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2018年12月28日
阪堺電車177号の追憶
大阪ほんま本大賞を受賞。
大阪南部を走る阪堺電車。現役最古の161形177号が85年見続けてきた、阪堺電車
で働く人々、沿線の住人が遭遇した事件を鮮やかに書いた短編小説。
阪堺電車は、鐡道が好きな関係で沿線に住んでいませんがよく乗りに行っています。
登場人物の中に、177号が語りとして物語の冒頭で語るのは面白いと思った。
少しネタバレかもしれませんが、章ごとに登場人物は変わりますが、別の章で前の章に
出ていた登場人物の名前や子供が出てくるのはよかったと思います。
短編ながら、話が繋がっていて話にリアリティが生まれている気がします。
85年の中で時代が変わって人のライフスタイルや環境も変わっていても、
人のつながりや人情は変わらないものだと思いさせられる作品です。
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2018年12月26日
自殺相談室
A「はいもしもし、こちら自殺相談室です。」
B「あの、すいません。私 実は死のうと思っています。」
A「わかりました。お日にちはいつごろにいたしましょうか?」
B「いやバイトの面接か。それはいつでもしたいけど、止めてよ。
こっちは死にたいけど、どうしたらいいか悩んでいるんですよ。」
A「申し訳ありません。どうなされましたか?」
B「実は、30歳で首になりまして、お金もなく何も持っていなくて
もう生きるの辞めようかな?て思っています。」
A「あーそうですか。会社だけでなく人生も辞めるのですね(笑)」
B「何がおもしれーんだよ!こっちは真剣に悩んでるんだよ。ちゃんと聞いてくれます?」
A「冗談も受け入れないほど弱っておられるのですね。心中お察しします。」
B「一回くらいこっちの心中察して欲しんだけど。」
A「まだB様は30歳、まだまだ人生これからですよ。どんな事あるか
分かりませんよ。わたくしも30歳なのですよ。」
B「あ、そうなんですか。」
A「ポケベルからスマホに進化し、国鉄からJRに。バブル崩壊から立て直しても
リーマンショック。それでもまた人は歩きだ・・・・」
B「すいません、世間の30年の出来事はいいんですよ。あと最後なんすか?」
A「GLAYの BELOVEDですね。好きなんですよ。私の青春です」
B「そうなんですか。」
A「まあ、本当は嵐が好きなんですけど。」
B「TERUに土下座しろ!」
A「B様は音楽お聞きになられますか?」
B[いやー、あまり興味がないというか。流行りの曲も知らないんですよね。」
A「そうですか。音楽は素晴らしいと私は思います。自殺を救う万能薬といってもいい。
今まで塞がっていた気持ちが解放されたという方もいられますよ。
B「へーそうなんですか。」
A「元気が出る曲とかお勧めですね。気持ちが前向きになるし、気持ちも
リラックマになると B「リラックスね。リラックマは熊だから。」
A「私も実践して前向きになりました。将来に希望を持てました。
次の春を楽しみにこれから冬眠に入ろうと・・・
B「リラックマになってんじゃねーか。冬眠に入るなよ、人間だろ。」
A「B様もお聞きになられますか?」
B「そうですね、死にたいしか考えられない今は、そういったのも大事かもしれない。
どういった曲がいいとかお勧めてあります?」
A「白竜の「負け犬たちのレクイエム」ですね。」
B「正気かお前。死にたいて言ってる人間に負け犬て。厳しすぎませんか?」
A「誰も情けなんて掛けてくれませんから。」
B「なんで急に冷たい感じで接するんですか?相談員ですよね?」
A「申し訳ありません。でもよしよしは良くないと思いまして。」
B「一回もよしよしされてないんだけど。ちょいちょいバカにされてるんだけど。」
A「音楽もそうですが、B様は周りの方のお気持ちは考えたことありますか?」
B「え?あー、考えれなかったかな。家族とかでしょ。」
A「そうです。もしB様が亡くなられたらどう思いますか?」
B「・・・・それは、悲しむかなぁ。」
A「死んでみないとわかりませんよね(笑)」
B「不謹慎だな!さっきからよッ!何(笑)て。笑いいる?」
A「笑顔あふれる相談所を目指して B「目指すな、バカ!」
B「・・・なんかあんたと話してると、バカバカしく思えてきた。」
A「そうですよ、自殺なんて馬鹿馬鹿しいですよ。未来は明るい。」
B「そうだな、あとちょっと電話変わってもらいたいんだけど。」
A「はい、どちらに?」
B「お前の相談が無茶苦茶だから、お前の上に相談するんだよ。」
A「そんな、死にそう・・・」
_____________________________________________________________
こんな感じの小説も書こうと思い、書きました。
よろしくお願いします。
雑誌読み放題!月額380円で200誌以上が読み放題
B「あの、すいません。私 実は死のうと思っています。」
A「わかりました。お日にちはいつごろにいたしましょうか?」
B「いやバイトの面接か。それはいつでもしたいけど、止めてよ。
こっちは死にたいけど、どうしたらいいか悩んでいるんですよ。」
A「申し訳ありません。どうなされましたか?」
B「実は、30歳で首になりまして、お金もなく何も持っていなくて
もう生きるの辞めようかな?て思っています。」
A「あーそうですか。会社だけでなく人生も辞めるのですね(笑)」
B「何がおもしれーんだよ!こっちは真剣に悩んでるんだよ。ちゃんと聞いてくれます?」
A「冗談も受け入れないほど弱っておられるのですね。心中お察しします。」
B「一回くらいこっちの心中察して欲しんだけど。」
A「まだB様は30歳、まだまだ人生これからですよ。どんな事あるか
分かりませんよ。わたくしも30歳なのですよ。」
B「あ、そうなんですか。」
A「ポケベルからスマホに進化し、国鉄からJRに。バブル崩壊から立て直しても
リーマンショック。それでもまた人は歩きだ・・・・」
B「すいません、世間の30年の出来事はいいんですよ。あと最後なんすか?」
A「GLAYの BELOVEDですね。好きなんですよ。私の青春です」
B「そうなんですか。」
A「まあ、本当は嵐が好きなんですけど。」
B「TERUに土下座しろ!」
A「B様は音楽お聞きになられますか?」
B[いやー、あまり興味がないというか。流行りの曲も知らないんですよね。」
A「そうですか。音楽は素晴らしいと私は思います。自殺を救う万能薬といってもいい。
今まで塞がっていた気持ちが解放されたという方もいられますよ。
B「へーそうなんですか。」
A「元気が出る曲とかお勧めですね。気持ちが前向きになるし、気持ちも
リラックマになると B「リラックスね。リラックマは熊だから。」
A「私も実践して前向きになりました。将来に希望を持てました。
次の春を楽しみにこれから冬眠に入ろうと・・・
B「リラックマになってんじゃねーか。冬眠に入るなよ、人間だろ。」
A「B様もお聞きになられますか?」
B「そうですね、死にたいしか考えられない今は、そういったのも大事かもしれない。
どういった曲がいいとかお勧めてあります?」
A「白竜の「負け犬たちのレクイエム」ですね。」
B「正気かお前。死にたいて言ってる人間に負け犬て。厳しすぎませんか?」
A「誰も情けなんて掛けてくれませんから。」
B「なんで急に冷たい感じで接するんですか?相談員ですよね?」
A「申し訳ありません。でもよしよしは良くないと思いまして。」
B「一回もよしよしされてないんだけど。ちょいちょいバカにされてるんだけど。」
A「音楽もそうですが、B様は周りの方のお気持ちは考えたことありますか?」
B「え?あー、考えれなかったかな。家族とかでしょ。」
A「そうです。もしB様が亡くなられたらどう思いますか?」
B「・・・・それは、悲しむかなぁ。」
A「死んでみないとわかりませんよね(笑)」
B「不謹慎だな!さっきからよッ!何(笑)て。笑いいる?」
A「笑顔あふれる相談所を目指して B「目指すな、バカ!」
B「・・・なんかあんたと話してると、バカバカしく思えてきた。」
A「そうですよ、自殺なんて馬鹿馬鹿しいですよ。未来は明るい。」
B「そうだな、あとちょっと電話変わってもらいたいんだけど。」
A「はい、どちらに?」
B「お前の相談が無茶苦茶だから、お前の上に相談するんだよ。」
A「そんな、死にそう・・・」
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こんな感じの小説も書こうと思い、書きました。
よろしくお願いします。
雑誌読み放題!月額380円で200誌以上が読み放題
2018年12月22日
線路沿いの看板
駅を降りて線路沿いを歩いて5分。
酒田は自分の住むアパートに帰宅途中だった。
彼は鉄道が好きで、物件も電車が見える場所に決めていた。
だが今は、仕事と生活のストレスで後悔している。
騒音とかではなく、アパート出て目の前の看板が原因である。
彼は工場勤務をしており、工場の最寄り駅まで一本で通えるのだ。
だがいつも行くときに大きな看板が目に入る。
彼はそれがたまらなく嫌いなのだ。
内容は「あなたの夢はなんですか?夢をつかもう!!エステジャン」
よくある広告だがそこが問題ではなく、ここの看板は広告が変わっても、決まって
夢を使うらしい。
1週間後の月曜日。ふと見ると看板の内容が変わっている
夢みごごち!ファッションセンターYOIの夢マクラ!!
こんなところに堂々と看板を置くのは少々気になるが、
それ以上に逆多はやたら夢を書く看板に辛抱たまらん状態だった。
夢が嫌いなのだ。彼は昔バンドを組んでいた。
担当はドラム。
メンバーと性格が合わなくて解雇。そこからは転落の人生。
M〇テや歌合戦に出たかったが30歳になり、この体たらくに嫌気を指していた。
怒りのはけ口が無く、簡単に夢を語る「モノ」に当たるしかなかった。
_____________________________________________________________________
ある日、いつものように出勤するためにアパートを出た。
いつもの看板、そこには広告とは違うような内容が書いていた。
「逃げるのは楽しいか?私は退屈だ。」
・・・・・?
一瞬自分に向かって言われた気が酒田には感じた。
それからなんと毎日、看板の内容が変わり始めたのだった。
火曜日「いつ君は目覚めるのか?私は楽しみだ。」
水曜日「生きている?本当か?」
木曜日「私は君を信じている!」
金曜日「なんて姿だ。君は鏡を買うべきだね。」
励ましと皮肉が混ざっていたが、まさかこれほどの大きな看板を
毎日変えているのか?
そもそも誰に向けている広告なんだろう?
酒田は不思議で仕方なかった。だがよく考えたら電車から
広告はよく見える。
意味はあると思うが、そんなに注目するものではないのに
何故毎日変えているのだろうか?
そして不思議と心が動かされているように感じた。
土曜日「夢は何回でも見れるものだ。もう一度寝よう。」
夢みごごち!ファッションセンターYOIの夢マクラ!!
いつもの腹立つ広告に戻っていた。
しかし、彼は気持ちが楽になったのか、確かにと思うようになった。
若干腹が立つ思いもあるが、この1週間自分を考えるようになった。
彼は前向きになるように心掛けた。
バンドはもう一度やろうとは思わないが、準備を進めている。
いつかバンドを組んで活動出来るように。
叶うか分からないけど、とりあえずやろうという気持ちになった。
____________________________________________________________
くだらないきっかけで人は変わろうと思ったりする。
微妙な変化に気づいた人が、案外自分を変えれるかもしれない。
酒田は自分の住むアパートに帰宅途中だった。
彼は鉄道が好きで、物件も電車が見える場所に決めていた。
だが今は、仕事と生活のストレスで後悔している。
騒音とかではなく、アパート出て目の前の看板が原因である。
彼は工場勤務をしており、工場の最寄り駅まで一本で通えるのだ。
だがいつも行くときに大きな看板が目に入る。
彼はそれがたまらなく嫌いなのだ。
内容は「あなたの夢はなんですか?夢をつかもう!!エステジャン」
よくある広告だがそこが問題ではなく、ここの看板は広告が変わっても、決まって
夢を使うらしい。
1週間後の月曜日。ふと見ると看板の内容が変わっている
夢みごごち!ファッションセンターYOIの夢マクラ!!
こんなところに堂々と看板を置くのは少々気になるが、
それ以上に逆多はやたら夢を書く看板に辛抱たまらん状態だった。
夢が嫌いなのだ。彼は昔バンドを組んでいた。
担当はドラム。
メンバーと性格が合わなくて解雇。そこからは転落の人生。
M〇テや歌合戦に出たかったが30歳になり、この体たらくに嫌気を指していた。
怒りのはけ口が無く、簡単に夢を語る「モノ」に当たるしかなかった。
_____________________________________________________________________
ある日、いつものように出勤するためにアパートを出た。
いつもの看板、そこには広告とは違うような内容が書いていた。
「逃げるのは楽しいか?私は退屈だ。」
・・・・・?
一瞬自分に向かって言われた気が酒田には感じた。
それからなんと毎日、看板の内容が変わり始めたのだった。
火曜日「いつ君は目覚めるのか?私は楽しみだ。」
水曜日「生きている?本当か?」
木曜日「私は君を信じている!」
金曜日「なんて姿だ。君は鏡を買うべきだね。」
励ましと皮肉が混ざっていたが、まさかこれほどの大きな看板を
毎日変えているのか?
そもそも誰に向けている広告なんだろう?
酒田は不思議で仕方なかった。だがよく考えたら電車から
広告はよく見える。
意味はあると思うが、そんなに注目するものではないのに
何故毎日変えているのだろうか?
そして不思議と心が動かされているように感じた。
土曜日「夢は何回でも見れるものだ。もう一度寝よう。」
夢みごごち!ファッションセンターYOIの夢マクラ!!
いつもの腹立つ広告に戻っていた。
しかし、彼は気持ちが楽になったのか、確かにと思うようになった。
若干腹が立つ思いもあるが、この1週間自分を考えるようになった。
彼は前向きになるように心掛けた。
バンドはもう一度やろうとは思わないが、準備を進めている。
いつかバンドを組んで活動出来るように。
叶うか分からないけど、とりあえずやろうという気持ちになった。
____________________________________________________________
くだらないきっかけで人は変わろうと思ったりする。
微妙な変化に気づいた人が、案外自分を変えれるかもしれない。
(試し)ある男の話
丘の上に、大きな木がそびえている。
そこに向かって男は歩いている。
まっすぐではないが、少し曲がったり起伏にとんだ道を
一歩ずつ歩いている。
男は歩きながら考えていた。
何を考えているか、それは我々にはわからないだろう。
歩くたびに男の表情はころころと変わる。
苦しい顔、泣きそうな顔、嬉しい顔。
歩みを止めてイライラもし始める。
しまいに「ふざけるな。」と言葉が出てくる。
それでも男は歩いていく。
思うに、これは人生みたいだ。
大きな目標に、漠然とした目標に向かう。
まっすぐ行ければどれだけ楽だろうか。
道は道と呼べるほどきれいではないし、歩きにくい。
苦労すれば達成感も味わえるが、何故こんなことしたのか
無意味なことをしてることに気づくこともあるだろう。
それでも歩くのは、何故だろう。
答えはみんな知っているのかもしれない。
この男は知っている。この男は私たちだ。
そこに向かって男は歩いている。
まっすぐではないが、少し曲がったり起伏にとんだ道を
一歩ずつ歩いている。
男は歩きながら考えていた。
何を考えているか、それは我々にはわからないだろう。
歩くたびに男の表情はころころと変わる。
苦しい顔、泣きそうな顔、嬉しい顔。
歩みを止めてイライラもし始める。
しまいに「ふざけるな。」と言葉が出てくる。
それでも男は歩いていく。
思うに、これは人生みたいだ。
大きな目標に、漠然とした目標に向かう。
まっすぐ行ければどれだけ楽だろうか。
道は道と呼べるほどきれいではないし、歩きにくい。
苦労すれば達成感も味わえるが、何故こんなことしたのか
無意味なことをしてることに気づくこともあるだろう。
それでも歩くのは、何故だろう。
答えはみんな知っているのかもしれない。
この男は知っている。この男は私たちだ。