2019年09月10日
文字通り
たまに「文字通り」という言葉を聞きますが、間違っていることもあるようです。
文字通りというのは、読んでそのままという意味ですね。
「文字通り、開いた口が塞がらない」とか、「当時、彼の生活は文字通り、不眠不休だった」というように。
ところが最近というより、昔から間違えて使われているのを聞くことがあります。
30年近く前、見ていた番組の冒頭で
「明治維新、それは文字通り若者の革命だったのである」
と。
維新というのが革命だというのはわかります。が、明治と若者が結び付きません。
確かに明治維新をおこしたのは20〜40代の若者という話もありますが、明治 = 若者とは思えません。
また、YouTube動画でも、
「脳と体は文字通り一心同体」
これも「?」です。
言いたいことはわかるのですが、そこで「文字通り」というのは違うんじゃない?というお話です。
伝えたいことを強調するのに使いたいのでしょうけど、いずれも「文字通り」が蛇足になっています。
たとえば、
・文字通り親のスネをかじっていた。
親はスネの傷が絶えないでしょう。
・文字通り身を粉にして働いた
どんな仕事?
・文字通り猿も木から落ちたのだ
これはあるかも知れません。
・文字通り弘法も筆の誤り
どこに弘法大師がおるねん?
・文字通り猪突猛進した
イノシシだったの?
このように比喩を使った言葉に、文字通りを付けてしまうと誤用になることがありますね。
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