魅惑のブルー。。。
純にLINEを送ったが、まだ既読すらなってないか。。。まぁ、彼氏じゃないし。。おのおの、やる事いっぱい、当たり前だ。駿栄は何度か足を運んだカフェ魅惑のブルーへ。。
そこにいた人々を促しました。ホストクラブでいろいろな人ど出会って、最終的に自分で会社を興せたら。。ホストクラブは、お金もだけど、どちらかというと、
稀な経験というか。。。なんだか違った視点で大きくなる、というか。もともと住む場所に困ってそれ目当てでホストになった。。。仕事は在宅で暮らしていけなくはないけど。。。
まだまだ時間があったので、間違えたふりして。。。勘違いしてナンパしそこねたー。と、ごまかしました。ホストなんで、
女の子のアザラシさん達をナンパしようと思ったら、一人は男の子だったし。。。
ハリネズミさん達と待ち合わせでしたか。ととっさの機転で言い訳しましたが、素直にみんな信じたようです、俊さんは、喫茶店があまり好きじゃないらしい。。珈琲好きの喫茶店嫌いで
なんだかガヤガヤした雰囲気で。静かな喫茶店もあるけれど。。だけど、今日はガヤガヤしてるし。。
可愛い男の子、ハリー君や福ちゃんもいるし。青の洞窟を眺めながらの、フランスの片田舎風の店内。。。マスターグーの南風も、南仏風なので、なんとなく似ています。俊さんは、南風に行った事はないのでわかりませんが、立て続けに、南風のマスターに似ていると言われて、
なんと、娘かもしれない純ちゃんが、マスターとお付き合いしていると。。。赤ちゃんの頃に、どうしても育てられない。。一緒にいたら虐待してしまうかもしれない。。元旦那から逃げてきて、あの人との子どもだったら、と。。。純ちゃんはO型。。緋夏さんはA型。
吾朗太はB型、俊さんもB型。。
どうとも言えない。どちらの子、かと。赤ちゃんで顔はわかりにくいもののどうも母親似だし。。緋夏さんは、女の子が欲しいと言っていて裕福な実家の姉、環さんに純ちゃんを預けました。
成長した純ちゃんに会えるチャンス。。
俊さんは、純ちゃんが、吾朗太の子どもでも、育てるからには自分の娘とするから、と、緋夏さんに言ったのですが、緋夏さんは、
わたしはそうは思えない。赤ちゃんが悪くないのはわかっているけど、どうしてもダメ。。。と受け入れられなくて。。。
純ちゃんには申し訳ない事をした。。
いまさらどうにもならないけど、会いたいような、会いたくないような。
産みの母親である緋夏さんすら、父親が、どちらの子どもかわからない。
もう、子どもは、諦めるか。。俊さんは思いながらも、なんだか、自分の子どもが遠い記憶、いるような気もする。なんだろうか、モヤモヤして。。だけど、記憶のなくなる前の自分を思い出したくない。
身内も縁が薄いのだろう。
まさかね、緋夏さんと知り合ったのが二十代前半の若造が。。それまで子どもなんか幾らなんでも。。。それに、子どもがいたら。
自分は子どもを置いて蒸発するような男。。だったのか、なんて。。。そんなこと。。
でも、なんだろうか、小さな男の子を見ると妙に懐かしい。。やはり、亡くなったコウが。。。かな。。
でも、奇跡的というか奇妙な団欒だけど、ある日突然、亡くなった息子と同い年の少年と過ごす時間が天から降ってきたなんて。
それこそ、たまに見るレンタル家族、息子と同じぐらいの年齢の男の子と食事だけでも、と何度か妻が言ってきたけど、
亡くなったコウの代わりは誰もきかないから、よけい虚しくなる、とずっと反対してきて。
一方で、さりげなしに、その場にいた人々を誘ってみた駿栄。さみしいのもあるから、だけどー。。。これは、やはりあの、
行方不明になっているハリー君だろうし。。この俊さんも、なんとなくなんだけど
純を知ってるような。。ちょっとだけ会話してみたい気になって。。駿栄は、親に虐待され。。言いつけを守るだけみたいに育ててこられたものの、はたから見ればかなり高いハードルをクリアしても、
親からしたら本当に落ちこぼれとしか言いようがなく、外に立たされたり、ご飯を抜きにされたり。。結果的にやはり、東王大学に不合格で、散々責められて飛び出して。。東京からプルメリア島へ。。
子どもの頃は、運がよく、近所の純ちゃんの家が駿栄を相当かばってくれたり、家が地獄なので、登校拒否の反対で、学校に行きたがっていたので、実家じゃ馬鹿でも、学校じゃ抜きんでて賢いし、素直で優しい。。
駿栄はクラスメイトに頼られてたし。
外の人間関係に育てられてきて。。
なんとかぐれずに済んだけど、、純ちゃんや環さんの功績は大きいのです。
最近、ネット動画の体験投稿、非常識な人、迷惑な人というのにけっこうよくあるのが、子どもを放置して遊びに行って、よそ宅を託児所にする、という怒りの投稿。。。よその子が、その親が子どもにご飯を食べさせてないので、ランチや夜ご飯まで食べていくみたいな投稿を何度か見たことがあるけど、純んちは裕福なのか、寛大なのか、よくご飯を食べさせてくれたし、純の兄は服をくれたり。。。環さんも海外へ行く事も多かったとは言え、喜美さんという環さんの継母に駿栄ちゃんをよろしく、と不在の時は駿栄を気にかけてと頼んでくれていたみたいだし、
いうほど志乃さんという純の曾祖母もお気に入りのジマンの孫の環さんが駿栄を可愛がっていたのか、きつい人に思えなかったし。
喜美さんにはきつく当たっていたようだけど、純には優しかった気もする。
純には兄の渡海さんと弟のケイト君がいるけれど、曾祖母志乃に優しいのは純だったし、純は敬老の日も、祖母のきみさんだけでなく、曾祖母の志乃さんにもプレゼントや絵を描いていて、
志乃さんに、
兄妹で細やかな気遣いをしていたのは純だけだったし。
今に思って、いろいろ一方的に世話になってばかりの自分は迷惑だったのかなぁと思うけど、純達や近所や学校のお陰様で、辛い事ばっかりじゃないし、世間は広いんじゃないか、とか。家から出られるならなんとかなるんじゃないか、とかは感じていて
家以外は地元や近所が良かったので、これまでは家出をしてこずに済んだんだけど。
思い切って、全く新しい環境に飛び込む勇気も持てた。。。駿栄は今までの生活が走馬灯のようにこみ上がりました。
俊さんは珈琲、珈琲が大好きだそうだ。駿栄は、「好きなもん頼んでいいよ。」と言うのは、ここで誰かに恩返しというか、
今まで他人に優しくされてきた事をささやかにでも、とは思いました。
こちらは、木蓮寺。。。ベルモは、どうも行方不明の小学生のハリー君が、木蓮寺に来て
俊さんを南風のマスター、ハリー君の異父兄と間違えて声をかけて、それから二人でどこかへ行った可能性が高いので。。。という話しを、木蓮和尚にしてみました。頭がスースー、うまくお経を詠めるかわからない。
妹分のチワワに頭にイタズラをされ頭を抑えながら
「俊さんが。。。さっきまで、ここに来てた。。。え。。。」ベルモはうなずいて、
「うん。龍。。女神龍達が見ていたみたい。。だけど、女神龍達も。。わたしも。。ちょっとこの案件はそっとしておいた方がいいと思うの。。。そりゃ、ハリー君が居なくなったら、居場所を知らせる義務はあるかもしれないけど、名古屋から、こんな遠方まで遥々と家出する、なんて、ハリー君は命がけだと思うの。これからの自分の人生を懸けて。。。」
俊さんに出会ったのもなにかの巡り合わせだと思う。俊さんは、異父兄達の父親。。
もちろんお互いに俊さんもハリー君もそのことはしるよしもなくて。。。
明日には公開捜査になるので、明日、その前にプルメリア警察署に話し合いに行けば良いと思うわ。特別措置だけど。。明日まではちょっと見守って欲しい。
しばらく様子を見させて欲しい。今すぐハリー君の身柄を拘束したら、ハリー君は精神的に潰されてしまうかもしれない。。。不思議なご縁の流れに身を任せたい。
まさか、俊さんが誘拐とかそれは無いと思う。
俊さんが
俊さんが。。。誘拐というわけじゃないだろう。。木蓮和尚も、それはなぜか、俊さんに対して、信頼があった。今日会ったばかりなのに、あの人は。。。
「わかった。。。ん、じゃが、さっきから頭を抑えて?。ル気がするんだけど。。。」木蓮和尚が不思議そうにベルモをジッと見つめる。。。
「き。。。気のせいよ。それより。。お通夜に行くならそろそろ準備しなきゃ。」「まだ、早いがのう。」「そ。。。そうかなぁ。。あ。。」
「若い衆に、頭をイタズラされたんじゃろ?」
「。。。。。。。。。」「さっき、ミーナとココナがネーたんにお尻パチンされた、となきわめいてたし。。。」
「あ。。。だって、メンタムお昼ね中に塗り込まれたのよ。。。おかげでお昼ねどころじゃないし。」「ベルモがむやみに絶対叩く事ないのに。。。問い詰めたら白状したんだけど。。、ワシは寝てなくてよかったー。」「ん。。ん。読経できるかな。頭がスースーしすぎて。。」
「それでも読経するのは役目。こういう事もあるの。。。紫子には、おちび達の躾を口を酸っぱくして言っても。。ダメじゃのう。甘やかすばっかりだし。」「仕方ないわ。お年寄りは、小型犬にデレデレにボケる人が多いし。。。濃紫婆さんだって。。。」
そもそも、木蓮和尚の奥様紫子さんと、お母さんの濃紫婆さんは、小型犬と暮らしたがっておりましたが、木蓮寺には、小さな頃からお坊さん修行に来る子がいるので、小型犬を家に迎えると紫子さんと濃紫婆さんは二人とも甘やかすに決まってるから、小坊主さん達の教育に悪いからだめ、と言っていたのですが。。。
ベルモが家に来て、それからチワワ二人が木蓮寺に置き去りにされているのを発見してから、偶然にも家に住むようになりました。
人生には予定していなかった事が多々起こるもの。あの時は全く考えていませんでした、という事がだいたいの人に起こります。それは、自分軸がハッキリした人ですら。。だけど、それもまた面白いかもしれません。
「まぁ、でもあんな落ち着きないなら、あの二人はお坊さんにはならないだろうし。誰かと違ってさ。」木蓮和尚は含み笑いを。本当は、娘たち。ベルモ、チワワのミーナ、ココナ、は、お寺の娘ではあるものの、せいぜい、木蓮幼稚園の先生を手伝ってくれたら、と、木蓮和尚と奥様の紫子さんは考えていました。それで、独立するまで仲良く暮らしつつ。。このお寺から嫁に出す。。。と。
ところが、ベルモは早いうちから僧侶になる事を決めて、生涯独身でいる事も宣言してしまったのです。木蓮和尚夫妻から強制的に精神病院に入院させられそうになったけど、
そこは、濃紫婆さんが止めました。木蓮和尚だって、別に和尚をするとか、木蓮寺を継ぐって嫌じゃないけど、誰も男が兄妹に木蓮和尚しかいないし。シブシブ継いだけど、本当は料理人になりたかったんだし。
ベルモは赤ちゃんなのに、女の子として育てるはずなのに、僧侶とか、結婚しないとか、そんな事を言うのは頭が変だ、とか、紫子さんも花嫁姿が見たいのにとベルモ独身宣言には号泣しました。
あの頃を思い出す今はもう落ち着き、ベルモは木蓮寺の僧侶として修行に励んでおりますが。。。今になっては、笑い話だけどね。
さて、魅惑のブルーで、ガヤガヤしている駿栄さん達。。あれっ。
オーダーされた飲み物を待ちながら
スマホを見ると、純からLINEがありました。
元気ないわ。お久しぶり。
と、来たので、「すみません、お客さんからLINEがあったので返信させてくださいね、」と周りに断り、駿栄は、
純さ、俊さんって知ってる???どうも、純の彼氏の南風のマスターさんにそっくりな。あ、って言ってもさ、俊さんは、30代から40代ぐらいなんだけど、とLINEをサッと打つと、
びっくりするぐらいに即答返信で、
え、なんで、駿栄が??俊、マスターにそっくりって私の父親かもしれない男性のこと???
と、返信が来たので、駿栄は、思わず
「エッ」と、大声で叫んでしまいました。。。
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2020年04月01日
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