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研究で判明！ 断続的断食はカロリー計算ダイエットと同様の効果がある？
栄養士的には新しい情報ではないみたい


By Korin Miller
2023/08/14
saladsEMS-FORSTER-PRODUCTIONSGetty Images
断続的断食はコロナ前から話題になっていたダイエット法。ある一定の時間帯だけ食事をすることでダイエット目標を達成し、余分な体重を減らすことができると言われてきた。しかし最新の研究で、カロリー計算ダイエットに比べ断食ダイエットが優れているわけではないことが判明したという。
　
医学誌『アナルズ・オブ・インターナル・メディシン』に掲載された小規模研究では、次の3つのグループにランダムに振り分けた肥満患者77人を6ヶ月間にわたって追跡調査。1つ目は、正午から午後8時の間だけ食べ物を摂取する断続的断食ダイエットのグループ。2つ目は、好きなものを食べられるけれど、総カロリー数を25%減らしたグループ。3つ目は、食習慣をまったく変えないグループだ。

young woman using calorie counter app on smartphone while eating salad
Oscar WongGetty Images
6ヶ月後、研究者は初期設定にわずかな変更をくわえ、断続的断食グループは食べられる時間を10時間に増加、カロリー計算のグループには満足感を得られる食事を許可した。どちらのグループの参加者も、最初の6か月間で体重が減り、その後の6か月間もその体重を維持、1年後には体重が5%減少した。
　
1年が経過した時点で、断続的断食グループは対照群（食習慣を変えなかったグループ）よりも1日あたりのカロリー摂取量が平均425kcal減り、体重が約4.5kg減少。カロリー計算のグループは、対照群よりも1日あたりのカロリー摂取量が約405kcal少なく、体重は約5.5kg減少したという。結果として「時間を制限した食事法は、対照群と比べて体重減少に効果的だが、カロリー制限のほうが効果的である」という結論に至った。

intermittent fasting low carb hight fats diet concept flat lay
Elena Yeryomenko / 500pxGetty Images
「断続的断食はその人気のわりに、体重を減らす効果に関する長期研究がほとんどありません」と語るのは、この論文の筆頭著者であり、イリノイ大学シカゴ校の博士候補生で管理栄養士の資格を有するシュハオ・リンさんだ。
　
「これまで行われた先行研究では、時間を制限した食事法とカロリー計算を組み合わせ、カロリー計算単体と比較していました。しかし時間を制限した食事の強みは、面倒なカロリー計算なしで簡単に実践できる点です。そのため、時間を制限した食事法単体とカロリー計算を長期的に比較することに興味がありました」
　
減った体重を維持できるかどうかを調べることも重要です、と続けるリンさん。ただし、どちらも食事に制限を設ける方法で、誰にでも合うわけではないことを覚えておいてほしい。新しい食事法を取り入れる前に、それが自分に適しているかどうか、医療提供者に相談するのが一番だ。
　
とはいえ、断続的断食とカロリー計算ダイエットが似たような結果になるのはどうして？　体重減少が目的の場合、どちらが自分に適しているかをどう判断すればいい？　これらの疑問を栄養士が解説してくれた。

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断続的断食とカロリー計算ダイエットが同じような結果になるのはなぜ？
caucasian woman's feet standing on scale
Blend Images/John FedeleGetty Images
断続的断食とカロリー計算ダイエットが似た結果をもたらすことを発見した研究は、何もこれが最初ではない。医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に昨年掲載された研究では、139人の肥満患者をカロリー制限のみを行うグループと、カロリー制限＋午前8時〜午後4時の間に食事をするグループを調査。その結果、両グループも6〜8kgほどの減量に成功。食べる時間を制限したグループは、カロリー計算のみのグループより体重が減らなかったという。
　
しかし最新の研究で、断続的断食ダイエット単体でカロリー計算を行わなかった場合にも、カロリー計算ダイエットと同じくらい体重が減ったことが分かっている。2つの食事法が同様の結果につながったのには、いくつかの理由が考えられると専門家は話す。
「断続的断食を実践するクライアントに見られたこととして、カロリー計算と同様に、食事時間内に何を摂取するか本人がより意識するようになりました」と話すのは、『ザ・リトルブック・オブ・ゲームチェンジャーズ』の著者で登録栄養士のジェシカ・コーディングさん。
「前向きで協力的な方法でダイエットを行うと、目標の範囲内で栄養価の高い食品を選択する意識が高まるようです」
　
カロリー計算も食べ物についてより深く考えることを促します、と話すのは、管理栄養士の資格をもち「ソーホー・ストレングス・ラボ」の共同創設者で「プロミックス・ニュートリション」のアドバイザーでもあるアルバート・マセニーさん。
「断続的断食では、細かいことにこだわる必要がありません。食べる時間に気を付けるだけで、食べ物にとらわれることなく、日中別のことを考えられます」
これによって、基本的な摂取カロリーが少なくなる可能性があります、と彼は続ける。

どちらのほうが優れた食事法？
healthy food and diet concept
Iryna VeklichGetty Images
ではどちらかが優れているかと言うと、そういうわけではない。
「適したダイエット方法は、個人の好みに左右されます。人によっては、時間制限のほうがカロリー計算より簡単で効果的と感じる人もいるでしょう。逆に時間制限ダイエットはあまり効果的ではない、という人もいるかもしれません」とリンさん。
　
コーディングさんもこの意見に同意し、「個人によって全然違います」と話している。とはいえ、断続的断食のほうが実践しやすいと感じる人は多いです、と指摘するマセニーさん。
「より簡単に同じ結果が得られなら、それはいいことでしょう。健康と運動においては、シンプルさが一番大切です。食べる量を常に管理するのは、難しいことです」と彼は言う。

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断続的断食 vs カロリー計算ダイエット
a measuring tape around a granny smith apple isolated
CsondyGetty Images
専門家によると、自分の生活にどんな食事法が合うか、自らの生活習慣と食習慣を観察することが重要だそう。
「この研究で分かったのは、どちらのグループも平均して同じくらい体重が減ったということです。しかし、それぞれの食事法にどう反応するかは人によって異なります」とリンさんは語る。
　
コーディングさんは、過去のダイエット経験を振り返り、うまくいったこと、うまくいかなかったことを考えるよう提案。
「こうすることで、将来的に効果的なこと、そうでないことを知る手掛かりになります。過去にカロリー計算を試し、強迫観念を感じたのであれば、相性はよくないでしょう。カロリー計算をしない自由は欲しいけれど、何かしら仕組みがあったほうがいい人には、断続的断食が合うかもしれません」
　
またコーディングさんは、1日のなかでもっとも空腹になる時間と満腹になる時間に注意を払うようアドバイス。これは、断続的断食が実行可能かどうかのヒントにもなる。体重を減らしたいけれど、始める方法がわからない場合は、まず登録栄養士に相談するようリンさんは勧めている。登録栄養士は、ダイエット目標とそれを達成するための適切な方法を個別に提案してくれる。

translation : Mutsumi Matsunobu　photo : Getty Images

＞＞『Prevention』のオリジナル記事はこちら
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

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