クライドさんは、
病室にこんこんと眠っていました。もう、唸らなくはなりました。
どんな夢を見ているのでしょうか?
「クライド・フォレスター氏ですね。、、」音鳴り町の病院の院長先生も、
さすがに、クライド・フォレスター氏の事はご存知ですが、困った顔をしました。
「身寄りがないんですね、通いの家政婦さんなりも、ほんとビジネスライクなお付き合いですし、親しい友達もいないみたいだしね。」と、院長先生がため息をつきました。
「お金があるなら、入院できます??よね?
息子さんは、もう行方不明みたいだし。弟さんもとうの昔に行方不明だったみたいだし。」近所の木の咲じいさんが言います。
「ええ。このままじゃ、恐らくは入院は必須ですな。。。だけど、個室は、クライドさんが、お金はあるけど、高いだなんだと、喧嘩吹っかけそうだし。」思わず、院長先生が本音をもらいました。
外で遊んでいた、ヴィーナスとシュナ坊が入ってきました。
ハッ
大人は深刻な面々です。
ヴィーナスは、シュナ坊の頭から降りました。
ふだんは、ふざけあって、シュナ坊の頭に乗ったり、髪の毛をイジる癖がある人がいますが、ヴィーナスには、髪の毛がないので。
シュナ坊の頭に乗って、髪の毛をイジる癖がありました。
でも、いまは、深刻なおももち。
ふざけてる場合じゃない、
緊迫した張り詰めたヒシヒシ、、、
そんな、緊張感が、
子どもにすら伝わる。。
そんな空気がありました。
「だいぶ、お悪いのですか?プライバシー、かな、」ミージイさんが言いますと、院長先生は、うなずいて、
「そういうことです。。残念ながら、入院は必須です。覚悟もしておかないと。。。個室は文句言われるだろうし、大部屋だと、、、他の患者さんと大げんかになるし。困ったもんですなぁ。。。」
やっぱり、個室は。。。
提案しても、クライド頑固じいさんが
高額だー、と、ブチ切れるかな。
だけど、人嫌いで、他人と一緒に生活できないし、
ましてや、病人患者さんに、精神的なストレスがあったら、
この病院も、大問題に発展するし。。。
クライド・フォレスター氏は、
成功しては、いるものの、街の嫌われ者。
ボランティアの、寛大で心の広い器の大きな方々にすら、悪態をつきさじを投げ出され、
相手にされていません、街の鼻摘まみ厄介ものの、トラブルメーカーでした。
あっ、「僕、犬だし。お部屋にいたらヤバいかも!」
シュナ坊が、かわいそうに、さきほどシュナ坊の顔を見て、クライド・フォレスター氏が、気を失い
犬が大嫌いだ、と、女社長さんから聞いておりましたので、
シュナ坊が、ションボリ病室を出ようとすると、
うずらぼんやり、クライド・フォレスター氏が目を開け。。。。
「さ。。。。サンタ、サンター、」
シュナ坊の方を見ると、サンタ、とうめいて、
また、クライド・フォレスター氏は、
目を閉じて眠りに落ちていきました。
2019年02月28日
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