2016年10月26日
凛「千早さんって可愛いよね」楓「ええ、とっても」
- 1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:17:43.54 ID:UDoYp/Y40
凛「思ったより早く終わりましたね」
楓「そうね。記者さんもカメラマンさんも優しそうな人だったし、記事になるのが楽しみね」
凛「はい。ところで楓さん、今日の仕事はこれでお終いで直帰ですよね? この後少し、お時間ありませんか?」
楓「大丈夫だけど、どうして?」
- 2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:18:45.59 ID:UDoYp/Y40
凛「この近くにパンケーキが有名な雰囲気のいいカフェがあるって雑誌に載ってたんですけど、写真で見た佇まいがちょっと高級そうな感じで、あとお酒も出すお店らしくて少し……」
楓「一人だと入りにくい、と。じゃあ一緒に行きましょうか。けーきづけに」
凛「なんの景気づけですか、それ言いたかっただけですよね。でも、ありがとうございます」
楓「ええ、私もちょうどお茶にしたいなーって思ってたところだから」
凛「あ……飲み物はコーヒーがメインのお店みたいだからもしかしたら紅茶はないかも……」
楓「あちゃー」
?「プフッ……フフフッ……!」
凛・楓「?」
- 3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:19:48.94 ID:UDoYp/Y40
?「フフッ……ご、ごめんなさい。盗み聞きみたいな真似するつもりはなかったのだけど、耳に入ってしまって。その、お茶が『あちゃー』ってククッ……」
凛「あれ? 如月千早、さん?」
楓「"歌姫"?」
千早「ふーーっ。あなたたちもアイドルじゃないですか。"Never say never"の渋谷凛さんと"こいかぜ"の高垣楓さんですよね」
凛「あ、はい。私たちのことご存知なんですね」
楓「ふふっ、なんだかうれしいです。今日はどうして?」
- 4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:21:04.37 ID:UDoYp/Y40
千早「春香とショッピングの約束をしていたんですが、お母様が熱を出されたとかで今日は看病するって……あ、春香って言うのは」
凛「天海春香さんですよね。同じ、765プロの」
千早「ええ。それで春香からちょうど電話を貰って、仕方ないから帰ろうかと周りを見たらお二人の会話が聞こえてきてしまって、そのッフフッ」
楓「紅茶がなくて"あちゃー"って」
千早「ブフフッ……ックックフッ……や、やめてください私そういうの弱いんです!」
凛(ツボに入ったってヤツかな……)
- 5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:23:33.07 ID:UDoYp/Y40
楓「あ、それならもしよかったら如月さんもご一緒しませんか?」
凛「! 今からカフェに行くところだったんです。よければ先輩のお話聞きたいです」
千早「っ……えーと、その、ご迷惑じゃないかしら……?」
楓「そんなことないです。こちらこそいきなりでごめんなさい」
千早「いえっ! とても嬉しいです。私無愛想なのであまりこういったことに誘われたことなくて」
凛「じゃあ、行きましょう」
千早「こちらこそ、よろしくおねがいします」
楓「ふふっ、じゃあ行きましょうか。凛ちゃん案内してくれる?」
凛「はい!」
- 6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:35:22.04 ID:UDoYp/Y40
楓「ここ?」
凛「はい。雑誌に載るお店なので混んでたらどうしようかと思ったんですけど、直ぐに入れそうですね」
千早「奥の方の席が空いてそうね。あそこにして貰いましょうか」
凛「すみません、3名なんですが奥の席大丈夫ですか?」
店員「はい、いらっしゃいませ。ただいま席にご案内しますね。"ご新規3名様でーす"」
- 7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:36:06.15 ID:UDoYp/Y40
店員「では、ご注文が決まりましたらこちらのベルでお呼びください」
楓「スイッチじゃなくて、ハンドベルタイプなのね。ベル、ベル……思いつかないわね……」
凛「楓さん、ダジャレはいいですからメニュー見てください」
千早「あ、今のってそういう……高垣さんてダジャレとかお好きなんですか?」
楓「ふふっ、ダジャレを言うのはダレジャなんて?」
千早「ブフッ、い、言ってません! そんな、ことっククッ」
凛「如月さんってもしかしてこういうのに弱いんでしょうか」
楓「こんなに笑って貰えると、なんだか自信持っちゃうわね」
千早「ふー。高垣さんのイメージがなんだかわからなくなりました」
楓「あら?」
凛「とりあえず注文しませんか。今このテーブルお冷やしか載ってませんよ」
楓「まさに冷やかしね」
千早「! だから、もうっフッフッフフフフッフーー」
凛「ああ、如月さん完全にツボに入っちゃってるし楓さん目キラキラしてるし……」
- 8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:37:04.95 ID:UDoYp/Y40
店員「お待たせしました。スフレパンケーキにママレードトッピングとアールグレイのセットのお客様」
凛「はい」
店員「アイスティーフロートのお客様」
楓「はい」
店員「モーニングセットでドリンクは炭火焙煎珈琲です。ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」
千早「はい、大丈夫です」
店員「ごゆっくりどうぞ」
- 9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:37:43.02 ID:UDoYp/Y40
凛「楓さんはドリンクだけでよかったんですか?」
楓「ええ。それにドリンクとは言ってもフロートだからちょっとおやつ感覚よ?」
凛「まあ、確かに? 如月さんはモーニングなんですね」
千早「ええ、いつも春香とショッピングに行くときは最初に喫茶店とかでお茶してからってことが多いの」
凛「なるほど。でもフレンチトーストのモーニングセットじゃなくて、トーストとゆで卵の方なんですね」
千早「あれはちょっとアイスも乗ってて、結構重そうかなって」
凛「確かにそうですね。といっても私の前にはママレードにメープルシロップのかかったパンケーキがあるんですけど」
楓「なんだか凛ちゃんにしては珍しい感じよね。そこまであまーいもの食べてるイメージはあまりないような?」
- 10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:38:35.88 ID:UDoYp/Y40
凛「はい。自分でもこういうの頼んだのは初めてです。昨日ちょうどこのお店が載ってる雑誌を見てたときに近くにかな子ちゃん達が居て……」
楓「ああ、美味しそう美味しそうって話をしてたのね。人が美味しそうな話してると食べてみたくなるわね」
千早「それはなんとなくわかりますね。うちの事務所も、本当に美味しそうに何か食べる人が多いんですよ」
凛「確かにそんな感じしますね。やよいさんはお料理番組持ってますし、貴音さんもコーナー持ってますよね。あ、お砂糖とミルク要りますか?」
千早「ミルクだけ、お砂糖はなしで。それに春香はよくお菓子を作ってくるし、萩原さんもいつも美味しいお茶を入れてくれるわ」
楓「おちゃ?」
千早「や、やめてください思い出しちゃうじゃないですか」
- 12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:55:35.85 ID:UDoYp/Y40
凛「事務所楽しそうですね」
千早「渋谷さん達の事務所はどんな感じなのかしら?」
凛「うちの事務所は、いつも賑やかですよ。ねえ楓さん」
楓「そうね。やっぱり人数が多いのもあるのかしら? 最近はみんな少しずつお仕事増えてるけど、人数が人数だから誰かしら事務所にいるものね」
凛「小さい子達が多いと、なんだか託児所みたいになってる時もあるけどね」
千早「うらやましいです。最近は事務所に行っても他のアイドルの子達もプロデューサーもいない時があるので……。もちろん事務員さんは居るんですけど、それでも」
楓「確かにちょっと寂しいわね。そういうところは人数が多い利点かもしれないわね」
凛「いいことだと思いますけど、何か悪い事あるんですか?」
楓「あら? 凛ちゃんがそれを言うの? 人数が多いと、あまりプロデューサーに構って貰えないんじゃない?」
凛「え!? かえでさん何を言ってるんです!?」
- 13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:56:37.75 ID:UDoYp/Y40
楓「率直な感想だけど、違うの?」
凛「いえ、何がですか!? あ、私のことをプロデュースしてくれる時間がとかそういう」
楓「恋愛的な」
凛「わーーー! わー! 何言ってるんですか楓さん! ほら千早さんも黙っちゃったじゃないですか!」
千早「いえ、私のことは気にしないでいいわ。ちゃんと聞いてるから」
凛「ちゃんと!? あれ、なんか千早さんイメージと違う!」
楓「で、その辺どうなの?」
凛「ど、どうもないですよ!?」
- 14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:57:32.26 ID:UDoYp/Y40
楓「へえ。そういうこと言うなら私がアプローチしてみようかしら」
凛・千早「!」
千早「アプローチって、アイドルからプロデューサーにですか?」
楓「ええ。アイドルですもの、世の殿方を虜にすべく行動するのはなんらおかしくないわ」
千早「そ、そうですか?」
凛「いや、でもプロデューサーですよ!?」
楓「プロデューサーだって男性ですもの」
凛「でもアイドルですよ!? アイドルが恋愛なんて……それにプロデューサーだってきっと"アイドルとプロデューサーなんて有り得ない"って……」
- 15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:58:51.24 ID:UDoYp/Y40
楓「恋愛って言うのは、きっと過程だと思うの。だからずーっとしてていいの。最後にはゴールがあって、それが結婚なのかもっと違う形なのかはわからないけどね?」
千早「過程……」
楓「それに自分が居て相手が居るなら、恋愛って1つじゃなくて2つなのよ。自分が相手を好き。相手が自分のことを好き。これは恋愛じゃないナニカかしら?」
凛「……」
楓「"アイドルが恋愛する"のは禁止だったとしても、"アイドルに恋させるのは禁止"なんて話は聞いたことないでしょう」
凛「それは……」
楓「それにアイドルがしてはいけないのは、きっと自分の恋愛を"誰かのもの"にしてしまうこと。アイドルの恋愛というか、"気持ち"はアイドル自身のものでなければならない。そうでないと応援してくれる人たちの届かないところへ行ってしまうから。気持ちは抱いても、奪われてはいけない」
凛・千早「……」
楓「でもね、相手にも恋心はあるの。相手が自分のことを好きになってくれるようにアプローチして、恋に落として、アイドルとかプロデューサーとかそういったしがらみがなくなるまでずーっと自分に恋させてしまえばいいの。奪われてはいけないけど、奪うのはいいの。なんてね?」
- 16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:59:48.20 ID:UDoYp/Y40
千早「ずーっと自分に、恋させる……」
楓「あら、如月さんにも意中のお相手が?」
千早「ふえ!? いえ、そんな」
凛(わ、わかりやすく真っ赤になってる……)
楓「ふふっ、二人ともがんばってね。恋愛は過程。そして後には素敵な家庭ね」
凛「……えー……」
楓「如月さん、笑ってもいいのよ?」
千早「いえ、あまりに不意打ちで」
- 17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:00:18.14 ID:UDoYp/Y40
楓「でも柄にもないこといっぱいしゃべっちゃった後でこんなこと言うのもあれだけど、これ私の恋愛観ってわけでもないのよね」
凛・千早「えっ!?」
楓「前に志乃さんや留美さん、礼子さん達とお酒飲んでたときに誰ともなくそんな話になったのよねー」
千早「お酒の席の話ですか……」
楓「だからなんとなくとりとめなかったでしょう。でも何かしら思うことはあったんじゃないかしら? いつか二人ともお酒を飲んでみたいわね」
凛「5年たったら、おつきあいします」
楓「楽しみにしてるわ」
- 18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:14:26.12 ID:UDoYp/Y40
凛「済みません、私から誘ったのに」
千早「私までごちそうになってしまって……」
楓「いいのよ。二人にいじわるしちゃったしね。如月さんこの後は?」
千早「事務所に寄って様子を見てこようと思います」
楓「プロデューサーさんの?」
千早「そ! そんなんじゃありません!」
凛(あ、ちょっと赤くなってる)
楓「ふふっ、じゃあまたね」
凛「楽しかったです。ありがとうございました」
千早「私も楽しかったです。渋谷さんも高垣さんも、また」
- 19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:14:56.01 ID:UDoYp/Y40
凛「千早さんって可愛いよね」
楓「ええ、とっても」
凛「なんだか嬉しそうですね?」
楓「いっぱい"ウケ"て貰えたからかしら?」
凛「ああ千早さん確かに……。あれ、いつの間にか私、千早さんって呼んでる」
- 20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:25:19.57 ID:UDoYp/Y40
後日
765プロ
?「うっうー! 千早さん楽しそうですー!」
?「でもなんでこんな真っ赤な顔で慌ててるんだろう?」
ガチャッ
千早「お早うございます」
P「おう、千早おはよう」
千早「何を騒いでいたんですか?」
真「これこれ! これをみてたんだよ!」
律子「今日発売の週刊誌にね、余所のアイドルの子達の特集が組まれてるんだけどその中に貴女の写真が載ってるのよ」
やよい「千早さんとっても可愛いですー!」
千早「特集? って、高垣さんと渋谷さんね」
真「面識あったんだ?」
千早「以前ちょっとだけ……ってこの写真!」
- 21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:25:48.48 ID:UDoYp/Y40
P「良く撮れてるだろう。いやな、その二人の取材をしたカメラマンさんが写ってる喫茶店のマスターと写真仲間らしいんだが、偶然取材後に立ち寄ったら三人が談笑してる姿があまりに魅力的でつい撮ってしまったと。で、事実上盗撮なので非常に心苦しいのだがどうか使わせては貰えないかと事前に申し入れがあったから俺が許可した!」
千早「許可したって、そんな」
律子「写真に添えてあるコメントがまたいいのよね。『ガールズトーク』って、当たり前と言えば当たり前なんだけどあまり千早につかない煽りよね」
真「いいなー、ボクもおしゃれなカフェで女の子な写真撮られたいなー」
千早「うぅ……」
P「しかし店内薄暗いのに、それでもはっきりわかるくらい顔真っ赤にして一体何の話をしてたんだ?」
千早「! ぷ、プロデューサーには関係ない話です!」
真「そうですよ! 『ガールズトーク』の中身を聞こうなんて、セクハラですよセクハラ!」
やよい「セクハラはめっですよー!」
P「あ、はいすみません……」
- 22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:26:14.17 ID:UDoYp/Y40
千早「もし、プロデューサーの話をしてたって言ったらどうします?」
P真律子「!?」やよい「?」
千早「じょ、冗談ですよ!」
真「だ、だよねー」
やよい「千早さん冗談言うなんて、めずらしいですー」
P「ああ、なんかドキッとした」
律子「はい!?」
P「え、いや、あの」
千早(アプローチって、どうしたらいいのかしら)
- 23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:27:52.05 ID:UDoYp/Y40
おわりです
- 11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 18:47:46.67 ID:S3xiZti6o
いい組み合わせだな
- 23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/08(金) 19:27:52.05 ID:UDoYp/Y40
>>11さんありがとうございます。
千早と楓さんは鉄板のコンビニなるかと思いきや意外とSS無いんですよね。
上手く書けなくて悔しいです。
スレは後で適当に依頼だしてきます。ありがとうございました。
凛「千早さんって可愛いよね」楓「ええ、とっても」
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