「さぁ、仔犬ちゃんたち、たくさん食べてね〜。」
「コイヌチャン」。
木の咲じいさんのおうちのふとっちょなおかみさんが、すき焼きを作ると、シュナ坊と、ヴィーナスに言いました。
「あらららら、ごめんね、コッチの坊ちゃんは、タコさんかなー。」木の咲じいさんのおかみさんのメイさんは、ヴィーナスに、ケラケラ笑って言いました。
「タコ。ハンブンハ、アタリーデッスー、デモ、ボッチャンデモナイシー。」
ヴィーナスは、自分とも同類と言える、こういう世話好きなタイプの人が、嫌いではありませんでした。
「メイさん、この子、かの有名な、ヴィーナスブランドのヴィーナス先生じゃよー、」あはははー、ミーじいさんが笑います。
「あらまあらま。えー、す、すごーい。確かに、小さな宇宙人の、ヴィーナス先生って、聞いたことあるけど、なんとも、ま。。。ま。」メイさんは、驚いて言いました。
「ワンちゃん達って、チワワみたいでしょ、ヴィーナスは。」シュナ坊が笑って言いました。「ボーズの毛があんまりない方のチワワみたいじゃのう。」
木の咲じいさんもあははは〜と、笑いました。
ヴィーナスは、赤くて丸くて。。。でも、なんとなく、空気がチワワみたいな雰囲気を醸し出しています。それを言うと、ヴィーナスは、
チワワの赤ちゃんのちいちゃんからいじり倒されるので、いつも怒るのでした。
チワワの赤ちゃんのちいちゃんは、ヴィーナスが大好きです。だから、ヴィーナスが、仕事の取引先やお客さんの、ワンちゃんや、チワワの赤ちゃんの耳掃除のアルバイトや、
女の子のワンちゃんとアクセスすると、匂いがつくらしく、そのまま、
福の神家に行くと、嗅覚の地獄鼻のチワワのちいちゃんが飛んできて、いつもは、ヴィーナスを取り押さえて、ベロベロなめたり、じゃれて甘噛みしたりですが、
女性のワンちゃんのアクセス後の場合、
ちいちゃんが飛んできて、ひっかいたり、叩いたり、それはもう、暴れてヴィーナスをいじめるのでした。
「浮気がばれたー、」福の神たちは、ヴィーナスに、あははは〜〜とわらいころげますが、
ヴィーナスは、理不尽きわまりない。
福の神の家には、クリエイターであり、美術家のヴィーナスは、美容の福の神笑〜をメインに、お料理、食料の神の、タチバナ、
車や交通神の大蔵とも、ともにお仕事をするので、
よく出入りしますが、
その、タチバナの引き取りチワワの赤ちゃんの、ちいさいちゃんに、一方的に熱を上げられています。
さ。すき焼き、すき焼き。
ヴィーナスは、ミンナのぶんの卵を器用に割りました。
「お利口さんねー、」メイばあさんは、喜びました。
「ヴィーナスは、鍋奉行なんだよねー、あれこれ、仕切らないと気が済まないし。肉ばっかり食べると怒ってくるし。」シュナ坊が笑います。
木の咲じいさんは、名前通り、木花咲耶姫から名付けられた通り、線が細くて、
若い頃はさぞかし、もてたんじゃないかな、と言った雰囲気な、品の良い老紳士です、
メイばあさんは、気さくな下町の雰囲気なおっかさんですが、
案外、イケメンは、素の自分で気楽に一緒にいられるこんな、世話好きなタイプの女性が良いのかもしれないなー。
と、ヴィーナスは、感心しました。
「それにしてもな、プライバシーじゃからの、わしら、席を外してかえってきたものの、クライドさん、心配じゃのう。」木の咲じいさんが心配しました。
「ちょっとかわいそうじゃの。だーれも、身内がいないっぺよな。って言っとったが、かなりな、資産家じゃのう、だれもおらんのか?」ミーじいさんも言いました。
「おるは、おるかも、、、でもな、息子さんがおったとは、確かそんなん。でも、ヤーさんか、ギャングかわからんが、行方不明さぁ。」メイばあさんは言いました。
ヴィーナスも、シュナ坊も、
どちらともに、
親元を離れた子どもでしたが、平均的に幸せな子どもや幸せな人々しかまわりにいなかったし、それほど偏屈な人もいなかったし。
なので、あまり想像はできませんが、
なんだか、クライドさんが、かわいそうになってきました。
2019年03月01日
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