さあ、クライド・フォレスターさん、
さあ、サンタクロースさん、あの日のクライド・フォレスターさんをじゅうぶんに抱きしめてあげて。
おもいっきり、おもいっきり抱きしめてあげて。
天使のサン太は、聖マルベリー教会で言いました。
クライド・フォレスターさんは、子どもの頃から。。。
あの日の僕。。。あの日に父親から叱られてサンタクロースがいない、いるわけないと
確か寒い冬の日に。。クリスマスが近いのだけど。。泣いて家出をすると言って
聖マルベリー教会に来たら
サンタクロースがいたんだ。
ほーら、ほーら。やっぱりいるじゃないか。
あの日にワシが見たサンタクロースは、
ワシだったんだ。。。
クライド・フォレスターさんは、
あの日の自分。。そして、鏡にうつるあの日に見たサンタクロースをいま見たのです。
ワシが、、、ワシがサンタクロースだったとは。。。
クライド・フォレスターさんは、サン太に導かれ
これは、サン太がわしにくれたメリークリスマスと、ハッピーバースデイと。
ワシはこんなに幸せじゃったんだのう。
クライド・フォレスターさんは、泣いているあの日の自分の頭に手をおいて優しくなでてあげました、
サンタクロースだっ。
やっぱりサンタクロース、サンタクロースだっ、やっぱりいるんだっ。
幼き日のクライド・フォレスターさんのはしゃぎよう。
幼き日のクライド・フォレスターさんは、
お父さんが約束したのに犬と暮らしてはいけない、犬はダメだとか、、嘘をつくし
サンタクロースがいないと怒るし。
もう、おうちに帰りたくない、アーン、アーン
サンタクロースになったクライド・フォレスターさんは、
あの日の幼い男の子の自分を抱きしめました。
だっこすると、また、ホワイトシュナウザーのひかるちゃんみたいに
ジワッ。。。あたたかな
涙にぬれ、顔をうずめてなきじゃくる幼い日のクライド・フォレスターさん。。。
ひかるちゃんは、いまごろ、手術に入った。。。
胸があったかくなりました。
安心おし、サンタクロースはいるんだから、
お父さんがたとえサンタクロースがいないと言っても、他の誰かにサンタクロースがいないなんて馬鹿にされても。。。
そんなことは気にしないで。。
世の中には、たくさん宝物が点在してるし
それを発見して、宝物があると喜び受け取らなければ、
その人は、たくさんある宝物にずっとずっとずっと気づく事はない。みじめな人だよ。
でもね、宝物があると喜び受け取れば、
また次に次に宝物を発見できる。
サンタクロースは、ほんとうにいるんだ。
クライド・フォレスターさんは言いました。
「サンタクロースさん、おじいちゃんは、、、おじいちゃんは、家族と過ごさなくてもいいの、大事な日なんでしょ。」幼い抱きしめられているクライド・フォレスターさんは、言いました。
「私の家族は、世界の子どもたちだよ。私は世界の子どもたちが、幸せである事を願っているさ。。
さぁ、、、きみもおウチにお帰り。。きっと家族のみんなが心配してるし。」
クライド・フォレスターさんは、幼き日の自分がこれからの人生を思うと胸が締め付けられましたが、、孤独でひねくれてきて
馬鹿みたいだった。。。でも、
後になって。。そんな自分を好きになる事ができました。
悪くないなぁ。クライド・フォレスター。
家族を失ったクライド・フォレスターさん。
大好きな弟のヒカルさんすら
若いうちに実は亡くなっていて。
だけど。。。世界中の子どもたちが、家族か。。。
クライド・フォレスターさんは辛かった意味での事を考えてもみましたが、みんないま
幸せだったと気づき。。。
大丈夫さ。この子も自分で幸せになっていくと信じる。
さぁ。。。おうちへお帰り。。
もう、サンタクロースがほんとうにいたんだからね。。。
きみは嘘をついていない。
泣き止んだ幼い日のクライド・フォレスターさんは、ニコニコして
そうだ。クリスマスは、僕のお誕生日。
おウチには大好きな弟のヒカルが待っているんだった。
帰らないとヒカルはかわいそうだ。
ヒカルはお母さんにいじめられるかもしれない。。。
ありがとう。僕はちゃんとおウチに帰るよー、ありがとう。ありがとうと、
手をふり、部屋を出ていきました。
何かを言おうとして。。。でも、はっとして。
幸せは、私がどうのこうの言うことじゃないし。。私がどうのこうのすることじゃないし。
クライド・フォレスターさんは、ドアを開けましたが、さきほどの幼い日のクライド・フォレスターさんは、もうどこにもいません。
そこは、ふだんの聖マルベリー教会です。
幻影だったのか、夢だったのかなぁ。。
しかし、クライド・フォレスターさんはサンタクロースになっているのは現実です。
さ。。。クライドさん
エンジェルサン太が言います。
、。、エンジェルサン太が、
クライド・フォレスターさんの手を取りました。
さぁ。。。今度は?
あっ。。、。あっ、ホワイトシュナウザーのひかるちゃんがいます。
どうもそれは、ひかるちゃんの夢の中のようです。あっ、、、ひかるちゃんの夢の中。
今はもうひかるちゃんは、手術中だ。。。
夢の中。。。ひかるちゃんは、サンタクロースを見て驚いていました。
うわぁー
クライド・フォレスターさんの言う通り。
クライド・フォレスターさんが呼んでくれたんだ。
僕はもう元気になるんだね。
サンタクロースは、ひかるちゃんを抱きしめました。
「サンタクロースさん、元気になったら、
クライドさんに早く会いたいな。あっ、ごめんなさい、サンタクロースさんの前で。。。
サンタクロースさんに会えた事は嬉しいけど、クライドさんにも会いたいな。。
だって、僕はもう元気になったんだよ。
サンタクロースさんが、元気にしてくれたんだね。」
夢の中のひかるちゃんは、元気にはしゃいでニコニコしていましたが。。。
サンタクロースが、何が欲しいと聞くとひかるちゃんは、
サンタクロースさん、雪を降らして欲しいな。
みんな、クリスマスは雪が降ると最高になるって。
ね。
と、ひかるちゃんは言いました。
ところが。。。あっ。。。
周りが急激に暗闇に包まれて。。。
ひかるちゃんが消え、サンタクロースは、ポツンと暗闇に包まれています。
ど、、、どうしたん、どうしたんじゃ。
あっ。
ひかるちゃん危篤。。。
いま、ひかるちゃんの夢はいったん終わり
ふたたびと、サンタクロースのクライド・フォレスターさんは聖マルベリー教会で佇んでいました。
あの日の、、ラファエルさんが来て、神様がやってきた祭壇に
クライド・フォレスターさんは、自然に向かいお祈りをしていました。
「サン太、サン太、サン太どういうことだ、ひかるちゃんは、助からないのか?
ヤブは馬鹿か、何をしているんだ、それでも名医か嘘をつくな。」
「ビアンカ院長先生は、やるだけの事をしっかりやっているよ、ヤブじゃないさ。
クライドさん、
見守るしかないよ、、、」サン太は言いました。
クライド・フォレスターさんに、サン太はクリスマス、誕生日を兼ねたプレゼントをしたいと以前から言っていましたが、
「サン太、、、サン太はある程度魔法を使える天使ならひかるちゃんを元気にしてやりな。。。」クライド・フォレスターさんが
言います。
「クライド・フォレスターさんの守護パートナーの僕だから、クライドさんにはある程度できるかもしれないけど、、、クライドさんじゃない人は。。。僕はできない。
」
「じゃあさ、、、じゃあさ。。。わしの命をひかるちゃんに差し替える事はできるか??」
「クライドさん。。。」サン太はびっくりしました。
「サン太、、、わしの命をひかるちゃんに。。。ワシはもう、、じゅうぶんに生きてきたんだ。。」
「クライドさん、クライドさんあのね。。。ひかるちゃんが、もしも助かっても、
ひかるちゃんの記憶がなくなってクライドさんの事を忘れてしまうかもしれないよ。
円満、完璧にできないかもしれないし。」サン太が言うと、
「じゃあ、じゃあともかくそう言う事はできるんだな、サン太。」
「できるけど、クライドさん、クライドさんいいの。。。もう、二度とひかるちゃんには会えないし、ひかるちゃんもクライドさんを忘れちゃうかもしれないんだよ、
それでもいいの??!」
サン太は葛藤していました。主人を守るのがサン太の生まれてきたミッションです。
「できるんだね、サン太、」それでもなお、
クライド・フォレスターさんは、食い下がりませんでした。
2019年06月02日
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