2020年06月21日
水合わせの意味と方法
新しい生体をお迎えしたとき、水槽にそのまま入れちゃいけないですよね
水槽に入れる前にしなきゃいけないこと・・・そう「水合わせ」です。
今回は水合わせの意味と、やり方について改めて勉強していこうと思います。
水合わせの意味
例えば我々人間が、何のトレーニングもせずにいきなり高い山に登ったらどうなるでしょうか。
急激な気圧の変化や空気の薄さに体がついていけず、高山病のように体調を崩してしまいますよね。
それと同じように、魚達も元々いた環境から新しい環境へといきなり放り出されてしまうと、その環境の変化に適応できず弱ってしまいます。
水合わせという作業は、新しく導入する飼育水槽の環境に慣れてもらうために、これまで暮らしていた水から水槽の水質へと少しずつ変化させていく作業です。
先ほどの高山病を例にとるとするならば、この水合わせという作業は「高地トレーニング」のようなものと言えるでしょう。
飼育水槽で元気に泳いでいる姿を見るためにも、しっかりとした水合わせを行いたいですよね。
では、水合わせのやり方を見ていきます。
大前提!温度合わせ
魚が入っていた水に飼育水を混ぜる前に、どんな方法を取るにしても大前提になるのが「温度合わせ」です。
水換えの時もそうですが、水温が全然違う水を混ぜてしまうと、急激な水温の変化で生体にダメージを与えてしまいます。
ですので、魚が入っていた水を飼育水の温度に近づけることが必要です。
方法は簡単で、魚が入っていた袋を、袋ごと飼育水に浮かべてしまうことです。
ほとんどの場合、ビニールの袋に水と魚が入っていると思いますので、しっかり袋の口を縛ったうえで水槽に浮かべてしまいましょう。
1時間も浮かべておけばバッチリです。
いよいよ水を混ぜていきます
さあ水温を合わせたら、いよいよ飼育水を混ぜていきます。
まずはプラケースなどに袋の中身をあけ、そこに飼育水を混ぜていきます。
水合わせには数十分~数時間かかりますので、エアレーションを忘れないようにしてください。
一定の量を定期的に汲み入れる方法
私はこの方法で行っていました。
30分ごとに飼育水を少量掬いだし、生体の容器にゆっくり注ぎ入れる方法です。
今のところこの方法で星になってしまった生体はいませんが、変化に強い生体以外にはおススメできない方法となります。
点滴法
より確実な方法はこの点滴法です。
その名の通り、飼育水を点滴の容量で混ぜていく方法です。
ごく少量ずつ混ぜていくことが可能なので、生体にとてもやさしい方法となっています。
必要なものは以下の通り。
・エアチューブ
・エアストーン
・一方コック
・バケツ(水槽)
・ネット
方法はこのようになります。
@エアチューブの先端にエアストーンと一方コックをセットしたら、エアストーン側を水槽へ入れます。
エアストーンをつけることで重しとなり、チューブが水槽から脱してしまうのを防ぎます。
A一方コック側を生体が入った容器へ入れます。
B一方コックが水中に入らないように注意し、一方コックからスポイトなどで空気を抜くように吸い込みます。
C水槽から水が流れて来るので、コックを使用して水滴がポツポツ垂れるように調節します。
以上が点滴法のやり方です。
水合わせの時間は、その生体がどれだけ変化に強いかで決めます。
水質変化に比較的強いメダカなどは30分程度でも大丈夫ですが、エビなどの水質変化に弱い生体は数時間掛けて水合わせした方が生体への負担を減らすことができます。
現在は水合わせに必要なグッズがまとめて売られていますので、そのようなキットを使うのも良いでしょう。
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水温合わせの状態から水を混ぜる方法
最後にご紹介するのがこの方法。
生体が入っている袋を水槽に浮かべて水温合わせをするわけですが、水温を合わせ終わったらその袋に小さい穴を空けて水を混ぜていきます。
この時、袋が沈まないように固定する必要があります。
とても単純で楽な方法ですが、袋の中の水が水槽に混ざるため、私はこの方法をおススメしません。
理由は後述。
いよいよ水槽へ
上記3種のどれかを利用して水を混ぜ、水槽の水に生体を慣れさせたらいよいよ水槽に入ってもらいましょう。
入れ方ですが、水合わせした入れ物の中身を水ごと水槽に入れるのだけは絶対にやめておきましょう。
そうでなくとも、魚が入っていた袋の水を水槽に混ぜるのは極力避けたいところです、
なぜかというと、魚が入っていた水にはどんな菌が潜んでいるかわかりません。
そのリスクを可能な限り減らすためにも、生体だけを水槽へ入れるようにしましょう。
まとめ
今回は水合わせの方法についてまとめてみました。
新しくお迎えする生体が、ストレスなく水槽の環境に馴染んでくれるようにしっかりとした水合わせを行いましょう。
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