2019年07月15日
【新世代 PCIe Gen4】MSI社「Radeon RX 5700 XT 8G」をレビュー
7月7日にRX5700シリーズとAMDの最新CPU Ryzen3000シリーズが同時発売しました。
さらに2日後の9日にはNVIDIA社より「RTX2060 SUPER、RTX2070 SUPER」が発売されました。
欲しいものが、この1週間で一気に出てきたので整理しながらレビューしたいと思います。
新世代「RX5700 XT」のプロセスは 7nm
世代はついにプロセス「7nm」へ突入しました。
「14nm」の世代は結構長かった。
プロセス「7nm」と聞いてピンとこないと思いますので簡単にイラストを描きました。
プロセスが微細化するメリットとは・・・
❶より高性能なプロセッサーを製造できる
❷パフォーマンス向上(処理性能が上がります)
❸消費電力や低発熱(ワットパフォーマンス)の省エネ化
❹製造コストの低下(小さなサイズでチップがたくさん載せられる)
の以上が期待できます。
新世代「Navi」はプロセス7nmと微細化に成功したGPUは今後に向けて8Kや4Kなど超高速フレームレート化(240fps以上)に期待できます。
NaviベースのRX5700シリーズはPCIe4.0をサポートする最初のグラフィックボードです。
PCIe3.0 と比較して2倍の帯域幅を実現します。
PCI Express | 帯域幅 ✕16 |
Gen2 | 8 GB/S |
Gen3 | 15.75 GB/S |
Gen4 | 31.51 GB/S |
GPU比較表を作成しました。
GPU | RX 5700 XT | RTX 2070 | RTX 2060 | RTX 2080 | RTX 2080 TI | GTX 1080 Ti |
コア数 | 2560 | 2304 | 1920 | 2944 | 4352 | 3584 |
ベースクロック | 1605 MHz | 1410 MHz | 1365 MHz | 1515 MHz | 1350 MHZ | 1480 MHz |
ブーストクロック | 1905 MHz | 1815 MHz | 1680 MHz | 1710-1810MhZ | 1545-1635Mhz | 1582 MHz |
メモリ | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 6GB GDDR6 | 8 GB GDDR6 | 11 GB GDDR6 | 11 GB GDDR5X |
バス幅 | 256-bit | 256-bit | 192 bit | 256-bit | 352-bit | 352-bit |
メモリ転送レート | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 14 gbps | 11 gbps |
メモリ帯域幅 | 448 GB/S | 448 GB/S | 336 GB/S | 448 GB/S | 616 GB/S | 484 GB/S |
TDP | 225 W | 175-185W | 160 W | 108-210W | 225-250W | 250W |
新世代はPCIe Gen4へ
簡単にスペック表を作成しました。
チップセット | X 570 | X470 | X370 |
Pcle レーン | Gen4 ✕ 8 | Gen2 ✕ 8 | |
帯域幅 | 約 16GB/S | 約 4GB/S | |
USB 3.1 Gen2 | 8 | 2 | |
プロセス | 14 nm | 40 nm | 55 nm |
Pick One 1 | PCIe Gen4 (✕4) ✕1 | - | |
PCIe Gen4 (✕2) ✕2 | - | ||
PCie Gen4 (✕1) ✕4 | - | ||
SATA 3.0 ✕4 | - | ||
Pick One 2 | PCIe Gen4 (✕4) ✕1 | - | |
Pcle Gen4 (✕2) ✕2 | - | ||
PCIe Gen4 (✕1) ✕4 | - | ||
SATA 3.0 ✕4 | - | ||
対応 RAID | 0/1/10 | ||
StoreMI | バンドル | なし | |
消費電力 | 最大 15W | 最大 5W | 最大 7W |
チップセットX570はX470の後継ではなくて上位互換となってマザーボードの価格ががX470よりも高額になっています。
X570の帯域幅はX470よりも約4倍もスペックアップしました。
従来通りX470もX370も「Radeon RX 5700」シリーズでも、いつも通り使えます。
今回はRyzen3000シリーズのCPUとマザーボードは、まだ用意できていない(欲しいマザーボードの発売を待っている状態)のでCore i9 9900kにて検証をします。
「Radeon RX 5700 XT 8G」の特長
❶ゲーム・フィデリティーの加速化
Radeon Image Sharpening、FidelityFX、VRテクノロジーなどの機能を大幅に強化するように設計された高性能RDNAアーキテクチャーにより、最大限の性能と驚くほどのゲーム体験が実現します。
❷臨場感あふれるゲーム体験ダイナミクス
Radeon Anti-Lagで大幅に短縮された入力遅延により実現する競争上の優位性、AMD Radeon FreeSync1テクノロジーによるちらつきとティアリングのないゲーム、そして最新のRadeon Softwareがもたらす高応答性の臨場感あふれるゲームプレイをお楽しみください。
❸新しいゲーム体験RDNAアーキテクチャー
Radeon RX 5700 XTは、新しい演算ユニット、視覚効果に一層適した新しい命令、および大幅なレイテンシー低下と高応答性のゲーム体験を実現するマルチレベル・キャッシュ階層を備えています。(AMD社HPより引用)
開封の儀
外観
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「Radeon RX 5700 XT 8G」をチェックする
本来ならばオリファンを待って購入したかったのですが美しいデザインに一目惚れしてしまい購入する羽目になりました。
ファンはシングルとなります。
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インターフェースは「ディスプレイポート」が3つ「HDMI」1つ備えています。
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接続ピンは「6ピン」「8ピン」を使用します。
それでは「Radeon RX 5700 XT 8G」のベンチマークを検証していきます。
換装の際の準備
グラフィックボードを取り換えるときに古いドライバの削除をおススメします。
古いドライバ削除の詳しくはこちら!
ドライバをインストール
グラフィックボードを換装したら「AMD Graphics Drivers」をインストールします。
ダウンロードはこちら
「Radeon RX 5700 XT 8G」のスコアを検証
【CPU】Core i7 「9900K」
【マザーボード】「ROG MAXIMUS XI FORMULA」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×4/32GB」
【GPU】「Radeon RX 5700 XT 8G」
今回はGPU別にベンチマークを比較します。
比較するGPUは「RX5700XT」「RTX2070」「RTX2060」「RTX2080」「GTX1660ti」です。
3D-MARK(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
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ディビジョン2−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
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SHADOW OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
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RISE OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
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エクス マンカインド・ディバイデッド−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
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strange brigade−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
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ゴーストリコン ワイルドランズ−「デフォルト設定」(RX5700XT-50THより更新 R2.01.18)
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ゲーム中の消費電力
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使ってみた感想
ひと通りゲームをしたところ全体を通してRTX2070とほとんど違いはない。
RTX2070よりも快適に感じたゲームタイトルは「RISE OF THE TOMB RADER」です。
特に谷のステージが安定してました。
上記のグラフにある「RISE OF THE TOMB RADER」ではRTX2070と比べてスコアは全て、僅かに下回りますがRX5700XTの方が最低フレームが高く非常に安定した(カクツキが起きない)ゲームが楽しめました。
初めてのリファレンスモデルは心配になったシングルファンは意外にうるさくなくて良かった。
良かったところ
❶5万円で6.5万クラスのRTX2070よりも快適です。
❷本体が小さく極小PCケース(A4-SFX)にラクラク換装できます。
❸曲線美なデザインが素晴らしいです。
オリファンを待たずリファレンスモデルに一目惚れしました。
❹PCIe Gen3でも十分に発揮しました。
PCIe Gen4なら、もっとポテンシャルを引き出せそうです。
今後に期待したいです。
残念な点、注意する点
❶本体はかなり熱くなります。
とはいっても最高72℃(室温28℃)くらいです。
但しケース内の温度は5℃くらい下がりました。
外排気の恩恵を受けてるようです。
❷TDPがNVIDIAよりも高い。
❸レイトレーシングが対応していない!
これが一番大きなデメリットです。
噂では「Navi2」世代でレイトレ対応と言われてます。
周回遅れ感が否めないです。
総評
レイトレ非対応ですが5万円で購入できて6.5万円もするRTX2070よりも快適に遊べるのは非常にコスパが良いです。
今のところ「RTX2060 SUPER」の価格帯は以前の「RTX2070」の位置付けになりました。
廃版が決まったRTX2070とRTX2080がどこまで値崩れを起こすかによってRX5700XTの存在意義がかかります。
レイトレ未対応と聞いて悩むのではないでしょうか?
そしたらレイトレ代金を上乗せした額で廃版「RTX2070」または「RTX2060 SUPER」が選択肢に上がるのではないでしょうか?
しかし「Radeon RX 5700 XT」はレイトレ非対応ですが動作は「RTX2070」に負けません!
ここはコスパ重視のレイトレ未対応「Radeon RX 5700 XT」を選ぶか廃盤「RTX2070」を選ぶか悩むところです。
お目通し戴き、ありがとうございました。
もしも、お時間がございましたら、お立ち寄りいただければ幸いです。
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