2023年07月31日
物価のように高くなる中国の若年失業率。
報道では海外の同じ年代の失業率と比較されていました。最新の統計ではアメリカの青年失業率はおよそ7.4%、日本と韓国は5%前後、ユーロ圏はおよそ14%。OECDの青年失業率は10%前後とのことで、20%超えはスリランカ、イラン、南ヨーロッパやアフリカの国々。
■中国はAIが進み過ぎて働く人いらない?
AIで仕事がなくなるよって煽り動画を毎日見てブルーになりますが、若者の失業率がこれだけ高いとは、もう労働力はいらないんでしょうか?働く人の需要と供給の観点からもたくさん議論されています。
まずは供給量について。少子化が話題ですが、データでは現状の若年労働力人口は増加傾向にあります。
総労働力人口だと中国の生産年齢人口(16〜59歳)は2018年から2022年にかけて2,000万人以上減少しているのに対して、若年労働力人口は増加。特に大卒者数はどんどん増加しています。
2018年の大卒者数は820万人と史上初めて800万人を超え、2022年には1000万人を突破。2023年には大卒者数は1,158万人に達するとのこと。大卒者数が5年間で300万人以上増加し増加率が40%を超えているのです。
つまり、若者に関しては、大学卒業生の数が速いペースで増加している一方で、不景気による需要の縮小によって就職できない人がたくさんいるということ。たしかにAIは進化して効率化されていくでしょうが、影響を受けるのは中年おじさん以上が顕著とも思いますね。
ここ数年で若者を大量に吸収してきたネット事業や持ち帰りなどの新興産業も、中高年層の参入が増えて若者の雇用機会を大きく圧迫しています。
また、デリバリー事業、動画配信、シェアエコノミーなどの業界自体が程度の差こそあれ飽和の兆しと分析されています。若者にとって業界の衰退や飽和は就職機会の減少になります。
【(カテゴリなし)の最新記事】
投稿者:キム兄|22:39
この記事へのコメント