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2019年07月04日

真夏の夜のおとぎ話33海のファンタジー。と遭遇人。

あたし達


会えて嬉しかった。三つ子のきょうだいだった
ヴィーナス、ミリオン、ベルモは、花火を見あげながら。。。

ともに、笑顔で。。。
これからも時々会いましょうね、と。
笑い合って。
どこか、プルメリア島、魅惑のリゾートで、ぬくぬくと育ち。

まるで、。。。
ベルモは、お年寄りの飼い主に甘やかされ太ったペットのようでしたが。
甘やかされた、というより。環境で。。。
木蓮和尚夫妻が食べてるものを食べ太目になっていったのでしょう。
ゴロゴロするどころかですね、
お坊さんや保育士として、毎日毎日お勤めや子どもの世話と、真面目にほとんど自ら休みを取らず働いているのです。

シアワセな
木蓮寺を妬む人からは、幼児を無理矢理働かせているのではないかなど、虐待の通報をされたこともあったそうですが、ベルモは自ら好きで働いてるし、休みも自分から働いてるんですが、
と、誤解は解かれました。

もちろん、児童相談所や警察や庶民は木蓮寺の味方。

ミリオンも、海の家クワタと、知性を買われて塾や家庭教師のアルバイトをしていました。

ヴィーナスの親友たちも、ミリオンやベルモと仲良くなってまた
神楽町にも遊びに来て欲しいし。
いつか、母親の葉月さんにも会えたらなと。。
でも。ヴィーナスは、果たして葉月さんにミリオンとベルモは会うのはシアワセなことだろうかとも思いました。
だけど。。。そりゃあ。どんな性格にしろ、母親に会えたらなと会いたい気持ちはわかるし。
だから。。。
葉月を説得しようとヴィーナスは思いました。今日は、宿坊のひとつの部屋に、マリリンとカルモダン。

もうひとつの部屋には、ヴィーナスとグリ、福ちゃん。シュナ坊。

と、一緒にミリオンとベルモも寝ることにしました。
花火が終わって。
チワワの2人は、眠くなってきたので、先に、濃紫婆さんと一緒に寝ます。濃紫婆さんは、チワワを連れて、お風呂に入りに行きました。

「ちゃんと、お風呂に入って。入らないと寝かさないよって。メッ、」しっかりチワワちゃん2人はつかまえられ、
濃紫婆さんに従ってしぶしぶとお風呂に入れられます。

すぐ寝れると思ったのにーっ。わめきながらも、2人は濃紫婆さんについていきました。

花火見て、ご飯さ食べて。楽しいことばっかするじゃない。ケジメがいる。

風呂さはいり、綺麗にして歯も磨き。
「今日はネーたんいないの?」ミーナが濃紫婆さんに聞きます。「今日だけはがまんしいや。めったに、ベルモはきょうだいとねれないんだよ。。、」「ネェねがいないと、お風呂もお部屋も広いね?」ココナが言うので、

「ここ。お前さん、ベルモに言うからね。ベルモは肥えてることを気にしてるんだから。あたしら細い組みが気にさわる事を言うでないよ、メッ。
「シーッ。」クスクスとココナが笑うと、

「でも。ミリちゃんや赤いおねーたんは細いよ。きょうだいなの?」ミーナが不思議そうに言います。

濃紫婆さんは、「大婆婆は、細くて小さいけど、じいじやばあばはおデブちゃんだろう。」

「うん。

「親子、きょうだい似てないのはあるの。ミーナやココナがワシににたんじゃ。イッヒッヒ。」濃紫婆さんは嬉しそうに、チワワを洗いました。

あたしら細い組みが、とは。木蓮寺の、小柄な濃紫婆さんとチワワちゃん達の華奢な人々サイドの事です。

太ったチームの、和尚さん、紫子さんベルモに内緒で三人で暗号みたいに言ってました。

「あんた達はあたしに似て甘いもんばっかり食べても太らないしねぇ。

さてさて。。。

プルメリア島の今夜は。。
みんなが寝静まる頃、ヴィーナス、ミリオン、ベルモは、木蓮寺の近くの、アクアマリンビーチに出ました。

ほんとは、福ちゃん、グリ、シュナ坊も起きてはいましたけれど、夜の海辺の満天の星に包まれたいきもちを抑えながらも。

水入らずの。
ヴィーナスのきょうだい再会に気を使います。

キラキラ。、

あっ。アクアマリンビーチは、美しい月明かりと、満天の星空。宝石箱をひっくり返したようです。このあたりは、有名な星空散策のビュースポットだそうで、

遠くにキャンプやかがり火が見えました。

息を飲むような美しい天の川が、手を伸ばしたいぐらい夜空にはりめぐらされ。何筋かは。スターダスト。流れ星がスーッと咲き急ぐように流れては消えていきます。

ヴィーナスも、住まいの麗しが浜で満天の星空に包まれるのは好きですが。
ここで、きょうだいと三人で、満天の星空に包まれるのは感動ひとしお。

まるで、星空すら、三人を祝福しているようであり。
「アチラガ、キンセイ。」ヴィーナスは、故郷の金星の方向を指差します。
うわぁ〜。
吸い込まれそう。、、
降り注ぐ星空。手を伸ばせば届きそうな。。。

あっちなんだなぁ。。ミリオンも、ベルモも金星の方を向きました。

お母さんが、あそこにいるんだね。

ミリオンもベルモも、複雑そうでした。

ヴィーナスの話からすると。

とてもじゃないけれど。いい母親とは言えず。むしろ奔放な様子、。ミリオンやベルモに新しい家族ができて、返せと泣きわめく様な親でも

それは、困った事でしょう。だから。。。会いたいと言っていいのか

会いたいと言う気持ちはもちろんあるものの。

会って、だからどうしたのとか、いまさらなんなのよ、と突き放されるのを見るのもと。

それに。普通の母親ならば、きっとすぐ会いたいと言ってくるのではないの

しかし。。。葉月さんは、考えさせて、だと。なんだかなぁ。悲しいものを感じる。。

と。。。そのとき。。。

「あれは、なにかしらねぇ、」ミリオンがふと、前方の砂浜に黒い影が。。。と。

「イッテミヨ。サンニンイルカラ、コワクナイ」ヴィーナスが、三人で行きましょうと。。。近づいていきますと。。。

あっ。。。

それは、横たわるカモメでした。。
一瞬死んでいるのではないかと思いましたが、
かすかに息をしています。
た、たいへん。
ヴィーナスは、スマホをさっと空間から取り出しましたが、そうか、、、救急車より、

ヴィーナスは、近くの搬送できる病院を聞くと、ミリオンとベルモに、この人を2人で抱えて、2人ともあたしにつかまり、病院へワープするから。

ヴィーナスも、カモメさんに手を当て、聞いたプルメリア市民病院緊急外来へワープしました。

「エッ。。、わ、わ、ワープしたっ。。。えー

ミリオンもベルモもぶっ飛びびっくりでしたが。。。

「アンタタチモ、ヤレバデキルワヨ。ワープグライハ。
ヤラナイダケデッ。
やらない、というか、
ミリオン、ベルモは、単に自分がワープできることに気づいてないだけ。
しかし。、、いまはグズグズそんな事を言っている場合ではありません。

子ども達が抱えてもこのカモメさんは、大人なのに軽いのです。きっと栄養失調で衰弱もしているに違いありません。


ヴィーナス達は三人で力を合わせて、緊急外来の受付へ、このカモメさんを運びました。


看護師さんがやってきてカモメさんの容態を見ると、すぐさま。サッと集中治療室に運びこまれました。

「お寺のベルモさんと、クワタさんちのミリオンさんじゃないですか。 そ、そ、それに、、それにあなたは、あの、、もしかして美術家のヴィーナスさんではっ。」ある看護師さんがヴィーナスを見てびっくりしていました。

プルメリア市民病院なので、看護師さんは、ミリオンやベルモは知り合いのようでした、ミリオンが、

「ええ。私たち、きょうだいなんで。」「ええす、すごい、に、に、似てるけどまさかっ、まさかヴィーナスさんと。。きょうだい」


しかし、いまはもうそんなことより、あのカモメさんが気になるのです。一刻も早くと集中治療室に運びこまれましたから。。。

海岸で見知らぬカモメさんが倒れていて亡くなられているかと思いびっくりしたらかすかに息をしているので、さっとヴィーナスがワープして連れてきたと病院で説明しました。

ところが、カモメさんについて。
看護師さんが言うには助かるか、助からないかはわからない。。。

ただ、おそらくあの人は、自殺未遂をしたか、心中をしたんでしょう。

1人、集中治療室からスタッフの方が出てきました。そこにいた看護師さんは、ヴィーナス達が、患者さんの関係者ではなく見知らぬ行き倒れの人を運びました、と説明すると、

「そうか。。。体力が持つかどうか。。。所持品には。外側に、名前らしきダイヤと書かれた本を持っていましたが。。ダイヤ。。、点字で書かれていますね。本も点字です。

盲目でしょうね、この、カモメさんは。。」

なにがあったのか、もしかして盲目かもしれない一羽のカモメ。。。
自殺未遂
心中を





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