先日、紹介した「Radeon RX 5700 XT 8G以下=RX5700XT」の下位モデルになります。
「RX5700XT」同様にプロセス7nm、PCIe Gen4 と新世代の技術が採用されています。
現在はオリファンモデルの登場を待機しているAMDユーザーは少なくないはずです。
そんな中、「RX5700」は4万円チョットという破格の値段でライバルのNVIDIA社「RTX2060」を上回るとされています。
ライバルである「RTX2060」と「RX5700」を比較しながら検証したいと思います。
新世代「RX5700」のプロセスは 7nm
世代はついにプロセス「7nm」へ突入しました。
「14nm」の世代は結構長かった。
プロセス「7nm」と聞いてピンとこないと思いますので簡単にイラストを描きました。
プロセスが微細化するメリットとは・・・
❶より高性能なプロセッサーを製造できる
❷パフォーマンス向上(処理性能が上がります)
❸消費電力や低発熱(ワットパフォーマンス)の省エネ化
❹製造コストの低下(小さなサイズでチップがたくさん載せられる)
の以上が期待できます。
帯域幅は2倍に?!
NaviベースのRX5700シリーズはPCIe4.0をサポートする最初のグラフィックボードです。
PCIe3.0 と比較して2倍の帯域幅を実現します。
PCI Express | 帯域幅 ✕16 |
Gen2 | 8 GB/S |
Gen3 | 15.75 GB/S |
Gen4 | 31.51 GB/S |
GPU比較表を作成しました。
GPU | RX 5700 | RX 5700 XT | RTX 2070 | RTX 2060 | RTX 2080 | GTX 1080 Ti |
コア数 | 2304 | 2560 | 2304 | 1920 | 2944 | 3584 |
ベースクロック | 1465 MHz | 1605 MHz | 1410 MHz | 1365 MHz | 1515 MHz | 1480 MHz |
ブーストクロック | 1725 MHz | 1905 MHz | 1815 MHz | 1680 MHz | 1710-1810MhZ | 1582 MHz |
メモリ | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 6GB GDDR6 | 8 GB GDDR6 | 11 GB GDDR5X |
バス幅 | 256-bit | 256-bit | 256-bit | 192 bit | 256-bit | 352-bit |
メモリ転送レート | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 11 gbps |
メモリ帯域幅 | 448 GB/S | 448 GB/S | 448 GB/S | 336 GB/S | 448 GB/S | 484 GB/S |
TDP | 185 W | 225 W | 175-185W | 160 W | 108-210W | 250W |
「RX5700 XT」と比べコア数、クロック数、TDPが少々、下がりますが、その点以外は大きな違いはありません。
新世代はPCIe Gen4へ
簡単にスペック表を作成しました。
チップセット | X 570 | X470 | X370 |
Pcle レーン | Gen4 ✕ 8 | Gen2 ✕ 8 | |
帯域幅 | 約 16GB/S | 約 4GB/S | |
USB 3.1 Gen2 | 8 | 2 | |
プロセス | 14 nm | 40 nm | 55 nm |
Pick One 1 | PCIe Gen4 (✕4) ✕1 | - | |
PCIe Gen4 (✕2) ✕2 | - | ||
PCie Gen4 (✕1) ✕4 | - | ||
SATA 3.0 ✕4 | - | ||
Pick One 2 | PCIe Gen4 (✕4) ✕1 | - | |
Pcle Gen4 (✕2) ✕2 | - | ||
PCIe Gen4 (✕1) ✕4 | - | ||
SATA 3.0 ✕4 | - | ||
対応 RAID | 0/1/10 | ||
StoreMI | バンドル | なし | |
消費電力 | 最大 15W | 最大 5W | 最大 7W |
チップセットX570はX470の後継ではなくて上位互換となってマザーボードの価格ががX470よりも高額になっています。
X570の帯域幅はX470よりも約4倍もスペックアップしました。
従来通りX470もX370も「Radeon RX 5700」シリーズでも、いつも通り使えます。
今回はRyzen3000シリーズのCPUとマザーボードは、まだ用意できていない(欲しいマザーボードの発売を待っている状態)のでCore i9 9900kにて検証をします。
「Radeon RX 5700 8G」の特長
❶ゲーム・フィデリティーの加速化
Radeon Image Sharpening、FidelityFX、VRテクノロジーなどの機能を大幅に強化するように設計された高性能RDNAアーキテクチャーにより、最大限の性能と驚くほどのゲーム体験が実現します。
❷臨場感あふれるゲーム体験ダイナミクス
Radeon Anti-Lagで大幅に短縮された入力遅延により実現する競争上の優位性、AMD Radeon FreeSync1テクノロジーによるちらつきとティアリングのないゲーム、そして最新のRadeon Softwareがもたらす高応答性の臨場感あふれるゲームプレイをお楽しみください。
❸新しいゲーム体験RDNAアーキテクチャー
Radeon RX 5700 は、新しい演算ユニット、視覚効果に一層適した新しい命令、および大幅なレイテンシー低下と高応答性のゲーム体験を実現するマルチレベル・キャッシュ階層を備えています。(AMD社HPより引用)
開封の儀
外観
「Radeon RX 5700 8G」をチェックする
「Radeon RX 5700 」は「Radeon RX 5700 XT」とは違い、いつもながらのリファレンスモデルの外観です。
金属製の四角がシンプルでカッコいいという評判もあり飽きないデザインです。
金属製の筆箱みたいです。
ファンはシングルとなります。
インターフェースは「RX5700XT」と同様に「ディスプレイポート」が3つ「HDMI」1つ備えています。
接続ピンは「6ピン」「8ピン」を使用します。
LEDなんて眩しくて不要という方には良いですね。
バックプレートはありません。
それでは「Radeon RX 5700 8G」のベンチマークを検証していきます。
換装の際の準備
グラフィックボードを取り換えるときに古いドライバの削除をおススメします。
古いドライバ削除の詳しくはこちら!
ドライバをインストール
グラフィックボードを換装したら「AMD Graphics Drivers」をインストールします。
ダウンロードはこちら
「Radeon RX 5700 8G」のスコアを検証
【CPU】Core i7 「9900K」
【マザーボード】「ROG MAXIMUS XI FORMULA」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×4/32GB」
【GPU】「Radeon RX 5700 8G」
今回はGPU別にベンチマークを比較します。
比較するGPUは「RX5700」「RX5700XT」「RTX2070」「RTX2060」「RTX2080」「GTX1660ti」です。
3D-MARK(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
ディビジョン2−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
SHADOW OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
RISE OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
エクス マンカインド・ディバイデッド−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
strange brigade−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
ゴーストリコン ワイルドランズ−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
使ってみた感想
「RTX2060」よりもキビキビと動作し、とても快適です。
ただレイトレが対応してないのでゲームのポテンシャルを最大限に引き出せないのが物足りない。
でも最新ゲームではフルHD(余裕で60fps以上)であれば、ほぼ不満は感じません。
良かったところ
❶AMDゲームタイトルでは「RTX2070」を超えるパフォーマンスを備えている!
❷価格が4万円チョットでフルHD環境ではカクツキは皆無!
❸スタンダードのサイズなので小さなPCケースに換装しやすい!
外排気のおかげでPCケース内の温度が上がりにくくなる!
残念な点、注意する点
❶レイトレーシングが対応していない!
これが一番大きなデメリットです。
噂では「Navi2」世代でレイトレ対応と言われてます。
周回遅れ感が否めないです。
❷TDPがNVIDIAよりも高い!
❸オーバークロックは期待できない!
総評
ひと通りゲームをしたところレイトレが対応していない点が寂しい感じがしました。
フレームレートの安定性は「RTX2060」よりも優れていますがゲームの本質を味わえない気がして中途半端な印象です。
最近では安い「RTX2060」は3万円台まで価格が下がっているので「RX5700」の優位性は見出せないです。
「RX5700」がPCIe4に環境を整えれば話は大きく変わるかもしれません。
やはりPCIe3環境では「RTX2060」をオススメしたくなるのが本音です。
お目通し戴き、ありがとうございました。
もしも、お時間がございましたら、お立ち寄りいただければ幸いです。
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