じている世界を再現した結果だと思います。
とても面白い表現方法だと感じました!
グロテスクで非道な描写もあるんですが、読んでいて意外と気分が暗くなりません!主人公のゴブリンスレイヤーがとても頼りになるので、安心してストーリーを楽しむことができます。ゴブリンは徹底的に皆殺しにしてくれます。
ゴブリンスレイヤーは女性に全く興味がなさそうです。でも女性からの人気はけっこうある模様!しかしこの主人公は硬派過ぎるため、誰かとお付き合いすることは考えられません。
その結果、ゴブリンスレイヤーのことが好きな女性たちの間で妙な連帯感ができているのが面白いです!お付き合いも結婚も見込みがないので、『恋のライバル』という感じにはなっていません。女性たちは『変な人を好きになってしまった仲間同士』といった雰囲気。
主人公がモテモテなラノベはよくありますが、これは珍しい状況です。
なかばゴブリンを倒すだけのために生きている主人公。この主人公を射止める女性が現れるのか、今は想像できません!
(『ゴブリンスレイヤー』1巻の感想・評価)
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