Mさんは会社に勤めていた頃の
先輩であります。
鹿児島出身のMさんは次男坊であり
就職先を山口県周南市のZという化学会社に
決めたわけであります。


  ご存知西郷どんでごわす

Mさん、「薩摩いごっそう」らしく私のように要らんことを
しゃべりません。なんか、顔の造りも西郷どんに
似て大造り(失礼)ですし・・・・・「おいどんは〜」とは
言わないですけど。


  石州瓦といいます赤い屋根

そのMさんは現在、奥様のご実家の山口の
山の中で暮らしておられます。
山の中と言ったら失礼になるのかも
知れませんが場所はカルスト台地で有名な
秋吉台の近く(?)と思ってもらえばよいかと。
この辺はどこの家も屋根瓦に赤い瓦を使っており
冬に雪が相当積もるところだからな、と誰かから
言われた記憶があります。つまり、赤い瓦を
使っているところは山の中なのです。
赤い瓦は雪が滑りやすいのでしょうか?


  山口県 秋吉台

そこでこれでもかと言うくらいある田んぼで
コメを生産しているとのことでした。

そのMさんは下戸であります。見た目は
いくらでも飲めそうな感じなのですが。
薩摩隼人が下戸というのは何ともいやはや。

夜になって、下戸の人と行く店に困る。ここ周南市は
人口がそう居ないが飲み屋の数だけは
やたら多い。商店街は閑古鳥が鳴いているけど
飲み屋街だけはそれなりに人がいる。

結局、普段はおそらく入らない定食屋のような店に
入った。自分ひとりが飲んで盛り上がってもしょうがない。
湯豆腐をつつきながら日本酒をちびりちびり熱燗
5年間ブランクがあったので話は山ほどあるが
Mさんは話などないのかやっぱり喋らない。
さすが、薩摩隼人。「わしは長州の人間でござる故、
多少はお話を致しまするでござる」

奥様はどうしておられるのか、娘さんは結婚されたか、
奥様のご両親は・・・などなど、話すというより
こちらが一方的に聞いてはこんどはこちらの身辺
状況を話すと言った具合。この前、阿川佐和子さんが
相手から話しを聞き出す方法とか喋っていたが
もう少し、きちんと聞いてりゃ良かったなどと
思いながら一方的に薩長談合(?)は続くのでした。

ついに長州人もネタ切れでくだらぬどうでもいいお話に
お付き合いくださりカタジケナイすいません

※会津地方のご年配の方で記事の内容、言葉に
  気分を害されたらお詫びいたします。



Mさんと再会を約束して別れたあと
店を出たら雨が降っていました。
そぼ降る雨です。

  遣らずの雨  川中美幸さん




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