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2022年02月01日
頑張れガメオンズ
「本日をもって、我々ガメオンズは解散します。
8年間応援ありがとうございました。」
みっちゃんと一緒に組んだガメオンズは今日解散することになった。
結成8年。いろいろなことがあったガメオンズが今日で終わる。
いつも真剣にお笑いに向き合ってきた。二人で夜遅くまでネタを書いたこともあった。
今思えばいい思い出ばかりだ。
俺たちは最初からコンビではなかった。元々は別々のコンビで俺とみっちゃんは活動していた。
俺は、前のコンビと1年もたたず解散している。理由は俺がネタを書かずダメ出しばっかりしているからだ。
「お前とはやっていけない」
人生で一番きつい言葉だ。今でも夢に出てくる。
ファミレスで一人うなだれていると、ちょうど隣の席でコンビをどうするかの話している2人組がいた。
「おれは、実家の畑を継ぎたいと考えてる。だからこれ以上一緒にやっていけない
んだ。」
相方に解散を言われ、唯々黙っているだけの男が、のちにコンビを組むみっちゃん
こと、田中 光彦だ。
何も言い返さなかった。ただ黙ってジュースを見つめていた。
しばらくして、話が終わったのか、相方が席を立った。みっちゃんはそのまま黙って動かなかった。
俺はこの男がどうしても気になって仕方なかった。
声を掛けた。
「・・・なあ、ちょっといいか?」
みっちゃんは黙ってこちらを向いた。
「お前、俺と一緒に組まないか?実は俺も漫才やってて、この前相方に捨てられたんだ。」
「・・・・・。」
この時は気付かなかったが、みっちゃんは話下手で、コミュニケーションが取り辛いことがあった。
ほどなくして一緒にコンビを組むようになった。
名前はガメオンズ。ガメラみたいな存在になろうと思い付けた。あと俺とみっちゃんはどっちもガメラが好きだったので、この名前になった。
問題は事務所が違うことだった。俺は亜門興行。みっちゃんはワイワイ演劇という事務所に所属していた。
だが、こいつしかいない。俺は大手の亜門興行からワイワイ演劇に移った。
マネージャーといざこざがあったが、何とか穏便にことを済ませた。
「さて・・・。ガメオンズはこれからどうするか?ここが問題だな。売れるためにどんな賞レースにも参加しようと思う。もちろん営業もバンバン行く。とにかく
がむしゃらにやっていこう。」
みっちゃんはうんと頷いた。
基本的に俺たちはコントをやった。
ラーメン屋。水道工事、占い師、釣り人
色々なものをやった。
基本みっちゃんが台本を書いた。
みっちゃんが書く台本は、ストーリー性があって面白い。
タクシーのネタなんて、乗客が目的地を伝えたのに、全然聞いてくれない運転手という内容だ。
聞いていないのに、自分の話になると熱くなる厄介な運転手を俺がやった。
みっちゃんは、基本ツッコミ、というか戸惑いポジションである。
こうして俺たちはネタを作っては披露していった。
賞レースはいつも1回戦どまり。素人にも負ける始末。
「もう一回考え直したら?」
どこ行っても、それを言われてしまう。
みっちゃんのネタは完璧のはずだが、どこでもウケない。
「なーにがだめんんだろーな・・・」
設定がダメなのか、オチが悪いのか。
毎日悶々とした日を過ごした。
ある日、ショッピングモールの営業に行った。
いつものネタ2本と新ネタ1本入れることになった。
新ネタ?こんな当日に?
まさか当日に新ネタをするとは思っていなかった。
急いでみっちゃんが書いた台本に目を通す。
内容はスーパーの従業員がクレーマーに対処する話。
また妙にリアルだった。今回のネタは実体験みたいな話だった。
卵のパックが割れやすいからという理由でクレームを入れたお客に、店長が神回避するといった内容。
(いつも何でこんなリアルな話、書けるんだ?)
多分相当な人を見てきたんだと思う。
みっちゃんがどういう経緯で漫才師になろうと思ったのか、まだ知らない。
おっきい賞レースの予選が始まった。
もちろん俺たちもエントリーした。
予選1回戦。新作のコンビに店員のネタにした。ありがちだが、強盗を撃退する話にした。安パイのほうが、お客さんの反応もいいだろうし、安全に予選突破できるだろうと考えた。
結果は惨敗だった。素人にも負けた。早々に家に帰った。
何がダメだったのか全く見当がつかなかった。
みっちゃんはこの時から、芸人としてやっていけるのだろうかと心配するようになった。
お互い芸人としてどうするべきかわからなくなった。
苦労を重ね、1年が過ぎた。またあの賞レースの予選が始まる。
普通はここまでいろいろとネタを変えたり、工夫をこなす。
俺らガメオンズはそんな事一切しなかった。
同じネタで勝負した。あの時は客が悪かったから受けないんだ。本物が見れば絶対に面白いぞ。
結果は去年と同じだった。学生コンビにも負けた。
このころからみっちゃんと衝突することが増えた・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺はもともとお笑いが好きだった。小学生のころの夢は、お笑い芸人になることだった。
人を笑わせることが、とても快感だった。クラスの休み時間に、教壇でクラス中を笑わしたあの日。
あのことが忘れられず、いつかいろんな人を笑わせようと考えた。
高校になると、友達とコンビを組んで学園祭の舞台に立った。結果は大滑り。
散々だったが、逆に自信がついた。俺はこの道で食っていこう。
周りは反対した。そんなもので食っていけるはずがない。考え直せと。
親も教師もみな同じ意見だった。
ただ純粋に人を笑わせたい。そんなのが否定された気がしてとても嫌だった。
将来なんてわかるはずがない。なら、好きなことをして何が悪いんだ?
そんな反抗心で、家には帰らなかった。ずっと外にいた。勝手に養成所の申し込みをし、勝手に芸人になった。
養成所はみな同じ気持ちのような人が集まっていた。好きでお笑いをやろうとするひとたち。
一つだけ違うのは、化け物みたいに面白い人間ばっかりだったこと。人間いったいどう生きたらそんなに面白い事思いつくのか。
最初の授業で、皆の実力が試されたが、皆面白かった。
初めて自分は平凡な人間なんだと思い知らされた。それでも必死に養成所で学んだ。
だが、いざコンビを組むと何もできなかった。ネタが書けなかった。
何か面白いことが浮かんでも、否定されるんじゃないかと思うと書けなかった。
結果、前のコンビとは解消となった。だが、今度は違う。ガメオンズはそういうのはなしで、お互い協力しあえるコンビにしたい。
みっちゃんはお笑いに興味なかった。もともと本が好きな少年だった。
おれとは正反対の人間だ。
クラスでは変わり者扱いされていたらしい。勉強はそこそこできたらしい。
中学、高校ともに進学校だ。
そんな彼がお笑いに興味を持ったのは、友達の学園祭に遊びに行った、もとい強制的に連れてこられたところでみたお笑いライブらしい。
今までお笑いというものを見たことない男だ。それはとても衝撃的だったらしい。
僕がしたいことは、これじゃないか?
みっちゃんはその時に、自分の運命を感じたという。
みっちゃんは大学進学を諦めて、お笑い養成所に通おうとしたが、入った事務所には養成所がなかった。
なので、先輩芸人の付き人として活動していた。
何年か付き人をしていると、先輩の提案で相方を紹介してくれた。
だが、結局長くは続かなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
みっちゃんは意外とお笑いにストイックな男でもあった。
自分はお笑いのセンスがあるほうだと思っていたが、圧倒的に上だった。
ネタを考えるのは、みっちゃんだった。おれはみっちゃんに頼り切りになっていた。
自分ではネタが書けない。そんなことはわかっている。しかし、みっちゃんの才能に嫉妬している自分もいた。
そんな状態が続くと、なかなか物事がうまくいかない。当然ミスもするし、ネタが滑ることも多くなった。
あいつが悪い。そんな感じの喧嘩が増えた。
いつからか、みっちゃんとは話をするのをやめた。
打合せはマネージャーが一人一人個別に行った。
もう限界だろう。お互いわかっていた。
今度の単独ライブで、今年中に解散することを発表しよう。
久々の単独ライブ。お客さんはそこそこ集まった。事務所の関係者も多く見に来ていた。
だが、もうどうだってよかった。俺とみっちゃんは年内に解散することを決断していたのだ。
「えー、本日はお集まりいただき、ありがとうございました。ガメオンズはなんだかんだ8年活動してきました。これといった賞レースにも勝てず、知名度もいまいちです。我々は、芸人として限界を感じました。そこで、10月末で、我々ガメオンズは解散することになりました。今まで応援してくださり、ありがとうございました。」
8年間応援ありがとうございました。」
みっちゃんと一緒に組んだガメオンズは今日解散することになった。
結成8年。いろいろなことがあったガメオンズが今日で終わる。
いつも真剣にお笑いに向き合ってきた。二人で夜遅くまでネタを書いたこともあった。
今思えばいい思い出ばかりだ。
俺たちは最初からコンビではなかった。元々は別々のコンビで俺とみっちゃんは活動していた。
俺は、前のコンビと1年もたたず解散している。理由は俺がネタを書かずダメ出しばっかりしているからだ。
「お前とはやっていけない」
人生で一番きつい言葉だ。今でも夢に出てくる。
ファミレスで一人うなだれていると、ちょうど隣の席でコンビをどうするかの話している2人組がいた。
「おれは、実家の畑を継ぎたいと考えてる。だからこれ以上一緒にやっていけない
んだ。」
相方に解散を言われ、唯々黙っているだけの男が、のちにコンビを組むみっちゃん
こと、田中 光彦だ。
何も言い返さなかった。ただ黙ってジュースを見つめていた。
しばらくして、話が終わったのか、相方が席を立った。みっちゃんはそのまま黙って動かなかった。
俺はこの男がどうしても気になって仕方なかった。
声を掛けた。
「・・・なあ、ちょっといいか?」
みっちゃんは黙ってこちらを向いた。
「お前、俺と一緒に組まないか?実は俺も漫才やってて、この前相方に捨てられたんだ。」
「・・・・・。」
この時は気付かなかったが、みっちゃんは話下手で、コミュニケーションが取り辛いことがあった。
ほどなくして一緒にコンビを組むようになった。
名前はガメオンズ。ガメラみたいな存在になろうと思い付けた。あと俺とみっちゃんはどっちもガメラが好きだったので、この名前になった。
問題は事務所が違うことだった。俺は亜門興行。みっちゃんはワイワイ演劇という事務所に所属していた。
だが、こいつしかいない。俺は大手の亜門興行からワイワイ演劇に移った。
マネージャーといざこざがあったが、何とか穏便にことを済ませた。
「さて・・・。ガメオンズはこれからどうするか?ここが問題だな。売れるためにどんな賞レースにも参加しようと思う。もちろん営業もバンバン行く。とにかく
がむしゃらにやっていこう。」
みっちゃんはうんと頷いた。
基本的に俺たちはコントをやった。
ラーメン屋。水道工事、占い師、釣り人
色々なものをやった。
基本みっちゃんが台本を書いた。
みっちゃんが書く台本は、ストーリー性があって面白い。
タクシーのネタなんて、乗客が目的地を伝えたのに、全然聞いてくれない運転手という内容だ。
聞いていないのに、自分の話になると熱くなる厄介な運転手を俺がやった。
みっちゃんは、基本ツッコミ、というか戸惑いポジションである。
こうして俺たちはネタを作っては披露していった。
賞レースはいつも1回戦どまり。素人にも負ける始末。
「もう一回考え直したら?」
どこ行っても、それを言われてしまう。
みっちゃんのネタは完璧のはずだが、どこでもウケない。
「なーにがだめんんだろーな・・・」
設定がダメなのか、オチが悪いのか。
毎日悶々とした日を過ごした。
ある日、ショッピングモールの営業に行った。
いつものネタ2本と新ネタ1本入れることになった。
新ネタ?こんな当日に?
まさか当日に新ネタをするとは思っていなかった。
急いでみっちゃんが書いた台本に目を通す。
内容はスーパーの従業員がクレーマーに対処する話。
また妙にリアルだった。今回のネタは実体験みたいな話だった。
卵のパックが割れやすいからという理由でクレームを入れたお客に、店長が神回避するといった内容。
(いつも何でこんなリアルな話、書けるんだ?)
多分相当な人を見てきたんだと思う。
みっちゃんがどういう経緯で漫才師になろうと思ったのか、まだ知らない。
おっきい賞レースの予選が始まった。
もちろん俺たちもエントリーした。
予選1回戦。新作のコンビに店員のネタにした。ありがちだが、強盗を撃退する話にした。安パイのほうが、お客さんの反応もいいだろうし、安全に予選突破できるだろうと考えた。
結果は惨敗だった。素人にも負けた。早々に家に帰った。
何がダメだったのか全く見当がつかなかった。
みっちゃんはこの時から、芸人としてやっていけるのだろうかと心配するようになった。
お互い芸人としてどうするべきかわからなくなった。
苦労を重ね、1年が過ぎた。またあの賞レースの予選が始まる。
普通はここまでいろいろとネタを変えたり、工夫をこなす。
俺らガメオンズはそんな事一切しなかった。
同じネタで勝負した。あの時は客が悪かったから受けないんだ。本物が見れば絶対に面白いぞ。
結果は去年と同じだった。学生コンビにも負けた。
このころからみっちゃんと衝突することが増えた・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺はもともとお笑いが好きだった。小学生のころの夢は、お笑い芸人になることだった。
人を笑わせることが、とても快感だった。クラスの休み時間に、教壇でクラス中を笑わしたあの日。
あのことが忘れられず、いつかいろんな人を笑わせようと考えた。
高校になると、友達とコンビを組んで学園祭の舞台に立った。結果は大滑り。
散々だったが、逆に自信がついた。俺はこの道で食っていこう。
周りは反対した。そんなもので食っていけるはずがない。考え直せと。
親も教師もみな同じ意見だった。
ただ純粋に人を笑わせたい。そんなのが否定された気がしてとても嫌だった。
将来なんてわかるはずがない。なら、好きなことをして何が悪いんだ?
そんな反抗心で、家には帰らなかった。ずっと外にいた。勝手に養成所の申し込みをし、勝手に芸人になった。
養成所はみな同じ気持ちのような人が集まっていた。好きでお笑いをやろうとするひとたち。
一つだけ違うのは、化け物みたいに面白い人間ばっかりだったこと。人間いったいどう生きたらそんなに面白い事思いつくのか。
最初の授業で、皆の実力が試されたが、皆面白かった。
初めて自分は平凡な人間なんだと思い知らされた。それでも必死に養成所で学んだ。
だが、いざコンビを組むと何もできなかった。ネタが書けなかった。
何か面白いことが浮かんでも、否定されるんじゃないかと思うと書けなかった。
結果、前のコンビとは解消となった。だが、今度は違う。ガメオンズはそういうのはなしで、お互い協力しあえるコンビにしたい。
みっちゃんはお笑いに興味なかった。もともと本が好きな少年だった。
おれとは正反対の人間だ。
クラスでは変わり者扱いされていたらしい。勉強はそこそこできたらしい。
中学、高校ともに進学校だ。
そんな彼がお笑いに興味を持ったのは、友達の学園祭に遊びに行った、もとい強制的に連れてこられたところでみたお笑いライブらしい。
今までお笑いというものを見たことない男だ。それはとても衝撃的だったらしい。
僕がしたいことは、これじゃないか?
みっちゃんはその時に、自分の運命を感じたという。
みっちゃんは大学進学を諦めて、お笑い養成所に通おうとしたが、入った事務所には養成所がなかった。
なので、先輩芸人の付き人として活動していた。
何年か付き人をしていると、先輩の提案で相方を紹介してくれた。
だが、結局長くは続かなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
みっちゃんは意外とお笑いにストイックな男でもあった。
自分はお笑いのセンスがあるほうだと思っていたが、圧倒的に上だった。
ネタを考えるのは、みっちゃんだった。おれはみっちゃんに頼り切りになっていた。
自分ではネタが書けない。そんなことはわかっている。しかし、みっちゃんの才能に嫉妬している自分もいた。
そんな状態が続くと、なかなか物事がうまくいかない。当然ミスもするし、ネタが滑ることも多くなった。
あいつが悪い。そんな感じの喧嘩が増えた。
いつからか、みっちゃんとは話をするのをやめた。
打合せはマネージャーが一人一人個別に行った。
もう限界だろう。お互いわかっていた。
今度の単独ライブで、今年中に解散することを発表しよう。
久々の単独ライブ。お客さんはそこそこ集まった。事務所の関係者も多く見に来ていた。
だが、もうどうだってよかった。俺とみっちゃんは年内に解散することを決断していたのだ。
「えー、本日はお集まりいただき、ありがとうございました。ガメオンズはなんだかんだ8年活動してきました。これといった賞レースにも勝てず、知名度もいまいちです。我々は、芸人として限界を感じました。そこで、10月末で、我々ガメオンズは解散することになりました。今まで応援してくださり、ありがとうございました。」
2021年12月07日
三角の恋
三角の恋
俺、真鍋 和也は猛烈に好きな女性がいる。
奥野 麻衣。 名前の文字からしてとても可愛い。そしていい香りがするように思う。文体でも気持ち悪さが出てしまった。
俺と奥野は同じクラスメイトだということしか接点がない。
いつも窓際でボーと外を眺めている彼女。
長い黒髪にグラスのようなきれいな瞳。絶世の美少女とはこのことだと俺は思う。
何をやっても様になる。本を読む姿。人と話す姿。掃除をしている姿。
そのすべてが愛おしい。
うちの学校では、ミスコンなんてないが、間違いなく一番になるだろう。
高畑〇希や橋本〇奈に負けないぐらいのポテンシャルを持ち合わせている。
毎日彼女のことで頭がいっぱいで、何も集中できない。
しかしそんな彼女には色々なうわさがある。1年上の先輩と付き合ってる。1年後輩の子の彼氏を寝取っている。パパ活や売春、あげくブルセラを売る?なんてのもあった。(いつの時代?)
先生も彼女を問題児扱いをし、見放している。決して成績が悪かったり、素行が悪りわけでもないのに。
ミステリアスな部分が多い分、うわさが尾を引いている。
人間、人違うと意味もなく嫌う傾向がある。自分以外の趣味に走る人間は化け物でもみたいに扱う。
だが俺は知っている。彼女の秘密を。寝取りやパパ活なんてそんな生易しいものじゃない。
ある日、学校一のヤンキーたちが彼女を取り囲んでいた。おれはその後をこっそりついていった。いや・・・どっかで救出するチャンスを窺っていたんだ。ほんと。
で、校舎裏までいった。そしたらさっきのヤンキーどもが山積みになっていた。
最初は、学園のヒーローが助けたんだと思っていた。しかし実際は、彼女がやったのだ。その証拠に、拳にを握りしめ、その手は血で汚れていた。
いや・・・なんだこれ・・・・・
後でわかったことがある。
彼女はこの学園の「裏番」なのだ。そもそも今の時代、しかも私立高校に番長がいるのか不明だが、そうらしい。
学校でいじめがあれば、その報復が必ずされる。悪いことがあれば必ず解決する。誰かが学校をみているんじゃないか?それがつまり裏番がいるんじゃないか、という話がある。
「裏番」・・・。それが奥野だとは誰も知らないだろう。
おそらくヤンキーと自分以外は。
奥野のことはそれ以外何もしらない。どこに住んでいて何が好きなのか
普段何しているのか。好きな音楽は何なのか?
・・・そこまで知ったらストーカーか?
だがそんなことはどうでもいい。
あのきれいな姿からめちゃくちゃな強さ。
そんな彼女がとても好きなのだ。
パソコンしか触ったことのないオタク気質のおれでも、初めて惚れた。
もう恋をしたと言ってもいい。
ランチにおしゃれなカフェ巡り。夜景が見える公園に行ってうんぬん
妄想が止まらない
だが、この真鍋 和也。異常に奥手。女子に知り合いどころか、話した異性は母くらいなのだ。こんな状況の俺が、話しできるはずもなく、ただ黙々と彼女を見て悶々とする日々を過ごしていた。。
・・・待て、別に変なことはしてないからな。言っとくが。マジで。
だが、今日は違う。違うんだ。こんな日々を過ごすために、今日やらなくてはいけないんだ。
なぜなら恋のライバルが出来たのだ。
なぜなんだ。小宮。 小宮 淳、身長は155cmほどの小柄な男子。これといった成績で運動神経もそれほど高くない。陸上部所属でもちろん彼女はいない。
よく女子が、小宮君はちっこくて可愛い!という。
くそったれー!う、羨ましくないんだからね!
そんな彼も、遠くで彼女を見守っている。どういうわけかやつも奥野のことが好きのようだ。
同じ女性を好きになる。これに関しては、君とはいいジュースが飲めそうだ。
だが、敵同士!俺は負けるわけにはいかんのだ。俺は、告白するんだ。玉砕しても構わない。いや、玉砕は嫌だ。恥ずかしい
チャンスは放課後、彼女は今、部活動をしていない。少し残って帰るらしい。
2人きりになるのはここしかない。ここにすべてをかけるしかない
授業が終わるとみなちりじりに帰る。友達と帰るもの。そのまま部活動に向かうもの。問題はまだちらほらクラスに残っているものがいることだ。
単純に恥ずかしい。今まで告白なんてしたことない。ましてこんな容姿の人間。告白なんてありえないと思われている。はずだ。
否、恥ずかしがってる場合じゃない。今日しかないんだ。明日になればまた悶々と過ごす日々が続くんだ。
俺は自分にあきらめるなと声を掛けた
しかし、人がいる以前に大問題が発生した。小宮がいる。なぜだ?お前部活は?
やつも自分の机に座っている。ずっと奥野 麻衣を見ている。
まさか・・・・。やつもこの機会を狙っていたのか・・・!!なんてことだ。
もし奴が何らかのアプローチをすれば、間違いなく奥野は喰い付く。そんなことはさせるか・・・・
「よ、よぉ小宮君。今日部活じゃなかったけ?」
実はほぼ初めて話す。人間普段関心がない人間に話しかけられるとパニックを起こすらしい。これは絶対に動揺する。
「いや、今日は休んだんだ。どうしてもやらないといけないことがあって・・・・」
な、なんだコイツ?! 普通、普段話したことない人間に話しかけられたときは動揺するのに・・・・。
「へぇ・・・・。用事って何?」
「なんだよ、何でもいいだろ?」
お、ちょっと喰い付いた。
「陸上部って次の県大会に賭けてるんだろ?いいの?こんなことして」
さあキレろ。切れて奥野から離れろ!
「むしろしないといけない。大会なんかどうでもいい。」
・・・何だコイツ!!ほぼ奥野しか眼中ないんじゃないのか?
・・・こうなったら、あの質問をしてやる。
「きm、君って奥野が好きなのかい?」
永〇君みたいな口調になったが、これでどうだ。
「!?べッ別にそんなんじゃない・・・関係ないだろっ!」
引っかかった。こうなりゃ手段を択ばない。俺も男だ!戦ってやる。
「実は俺、奥野がす、気になってるんだ・・・・」
「へっ?!本当?!」
完全に動揺している。効いているぞ!
ふと奥野の席を見ると、すでに彼女はいなかった。
なんと予想よりも早く帰宅したのだ。
「?!ちょっと・・誰だっけ?君のせいで彼女いなくなったじゃん!」
これはおれの誤算だった。時間を掛けすぎた。
「また悶々の日々が・・・」
とぼとぼと帰る俺に、小宮が話しかけてきた。
「えっと、真鍋だっけ?びっくりしたよ急に話しかけてきて。焦っちゃった。」
その割に冷静だったぞ。
「お前が奥野さんのこと好きだったなんて。正直オタクだからそんなの興味ないって思ってたよ。」
それは偏見。
話してるうちに、やはり小宮とは同士だと感じた。
彼は奥野に助けられた人間だ。ある日、部活の先輩にヤキを入れられていた。
壮絶だったらしし。もうこのまま死んじゃおうかと思うほど。そこに裏番の奥野が登場。先輩だろうがボコボコにした。
その強さ、その美しさにすっかり魅了された小宮はその日以来、ずっと恋焦がれているらしい。
恋人はこの人しかいない。そういう発想になるあたりは俺と似ている。
「でも、君って女子にもてるだろ?他に好きな人はいなかったのかい?」
「モテるというか、いじられているというか。なんか小動物を見る目で見てくるんだよな。」
なるほど、持てる男にも悩みがあるのか。
「今日、絶対告白しないといけない。なんかそう思ったんだ。じゃないと後悔するって。だから部活を休んで彼女を待ったんだ。
まさか、話したこともない奴から声かけられるとは思わなかったけどね・・・」
あ、動揺はしていたんだな・・・・
「彼女にいろいろと救われた。今度は僕が守る番だって。そう思ったんだ。
裏番だろうが関係ない。僕は、彼女のすべてに恋したんだ。」
「小宮・・・・。だが、俺も負けていない・・・・
あんなめちゃくちゃに強くて可憐な人、誰もが愛するに決まっている。俺も彼女を守りたいという気持ちは負けないさ」
「・・・まあ、結局お互いチャンスを逃したけどね・・・」
確かにそうだが、俺は同士を得てうれしく思った。
彼女のことで絆が深まった時、ふと周りにはいかついヤンキーが取り囲んでいた。
「おい、おまえら。奥野の友達か?ちょっと顔貸せや。」
・・・・え?なにこの急展開。
待って早いって。何?急いでるの?ゆっくり行こうぜ・・・作者よー
「おい、なんでこいつら連れてきたんだ?」
「いや、二人で奥野の話していたから、知り合いだと思ってよぉ」
複数のヤンキーがあれやこれや話している。
ヤバい・・・非常にヤバいぞ。これ。
「まあいい。奥野が来ればなんでもいい。」
「来ないときは?」
「そうなりゃ、そこの奴らを袋にすればいい。」
なんか物騒なものに巻き込まれたな・・・・
か、帰りたい・・・・
どこかの廃工場に連れていかれた。
2人とも拘束され、身動きが取れない。
「なんて酷い展開なんだ・・・・。彼女の話したらいきなり拉致って・・・・
漫画かよ・・・」
小宮は小さい声でいった。
「あ?何だ?なんか言ったか?」
ヤンキーどもが近づいてきた。
小宮・・・おとなしくしとけ・・・死ぬぞ・・・・
「こんなことで奥野さんは来ないよ!そもそも俺ら、話したことすらないんだし。」
小宮がいった。
「俺たちは知り合いじゃない。これからお互いを知っていくんだ。好きな音楽とか、何にはまっているのか。俺は彼女のことを知りたいんだ。」
「何言ってんだおめー・・・」
「僕は、奥野さんが好きだ!だけど今日、言えなかった。もしかしたら一生言えないだろう。でも、好きな気持ちはだれにも負けない。ここにいる真鍋だってね」
小宮・・・・
「残念だが、奥野さんはここには来ない。僕たちを助ける動機がない!お前たちは、無駄足をふんだんだ、バーカ!」
そういった瞬間、小宮が吹っ飛んだ。殴られたのだ。
「あんま調子乗るんじゃねーぞ。来ねーならそれまでだ。てめーらを袋にすればいい話だ。」
俺は奥野が来てほしくないと思う。彼女に頼り切っている自分に嫌気がさした。奥野が来てくれればこいつらを倒してくれるだろう。しかし、それは違う。彼女は
ドラえ〇んじゃない。何でもしてくれる便利な人間じゃない。こういうのは理不尽だが、自分で覚悟を決めるしかない。
「あんたら卑怯だよな。よく聞いてると。」
「あ?」
「こんな大勢で女の子一人を相手にするとか、ダサすぎて笑えるぜ。」
「おめーら、そんなに早く死にてーのか?」
あっという間に俺らを取り囲んだ。ああ、もう終わった。ここで死ぬんだ・・・・
ふと入り口を見ると、ヤンキーの頭をつかんだ奥野がたっていた。
「あ、かっちゃん!奥野だ!何人もやられてるぞ!」
「おうおう!女だからって甘く見てりゃー、調子乗りやがって!今日こそぜってー許さねーぞ、コラッ!!」
それは一瞬だった。
奥野が華麗にヤンキーたちの攻撃をかわしていた。まるで踊っているかのように、そして、有名格闘家並みの拳で次々と倒していった。
まるで無双ゲームだ。多くの兵士を次々と倒すさまは、まさに武将。
こんな人でも、俺・・・いや俺たちは好きになったのだ。
そんなこと思っていたのもつかの間、あんなにいたヤンキーが一気にいなくなった。
これが学校の裏番の力・・・・。
「大野さん・・・・。何で来たの?僕らなんかのために・・・」
「・・・・別に。クラスメイトだから・・・・」
ああ、やっぱりいい声!なんてすばらしいんだ
「小宮君たちが心配だった・・・。あなたたちずっと私の話してたから・・・」
え?俺たちが奥野の話してるの知ってるの?どこまで?
「奥野さん・・・もしかして、全部聞いてた?」
「・・・うん」
その瞬間、何か熱いものが込み上げてきた。なんだこれ?穴があったら入りたい・・・。
「二人の気持ち、ちょっとうれしかった。・・・けど」
けど?
「今はまだ、付き合うとかそんなのは考えていない・・・」
なんとこのタイミングで振られた。
「最初は冗談だと思っていた。こんな誰からも愛されていない私を好きになるなんて。でもここ最近の二人をみて感じた。本当に私に興味があるんだって。」
どこまでもお見通しなようだった。そんなに意識しているのばれていたのか・・・
「その、まずはお友達から、はじめませんか。わたしたち仲良くなれる気がするの」
その言葉を聞いた時、俺と小宮は飛び跳ねそうなくらいうれしかった。
「もちろん!」「よろしくお願いします!」
告白はみごと玉砕。しかしまだ可能性は残っている。
必ず、この小宮より先に俺が彼女と付き合う。この残り少ない高校生活を、今この瞬間からすべて奥野 麻衣にささげよう。
俺は固く誓った。
絶対に彼女にして見せる。
俺、真鍋 和也は猛烈に好きな女性がいる。
奥野 麻衣。 名前の文字からしてとても可愛い。そしていい香りがするように思う。文体でも気持ち悪さが出てしまった。
俺と奥野は同じクラスメイトだということしか接点がない。
いつも窓際でボーと外を眺めている彼女。
長い黒髪にグラスのようなきれいな瞳。絶世の美少女とはこのことだと俺は思う。
何をやっても様になる。本を読む姿。人と話す姿。掃除をしている姿。
そのすべてが愛おしい。
うちの学校では、ミスコンなんてないが、間違いなく一番になるだろう。
高畑〇希や橋本〇奈に負けないぐらいのポテンシャルを持ち合わせている。
毎日彼女のことで頭がいっぱいで、何も集中できない。
しかしそんな彼女には色々なうわさがある。1年上の先輩と付き合ってる。1年後輩の子の彼氏を寝取っている。パパ活や売春、あげくブルセラを売る?なんてのもあった。(いつの時代?)
先生も彼女を問題児扱いをし、見放している。決して成績が悪かったり、素行が悪りわけでもないのに。
ミステリアスな部分が多い分、うわさが尾を引いている。
人間、人違うと意味もなく嫌う傾向がある。自分以外の趣味に走る人間は化け物でもみたいに扱う。
だが俺は知っている。彼女の秘密を。寝取りやパパ活なんてそんな生易しいものじゃない。
ある日、学校一のヤンキーたちが彼女を取り囲んでいた。おれはその後をこっそりついていった。いや・・・どっかで救出するチャンスを窺っていたんだ。ほんと。
で、校舎裏までいった。そしたらさっきのヤンキーどもが山積みになっていた。
最初は、学園のヒーローが助けたんだと思っていた。しかし実際は、彼女がやったのだ。その証拠に、拳にを握りしめ、その手は血で汚れていた。
いや・・・なんだこれ・・・・・
後でわかったことがある。
彼女はこの学園の「裏番」なのだ。そもそも今の時代、しかも私立高校に番長がいるのか不明だが、そうらしい。
学校でいじめがあれば、その報復が必ずされる。悪いことがあれば必ず解決する。誰かが学校をみているんじゃないか?それがつまり裏番がいるんじゃないか、という話がある。
「裏番」・・・。それが奥野だとは誰も知らないだろう。
おそらくヤンキーと自分以外は。
奥野のことはそれ以外何もしらない。どこに住んでいて何が好きなのか
普段何しているのか。好きな音楽は何なのか?
・・・そこまで知ったらストーカーか?
だがそんなことはどうでもいい。
あのきれいな姿からめちゃくちゃな強さ。
そんな彼女がとても好きなのだ。
パソコンしか触ったことのないオタク気質のおれでも、初めて惚れた。
もう恋をしたと言ってもいい。
ランチにおしゃれなカフェ巡り。夜景が見える公園に行ってうんぬん
妄想が止まらない
だが、この真鍋 和也。異常に奥手。女子に知り合いどころか、話した異性は母くらいなのだ。こんな状況の俺が、話しできるはずもなく、ただ黙々と彼女を見て悶々とする日々を過ごしていた。。
・・・待て、別に変なことはしてないからな。言っとくが。マジで。
だが、今日は違う。違うんだ。こんな日々を過ごすために、今日やらなくてはいけないんだ。
なぜなら恋のライバルが出来たのだ。
なぜなんだ。小宮。 小宮 淳、身長は155cmほどの小柄な男子。これといった成績で運動神経もそれほど高くない。陸上部所属でもちろん彼女はいない。
よく女子が、小宮君はちっこくて可愛い!という。
くそったれー!う、羨ましくないんだからね!
そんな彼も、遠くで彼女を見守っている。どういうわけかやつも奥野のことが好きのようだ。
同じ女性を好きになる。これに関しては、君とはいいジュースが飲めそうだ。
だが、敵同士!俺は負けるわけにはいかんのだ。俺は、告白するんだ。玉砕しても構わない。いや、玉砕は嫌だ。恥ずかしい
チャンスは放課後、彼女は今、部活動をしていない。少し残って帰るらしい。
2人きりになるのはここしかない。ここにすべてをかけるしかない
授業が終わるとみなちりじりに帰る。友達と帰るもの。そのまま部活動に向かうもの。問題はまだちらほらクラスに残っているものがいることだ。
単純に恥ずかしい。今まで告白なんてしたことない。ましてこんな容姿の人間。告白なんてありえないと思われている。はずだ。
否、恥ずかしがってる場合じゃない。今日しかないんだ。明日になればまた悶々と過ごす日々が続くんだ。
俺は自分にあきらめるなと声を掛けた
しかし、人がいる以前に大問題が発生した。小宮がいる。なぜだ?お前部活は?
やつも自分の机に座っている。ずっと奥野 麻衣を見ている。
まさか・・・・。やつもこの機会を狙っていたのか・・・!!なんてことだ。
もし奴が何らかのアプローチをすれば、間違いなく奥野は喰い付く。そんなことはさせるか・・・・
「よ、よぉ小宮君。今日部活じゃなかったけ?」
実はほぼ初めて話す。人間普段関心がない人間に話しかけられるとパニックを起こすらしい。これは絶対に動揺する。
「いや、今日は休んだんだ。どうしてもやらないといけないことがあって・・・・」
な、なんだコイツ?! 普通、普段話したことない人間に話しかけられたときは動揺するのに・・・・。
「へぇ・・・・。用事って何?」
「なんだよ、何でもいいだろ?」
お、ちょっと喰い付いた。
「陸上部って次の県大会に賭けてるんだろ?いいの?こんなことして」
さあキレろ。切れて奥野から離れろ!
「むしろしないといけない。大会なんかどうでもいい。」
・・・何だコイツ!!ほぼ奥野しか眼中ないんじゃないのか?
・・・こうなったら、あの質問をしてやる。
「きm、君って奥野が好きなのかい?」
永〇君みたいな口調になったが、これでどうだ。
「!?べッ別にそんなんじゃない・・・関係ないだろっ!」
引っかかった。こうなりゃ手段を択ばない。俺も男だ!戦ってやる。
「実は俺、奥野がす、気になってるんだ・・・・」
「へっ?!本当?!」
完全に動揺している。効いているぞ!
ふと奥野の席を見ると、すでに彼女はいなかった。
なんと予想よりも早く帰宅したのだ。
「?!ちょっと・・誰だっけ?君のせいで彼女いなくなったじゃん!」
これはおれの誤算だった。時間を掛けすぎた。
「また悶々の日々が・・・」
とぼとぼと帰る俺に、小宮が話しかけてきた。
「えっと、真鍋だっけ?びっくりしたよ急に話しかけてきて。焦っちゃった。」
その割に冷静だったぞ。
「お前が奥野さんのこと好きだったなんて。正直オタクだからそんなの興味ないって思ってたよ。」
それは偏見。
話してるうちに、やはり小宮とは同士だと感じた。
彼は奥野に助けられた人間だ。ある日、部活の先輩にヤキを入れられていた。
壮絶だったらしし。もうこのまま死んじゃおうかと思うほど。そこに裏番の奥野が登場。先輩だろうがボコボコにした。
その強さ、その美しさにすっかり魅了された小宮はその日以来、ずっと恋焦がれているらしい。
恋人はこの人しかいない。そういう発想になるあたりは俺と似ている。
「でも、君って女子にもてるだろ?他に好きな人はいなかったのかい?」
「モテるというか、いじられているというか。なんか小動物を見る目で見てくるんだよな。」
なるほど、持てる男にも悩みがあるのか。
「今日、絶対告白しないといけない。なんかそう思ったんだ。じゃないと後悔するって。だから部活を休んで彼女を待ったんだ。
まさか、話したこともない奴から声かけられるとは思わなかったけどね・・・」
あ、動揺はしていたんだな・・・・
「彼女にいろいろと救われた。今度は僕が守る番だって。そう思ったんだ。
裏番だろうが関係ない。僕は、彼女のすべてに恋したんだ。」
「小宮・・・・。だが、俺も負けていない・・・・
あんなめちゃくちゃに強くて可憐な人、誰もが愛するに決まっている。俺も彼女を守りたいという気持ちは負けないさ」
「・・・まあ、結局お互いチャンスを逃したけどね・・・」
確かにそうだが、俺は同士を得てうれしく思った。
彼女のことで絆が深まった時、ふと周りにはいかついヤンキーが取り囲んでいた。
「おい、おまえら。奥野の友達か?ちょっと顔貸せや。」
・・・・え?なにこの急展開。
待って早いって。何?急いでるの?ゆっくり行こうぜ・・・作者よー
「おい、なんでこいつら連れてきたんだ?」
「いや、二人で奥野の話していたから、知り合いだと思ってよぉ」
複数のヤンキーがあれやこれや話している。
ヤバい・・・非常にヤバいぞ。これ。
「まあいい。奥野が来ればなんでもいい。」
「来ないときは?」
「そうなりゃ、そこの奴らを袋にすればいい。」
なんか物騒なものに巻き込まれたな・・・・
か、帰りたい・・・・
どこかの廃工場に連れていかれた。
2人とも拘束され、身動きが取れない。
「なんて酷い展開なんだ・・・・。彼女の話したらいきなり拉致って・・・・
漫画かよ・・・」
小宮は小さい声でいった。
「あ?何だ?なんか言ったか?」
ヤンキーどもが近づいてきた。
小宮・・・おとなしくしとけ・・・死ぬぞ・・・・
「こんなことで奥野さんは来ないよ!そもそも俺ら、話したことすらないんだし。」
小宮がいった。
「俺たちは知り合いじゃない。これからお互いを知っていくんだ。好きな音楽とか、何にはまっているのか。俺は彼女のことを知りたいんだ。」
「何言ってんだおめー・・・」
「僕は、奥野さんが好きだ!だけど今日、言えなかった。もしかしたら一生言えないだろう。でも、好きな気持ちはだれにも負けない。ここにいる真鍋だってね」
小宮・・・・
「残念だが、奥野さんはここには来ない。僕たちを助ける動機がない!お前たちは、無駄足をふんだんだ、バーカ!」
そういった瞬間、小宮が吹っ飛んだ。殴られたのだ。
「あんま調子乗るんじゃねーぞ。来ねーならそれまでだ。てめーらを袋にすればいい話だ。」
俺は奥野が来てほしくないと思う。彼女に頼り切っている自分に嫌気がさした。奥野が来てくれればこいつらを倒してくれるだろう。しかし、それは違う。彼女は
ドラえ〇んじゃない。何でもしてくれる便利な人間じゃない。こういうのは理不尽だが、自分で覚悟を決めるしかない。
「あんたら卑怯だよな。よく聞いてると。」
「あ?」
「こんな大勢で女の子一人を相手にするとか、ダサすぎて笑えるぜ。」
「おめーら、そんなに早く死にてーのか?」
あっという間に俺らを取り囲んだ。ああ、もう終わった。ここで死ぬんだ・・・・
ふと入り口を見ると、ヤンキーの頭をつかんだ奥野がたっていた。
「あ、かっちゃん!奥野だ!何人もやられてるぞ!」
「おうおう!女だからって甘く見てりゃー、調子乗りやがって!今日こそぜってー許さねーぞ、コラッ!!」
それは一瞬だった。
奥野が華麗にヤンキーたちの攻撃をかわしていた。まるで踊っているかのように、そして、有名格闘家並みの拳で次々と倒していった。
まるで無双ゲームだ。多くの兵士を次々と倒すさまは、まさに武将。
こんな人でも、俺・・・いや俺たちは好きになったのだ。
そんなこと思っていたのもつかの間、あんなにいたヤンキーが一気にいなくなった。
これが学校の裏番の力・・・・。
「大野さん・・・・。何で来たの?僕らなんかのために・・・」
「・・・・別に。クラスメイトだから・・・・」
ああ、やっぱりいい声!なんてすばらしいんだ
「小宮君たちが心配だった・・・。あなたたちずっと私の話してたから・・・」
え?俺たちが奥野の話してるの知ってるの?どこまで?
「奥野さん・・・もしかして、全部聞いてた?」
「・・・うん」
その瞬間、何か熱いものが込み上げてきた。なんだこれ?穴があったら入りたい・・・。
「二人の気持ち、ちょっとうれしかった。・・・けど」
けど?
「今はまだ、付き合うとかそんなのは考えていない・・・」
なんとこのタイミングで振られた。
「最初は冗談だと思っていた。こんな誰からも愛されていない私を好きになるなんて。でもここ最近の二人をみて感じた。本当に私に興味があるんだって。」
どこまでもお見通しなようだった。そんなに意識しているのばれていたのか・・・
「その、まずはお友達から、はじめませんか。わたしたち仲良くなれる気がするの」
その言葉を聞いた時、俺と小宮は飛び跳ねそうなくらいうれしかった。
「もちろん!」「よろしくお願いします!」
告白はみごと玉砕。しかしまだ可能性は残っている。
必ず、この小宮より先に俺が彼女と付き合う。この残り少ない高校生活を、今この瞬間からすべて奥野 麻衣にささげよう。
俺は固く誓った。
絶対に彼女にして見せる。
2020年07月13日
創作活動
意味もなく創作活動を行っています。
絵も下手、小説もあまり書いてない
でも、やりたいことを常にやり続けようと決めました。
たぶん、挫折すると思いますが・・・
それでも、続けようと思います。
皆様、よろしくお願いします。
絵も下手、小説もあまり書いてない
でも、やりたいことを常にやり続けようと決めました。
たぶん、挫折すると思いますが・・・
それでも、続けようと思います。
皆様、よろしくお願いします。
パラノイアクリーンの活動@
〜プロローグ〜
「ぼくがこの世界を守る、邪心ログアイアが作り上げた、吐きそうな世界から守る!」
ぼくはとある世界から、転移してきた 横田 洋。
ひょんなことからこの世界の巫女の女の子たちと一緒に住むことになった。
僕がいた世界は、邪心ログアイアが作り上げた世界だと知り、怒りと絶望を覚えた。
「やはり、僕がいた世界は腐っていたんだな」
巫女のソフィアは言った。
「今、邪心ログアイアが作り上げた闇の世界が、私たちの世界をむしばもうとしています。お願いです、今一度どうか力を貸してください。」
「・・・いいだろ、任せてくれ。」
この世界は、僕にかかっている・・・
「さすがー洋!かっこいい―」
「期待してますわ。」
「まッ、あんたが死んでも、この私がいるから安心しなさい。」
ほかの巫女たちも僕を励ましてくれた・・・・
えーと彼女たちの・・・名前・・・ん?
あが・・・・・・・・・・がgggっが
ああああああああああああ
洋・・・ごはん置いとくわね・・・・
おい、いつまでこんなことするんだ!まるでペットだぞ!
兄ちゃん!いい加減出て来てくれよ・・・・
・・・ああ、戻ってきてしまった、邪心ログアイアの呪いがここまで強いとは・・・
帰らなきゃ、本当の世界に・・・・帰らなきゃ・・・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
@
とある職安にて。
「残念ですが、ご希望するお仕事は見つかりませんでした。」
「ええっ!?嘘でしょ、そんな無茶な要求していませんよ!?」
「といってもねぇ、阪上さん。27歳で免許もない、何ができるわけでもない
と思えば、完全週休二日制に月給30万以上、福利厚生の完璧にきれいな場所。
極めつけは楽な仕事、あんたいくら何でも舐めすぎだよ。」
・・・舐めてねーよ。こっちは本気で考えてんだ。
「特技のところの妄想ってねー、意味が分からないよ、阪上さん!」
「いやー、でもそれしかなくて・・・・。」
僕は阪上 悠。27歳で独身。一応大学は卒業している。
卒業は小さな運送の会社に入社したが、同期や先輩、上司や仕事内容・・・・
つまり会社そのものと合わないと感じ1年で退職。
その後は、転々とアルバイトして27歳で一念発起。
・・・のはずが、特になにか成し遂げた男ではないため、職安でこのありさまである。
妄想というのは、昔からの癖である。自分は勇者でいろんな人に助けられながら成長し、魔王を討伐するのが目的の漫画を物心ついたころから始め、約20年も続く超大作(自称)
を作り上げた。
現実社会ではそんなものは一切通用しない。なんとも嫌な世の中だ。
何故か分かってもらえないのが悩み・・・
「ちゃんと自己分析して、何がしたいかを明確にしてください。まずはあなた、そこが
圧倒的にない。」
いつもこんなかんじでボロクソに言われる。
・・・周りの子はそれなりの仕事について、子供もいる子もいるらしい。
(自分は何にもないのか・・・どうすれば。)
求人検索で異世界に行ける方法がないかなー、と本気で検索をしていた矢先、一人の女性が声をかけてきた。
「んー、あなたまずいねー。非常にまずい!」
背は低く似合わないスーツを着て、明らか年下の女の子が話かけてきた。
「あなたは非常に厄介なものに憑りつかれているのよ!
現代病や何かに片づけられるけど、私はそうは思わないわ!」
憑り付く?え・・・何?この娘?霊的な何か見えるの?怖ッ・・・・
明らかに警戒している僕に構わず、彼女は説明を続けた。
「妄想というのは非情に繊細なオバケみたいなものだと思うの!例えば旅行行く前日で
あの食べ物はこんな味するんだろうなぁとか、あの景色で写真撮ったら必ずバズって
いろんな人に見てもらえるんだろうなぁと妄想は、人を幸せにするの!
逆に、あいつ俺の悪口言ってる、私の事言いふらしているはずだ!という妄想は人を不
幸にするのよ!
感情や環境でこの子たちは化け物に変身するというのが正しいのかしら・・・。」
???なんだ・・・一体。
何の話?妄想?もしや俺と同じ類の人種?いや、それよりも酷い?
というか・・・
「というか、誰!?」
(就活性?・・・よくみると中々・・・かわいいな。)
とても大人とは思えないことを考えていると彼女は
「あぁ自己紹介がまだだったわね! 私は『上戸 美代』
パラノイアクリーンて会社の社長よッ!」
・・・・え?何だって?
社長?・・・社長って会社の長ってこと?この娘が?
「・・・冗談はやめてもらえませんかね。」
本音が出てしまった。
すると彼女は、胸ポケットから名刺を出した。
「はい、これ。どうぞ、おじさん!」
誰がおじさんやねん。
「誰がおじさんやねん。」
「おぉ、初対面の人間に突っ込みとは、流石ね!」
「一応27歳なんですが・・・。」
「じゃあおじさんじゃない、あたしは18でこの前高校を卒業したばかりだもの。」
・・・悠は目の前が真っ暗になった。
何だって?高校卒業したばかり?そんなことできるのか・・・?
「その前に、どういう理由で話しかけて来たんですか?」
衝撃過ぎる内容が続いた為、当たり前のことを聞き忘れていた。
「ごめんなさい、あなたの相談を盗み聞きしてたの。」
「いや、プライバシー。」
「その内容の中に、妄想が得意だって言ってたじゃない?そこに注目したの。
話を戻すと、妄想は化け物になるけど、化け物とは私は人を操ったり行動を制限する
能力があるの。」
ぼくの突っ込みは無視され、彼女は説明を続けた。
「この化け物を『パラノイア」と私は呼んでるわ!
パラノイアというオバケは人に取りついてるものだけど、環境・習慣・時間によって
性質が大きく変わるの。」
化け物なのかオバケなのかどっちなんだ?
「その、僕に何の関係があるんですか?」
「妄想が得意。私の仕事に役に立つに違いないと思ったのよ。あなたの妄想力はもしかしたら人を救うのよッ!」
「・・・・へ?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
邪心ログアイア
ミラウリアワールドを我が物とせんと目論む悪い奴だ。
僕はかつて、奴が作り出した世界の住人だった。
あの世界は学校や仕事に行かなければならないし、お金というものに皆
振り回されていた。何より奴が作った世界の住人はみんな悪魔だった。
(僕の親も弟も悪魔だったんだ。こんなひどい世界を作り上げる奴が憎い、世界が憎い
*****************************************************************************************
クソ、何で誰もみとめてくれねぇんだ。俺はもっと楽しく生きたいんだ。ふざけやがって
何なんだ畜生・・・。俺が世界で一番優秀なんだ、もっと敬え、認めろ!ボケがッ!!」
−−−−うるさいぞ!ご近所に迷惑だろッ!・・・・どうしてなんだ・・・。
*****************************************************************************************
ログアイアは僕の最強の力を恐れている。
「あなたは勇気の剣が使えます。邪神ログアイアはその剣でないと倒せません。」
ミラウリアワールドで最初に出会ったのはこの女の子、ソフィア。
彼女は世界のため全力を尽くしてくれている。それにかわいい///
特に好きなところは人の見る目がちゃんとしているところだ。
平凡な僕・・・いや平凡なふりをしている僕を1発で見抜いた。
「あんた。またニヤついてるわよ・・・。」
「うっ」
この子はヘンリー。口がうるさいが僕を慕ってくれているエルフの戦士だ。
盗賊に襲われていたのを見事に僕が救ったのが出会いだ。
「洋様ったら、フフ。」
「アリア・・・笑わないでよ。」
彼女はアリア。とある国のお姫様で意外とオテンバ。国が魔王軍に襲われている所を
僕が助けたのだ。
それ以来、彼女は僕のもとから離れない。まったく困ったものだ・・・
*****************************************************************************************
「すみません、こちらの部屋です・・・・」
「ありがとうございます。では助手さん、仕事をしましょうか!」
「・・・27にして高校卒業後すぐの娘に助手扱いされるとは・・・・・」
*****************************************************************************************
「・・・!まずい、魔王の手下がやってきました!」
ソフィアが異変を感じた。
「魔王が作り上げた世界の使徒・・・。」
ヘンリーの顔がこわばった。無理もない、彼らに襲われたのだ。
「洋様・・・。」
「・・・任せろ。君たちの世界は必ず守り抜いて見せる」
そう、この世界は誰にも壊させたりはしない・・・・
どんな奴だろうと・・・・
追記
結構あいまいな表現だと思いますが、妄想って本当に化け物なんじゃないかな?て思いました。これをなんか自分なりに表現できないかなと思い小説にしてみました。
現実逃避を僕自身、否定しません。つらいと思います。いったん考えないで自分が好きなこと、やってみたいことに打ち込むことが大事なんじゃないでしょうか。
自分に対しても言っています。
登場人物の設定はなるべく詰めて考えよう
キャラ設定として、 阪上 悠は自分自身
社長の上戸 美代は、まんまハルヒをイメージ。(怒られるかな。イメージです。)
また更新します。
「ぼくがこの世界を守る、邪心ログアイアが作り上げた、吐きそうな世界から守る!」
ぼくはとある世界から、転移してきた 横田 洋。
ひょんなことからこの世界の巫女の女の子たちと一緒に住むことになった。
僕がいた世界は、邪心ログアイアが作り上げた世界だと知り、怒りと絶望を覚えた。
「やはり、僕がいた世界は腐っていたんだな」
巫女のソフィアは言った。
「今、邪心ログアイアが作り上げた闇の世界が、私たちの世界をむしばもうとしています。お願いです、今一度どうか力を貸してください。」
「・・・いいだろ、任せてくれ。」
この世界は、僕にかかっている・・・
「さすがー洋!かっこいい―」
「期待してますわ。」
「まッ、あんたが死んでも、この私がいるから安心しなさい。」
ほかの巫女たちも僕を励ましてくれた・・・・
えーと彼女たちの・・・名前・・・ん?
あが・・・・・・・・・・がgggっが
ああああああああああああ
洋・・・ごはん置いとくわね・・・・
おい、いつまでこんなことするんだ!まるでペットだぞ!
兄ちゃん!いい加減出て来てくれよ・・・・
・・・ああ、戻ってきてしまった、邪心ログアイアの呪いがここまで強いとは・・・
帰らなきゃ、本当の世界に・・・・帰らなきゃ・・・・・
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@
とある職安にて。
「残念ですが、ご希望するお仕事は見つかりませんでした。」
「ええっ!?嘘でしょ、そんな無茶な要求していませんよ!?」
「といってもねぇ、阪上さん。27歳で免許もない、何ができるわけでもない
と思えば、完全週休二日制に月給30万以上、福利厚生の完璧にきれいな場所。
極めつけは楽な仕事、あんたいくら何でも舐めすぎだよ。」
・・・舐めてねーよ。こっちは本気で考えてんだ。
「特技のところの妄想ってねー、意味が分からないよ、阪上さん!」
「いやー、でもそれしかなくて・・・・。」
僕は阪上 悠。27歳で独身。一応大学は卒業している。
卒業は小さな運送の会社に入社したが、同期や先輩、上司や仕事内容・・・・
つまり会社そのものと合わないと感じ1年で退職。
その後は、転々とアルバイトして27歳で一念発起。
・・・のはずが、特になにか成し遂げた男ではないため、職安でこのありさまである。
妄想というのは、昔からの癖である。自分は勇者でいろんな人に助けられながら成長し、魔王を討伐するのが目的の漫画を物心ついたころから始め、約20年も続く超大作(自称)
を作り上げた。
現実社会ではそんなものは一切通用しない。なんとも嫌な世の中だ。
何故か分かってもらえないのが悩み・・・
「ちゃんと自己分析して、何がしたいかを明確にしてください。まずはあなた、そこが
圧倒的にない。」
いつもこんなかんじでボロクソに言われる。
・・・周りの子はそれなりの仕事について、子供もいる子もいるらしい。
(自分は何にもないのか・・・どうすれば。)
求人検索で異世界に行ける方法がないかなー、と本気で検索をしていた矢先、一人の女性が声をかけてきた。
「んー、あなたまずいねー。非常にまずい!」
背は低く似合わないスーツを着て、明らか年下の女の子が話かけてきた。
「あなたは非常に厄介なものに憑りつかれているのよ!
現代病や何かに片づけられるけど、私はそうは思わないわ!」
憑り付く?え・・・何?この娘?霊的な何か見えるの?怖ッ・・・・
明らかに警戒している僕に構わず、彼女は説明を続けた。
「妄想というのは非情に繊細なオバケみたいなものだと思うの!例えば旅行行く前日で
あの食べ物はこんな味するんだろうなぁとか、あの景色で写真撮ったら必ずバズって
いろんな人に見てもらえるんだろうなぁと妄想は、人を幸せにするの!
逆に、あいつ俺の悪口言ってる、私の事言いふらしているはずだ!という妄想は人を不
幸にするのよ!
感情や環境でこの子たちは化け物に変身するというのが正しいのかしら・・・。」
???なんだ・・・一体。
何の話?妄想?もしや俺と同じ類の人種?いや、それよりも酷い?
というか・・・
「というか、誰!?」
(就活性?・・・よくみると中々・・・かわいいな。)
とても大人とは思えないことを考えていると彼女は
「あぁ自己紹介がまだだったわね! 私は『上戸 美代』
パラノイアクリーンて会社の社長よッ!」
・・・・え?何だって?
社長?・・・社長って会社の長ってこと?この娘が?
「・・・冗談はやめてもらえませんかね。」
本音が出てしまった。
すると彼女は、胸ポケットから名刺を出した。
「はい、これ。どうぞ、おじさん!」
誰がおじさんやねん。
「誰がおじさんやねん。」
「おぉ、初対面の人間に突っ込みとは、流石ね!」
「一応27歳なんですが・・・。」
「じゃあおじさんじゃない、あたしは18でこの前高校を卒業したばかりだもの。」
・・・悠は目の前が真っ暗になった。
何だって?高校卒業したばかり?そんなことできるのか・・・?
「その前に、どういう理由で話しかけて来たんですか?」
衝撃過ぎる内容が続いた為、当たり前のことを聞き忘れていた。
「ごめんなさい、あなたの相談を盗み聞きしてたの。」
「いや、プライバシー。」
「その内容の中に、妄想が得意だって言ってたじゃない?そこに注目したの。
話を戻すと、妄想は化け物になるけど、化け物とは私は人を操ったり行動を制限する
能力があるの。」
ぼくの突っ込みは無視され、彼女は説明を続けた。
「この化け物を『パラノイア」と私は呼んでるわ!
パラノイアというオバケは人に取りついてるものだけど、環境・習慣・時間によって
性質が大きく変わるの。」
化け物なのかオバケなのかどっちなんだ?
「その、僕に何の関係があるんですか?」
「妄想が得意。私の仕事に役に立つに違いないと思ったのよ。あなたの妄想力はもしかしたら人を救うのよッ!」
「・・・・へ?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
邪心ログアイア
ミラウリアワールドを我が物とせんと目論む悪い奴だ。
僕はかつて、奴が作り出した世界の住人だった。
あの世界は学校や仕事に行かなければならないし、お金というものに皆
振り回されていた。何より奴が作った世界の住人はみんな悪魔だった。
(僕の親も弟も悪魔だったんだ。こんなひどい世界を作り上げる奴が憎い、世界が憎い
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クソ、何で誰もみとめてくれねぇんだ。俺はもっと楽しく生きたいんだ。ふざけやがって
何なんだ畜生・・・。俺が世界で一番優秀なんだ、もっと敬え、認めろ!ボケがッ!!」
−−−−うるさいぞ!ご近所に迷惑だろッ!・・・・どうしてなんだ・・・。
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ログアイアは僕の最強の力を恐れている。
「あなたは勇気の剣が使えます。邪神ログアイアはその剣でないと倒せません。」
ミラウリアワールドで最初に出会ったのはこの女の子、ソフィア。
彼女は世界のため全力を尽くしてくれている。それにかわいい///
特に好きなところは人の見る目がちゃんとしているところだ。
平凡な僕・・・いや平凡なふりをしている僕を1発で見抜いた。
「あんた。またニヤついてるわよ・・・。」
「うっ」
この子はヘンリー。口がうるさいが僕を慕ってくれているエルフの戦士だ。
盗賊に襲われていたのを見事に僕が救ったのが出会いだ。
「洋様ったら、フフ。」
「アリア・・・笑わないでよ。」
彼女はアリア。とある国のお姫様で意外とオテンバ。国が魔王軍に襲われている所を
僕が助けたのだ。
それ以来、彼女は僕のもとから離れない。まったく困ったものだ・・・
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「すみません、こちらの部屋です・・・・」
「ありがとうございます。では助手さん、仕事をしましょうか!」
「・・・27にして高校卒業後すぐの娘に助手扱いされるとは・・・・・」
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「・・・!まずい、魔王の手下がやってきました!」
ソフィアが異変を感じた。
「魔王が作り上げた世界の使徒・・・。」
ヘンリーの顔がこわばった。無理もない、彼らに襲われたのだ。
「洋様・・・。」
「・・・任せろ。君たちの世界は必ず守り抜いて見せる」
そう、この世界は誰にも壊させたりはしない・・・・
どんな奴だろうと・・・・
追記
結構あいまいな表現だと思いますが、妄想って本当に化け物なんじゃないかな?て思いました。これをなんか自分なりに表現できないかなと思い小説にしてみました。
現実逃避を僕自身、否定しません。つらいと思います。いったん考えないで自分が好きなこと、やってみたいことに打ち込むことが大事なんじゃないでしょうか。
自分に対しても言っています。
登場人物の設定はなるべく詰めて考えよう
キャラ設定として、 阪上 悠は自分自身
社長の上戸 美代は、まんまハルヒをイメージ。(怒られるかな。イメージです。)
また更新します。
2020年07月08日
近況報告
自分のペース&自分が書きたいものがまとまりつつあります。
色々とバタバタしましたが、書こうと思っています。
PIXIV上でも載せますので、頑張ります。
色々とバタバタしましたが、書こうと思っています。
PIXIV上でも載せますので、頑張ります。
2019年02月19日
雲
雲はつねに上にいる
雲は多くのことを見てきている。
人の汚い部分や醜さ、非道なところ
その逆で優しい所、人の凄さも見てきている
どんな人、街の上に雲は存在する・・・
雲は同じなのに、場所や人によって見え方が違う
皆が同じ雲を見上げる日は、来るのだろうか。
雲は多くのことを見てきている。
人の汚い部分や醜さ、非道なところ
その逆で優しい所、人の凄さも見てきている
どんな人、街の上に雲は存在する・・・
雲は同じなのに、場所や人によって見え方が違う
皆が同じ雲を見上げる日は、来るのだろうか。
2019年02月17日
すいません
辞めているわけではありません。
書く意欲はあります。
1週間に一つ上げれるように努力します・・・・
書く意欲はあります。
1週間に一つ上げれるように努力します・・・・
2019年01月10日
空の境界 上中下
2019年01月08日
喧嘩するほど
「てめえふざけてんのか!!」
「あぁ?!やんのかテメー!!」
僕は久々に会う友人二人と待ち合わせしている居酒屋に急いだ。
少し僕が仕事で遅れてしまったので、先に二人は店に入っているからだ。
だが僕が見たのは、二人が取っ組み合いをしているところだった。
「ッ!?バカッ お前ら何やってんだ?!周りに迷惑だろッ!!」
「ああ?! お前か、田中・・・」
「何やってんだよ!説明しろよ、酒井!」
「・・・いや、こいつがさ「こいつじゃないだろッ!先に仕掛けたのはそっちだし」
「うるさいッ!熱くなるな!二人から意見を聞くから騒ぐなッ!
で?何があったんだ。」
今から15分前、酒井と太田は一足先にお店に来店していた。
「いらっしゃいませ。お通しです。メニューは何にいたしましょうか?」
「・・・太田、どうする?あいつまだ仕事だから今から始めたら。」
「いやさっき、終わったて連絡が来たよ。あと15分くらいで着くって。」
「じゃあ、始めておくか、とりあえず生中二つと枝豆、あと軟骨おねがい、追加はまた後で。」
「かしこまりました!」
「・・・いやー久しぶりだな、10年だっけ?大学以来?」
「いや、おれは高卒だから14年かな。お前と田中は進学したし。」
「そうだったな、あの後親父の会社継ぐからって高校出てそのまま就職したもんな。」
「正直、大学に行きたかったけどなー。キャンパスライフ?味わいたかったお。」
「何だよその語尾wもう酔ってるのか?」
久しぶりの再会に懐かしむ二人。
「お待たせしました、生中でーす!」
そして乾杯を先に済ませ、二人は今の現状を話した。
「最近はどうなの?確か大手自動車メーカーだろ?お前」
「うーん、そうなんだけど、もう転職しようと思っている。」
「え?なんでさ。一生安泰だって入社決まった時、俺に自慢してきたじゃん。」
「理想と現実のギャップが酷すぎるんだよ。上司を太鼓持ち、同期入社の奴と出世競争。
今製造部門を任されてるけど、派遣の人たちは指示した行動をしてくれない、そもそも言葉が
通じない。工場のライン建て替えの際の施工業者の対応に追われ、気づけば1週間工場から
出ていない。そんなことを何年もしてきて、何だか目的を見失ってさ。」
「目的か・・・。何もないの?」
「そうだな、もうないなー。何やっても楽しくないし。
他の大学の友達とかみたら、毎日遊んでるのか、仕事してるのか
わからんから、理不尽というか。」
「そんなもの、最初だけだって、もう20代後半にもなればみんな落ち着くし、
大半は家庭を持ったり、部下の教育とかに力を注ぐから、遊んでいられないよ。」
「・・・部下はみんな俺をパワハラ係長、ブラック係長だとよ。」
「え?酷いこというな。」
「俺、何で生きてるのかわからなくなってきたんだ。」
「そんなこと言うなよ、昔のお前はそんなこと言わないだろ!
むしろそんなこと言うやつをバカにしてただろ!」
「その付けが回ってきたんかねー。」
「失礼しまーっす。枝豆と軟骨お待たせしましたー!」
「すいません、だし巻きと串盛り合わせ。」
「あと、ホッケもお願い。」
「ありがとうございます。追加ハイリマシター!!」
「実は俺も会社を継いで後悔してるんだ。」
「・・・。」
「あの時は勉強も出来ないし、将来なんて二の次でお金が欲しかったし、
何より考えることが面倒だったんだ。」
「・・・なんで今言うんだ?その悩みと俺の悩みは違うだろ。」
ジョッキの酒を一気に飲み干し、太田は続けていった。
「いや、一緒だよ。確かに会社の規模など環境は違うけど。
躓いている所は一緒だよ。」
「太田・・・。」
「親の会社に入って思い知らされたのは、今まで優しかった人が急に態度を変えてくる。
まして高校出たての俺にでかい仕事をどんどんと振ってくる。ありがたいけどさ。」
「うん・・・」
「社長も入ったころ、これだけ出来たんだ。お前も余裕だろ?みたいなことを言ってくるんだ。
そしてパンクしたら、使えないなぁの一言。毎日帰れないし、帰りたくないし、行きたくない。」
話がだんだんと暗くなりはじめたが、太田はこうも言った。
「だけど、それは最初だけさ。俺は目標を立ててこうなりたいと思って頑張ったんだ。」
「どんな目標を立てたんだ?」
「友達に恥ずかしくない男にせめてなろう。泣き言は友達に言うけど、甘えた事は言わない。
お前らに顔を合わせたいために頑張った。とでも言うのかな?」
「そんなの気にするなよ。友達だろ?」
「確かに気にしたらダメだよ。でも、僕はそうじゃないと頑張れなかったんだ。
お前は大手自動車メーカー。田中は小さい雑誌の編集者。」
「・・・んだよ。俺らが羨ましいだけだろ?ただの嫉妬心で仕事してるのか?
バカにしてるのか。お前は努力してないかもしれないが、俺はちゃんと努力したんだ!」
「知ってるよ。だから憧れていたんだ。そしてお前の友達が何んにも考えていない奴だと
お前が恥ずかしいだろ?だから、恥をかかせないように頑張った。」
「何かを目標を立てるて難しいけど、下らないこと、小さい事でもいいから
立てて頑張ることが大事だと思う。辞めるのは賛成さ。
その後、どうしたらて考えるとき、足元から立ててみるのもありだと思うよ。」
「・・・太田、お前。」
「お待たせしましたー、だし巻きと串盛り合わせ。それとホッケですねー。」
「すいません、焼酎ロックで。酒井は?」
「・・・ブルーハワイで。」
「・・・オシャレだな。」
「もうすぐあいつ来るから、あいつも混ぜて話そうよ。」
「ああ、そうだな。」
「あっホッケ貰うね。」
その時、酒井は箸をおいた。
「ちょっとまて、何俺のホッケ食べてんだ?」
「え?いいじゃん別に。色々食べて飲みたいし。」
「良くないだろ。これはシェアできない食べ物だ。食べたきゃ頼めよ。」
「何?シェアってよく解んないんだけど。」
「例えばこのだし巻きは6等分に切られている!串盛り合わせは計6本
三人だと十分に分けれる。
それに引き換えホッケは1匹だッ!無理だろ、シェアするの。」
「いや、みんなで摘まんで食えばいいじゃん。」
「馬鹿ッ!!多く摘む可能性だってあるだろ?わかんねぇのかボッチ野郎!」
「ハァ?!何だよそれ!自分ルールじゃん!何がボッチだ。知ってるぞ、
お前軽音楽サークルで馴染めないからそのまま幽霊になったんだろ?
そんな奴がシェアとか言うなよ!シェアボーイ!」
「シャイボーイみたいに言ってんじゃないよ!」
___________________________________________________________________
「・・・・です。」
「・・・・いや、です。じゃなくて、何してんの?」
田中は呆れていた。
「何前半の熱い話と後半のくだらない話の落差。スゲーな。落差
エベレストとマリアナ海溝並みの落差だぞ。」
「・・・・ちょっと意味がわから「うるせー!!」
「何なん?あいつも来たら話をしよーぜて。その話題を継続させて俺を待てよ!!
何ガンガン食い物頼んでんだよ!枝豆と軟骨減ってねーだろ!!
シェアってワード、居酒屋にねーよ!!」
「いや、ある「ねーーー!!」
「おれさ、皆で分けて(アッこれおいしい、ちょっと食べてみ?)みたいなことが
理想なんだ。ちょっとずつ摘まんでワイワイするのがいいんだ。」
「じゃあなんでホッケ頼んだんだよ?」
「それは、個人的に食べたい、あと(おお、ウメェwちょっこれ食ってみ?
うまいよな!)てノリをしたかった。自分から食べていいよ。てオープンな俺を
見せたかったんだ。」
「目的がないとか言ってたやつが口にするセリフじゃないよね?」
「酒井、気持ちわるいよ・・・・。」
「というかお前もさ、何で先にホッケなの?串盛り合わせとかあるじゃん。」
「友達が食ってるものって想像以上に興味をそそられるんだよね、俺。
自分でいっぱい頼んだけど、あー魚頼んでないやて思ったら酒井がホッケ
頼んだから、良いかと思って。」
「まあ、気持ちは分かるけどさ・・・」
「おい、田中待てよ!なんで俺のシェアしたい気持ちは解らないのに
こいつのちょっと欲しいは解るんだ!えぇ?!」
「だってそこまで食いたいモノじゃないし。誰かが頼んだら食べてみようかなて
俺も思うから・」
「オイッ!何だそれ、ホッケ漁師さんに謝れよッ!!」
「何でだよ。別にそう思うのは人それぞれだろ?
というかほかのもの処理してから注文しろよ。」
「お待たせしました、焼酎ロックとブルーハワイでーす。」
「もう酒も追加したの?早くね。何?ブルーハワイって
居酒屋2杯目で注文する飲み物じゃねーよ!」
「いいだろ?そこは!」
「ホッケとブルーハワイて合うわけねーだろ!?」
「北海道とハワイの文化交流だよ!」
「何が文化交流だよ!もうこれ殴り合いだよ。」
「すいませーん、ビールと串揚げ盛り合わせ、唐揚げ、ポテトを」
「だから、頼みすぎだって言ってんだろ!!テーブルパンパンじゃねーか!」
「・・・ポキ丼も下さい「何お前、お酒に合わせてハワイアンに持っていってんの?!」
「そうだよ、皆で分けれないじゃないか」
「そこじゃねーよ!問題は!」
酒井は箸をおいてこういった。
「・・・変わってないな、田中。」
「あ?何だよいきなり・・・」
「確かに変わってないなー。きつい」
「きつい?」
「あーきつい、あと自分のルールがありすぎるというか。」
「確かに、きっちりしすぎ」
「ハァァァ!??なんで俺が悪い流れになってんの!?」
「昔からそうだもんなー。なあ太田」
「そうそう、1分遅刻しただけで、激怒して帰るし。」
「俺はあの時、30分前に待ってたんだよ!」
「ででで出たー!学生にいきなりどっかで覚えた社会人ルール押し付けてくる奴ー。
5分前行動って・・・高校生でちょっと早く集合を求めてもねぇ」
「正直、意識高いというか。」
「・・・・・。」
「文化祭の模擬店でもすごかったもんな。」
「あのたこ焼きの分量ね、女子全員引いて結局田中一人でやってたもんな。」
「・・・・・。」
「就職も、この世の闇を暴くって記者になったのに、なんかすごい曲がった
雑誌の会社に入ったもんな。」
「邪馬台国が日本をおかしくした!てもうよくわかんない見出し出してたよ。この前・・・。」
「うわぁぁぁぁ!!うるさーい!!」
僕は切れた・・・・
「なんでこんな久しぶりの再会で、こんなにディスられるの?!
何なん、いいじゃないか!ほんとうの事書いたって!
女子が作るたこ焼き、クソマズかったし!!」
「・・・・お前もため込んでたんだな。」
「いや!今溜まったんだけど!!おめーらのせいで!」
「田中、ありがとうな。「何が!?」
「お前、わざわざこの場をセッティングするだけでなく、俺たちが喧嘩することを
見越して、自分のダメな部分を前面にアピールして、俺たちの仲直りさせようと
した「んなわけねーだろっ!!知らねーんだよ、ホッケごときで口論する大人なんて!!」
「でもそんなに見せなくてもいいよ、皆引くし。」
「見せてーし!だいた「お待たせしましたー!ビール!!」
「よーし!乾杯だー!!飲むぞー!!」
「・・・・聞けぇぇぇぇ!!」
ホッケ事件はこんな展開で幕を閉じた・・・・
_______________________________
こんなのですいません。
「あぁ?!やんのかテメー!!」
僕は久々に会う友人二人と待ち合わせしている居酒屋に急いだ。
少し僕が仕事で遅れてしまったので、先に二人は店に入っているからだ。
だが僕が見たのは、二人が取っ組み合いをしているところだった。
「ッ!?バカッ お前ら何やってんだ?!周りに迷惑だろッ!!」
「ああ?! お前か、田中・・・」
「何やってんだよ!説明しろよ、酒井!」
「・・・いや、こいつがさ「こいつじゃないだろッ!先に仕掛けたのはそっちだし」
「うるさいッ!熱くなるな!二人から意見を聞くから騒ぐなッ!
で?何があったんだ。」
今から15分前、酒井と太田は一足先にお店に来店していた。
「いらっしゃいませ。お通しです。メニューは何にいたしましょうか?」
「・・・太田、どうする?あいつまだ仕事だから今から始めたら。」
「いやさっき、終わったて連絡が来たよ。あと15分くらいで着くって。」
「じゃあ、始めておくか、とりあえず生中二つと枝豆、あと軟骨おねがい、追加はまた後で。」
「かしこまりました!」
「・・・いやー久しぶりだな、10年だっけ?大学以来?」
「いや、おれは高卒だから14年かな。お前と田中は進学したし。」
「そうだったな、あの後親父の会社継ぐからって高校出てそのまま就職したもんな。」
「正直、大学に行きたかったけどなー。キャンパスライフ?味わいたかったお。」
「何だよその語尾wもう酔ってるのか?」
久しぶりの再会に懐かしむ二人。
「お待たせしました、生中でーす!」
そして乾杯を先に済ませ、二人は今の現状を話した。
「最近はどうなの?確か大手自動車メーカーだろ?お前」
「うーん、そうなんだけど、もう転職しようと思っている。」
「え?なんでさ。一生安泰だって入社決まった時、俺に自慢してきたじゃん。」
「理想と現実のギャップが酷すぎるんだよ。上司を太鼓持ち、同期入社の奴と出世競争。
今製造部門を任されてるけど、派遣の人たちは指示した行動をしてくれない、そもそも言葉が
通じない。工場のライン建て替えの際の施工業者の対応に追われ、気づけば1週間工場から
出ていない。そんなことを何年もしてきて、何だか目的を見失ってさ。」
「目的か・・・。何もないの?」
「そうだな、もうないなー。何やっても楽しくないし。
他の大学の友達とかみたら、毎日遊んでるのか、仕事してるのか
わからんから、理不尽というか。」
「そんなもの、最初だけだって、もう20代後半にもなればみんな落ち着くし、
大半は家庭を持ったり、部下の教育とかに力を注ぐから、遊んでいられないよ。」
「・・・部下はみんな俺をパワハラ係長、ブラック係長だとよ。」
「え?酷いこというな。」
「俺、何で生きてるのかわからなくなってきたんだ。」
「そんなこと言うなよ、昔のお前はそんなこと言わないだろ!
むしろそんなこと言うやつをバカにしてただろ!」
「その付けが回ってきたんかねー。」
「失礼しまーっす。枝豆と軟骨お待たせしましたー!」
「すいません、だし巻きと串盛り合わせ。」
「あと、ホッケもお願い。」
「ありがとうございます。追加ハイリマシター!!」
「実は俺も会社を継いで後悔してるんだ。」
「・・・。」
「あの時は勉強も出来ないし、将来なんて二の次でお金が欲しかったし、
何より考えることが面倒だったんだ。」
「・・・なんで今言うんだ?その悩みと俺の悩みは違うだろ。」
ジョッキの酒を一気に飲み干し、太田は続けていった。
「いや、一緒だよ。確かに会社の規模など環境は違うけど。
躓いている所は一緒だよ。」
「太田・・・。」
「親の会社に入って思い知らされたのは、今まで優しかった人が急に態度を変えてくる。
まして高校出たての俺にでかい仕事をどんどんと振ってくる。ありがたいけどさ。」
「うん・・・」
「社長も入ったころ、これだけ出来たんだ。お前も余裕だろ?みたいなことを言ってくるんだ。
そしてパンクしたら、使えないなぁの一言。毎日帰れないし、帰りたくないし、行きたくない。」
話がだんだんと暗くなりはじめたが、太田はこうも言った。
「だけど、それは最初だけさ。俺は目標を立ててこうなりたいと思って頑張ったんだ。」
「どんな目標を立てたんだ?」
「友達に恥ずかしくない男にせめてなろう。泣き言は友達に言うけど、甘えた事は言わない。
お前らに顔を合わせたいために頑張った。とでも言うのかな?」
「そんなの気にするなよ。友達だろ?」
「確かに気にしたらダメだよ。でも、僕はそうじゃないと頑張れなかったんだ。
お前は大手自動車メーカー。田中は小さい雑誌の編集者。」
「・・・んだよ。俺らが羨ましいだけだろ?ただの嫉妬心で仕事してるのか?
バカにしてるのか。お前は努力してないかもしれないが、俺はちゃんと努力したんだ!」
「知ってるよ。だから憧れていたんだ。そしてお前の友達が何んにも考えていない奴だと
お前が恥ずかしいだろ?だから、恥をかかせないように頑張った。」
「何かを目標を立てるて難しいけど、下らないこと、小さい事でもいいから
立てて頑張ることが大事だと思う。辞めるのは賛成さ。
その後、どうしたらて考えるとき、足元から立ててみるのもありだと思うよ。」
「・・・太田、お前。」
「お待たせしましたー、だし巻きと串盛り合わせ。それとホッケですねー。」
「すいません、焼酎ロックで。酒井は?」
「・・・ブルーハワイで。」
「・・・オシャレだな。」
「もうすぐあいつ来るから、あいつも混ぜて話そうよ。」
「ああ、そうだな。」
「あっホッケ貰うね。」
その時、酒井は箸をおいた。
「ちょっとまて、何俺のホッケ食べてんだ?」
「え?いいじゃん別に。色々食べて飲みたいし。」
「良くないだろ。これはシェアできない食べ物だ。食べたきゃ頼めよ。」
「何?シェアってよく解んないんだけど。」
「例えばこのだし巻きは6等分に切られている!串盛り合わせは計6本
三人だと十分に分けれる。
それに引き換えホッケは1匹だッ!無理だろ、シェアするの。」
「いや、みんなで摘まんで食えばいいじゃん。」
「馬鹿ッ!!多く摘む可能性だってあるだろ?わかんねぇのかボッチ野郎!」
「ハァ?!何だよそれ!自分ルールじゃん!何がボッチだ。知ってるぞ、
お前軽音楽サークルで馴染めないからそのまま幽霊になったんだろ?
そんな奴がシェアとか言うなよ!シェアボーイ!」
「シャイボーイみたいに言ってんじゃないよ!」
___________________________________________________________________
「・・・・です。」
「・・・・いや、です。じゃなくて、何してんの?」
田中は呆れていた。
「何前半の熱い話と後半のくだらない話の落差。スゲーな。落差
エベレストとマリアナ海溝並みの落差だぞ。」
「・・・・ちょっと意味がわから「うるせー!!」
「何なん?あいつも来たら話をしよーぜて。その話題を継続させて俺を待てよ!!
何ガンガン食い物頼んでんだよ!枝豆と軟骨減ってねーだろ!!
シェアってワード、居酒屋にねーよ!!」
「いや、ある「ねーーー!!」
「おれさ、皆で分けて(アッこれおいしい、ちょっと食べてみ?)みたいなことが
理想なんだ。ちょっとずつ摘まんでワイワイするのがいいんだ。」
「じゃあなんでホッケ頼んだんだよ?」
「それは、個人的に食べたい、あと(おお、ウメェwちょっこれ食ってみ?
うまいよな!)てノリをしたかった。自分から食べていいよ。てオープンな俺を
見せたかったんだ。」
「目的がないとか言ってたやつが口にするセリフじゃないよね?」
「酒井、気持ちわるいよ・・・・。」
「というかお前もさ、何で先にホッケなの?串盛り合わせとかあるじゃん。」
「友達が食ってるものって想像以上に興味をそそられるんだよね、俺。
自分でいっぱい頼んだけど、あー魚頼んでないやて思ったら酒井がホッケ
頼んだから、良いかと思って。」
「まあ、気持ちは分かるけどさ・・・」
「おい、田中待てよ!なんで俺のシェアしたい気持ちは解らないのに
こいつのちょっと欲しいは解るんだ!えぇ?!」
「だってそこまで食いたいモノじゃないし。誰かが頼んだら食べてみようかなて
俺も思うから・」
「オイッ!何だそれ、ホッケ漁師さんに謝れよッ!!」
「何でだよ。別にそう思うのは人それぞれだろ?
というかほかのもの処理してから注文しろよ。」
「お待たせしました、焼酎ロックとブルーハワイでーす。」
「もう酒も追加したの?早くね。何?ブルーハワイって
居酒屋2杯目で注文する飲み物じゃねーよ!」
「いいだろ?そこは!」
「ホッケとブルーハワイて合うわけねーだろ!?」
「北海道とハワイの文化交流だよ!」
「何が文化交流だよ!もうこれ殴り合いだよ。」
「すいませーん、ビールと串揚げ盛り合わせ、唐揚げ、ポテトを」
「だから、頼みすぎだって言ってんだろ!!テーブルパンパンじゃねーか!」
「・・・ポキ丼も下さい「何お前、お酒に合わせてハワイアンに持っていってんの?!」
「そうだよ、皆で分けれないじゃないか」
「そこじゃねーよ!問題は!」
酒井は箸をおいてこういった。
「・・・変わってないな、田中。」
「あ?何だよいきなり・・・」
「確かに変わってないなー。きつい」
「きつい?」
「あーきつい、あと自分のルールがありすぎるというか。」
「確かに、きっちりしすぎ」
「ハァァァ!??なんで俺が悪い流れになってんの!?」
「昔からそうだもんなー。なあ太田」
「そうそう、1分遅刻しただけで、激怒して帰るし。」
「俺はあの時、30分前に待ってたんだよ!」
「ででで出たー!学生にいきなりどっかで覚えた社会人ルール押し付けてくる奴ー。
5分前行動って・・・高校生でちょっと早く集合を求めてもねぇ」
「正直、意識高いというか。」
「・・・・・。」
「文化祭の模擬店でもすごかったもんな。」
「あのたこ焼きの分量ね、女子全員引いて結局田中一人でやってたもんな。」
「・・・・・。」
「就職も、この世の闇を暴くって記者になったのに、なんかすごい曲がった
雑誌の会社に入ったもんな。」
「邪馬台国が日本をおかしくした!てもうよくわかんない見出し出してたよ。この前・・・。」
「うわぁぁぁぁ!!うるさーい!!」
僕は切れた・・・・
「なんでこんな久しぶりの再会で、こんなにディスられるの?!
何なん、いいじゃないか!ほんとうの事書いたって!
女子が作るたこ焼き、クソマズかったし!!」
「・・・・お前もため込んでたんだな。」
「いや!今溜まったんだけど!!おめーらのせいで!」
「田中、ありがとうな。「何が!?」
「お前、わざわざこの場をセッティングするだけでなく、俺たちが喧嘩することを
見越して、自分のダメな部分を前面にアピールして、俺たちの仲直りさせようと
した「んなわけねーだろっ!!知らねーんだよ、ホッケごときで口論する大人なんて!!」
「でもそんなに見せなくてもいいよ、皆引くし。」
「見せてーし!だいた「お待たせしましたー!ビール!!」
「よーし!乾杯だー!!飲むぞー!!」
「・・・・聞けぇぇぇぇ!!」
ホッケ事件はこんな展開で幕を閉じた・・・・
_______________________________
こんなのですいません。
2018年12月29日
バラバラのもの
ある日、ネットで知り合った男から頼み事を頼まれた。
「送りたいものがあるから住所を送って下さい。」
いやー流石に・・・と女性は断ろうとした。
男は「お願い!悪用はしないから!」と懇願。
女も気になってしまい、教えてしまった。
_______________________
二日後、宅配が家に届いた。
なんだ、これ?と箱を開けたら一枚の革だった。
最初、気持ち悪ッ!と思い捨てそうになったが、革に有名ブランドの
ロゴが刻印されていた。
たまたま知り合いにカバンなどを取り扱う店を経営してる友人に
それを見せた。
すると、このブランドが独自に仕立てた革で本物に間違いないと
言った。しかも素人では絶対手に入らないものらしい。
よく見るとその革はすでに形に裁断されている。
それから毎日、郵便が届いてきた。
どうやらカバンのパーツを送ってきているらしい。
_____________________________________________________
女は「これってカバンが出来上がるのかな?」と思い、
縫うことを決めた。
が、有名ブランドのものを裁縫経験ゼロの自分に縫えるかわからず、友人のツテで
得意な人に縫ってもらうことにした。
1週間後、カバンが出来たと連絡が入り、女は取りに行った。
すると、綺麗なハンドバッグが出来上がっていた。
とても喜んでいると、1通のメールが届いた。
「君と知り合って半年になる。僕はここのブランドで働いているんだ。
誕生日も近いと思って、サプライズを考えたんだ。
プレゼントをあげるのは簡単だけど、凝ったものしたい。
そうだ、バラバラのカバンなんて斬新だし思い出になるだろう。
そう思っていくつかのパーツに分けて送ったんだ。
正直、誰かに頼んでて言えばよかったと後悔してる。
僕は真剣にあなたのことを愛しています。
この気持ち、どうか受け取ってほしい」と
女は感動し、涙を流した。
女はこのかばんをすでにメルカリで5万円で売った。
____________________________
「送りたいものがあるから住所を送って下さい。」
いやー流石に・・・と女性は断ろうとした。
男は「お願い!悪用はしないから!」と懇願。
女も気になってしまい、教えてしまった。
_______________________
二日後、宅配が家に届いた。
なんだ、これ?と箱を開けたら一枚の革だった。
最初、気持ち悪ッ!と思い捨てそうになったが、革に有名ブランドの
ロゴが刻印されていた。
たまたま知り合いにカバンなどを取り扱う店を経営してる友人に
それを見せた。
すると、このブランドが独自に仕立てた革で本物に間違いないと
言った。しかも素人では絶対手に入らないものらしい。
よく見るとその革はすでに形に裁断されている。
それから毎日、郵便が届いてきた。
どうやらカバンのパーツを送ってきているらしい。
_____________________________________________________
女は「これってカバンが出来上がるのかな?」と思い、
縫うことを決めた。
が、有名ブランドのものを裁縫経験ゼロの自分に縫えるかわからず、友人のツテで
得意な人に縫ってもらうことにした。
1週間後、カバンが出来たと連絡が入り、女は取りに行った。
すると、綺麗なハンドバッグが出来上がっていた。
とても喜んでいると、1通のメールが届いた。
「君と知り合って半年になる。僕はここのブランドで働いているんだ。
誕生日も近いと思って、サプライズを考えたんだ。
プレゼントをあげるのは簡単だけど、凝ったものしたい。
そうだ、バラバラのカバンなんて斬新だし思い出になるだろう。
そう思っていくつかのパーツに分けて送ったんだ。
正直、誰かに頼んでて言えばよかったと後悔してる。
僕は真剣にあなたのことを愛しています。
この気持ち、どうか受け取ってほしい」と
女は感動し、涙を流した。
女はこのかばんをすでにメルカリで5万円で売った。
____________________________