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1. FXは上達するのか

小さなコツをいくつか覚えたって駄目です。勝てない原因をきちんと突き止めてからやり直しましょう。FXを楽しむためには「投資期間」が必要です。すぐに始めたって勝てないことは、FXに限らず、何事であれ同じなのです。だからこそ、その期間を短縮するための「方法論」が大切なのです。

 右矢印1 1-1. FXを楽しむために
   アマチュアらしく…
 右矢印1 1-2. いつか負けないはずがない!
   上手くなるまでは短期取引です
 右矢印1 1-3. 難しさの正体って何だ
   利確と損切の理解は大切です
 右矢印1 1-4. FXは上達するのか
   取引機会を絞り込むべきです
 右矢印1 1-5. 数字で掴もう
   その機会にどう臨むかです
2. 経済指標の楽しみ方

このブログで扱う取引の理想は、経済指標発表前後の反応を着実に刈り取り、ポジション保有時間を最短化してリスクを避けることです。でも、効率良く取引するにはそれなりに予備知識が必要です。大した話は紹介できませんが、基本だけは押さえておきましょう。

 右矢印1 2-1. 大きなゾウの隠れ方
   指標取引のための予備知識です
 右矢印1 2-2. ウソは嫌いだ!
   短期取引をやるときの指針です
 右矢印1 2-3. イグアナを見分ける前に
   このブログの指標取引での成績です
 右矢印1 2-4. 小ズルくいきましょう
   いわばジンクスで勝つ方法です

3. 指標取引分析手法

このブログでは経済指標への調査・分析を定型書式で行っています。定型書式を用いることで、反省を踏まえてやり方を進歩させたり、相場環境が変わったことを見つけやすくするため、です。

 右矢印1 3-1. 指標取引の予備知識
   指標発表前後の他の時間と違い
 右矢印1 3-2. ローソク足各部の名称
   全幅・値幅・跳幅とは?
 右矢印1 3-3. 4本足チャート
   このブログで使うチャート表記
 右矢印1 3-4. 反応方向の予備知識
   指標分類と反応方向の基本
 右矢印1 3-5. 取引通貨ペアの選択
   通貨ペアによる有利不利
 右矢印1 3-6. 指標分析の方法
   定量指標分析とは?
 右矢印1 3-7. 反応分析の方法
   定量反応分析とは?
 右矢印1 3-8. 分析の成績
   事前分析的中率
 右矢印1 3-9. ブレイク対応準備
   ついでに…
4. 経済指標DB

経済指標発表前後の短時間に分析期間を絞ることによって、指標への反応に一定の再現性(傾向)があることはわかりました。各国「政策決定指標」・「経済実態指標」の項に、主要な指標についての分析結果と分析事例を纏めてあります。

 右矢印1 4-0. 各国経済・通貨の特徴
 右矢印1 4-1. 日本経済
    4-1-1. 政策決定指標
     (a) 日銀短観
     (b1) 東京都区部CPI
     (b2) 全国CPI
    4-1-2. 経済実態指標
     (c) GDP一次速報
     (d) 機械受注
     (e1) 通関貿易統計
     (e2) 国際収支
 右矢印1 4-2. 米国経済
    4-2-1. 政策決定指標
     (a) FOMC
     (b1) UM消信指数速報
     (b2) CB消信指数
     (b3) ISM非製景指数
     (c1) NY連銀製景指数
     (c2) Phil連銀製景指数
     (c3) ISM製景指数
     (d1) 輸出・入物価指数
     (d2) 生産者物価指数
     (d3) 消費者物価指数
     (d4) PCEコアデフレータ
     (e1) ADP雇用統計
     (e2) 雇用統計
    4-2-2. 経済実態指標
     (a1) GDP速報値
     (a2) GDP改定値
     (a3) GDP確定値
     (b1) 小売売上高
     (b2) 個人消費・所得
     (c1) 鉱工業生産
     (c2) 耐久財受注
     (d1) 中古住宅販売件数
     (d2) 新築住宅販売件数
    4-2-3. 収支関連指標
     (a) 貿易収支
 右矢印1 4-3. 欧州経済
    4-3-1. 政策決定指標
     (a) ECB金融政策
     (c1) ZEW企業景況感調査
     (c2) 独国Ifo企業景況指数
     (c3) 独国PMI速報値
     (c4) 欧州PMI速報値
     (d) 欧州HICP速報値
    4-3-2. 経済実態指標
     (a1) 独国GDP速報値
     (b) 独国貿易統計
     (c1) 独国製造業新規受注
     (c2) 独国鉱工業生産
 右矢印1 4-4. 英国経済
    4-4-0. 英国経済指標反応要点
    4-4-1. 政策決定指標
     (a) BOE金融政策
     (c1) PMI速報値
     (c2) 製造業PMI改定値
     (c3) サービス業PMI改定値
     (d) 物価統計
     (e) 雇用統計
    4-4-2. 経済実態指標
     (a1) 月次GDP
     (a2) 四半期GDP速報値
     (b) 小売売上高指数
     (c) 鉱工業生産指数
     (d) 貿易収支
 右矢印1 4-5. 豪州・NZ経済
    4-5-1. 政策決定指標
     (a) RBA金融政策
     (b) RBNZ金融政策
     (c1) NAB企業景況感指数
     (c2) WP消費者信頼感指数
     (d1) 四半期住宅価格指数
     (d2) 四半期生産者物価指数
     (d3) 四半期消費者物価指数
     (e1) 賃金指数
     (e2) ANZ求人広告件数
     (e3) 雇用統計
    4-5-2. 経済実態指標
     (a) 四半期GDP
     (b) 貿易収支
     (c) 小売売上高
     (d1) 住宅ローン件数
     (d2) 建設許可件数

ーーーーーーーー
【FX会社】
各社特徴があります。最初は資金にも限りがあるでしょうから1つの口座で、慣れたらいくつか口座を開いて自分が使いやすい会社を選ぶと良いでしょう。
ーーーーーーーー

DMM.com証券

FX口座数国内第1位はTVCMで有名。主要通貨のスワップポイントが高く、ドル円スプレッドも原則0.3銭と安い。2万円のキャッシュバック条件は、10万円入金+PC・スマホで3か月各500枚(週毎に各約40枚)の取引と意外に簡単!


ヒロセ通商

他社乗換ほか、キャッシュバックプログラム多数。スプレッドは、クロス円でUSD・EUR・NZDが有利、ドルストレートでEUR・GBP・AUDが有利。最小取引は1000通貨単位で初心者に優しい。スワップが良い会社です。


マトリックストレーダー

キャッシュバック条件はヒロセ通商と同じようです。特長は、スキャルピングOK公言・1日の取引上限なし・1000通貨単位取引可、といった点。


OANDA Japan

MT4業者はスプレッドが狭くても約定力が低い業者が多いなか、約定拒否なしが魅力。またHPの各種分析図表が美しく、あちこちのブログで引用されています。本ブログでは他人の著作物転載はしていないので、お見せできません。一度ご覧ください。


外為ファイネスト証券

特徴は、MT4最狭水準のスプレッド、EA利用可、指値制限なし、MT4サーバ国内設定、1000通貨取引可、です。

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2017年11月14日

英国雇用統計発表前後のGBPJPY反応分析(2017年11月15日18:30発表結果検証済)

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。


T.指標予想要点

2017年11月15日18:30に英国雇用統計が発表されます。今回発表は、失業保険申請件数が2017年10月分の集計結果、平均所得と失業率が2017年9月分の集計結果です。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。

1710英国雇用110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 反応はかなり大きいものの(直後1分足跳幅過去平均は32pips)、16pips以下しか跳ねなかったことも33%あります。
    大きく跳ねたり伸びたりするハズの指標でそうならないと、利確の機会を逸して損切になってしまうことも多くなりがちです。ここにこの指標での取引の難しさがあります。

  • 指標発表前後の反応方向には、直前1分足の陰線率が75%と高いことと、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が88%と高い点を除き、目立った傾向がありません。
    直後1分足と直後11分足の方向一致率は88%と高いものの、跳幅同士を比べて同じ方向に反応を伸ばしたことは50%、終値同士を比べて反応を伸ばしたことは47%です。

  • だから、指標発表前の動きに注意しておきましょう。
    直前1分足が10pips以上跳ねたとき(頻度33%)、次の直後1分足はその逆に反応したことの方が多く、しかも直後1分足は平均(31pips)以上跳ねる傾向があります。この場合の方向一致率は36%(不一致率64%)で、直後1分足跳幅平均は45pipsです。
    但し、直前10-1分足が20pips以上跳ねても(頻度21%)、その跳ねた方向に直後1分足が反応するとは限りません。この場合は、釣られて慌てて追いかけると、痛い目に遭いかねません。

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    但し、論拠は過去の陰線率の高さです。

  • 直後1分足は、直前1分足が10pips以上跳ねたら(跳ねそうなら)、指標発表直前にそれとは逆方向にポジションを取ります。発表直後の跳ねで利確/損切です。
    但し、外すとダメージが大きいので、ポジションを取るなら1枚当たり3千円の損切は覚悟しておいてください。無理に取引する必要はありません。

  • 追撃は、指標発表直後の跳ねからの戻りを待って早期開始し、発表から1分以内に利確/損切します。
    過去の傾向から、直後1分足跳幅を超えてその後10分以内に反応を伸ばす確率が50%と高くありません。初期の素直な反応が持続している間に数pips取れれば良いでしょう。

  • 直後1分足が陰線だったり、長い上ヒゲを残した場合、短期取引で陰線側への追撃を繰り返します。
    BOEの利上げ効果や英政府政策に期待できないと、当面のGBPは売圧力が強いと捉えているためです。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

日欧を除く主要国では、雇用統計発表直後の反応が他の指標発表時よりも大きくなる傾向があります。これは、雇用統計がその国の景気を最もよく表しており、失業率が高いそれらの国で中銀金融政策に大きな影響を与える、と考えられているからです。

同時発表される平均所得は、我々の日頃の言葉で言えば平均給与といった方がイメージに合うと思います。少なくとも数年前までは参考程度の指標でしたが、直近2年程度はこの多寡に反応しています。

ざっくりとキリの良い数字で英国の賃上げ状況を具体的にイメージするなら、年収1200万(600万)のとき1%(2%)上昇すると、来年の月給が今年よりも毎月1万円増えるということです。この水準は日本のバブル末期(1990年頃)の状態とほぼ同じです。

ーーー$€¥ーーー

本指標に関する反応分布の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1710英国雇用250.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で32pipsです。かなり大きく反応するので、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことには、慎重でなければいけません。但し、巻頭の指標要点の表に挙げたように、16pips以下しか跳ねなかったことも33%あります。
ここがとても難しいところです。大きく跳ねるハズの指標で跳ねないと、利確の機会を逸して損切になってしまうことも多くなりがちです。この指標での取引の難しさはここにあるのです。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1710英国雇用210.png

1710英国雇用220.png

1710英国雇用230.png

項目が多いため、個別項目毎に細かくグラフを眺める前に、見るべきポイントを絞り込みましょう。各項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかは、以前に調べています。ここに挙げた数字は、調査期間が2015年1月分から2017年8月分(前々月)発表結果に基づいています。

1709英国雇用270.png

上から1行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
上から2行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段3行目は、実態差異(前回結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。

結果、事前差異と実態差異は、あまり直前10-1分足や直後11分足との一致率が高い係数を見出すことが出来ませんでした。
事後差異は、ー1✕失業保険申請件数事後差異+30✕平均所得事後差異ー30✕失業率事後差異、という判別式の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)が、直後1分足との方向一致率が87%となっています。

この結果から、本指標は発表結果の市場予想に対する良し悪しに、直後1分足が素直に反応することがわかりました。本ブログでの「素直な反応」か否かの基準は70%です。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が15pipsです。ぱぱっと計算しやすいように、跳幅が20pips以上だったことは過去7回(頻度21%)あります。
この7回の直後1分足跳幅は16pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均32pipsと比べて半分以下です。そして、この7回の直前10-1分足と直後1分足の方向は4回一致しています(一致率57%)。
つまり、直前10-1分足の反応が平均より少し大きく動いたからと言って、それが直後1分足の方向を示唆しているとは言えません。反応程度はむしろ小さくなる傾向が窺えます。

1710英国雇用310.png

次に、直前1分足は過去平均跳幅が8pipsです。跳幅が10pips以上だったことは過去11回(頻度33%)あります。
この11回の直後1分足跳幅の平均は45pipsで、これは過去全平均32pipsより明らかに大きくなっています。そして、このとき直前1分足と直後1分足の方向は4回(36%)しか一致していません。
つまり、直前1分足の反応が平均より少し大きく動いたとき、直後1分足は反対方向に反応しがちで、しかも大きく反応する可能性が高い、と言えます。直前1分足が10pips以上動いたときは注意が必要です。

1710英国雇用320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は10pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率31%)です。直後11分足のそれは13pips(戻り比率31%)です。戻り比率はほぼ30%で、大きく反応する指標としては普通です。
指標発表後は、直後1分足・直後11分足ともに、平均的にヒゲの長さが1/3を占めると覚えておきましょう。

1710英国雇用330.png

1710英国雇用340.png


【3. 定型分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

1710英国雇用430.png

事後差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率がそれぞれ88%・81%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しに、素直に反応する指標です。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1710英国雇用420.png

直前1分足の陰線率が75%と、異常な偏りが見受けられます。そして、直前1分足を除けば、どちらかと言えば陽線での反応が多いように見受けられます。

直後1分足と直後11分足の方向一致率こそ81%と高いものの、次に述べる反応性分析からわかるように、直後11分足は直後1分足よりも反応を伸ばしている訳ではありません。
その他、直前1分足は、直前10-1分足と反転することが多く、直後1分足と同方向になることが多いようです。がしかし、それをアテにして取引するには、少し心もとない数字です。

最後に、反応性分析の結果を下図に示します。

1710英国雇用410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は81%です。そして、その81%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは62%です。全ての場合を踏まえると、直後1分足跳幅が直後11分足跳幅を超えて同じ方向に反応を伸ばしたことは50%(=0.81✕0.62)、ということになります。
指標発表時点から見たその後の方向一致率が高いものの、発表から1分を過ぎてから反応を伸ばすかどうかはわかりません。もし順張り追撃するなら、指標発表から早い段階で始め、早々に利確した方が良いでしょう。

指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは47%です。伸びるか伸びないかがほぼ半々ですから、追撃するならポジションの長持ちを避けて、様子を見ながら短期取引の繰り返しで行うべきでしょう。


【4. シナリオ作成】

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    但し、論拠は過去の陰線率の高さです。

  • 直後1分足は、直前1分足が10pips以上跳ねたら(跳ねそうなら)、指標発表直前にそれとは逆方向にポジションを取ります。発表直後の跳ねで利確/損切です。
    但し、外すとダメージが大きいので、ポジションを取るなら1枚当たり3千円の損切は覚悟しておいてください。無理に取引する必要はありません。

  • 追撃は、指標発表直後の跳ねからの戻りを待って早期開始し、発表から1分以内に利確/損切します。
    過去の傾向から、直後1分足跳幅を超えてその後10分以内に反応を伸ばす確率が50%と高くありません。初期の素直な反応が持続している間に数pips取れれば良いでしょう。

  • 直後1分足が陰線だったり、長い上ヒゲを残した場合、短期取引で陰線側への追撃を繰り返します。
    BOEの利上げ効果や英政府政策に期待できないと、当面のGBPは売圧力が強いと捉えているためです。

以上


2017年11月15日18:30発表

以下は2017年11月18日に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1710英国雇用510.png

結果は、失業率が前月同値で平均所得(含ボーナス)が前月より0.1%上回りました。反応は陽線でしたが、直後11分足は直後1分足から反転しました。
失業保険申請件数が予想を下回り、平均所得は予想を上回ったので、これは反応に対しては良い結果だと言えます。直後1分足は素直に反応しています。

ロイター解説に依れば、7-9月の失業率は約40年ぶりの低水準だったそうです。但し、平均所得(含ボーナス)は、6-8月の2.3%から鈍化しており、前日発表されたCPI前年比+3.0%を0.8ポイント下回っています。
記事では、経済成長の鈍さとEU離脱を巡る不透明感が労働市場の重しになり始めている可能性がある、との識者コメントを載せていました。
なるほど、とは、素直に思えず、そういうものか、と思うしかありません。

先行き不透明ならば、失業保険申請件数が増えて、所得が減りつつというのなら、なるほど、と思えます。がしかし、本指標結果のみを眺めると、失業保険申請件数は上昇中には見えず、所得も5月分こそ下がったものの、これで4か月連続で+2%を超えています。失業率に至っては、ロイターも報じている通り、過去最低の水準です。
今回の指標結果と直近の推移を素直に眺めると、むしろ、EU離脱交渉の難航がはっきりしつつあるのに、労働市場にはその影響がまだ現れていない、と解釈すべきだと思います。だから、そんなハズないので、直後11分足で陰線側に反転した、と解釈する方がしっくりきます。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1710英国雇用520.png

指標発表時は、直前1分足が10pips跳ねていないため、取引を止めました。そして、初期反応が陽線だったため、追撃も単発で止めました。
いずれも、シナリオに従った結果です。


【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を以下に検証しておきます。

  • 平均的な反応はかなり大きい(直後1分足跳幅過去平均は32pips)ものの、ばらつきが大きいことを指摘していました。
    結果は、直後1分足跳幅がpipsで、小さな反応ではないものの、それほどでもありません。直後1分足跳値は、ほぼ直前10-1分足始値で跳ね返されました。

  • 指標発表前後の反応方向には、直前1分足の陰線率が75%と高いことと、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が88%と高い点を除き、目立った傾向ないことを指摘していました。
    直前1分足は陰線で、直後1分足は事後差異の判別式符号と方向一致しました。

  • 指標発表前に直前10-1分足は17pipsも陰線側に動いています。がしかし、直後1分足は陽線で、直前10-1分足の大きな動きは関係なかったようです。
    事前分析では、直前10-1分足が20pips以上跳ねても、と記していたものの、ほぼ過去の傾向通りの動きだったと言えるでしょう。


(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオには問題ありません。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1710英国雇用530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

英国物価指標発表前後のGBPJPY反応分析(2017年11月14日18:30発表結果検証済)

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。


T.指標予想要点

2017年11月14日18:30に英国物価指標が発表されます。発表される物価指標は「CPI(消費者物価指数)」「RPI(小売物価指数)」「PPI(生産者物価指数)」です。いずれも今回発表は2017年10月分の集計結果です。
今回の指標予想と前回結果、及び、過去の反応程度と分布は下表の通りです。市場予想は指標発表前に再確認してください。

1710英国物価指標111.png

以前、BOEは今回発表の「10月分でCPI前年比が+3.2%でピークを迎える」との見解を示しています。もちろん、このような予測は、時期が1・2か月ずれても、値が0.1%ずれても、ほぼ的中と言っても良い精度と言えるでしょう。だから、この予測で着目すべき点は、そろそろピークを迎えるという部分です。ちなみに、BOEがこのような予想をしていた論拠中核は、英経済との結びつきが強いEURGBPが昨年10月に上昇一服となっているからです(たぶん)。
このように、物価高の原因はGBP安です。この点について考察すると、GBP安を抑え込むための利上げは現時点において効果なく、むしろややGBPは利上げ直前よりも安くなっています。更に、英首相の求心力低下と、それに伴うEU離脱交渉の難航は、先にBOEが予測していなかった事態と推察されます。
よって、英政府やBOEの施策が物価高に無効なら、物価高は消費低迷に繋がり、例え物価上昇という結果になっても陽線での反応時間が短くなる(どこかで反転する)公算が高いと見込めます。

さて、そういうことは別にして、本指標の過去からの傾向・特徴は以下の通りです。個別の事情に関わりなく、同じやり方で取引をしないと、期待的中率通りの成績は得られませんからね。これは難しい話です。

  • 本指標の特徴は、発表項目数が多いため、予め注目しておく項目を絞り込んでおいた方が良いでしょう。注目するなら、CPI前年比>CPI前月比>その他、の順です。
    論拠は、2✕CPI前月比事後差異+3✕CPI前年比事後差異、の解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)と、指標発表直後の反応方向の方向一致率が86%となっているからです。事後差異とは、発表結果ー市場予想、です。

  • 反応は指標結果(CPI)に対して素直でかなり大きくなる傾向(直後1分足跳幅平均31pips)があります。
    がしかし、追撃は早期開始して短期に留めるべきです。発表から10分を過ぎると、直後1分足終値よりも反応を伸ばしたことは過去31%しかありません。
    一方、いわゆる「抜けたら追う」ポイントは、陰線が△20pips付近、陽線が+30pips付近と見込まれます。直後1分足終値がこれらを抜けた場合、直後11分足終値は直後1分足終値の値幅を多少削ることはあっても、反転したことがありません。むしろ、その後も大きく値を伸ばしたことが多いので、期待値の観点から抜けたら追撃徹底です。

  • 取引が難しい指標であり、いくつか注意点があります。
    (1) まず、直前10-1分足・直前1分足の過去平均跳幅がそれぞれ15pips・9pipsと大きい点です。そして、直前10-1分足が20pips以上跳ねたことは22%、直前1分足が10pips以上跳ねたことは25%と、それぞれ4・5回に1回程度はそういう場面に出くわします。覚えておくことは、直前10-1分足の反応が20pips以上跳ねたときには、直後1分足も同じ方向に反応したことが71%ある点です。
    (2) また、直前10-1分足は逆ヒゲが多く、直後1分足や直後11分足の戻り比率(1−跳幅/値幅)は40%前後にも達しています。どの時点であれ、高値(安値)掴みをしやすい動きをしがちなので、気を付ける必要があります。
    (3) それらの取引が難しい特徴を有していながら、結果的に、直前10-1分足の陽線率は75%。直前1分足の陰線率は83%と、異常な偏りが見られます。事前差異(市場予想ー前回結果)と直後1分足の方向一致率が71%と、取引参加者は予め指標発表後の反応方向がわかっているような偏りがあることも、本指標の特徴と言えるでしょう。

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    ヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。過去平均で跳幅15pipsにも達しているものの、そのうち22%の頻度で20pips以上跳ねているので、あまり長くポジションを持ちたくありません。どちらに大きくどちらに跳ねるかわからず、それが20pips以上ともなれば、普通の指標の発表直後並みに動くということです。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    この期間もヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。過去の始値基準ローソク足を見る限りでは、陽線側に5pips跳ねたら逆張りで売ポジションを取って、2・3pipsでの利確を狙うと良いでしょう。陽線側に跳ねなければ、取引をしなければ良いだけです。

  • 直後1分足は、事前差異判別式符号と同じ方向に指標発表直前にポジションを取得し、発表後の跳ねで利確/損切します。もしも直前10-1分足が20pips以上跳ねたら、その跳ねた方向にポジションを取ることを優先します。
    但し、市場予想は発表直前によく確認し、事前差異が変更になっていないか確認しましょう。事前差異判別式は、2✕CPI前月比事前差異+3✕CPI前年比事前差異+その他項目の事前差異、です。

  • 追撃は、早期開始し発表から1分程度で利確/損切します。
    戻しの目安は、本指標の直後1分足は平均的なヒゲの長さが1/3を占めるということです。それこそ早期に追撃開始するか、それを逃したら1/3の戻りで再び追撃ポジションを取って再び反応を伸ばすか少し試すと良いでしょう。

  • もし直後1分足終値が△20pipsか+30pipsを抜けたら、追撃は徹底します。抜けなければ、発表から1分を過ぎてから逆張りの機会を狙います。当然、逆張りするなら、直後1分足終値よりも跳ねているときに行った方が成功率が高まります。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

他の主要国では、CPI・RPI・PPIは別々に発表されます。が、英国は一度に発表しています。

CPIは、消費者の製品・サービス購入価格を指数化した指標で、どの国でも最重視されています。英国は年2%のインフレ目標が設定されています。CPIコアは、CPIから価格変動の激しいエネルギー・食品・タバコ・アルコールを除いた数値を指しています。

RPIに含まれてCPIに含まれない対象に住宅費があります。RPIではCPIよりも数値が高くなります。RPIコアは、RPIから価格変動の激しいエネルギー・食品・タバコ・アルコールを除いた数値を指しています。英国では年金給付額が法律によってRPI規準で決定されています。

PPIはあまり反応に結び付かないように見受けられます。

過去の傾向から言えば、CPI>RPI>PPIの順に反応に寄与し、前年比>前月比の順です。重視するCPI前年比は総合>コアと、コアが軽視(という訳じゃないでしょうけど)される点が特徴です。

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本指標に関する反応推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1710英国物価指標250.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は過去平均で31pipsと、かなり大きく反応する指標です。前回は反応が小さかったものの、これは利上げ前月で判断に迷ったと解釈する方がすっきりします。

また、直前10-1分足終値(横軸)に対する直後1分足終値(縦軸)には相関がなく、直後1分足終値(横軸)に対する直後11分足終値(縦軸)は相関があることがわかります。直後1分足終値が△20pipsから+30pipsの範囲内では反転の恐れがあり、いわゆる「抜けば追う」の抜くべき閾値がその付近にあることがわかります。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1710英国物価指標210.png

1710英国物価指標220.png

1710英国物価指標230.png

8月3日に公表されたBOEのインフレ報告では「インフレ率(CPI前年比)が2017年10月に3%付近でピークと予想」との見通しが示されています。前回9月分では、CPI前年比は3%に達しました。今回10月分の予想は3.1%となっています。
物価上昇の原因がGBP安にある、という認識に基づくなら、ここで分析対象とすべき通貨ペアEURGBPは、昨年10月に一旦上昇ピークに達しています。よって、今回は前月発表結果3.0%を上回る可能性が高いものの、今後数か月はGBP安一服ということになります。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が15pipsです。跳幅が20pips以上だったことは過去7回(頻度21%)あります。この7回の直後1分足跳幅は31pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均31pipsと同じです。そして、この7回の直前10-1分足と直後1分足の方向は5回(71%)一致しています。
つまり、直前10-1分足が20pips以上跳ねたときは、直後1分足はそれと同じ方向に反応することを示唆している可能性があります。直後1分足が大きく反応するとは言えません。

1710英国物価指標310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は9pipsです。取引中にパッと計算しやすいように、跳幅が10pips以上だったことは過去8回(頻度24%)です。この8回の直後1分足跳幅の平均は29pipsで、これは過去全平均31pipsとほぼ同じです。そして、このとき直前1分足と直後1分足の方向は3回(38%)しか一致していません。
つまり、直前1分足の反応が10pips以上動いたからと言って、それが直後1分足の反応程度や方向を示唆しているとは言えません。

1710英国物価指標320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は11pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率35%)です。直後11分足のそれは16pips(戻り比率41%)です。直後11分足の戻り比率が40%を超えており、高値(安値)掴みには気を付けた方が良いでしょう。

1710英国物価指標330.png

1710英国物価指標340.png


【3. 定型分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

1710英国物価指標430.png

事前差異と直後1分足の方向一致率は69%です。市場予想がプラスなら直後1分足は陽線、マイナスなら陰線となる期待的中率が69%ということです。

事後差異と直後1分足、実態差異と直後11分足の方向一致率がそれぞれ86%・59%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しには素直に反応するものの、前回結果に対する発表結果の良し悪しの影響はそれより小さくなっています(他の指標と同様、普通の傾向です)。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1710英国物価指標420.png

直前10-1分足の陽線率が72%、直前1分足の陰線率が83%となっており、偏りが見受けられます。

さて、現在の市況で指標発表前にGBPを買う選択は難しいと思います。
だから、こう理解してください。こうした確率は、確率通りに取引を行うか、そもそも取引を行わないか、の選択のためにあるのです。少なくとも、確率に反する取引を行うという選択肢を除外するためのものです。

そして、直後1分足と直後11分足の方向一致率すら63%しかなく、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

最後に、反応性分析の結果を下図に示します。

1710英国物価指標410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は63%と、あまりアテに出来ない数字です。そして、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは31%しかありません。

この数字では、初期反応に対する順張り方向への追撃を勧められません。むしろ、直後1分足終値が付いた時点で逆張りの機会を窺った方が良さそうな数字です。
もちろん、一般論として逆張りを繰り返すような取引方法は、勝率を下げることになるので、やるなら慎重に行って、アテが外れたら損切を確実にやりましょう。逆張りの基本は短期取引です。

損切できない人は逆張りすべきではありません。投資というのは、例えよく当たる分析にせよ決して100%ではありません。勝率をアテにして稼ぐのが、投資での稼ぎ方です。損小利大とか、各種のテクニカル指標とか、時間帯毎や経済指標毎の通貨別の動きの特徴とかよりも、確率をアテにして稼ぐということを身に付けるまでは、確率を上げる練習期間です。


【4. シナリオ作成】

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    ヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。過去平均で跳幅15pipsにも達しているものの、そのうち22%の頻度で20pips以上跳ねているので、あまり長くポジションを持ちたくありません。どちらに大きくどちらに跳ねるかわからず、それが20pips以上ともなれば、普通の指標の発表直後並みに動くということです。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    この期間もヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。過去の始値基準ローソク足を見る限りでは、陽線側に5pips跳ねたら逆張りで売ポジションを取って、2・3pipsでの利確を狙うと良いでしょう。陽線側に跳ねなければ、取引をしなければ良いだけです。

  • 直後1分足は、事前差異判別式符号と同じ方向に指標発表直前にポジションを取得し、発表後の跳ねで利確/損切します。もしも直前10-1分足が20pips以上跳ねたら、その跳ねた方向にポジションを取ることを優先します。
    但し、市場予想は発表直前によく確認し、事前差異が変更になっていないか確認しましょう。事前差異判別式は、2✕CPI前月比事前差異+3✕CPI前年比事前差異+その他項目の事前差異、です。

  • 追撃は、早期開始し発表から1分程度で利確/損切します。
    戻しの目安は、本指標の直後1分足は平均的なヒゲの長さが1/3を占めるということです。それこそ早期に追撃開始するか、それを逃したら1/3の戻りで再び追撃ポジションを取って再び反応を伸ばすか少し試すと良いでしょう。

  • もし直後1分足終値が△20pipsか+30pipsを抜けたら、追撃は徹底します。抜けなければ、発表から1分を過ぎてから逆張りの機会を狙います。当然、逆張りするなら、直後1分足終値よりも跳ねているときに行った方が成功率が高まります。

以上


2017年11月14日18:30発表

以下は2017年11月17日に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1710英国物価指標510.png

結果はほぼ前月に同じでしたが、市場予想をやや下回りました。反応は陰線で、直後1分足跳幅は49pipsでした。

細かく見ていきましょう。

CPIは、前月比が3か月連続プラスだったものの、徐々にプラス幅が小さくなってきました。前年比は、前回8月分と同じく直近ピークの3%で高止まりしています。コアCPI前年比も、7月分以降は、3か月連続+2.7%で高止まりしています。
このうち、CPI前年比は昨年5月頃から、コアCPI前年比は昨年10月頃から、上昇基調となっているため、来月の発表からは伸び難くなるでしょう。

そして、反応には結びつかないものの、コアPPIの下降基調転換がはっきりしてきました。でもなぜコアPPIは下がり始めているのでしょう。CPI上昇の主因と言えるGBP安は、PPIでも輸入原材料高に結び付いてもよいはずです。そうならないのは、PPIの場合、モノが売れて量産効果が高まれば、CPIやRPIよりも下げ幅が大きくなるのです。
なぜか。
製造業には、一般の販売会社の営業益に加えて製造益があります。もし材料原価が3%ぐらいあがっても、たったの3%ぐらい仕事が増えても主たる固定費(労務費)は一定のままです。稼働率が7割の設備を8割動かしても、(動力費こそ増えますが)この程度なら増員する必要もありません。設備稼働率を上げて固定費を増やさずに対応できている間は増収増益となる訳です。
実際、製造業生産指数はまだ9月分までしか発表されていないものの、前年比は4月分を除けば今年に入ってプラス推移を継続しています。

ロイターは、本指標結果の解説記事で、経済成長が頭打ちの状態で利上げを行ったBOEの判断を疑問視する声があがる可能性について、指摘しています。
そりゃそうだと思います。
今のうちに利上げしておかないと、という考えはBOEにないと信じますが、それにしても先の利上げは不可解でした。BOEの使命は、物価上昇を抑えつつ成長を促進することで雇用を確保することだったはずです。こりゃ過去のパターンなら、利上げでなく何らかの量的緩和が必要だったのではないでしょうか。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1710英国物価指標520.png

何とか取り返せました。


【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を、以下に検証します

  • 本指標の判別式は、2✕CPI前月比事後差異+3✕CPI前年比事後差異、の解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)で、この解の符号と指標発表直後の反応方向の方向一致率が86%となっていました。
    今回の解の符号はマイナスだったので、陰線での反応はこの式の過去の方向一致率と合致しています。

  • 反応は指標結果(CPI)に対して素直でかなり大きくなる傾向(直後1分足跳幅平均31pips)がありました。
    今回は、前年比が市場予想と同値で、前月比のみがマイナスでした。陰線での反応は、この話と一致しています。

  • がしかし、追撃は早期開始して短期に留めるべきと捉えていました。過去の平均的な反応では、発表から10分を過ぎると、直後1分足終値よりも反応を伸ばしたことは過去31%しかないからです。がしかし、いわゆる「抜けたら追う」ポイントは、陰線が△20pips付近、陽線が+30pips付近と見込んでいました。
    結果は△20pipsを超えていたので、抜けたら追うで正解でした。


(6-2. シナリオ検証)

シナリオには問題ありません。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1710英国物価指標530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

2017年11月12日

2017年11月第1週成績と第2週主要指標反応pips

10月から雇用統計のある週を月次最終週として集計することにしています。以前は雇用統計がある週を月次第1週としていました。雇用統計前は、何か調べ事に忙しいので、そうしたのです。


【1. 現状認識】

11月第1週(11月6日〜11日)は、経済指標以外のイベントが多かった週でした。そして、それらイベントに関する話題が多かった割に、為替への影響は軽微でした。がしかし、株価はそうしたイベントに反応しています。米欧英では、上に伸びづらく下に伸びやすかった感がありました。

米大統領のアジア歴訪は、大口の商談が纏まりました。日韓の米兵器・米資源購入の話題はさておき、その後で訪問した中国で28兆円の商談の覚書締結の話題は驚きました。契約でなく覚書なので、最終的な金額いくらになるかは数年経たないとわかりません。
でも、日本の一年間の税収全部ぐらいの覚書ですから、すごいですね。

また、米抜きTPPは、意外にも加首相の反対で首脳共同発表が出来なかったものの、大筋合意に至ったそうです。合意のために切り捨てた(以前の合意の実行凍結に合意した)項目は、主に知財分野と労働者の権利に関してだそうです。この新たな枠組みは、CPTTP(包括的および先進的環太平洋連携協定)というそうです。
名前が長い。

日中関係は改善の兆しが中国側に見られるとの報道解説が多かったように思えます。日本にとってはここ数年の対中投資が少なくなっていた(余力あり)し、中国は債務増加の問題があるので投資(借金)のアテが増えることは大歓迎です。但し、中国からの移転利益(現地合弁会社から日本への資金還流)の難しさも、ここ数年ではっきりした以上、政治的に融和ムードが高まっても、民間投資増加には結び付きにくい気がします。
この時期に中国が金融機関への投資を緩和する旨を発表したことは、カネの貸し手を増やすためにやむを得なかったのかも知れません。これは、本当のところわかりません(成長と成長継続には資本が必要なことも確かだから)。


アジアの動きに比べると、先週の欧米発のニュースは目立ちませんでした。

欧州では、スペイン一部州の独立騒動が収まりそうな気配があるものの、そんなことは当初から予想されていたことです。EU中枢では、主要国のこうしたごたごたが続かないようにするためにも、新たな独立の動きを抑え込みたいでしょう。そもそも既得権のある現EU主要国の意向を無視して、EUが新たな独立を認めることはできません。各地の現体制からの独立派はEUからも独立するほどの覚悟が必要なはずです。

英国のEU離脱に伴う経済的損失は独仏の10倍に達するとの試算結果も、確か先週発表されていました。現在、先週のBOE利上げで英国からは資金が引き上げられているでしょう。EURGBPでは売スワップ(GBP買ということ)がプラス、GBPUSDでも売スワップ(GBP売ということ)がプラスです。ECBの利上げはまだまだ先で、FRBの利上げが近いことを踏まえると、GBPUSDが下げの動きが強まりそうな気がします。

株価は、そろそろ感が強まっているように見えます。米欧英が週足陰線で、日豪がほぼ同値、中国のみが陽線のようです。リスクは、北朝鮮とスペインとアラブ(サウジでの皇太子問題)が継続中です。このうち、不意打ちのような事態が起こり得るのは、相変わらず北朝鮮だけでしたが、これに次週以降は株価急落が加わったのではないでしょうか。
直近で株価に最も影響を与えるのは、米法人減税可決の時期と規模の両面です。その影響が株価を通じて為替に影響する可能性があります。時期とは次々週の23日(米感謝祭)までの可決を以前に米大統領が望んでいたからで、規模はその期日に間に合わせるために妥協が図られた場合に反応に結び付く可能性があります。


【2. 11月第1W主要指標結果】

11月第1週は2指標で取引を行いました。
シナリオ外取引も含めた取引時間は20分54秒(1指標当たり10分27秒)で、損益はいつも1枚ずつの取引で+2,214円(1指標当たり+1,107円)でした。
勝率は、指標単位で100%(2勝敗)、シナリオ単位では80%(4勝1敗)でした。
個別ポジションで負けることはあっても、全体としては問題ありません。

201711W1取引結果.png

次に、下図は11月第1週に発表された指標の直後1分足跳幅(青)と直後11分足値幅(緑)について、今回の反応pipsと過去平均pipsを対比表示したものです。

201711W1反応結果.png

全体的には反応が小さい週でした。

RBA金融政策とRBNZ金融政策が発表されたものの、両中銀は当面の利上げ無しを繰り返し表明しています。その結果、同じ「市場予想通り現状維持」が続き、最近では反応が小さくなっています。
但し、RBA金融政策発表時は久しぶりに陽線で反応しました。同時発表された声明では、目新しい点がなかったものの、発表直後のニューステロップで「いずれインフレ率が3%に到達」との一文が配信されていたので、これに反応して反応を伸ばしたのかも知れません。
RBNZの方は、新政権が次期中銀総裁の人事をどうするかが定まらないと、安心して取引できません。現在の中銀総裁は半年の総裁代行職と報道されています。わざわざ代行職などという職名をあらわにする理由はわかりません。

英国9月分鉱工業生産指数・製造業生産指数は、全体的にかなり大きく改善しました。陽線での反応は当然ながら、発表直後の反応程度は過去平均並で、その後しばらく伸び悩んで反応方向を模索しているようでした。前週にBOE金融政策が発表されており、BOEも当面は様子見と声明していたので、GBP買に躊躇があったのでしょう。
この動きは、次週の英国指標発表後の取引で参考になります。仮に初期反応が陽線だった場合、そのままGBP買を続けよりも反転時期を見極めるのが難しく、逆に初期反応が陰線ならば遠慮なしにGBP売できる、という情勢なのでしょう。


【3. 11月第2W主要指標】

次週11月第2Wの主要指標の過去平均反応を示します。

201711W2反応平均.png

次週の流れについて、ざっくり見ておきます。太字は前回分析記事にリンクしています。

次週は英国指標で、14日に10月分物価指数、15日は10月分雇用統計、16日に10月分小売売上高指数、と過去反応が大きな発表が続きます。
BOEは前々週に利上げ発表を行い、「(利上げはまた行うだろうが、この利上げで)暫く様子見」と余計なことを議事要旨に記したために、大きなGBP売となりました。EUとの離脱交渉も進捗しておらず、閣内のごたごたも続き、EU側からは「英経済への離脱のダメージが大きい」旨の発言が続いて、交渉への揺さぶりを仕掛けられています。そこにBOEは余計な利上げを余計な議事公表をして、過去数か月のせっかく利上げ期待で物価高原因のGBP安を台無しにしかねない発表を行いました。
どうも最近の英国はやることなすこと悪い結果になる状況が続いているようです。

米国指標は、製造業景気指標と物価・消費指標の発表週となります。
景気指標は、14日に11月分NY連銀製造業景況指数、16日に11月分Phil連銀製造業景況指数が発表されます。いずれも来月月初に発表されるISM製造業の先行指標に位置づけられているものの、実のところ、各指標間の対前月増減の相関は高くありません。それぞれ反応は大したことないので、14日も16日も分析は同時発表される消費・物価指標に特化しておいた方が良いでしょう。なお、米大統領のアジア歴訪での大口商談が指標に反映されるのは来月以降になるので、気を付けましょう。
物価指標は、14日に10月分PPI、16日に10月分CPI、が発表され、16日のCPIは10月分小売売上高と同時発表されます。9月・10月の景気指標は良い結果が続き、解説記事を見る限りでは、その理由をハリケーン被害復興需要を挙げているものが多かった、と記憶しています。株価が好調な時期だったので、事前分析は市場予想が高すぎないかを考えることになります。

その他、では7-9月期GDP速報値が発表されますが、過去実績ではたいして反応する指標ではありません。両指標とも勤め人は忙しい時間帯の発表となるので、無理をして取引するほどでもないでしょう。
独国11月分ZEW景況感調査は、もともと分析しても指標結果と反応方向の相関が見出しにくい指標です。理由は、欧州時間のEURがその日の話題を中心にEURUSDが動き、英国指標発表前後にEURGBPの動きに影響されるため、指標発表の影響が小さく反応持続時間が短いため、と考えられます。
16日には、豪州10月分雇用統計が発表されます。RBAが当面の政策変更なしと言っている以上、陽線だったときには反転時期がいつかを考えておいた方が良いかも知れません。AUDの買ポジションを持ち続けるには、少しリスクが多い週だという気がします。
以上

2017年11月09日

英国実態指標「鉱工業生産指数・製造業生産指数」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年11月10日18:30発表結果検証済)

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。


T.指標予想要点

2017年11月10日18:30に英国実態指標「鉱工業生産指数・製造業生産指数」が発表されます。今回発表は2017年9月分の集計結果です。

同時刻に、英国収支指標「貿易収支」の発表も予定されています。がしかし、これまでのところ本指標と比べると、反応方向への影響は本指標の方が大きいようです。よって、以下の分析は「貿易収支」発表の影響を無視して、本指標についてのみ行います。

今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。

1709英国鉱工業生産110.png

本指標の特徴は以下の通りです。内容的には前月と変わりません(数値を最新の値に更新しただけです)。

  • 同時発表される鉱工業生産指数・製造業生産指数・貿易収支において、反応への寄与は、鉱工業生産指数>製造業生産指数>貿易収支、となります。特に、鉱工業生産指数前月比の事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足との方向一致率は高くなっています。

  • 本指標と製造業PMIとの相関は無いと言っても構いません。また、指標発表前から10pips以上跳ねることがときどきあるものの、その跳ねた方向は直後1分足の反応方向との相関が高くありません。
    騙されないように気を付けましょう。

  • 直前10-1分足や直前1分足は、事前差異との方向一致率が22%(不一致率が78%)となっています。
    また、事後差異と直後1分足との方向一致率は78%と高く、市場予想に対する発表結果の良し悪しに素直に反応します。
    追撃は、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えたことが75%(両者終値が同方向の場合には100%)もあり、早期開始に適しています。指標発表から1分を経過すると、どの時点かで一旦利確して、再度追撃する場合には改めてポジションを取り直した方が良さそうです。指標発表から11分後には1分後よりも反応が伸びていた確率が50%を僅かに上回る程度しかありません。
    指標発表後の上下動は大きく、直後1分足と直後11分足のヒゲは、平均的に値幅の1/3程度になっています。

以上の本指標特徴を踏まえ、後記詳述した調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陰線と見込みます。
    今回の事前差異はプラスとなっています。そして、事前差異判別式の解の符号と直前10-1分足の方向一致率は22%(不一致率78%)です。

  • 発表後は追撃を早期開始し、発表から1分以内に利確できそうならば利確し、再追撃の機会を窺います。
    論拠は反応性分析結論に依ります。

  • 再追撃は、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えたことが75%(直後1分足と直後11分足が方向一致した場合は100%)ある点に注目します。直後1分足跳幅以下でポジションが取れれば、それを超えるのを待って利確です。
    但し、直後11分足値幅は直後1分足値幅を超えたことが53%しかありません。しつこい追撃には向いていません。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

英国実態指標「鉱工業生産」は、鉱工業と製造業の企業生産高を基準年を100として指数化した経済指標です。英国国家統計局が毎月中旬に前月比・前年比を発表し、反応は前月比>前年比となる傾向があります。他の先進国の鉱工業生産関連指標よりも反応が大きい、という特徴があります。

本指標の意義は、鉱工業生産がGDPの構成要素となっているため、その先行指標と言われています。がしかし、英国GDPに占める鉱工業部門の割合は20%程度しかありません。ですから、本指標がGDPの先行指標として役立つかは少し疑問があります。

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本指標発表前後の反応の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1709英国鉱工業生産250.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で23pipsです。反応が大きいため、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重でなければいけません。
巻頭に挙げた表では、直後1分足跳幅は13-34pipsの範囲に56%が分布しています。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1709英国鉱工業生産210.png

1709英国鉱工業生産220.png

こんなグラフを見たって、この先どうなるかなんて予想できません。主要項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかを下表に纏めておきます。

1709英国鉱工業生産260.png

上から1行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が低くなるように、各項目の係数を求めています。高くなるように係数を求めることはできませんでした。
上から2行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段3行目は、実体差異(前回改定値結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。

事前差異は、2✕鉱工業前月比事前差異+2✕鉱工業前年比事前差異+1✕製造業前月比事前差異+1✕製造業前年比事前差異、という判別式を用いると、この判別式の解の符号と直前10-1分足の方向一致率が22%となりました(不一致率78%)。

事後差異は、3✕鉱工業前月比事後差異+2✕鉱工業前年比事後差異+1✕製造業前月比事後差異、という判別式を用いると、この判別式の解の符号と直後1分足の方向一致率が78%となりました。

実態差異は、1✕鉱工業前月比実態差異+1✕鉱工業前年比実態差異+1✕製造業前月比実態差異+1✕製造業前年比実態差異、という判別式を用いると、この判別式の解の符号と直後11分足の方向一致率が69%となりました。

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本指標に先立ち、同じ9月集計分の製造業PMIが既に発表されています。
本指標と製造業PMIの相関を調べておきました。

相関の有無は、それぞれの指標の実態差異(発表結果ー前回結果)を用いて調べます。事前差異・事後差異・実態差異のうち、市場予想が含まれないのは実態差異だけだからです。もし両指標の間に相関があるなら、実態差異(発表結果ー前回結果)に現れるはずです。
比較に用いた実態差異は、それぞれの指標の判別式に実態差異を代入した結果です。

1709英国鉱工業生産270.png

結果、両指標の実態差異の方向一致率は、一方を前後1か月ずらしても50%前後しかありません。よって、製造業PMIの単月毎の実態差異増減を論拠に、鉱工業生産の実態差異増減を論じても意味がありません。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が13pipsです。その跳幅が20pips以上だったことは過去2回(頻度6%)あります。
この2回の直後1分足跳幅は29pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均23pipsよりもやや大きいようです。また、この2回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(50%)一致しています。
つまり、直前10-1分足跳幅が大きくても、直後1分足の反応方向が大きくなる可能性はあるものの、直後1分足の方向を示唆している訳ではないようです。

1709英国鉱工業生産310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は8pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去10回(頻度31%)ありました。
この10回の直後1分足跳幅は平均26pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均23pipsよりもやや大きくなっています。また、この10回の直前1分足と直後1分足の方向は5回(50%)が一致しています。
つまり、直前1分足跳幅が大きくても、直後1分足の反応方向がやや大きくなるかもしれないものの、直後1分足の方向を示唆している訳ではありません。

1709英国鉱工業生産320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は8pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率35%)です。直後11分足のそれは10pips(戻り比率31%)です。直後1分足や直後11分足は跳幅の2/3の値幅を持つことを目安にしておけば良いでしょう。

1709英国鉱工業生産330.png

1709英国鉱工業生産340.png


【3. 定型分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

1709英国鉱工業生産430.png

事前差異と直前10-1分足の方向一致率は22%(不一致率78%)となっています。今回の事前差異はプラスなので、直前10-1分足は陰線の可能性が高い、と言えます。

事後差異と直後1分足の方向一致率が78%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しには素直に反応する指標です。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1709英国鉱工業生産420.png

各ローソク足は陽線や陰線への偏りはありません(ばらつきの範囲内です)。

直後1分足と直後11分足の方向一致率が75%と高い点を除けば、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

反応性分析の結果を下図に示します。

1709英国鉱工業生産410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は75%です。驚くべきことに、その75%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは100%です。この数字は、直後1分足と直後11分足が方向不一致だった場合にも、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことが75%あるということです。
指標発表時点から見たその後の方向一致率が高く、且つ、反応を伸ばしているのだから、指標発表後に反応方向を確認したら、追撃は早期開始です。

ところが、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは53%です。53%しか、最終的に反応を伸ばさないのなら、先に早期追撃で得たポジションは、指標発表から1分を過ぎたら利確の機会を窺った方が良いということです。伸びるか伸びないかが半々ですから、無理する必要なんてありません。
本指標に関しては、さっさと取引を始めてさっさと終わる方が勝率が高くなるでしょう(毎回それを繰り返すことが大切です)。


【4. シナリオ作成】

以上の本指標特徴を踏まえ、後記詳述した調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陰線と見込みます。
    今回の事前差異はプラスとなっています。そして、事前差異判別式の解の符号と直前10-1分足の方向一致率は22%(不一致率78%)です。

  • 発表後は追撃を早期開始し、発表から1分以内に利確できそうならば利確し、再追撃の機会を窺います。
    論拠は反応性分析結論に依ります。

  • 再追撃は、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えたことが75%(直後1分足と直後11分足が方向一致した場合は100%)ある点に注目します。直後1分足跳幅以下でポジションが取れれば、それを超えるのを待って利確です。
    但し、直後11分足値幅は直後1分足値幅を超えたことが53%しかありません。しつこい追撃には向いていません。

以上



2017年11月10日18:30発表

以下は2017年11月11日に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1709英国鉱工業生産510.png

結果は全面的に予想を上回り、製造業生産指数前年比を除いて前回結果も上回りました。反応は陽線でした。

前年比は、鉱工業生産指数・製造業生産指数ともに2017年4月分をボトムに上昇継続中です。次回発表10月分は、昨年の落ち込み時期と一致しており、改善継続が期待されます。
前月比は、鉱工業生産指数が4か月連続プラスで、製造業生産指数が3か月連続プラスとなっています。

反応は、指標発表直前149.07円から、直後1分足跳値が149.30円を一時上抜けたものの、ここがレジスタンスになりました。149.30円付近は、この日17時過ぎの高値149.32円と、その前高値11月9日12時過ぎの148.69円とを結んだ線上でした。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1709英国鉱工業生産520.png

直前10-1分足と指標発表直後の追撃は、分析通りにうまくいきました。
再追撃のポジションをとった149.26円は、直後1分足終値付近です。また、再々追撃を行った149.15円付近は直後1分足からのほぼ半値戻し付近です。ここで再反転しなかったので、もう追撃を諦めました。


【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を以下に検証しておきます。

  • 9月分製造業PMIの実態差異はマイナスでした。やはり、本指標実態差異とは不一致となっています。
    また、直前10-1分足跳幅は10pipsを超えたものの、発表直後の反応はそれとは逆になりました。

  • 直前10-1分足は事前差異との方向一致率が22%(不一致率が78%)となっていました。結果は不一致で、直前10-1分足は陰線でした。

    (6-2. シナリオ検証)

    事前準備していたシナリオには問題ありません。
    下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

    1709英国鉱工業生産530.png

    以上



    ーーー注記ーーー

    本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
    そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
    ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

    ーーー注記ーーー

    本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
    以上

2017年11月07日

豪州金融政策発表前後のAUDJPY反応分析(2017年11月7日12:30発表結果検証済)

以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。


2017年11月7日12:30に豪州金融政策が発表されます。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。

1707豪州RBA110.png

金融政策発表時は、「市場予想通り現状維持」だった場合と、「市場予想通り政策変更」したときと、「市場予想に反した」ときで、反応が全く異なります。今回の市場予想は現状維持です。

本指標の特徴は以下の通りです。

  • RBAは最近の声明や幹部発言で「当面の政策変更なし」を繰り返し説明しています。
    その結果、直近12回の反応は直後1分足跳幅が12pipsとかなり小さくなっています。前回は僅か5pipsでした。今ではあまり取引に向かない指標となってしまいました。
    今回も「市場予想通り現状維持」だった場合、直後1分足値幅は10pips程度、直後11分足も20pips程度しか動かない、と予想されます。

  • 指標発表前は注意が必要です。
    直前10-1分足はあまり動かず、直前1分足の方が大きく動きがちです。特に、直前1分足は、以前に数10pips動いたことがあり、他の指標のように特に陰線率が高い訳でもないので、この期間に取引を行うことは余計なリスクを負うことに他なりません。

  • 指標発表直後は、幸いというか意外なことに、「市場予想通り現状維持」だった場合、逆ヒゲを形成することが少ないので、あまり心配いりません。10pips以上の逆ヒゲは過去1回(頻度4%)しかありません。
    むしろ注意すべき点は、あまり追撃に向いていない点です。直後1分足と直後11分足は方向一致率こそ80%もあるものの、跳幅同士・値幅同士を比較して反応を伸ばしたことが各39%しかありません。
    但し、直近の4回は続けて直後1分足・直後11分足ともに陰線で、4回とも跳幅同士・値幅同士で陰線側に反応を伸ばしています。

以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 「市場予想通り現状維持」だった場合、直後1分足終値がつく頃に、順張り追撃を開始します。そして、5〜10pipsも取れたら利確です。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


T.調査・分析

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。

金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートが動きます。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。

1707豪州RBA210.png


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。
添付図は、2014年12月以降全ての始値基準ローソク足ですが、コメントは特に断らない限り、そのうち「市場予想通り現状維持」だったときのものです。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が6pipsです。跳幅が10pips以上だったことは過去2回(頻度8%)あります。
この2回の直後1分足跳幅は23pipsで、これは直後1分足の過去全平均20pipsとほぼ同じです。そして、この2回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回の一致です。
つまり、直前10-1分足の反応が大きくても、それが直後1分足の反応程度や方向を示唆しているとは言えません。

1707豪州RBA310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は13pipsです。この跳幅が20pips以上だったことは過去2回(頻度8%)です。
この2回の直前1分足跳幅平均は85pipsにも達しており、何か異常です。こんな予想もつかない動きをし得るときには、取引しないに越したことがありません。

1707豪州RBA310.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅は20pipsです。この跳幅が30pips以上だったことは7回(頻度27%)です。とは言え、この7回は全て昨年以前に起きており、2017年に入ってからは一度もこれほど大きく跳ねたことがありません。

1707豪州RBA330.png

直後11分足は、過去平均跳幅が31pips、過去平均値幅が19pipsです。平均的なヒゲの長さは12pipsにもなるので、高値(安値)掴みに気を付けましょう。

1707豪州RBA340.png


【3. 定型分析】

反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。

金融政策発表時の分析では、指標一致性分析を行いません。
また、以下の分析は「市場予想通り現状維持」だった場合だけを取り上げて行っています。

まず、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1707豪州RBA420.png

直後1分足は陽線率が62%と、目立つ偏りではありません。けれども、直後11分足は陽線率が72%です。
ほとんどの指標では、直後1分足の方が直後11分足よりも偏りが大きくなっているのに、これは珍しい特徴です。

そして、発表前のローソク足方向が、発表後のローソク足方向を示唆している兆しはありません。どちらかと言えば、指標発表前の動きに対し、指標発表後は逆方向に振れることが多いようですが、極端な確率でそれが起きているとは言えません。

直後1分足と直後11分足の方向一致率は80%です。

次に、反応性分析の結果を下図に示します。

1707豪州RBA410.png

まず、以前に比べて反応が小さくなっていることがわかります。過去12回の発表で、直後1分足跳幅は12pipsしかありません。金融政策発表なのに、これでは他の指標と比べて、むしろ反応が小さい指標になってしまっています。

直後1分足と直後11分足との方向一致率は64%と低く、そしてその64%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各61%しかありません。全ての場合で、直後1分足を超えて直後11分足が伸びたことは、跳幅にせよ値幅にせよ39%しかありません。
逆に、直後11分足終値が直後1分足値幅を削ったり、直後1分足とは反転したことは61%なので、これなら直後1分足跳値を狙って逆張りした方が勝率が稼げるぐらいです。


【4. シナリオ作成】

以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 「市場予想通り現状維持」だった場合、直後1分足終値がつく頃に、順張り追撃を開始します。そして、5〜10pipsも取れたら利確です。

以上



2017年11月7日12:30発表

以下は2017年11月12日に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1707豪州RBA510.png

結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は陽線でした。

会合後の声明文の要点は、次の通りでした。
成長率は、今後数年間でおよそ平均3%増になると予想しています。但し、その障害として、家計収入の伸びが鈍化し、家計債務も高水準となっており、消費の先行きを不透明にしている点を挙げています。
雇用は労働参加率の改善で、各種先行指標が拡大継続との認識を示しました。但し、賃金の伸びは弱いままで、こうした状況は続くことに懸念を示しています。
物価は、まだCPI・コアCPIがともに+2%をやや下回った状態で推移する可能性が高いとの見通しを示しました。上昇ペースはゆっくりで、豪州経済の回復について徐々に加速していくという見通しのままです。
よって、金融政策を現状のまま維持することが経済成長を持続的に安定させ、やがてインフレ目標(2-3%)を達成することに役立つと判断した、というのが結論でした。

内容的には、前月までとそれほど変化していません。発表直後の速報で「今後数年で3%の見通し」と流した通信社もあったらしく、それが陽線での反応に結び付いたのかも知れません。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1707豪州RBA520.png

5-10pipsで利確のつもりでしたが、手こずりました。


【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を以下に検証しておきます。

  • 今回も「市場予想通り現状維持」でした。RBAは2016年9月以降、政策金利を1.5%据え置きを継続しています。
    その結果、直近12回の反応は直後1分足跳幅が12pipsとかなり小さくなっていました。今回も直後1分足値幅は7pips(跳幅は16pips)、直後11分足も15pipsと、以前とは比べようもない小さな反応でした。

  • 指標発表前の動きに注意を喚起しておきましたが、今回は
    直前10-1分足も直前1分足も2pipsしか動きませんでした。

  • 指標発表直後の逆ヒゲは小さく、今回は反転せずに反応を伸ばしていきました。直近の4回は続けて直後1分足・直後11分足ともに陰線で、4回とも跳幅同士・値幅同士で陰線側に反応を伸ばしていたものの、今回は陽線側に反応を伸ばしました。


(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオは次の通りです。

  • 「市場予想通り現状維持」だった場合、直後1分足終値がつく頃に、順張り追撃を開始します。そして、5〜10pipsも取れたら利確です。

問題ありません。

下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。
1707豪州RBA530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

2017年11月05日

2017年10月第4週成績と11月第1週主要指標反応pips

10月から雇用統計のある週を月次最終週として集計することにしています。前月までは雇用統計がある週を月次第1週としていました。雇用統計前は、何か調べ事に忙しいので、そうしたのです。



【1. 10月第4W主要指標結果】

10月第4週は6指標で取引を行いました。
シナリオ外取引も含めた取引時間は65分02秒(1指標当たり10分51秒)で、損益はいつも1枚ずつの取引で+5,365円(1指標当たり+894円)でした。
勝率は、指標単位で67%(4勝2敗)、シナリオ単位では78%(21勝6敗、うちシナリオ外取引で3勝、見送り2)でした。
個別ポジションで負けることはあっても、全体としては問題ありません。

201710W4反応.png

次に、下図は10月第4週に発表された指標の直後1分足跳幅(青)と直後11分足値幅(緑)について、今回の反応pipsと過去平均pipsを対比表示したものです。

201710W4結果.png


【3. 11月第1W主要指標】

次週11月第1Wの主要指標の過去平均反応を示します。

201711W1過去.png

次週の流れについて、です。太字は前回分析記事にリンクしています。

次週はオセアニア中銀の金融政策が発表されます。11月7日にRBA(豪中銀)政策、11月9日にRBNZ(NZ中銀)政策の発表です。いずれも近々の利上げはない旨を以前に声明で述べており、「市場予想通り現状維持」ならば、上表の過去平均の半分ぐらいしか反応しないと思われます。RBA金融政策発表直後は、数秒だけ逆方向に跳ねることも多いので、ご注意ください。
むしろ、11月10日の英国9月分鉱工業生産指数の方が結果次第で大きく反応するかも知れません。
これら3指標に共通する特徴は、発表から1分を過ぎてからも暫く同一方向に反応が伸びがちな点です。上下動を繰り返しながら、発表の影響が10分以上持続しがちです。

日本の9月分国際収支も発表され、米大統領来日後の対米貿易収支に関心が集まるかも知れません。通常はほぼ反応しない(数pips)上に、かなり高い精度で市場予想が当たります。プロの市場予想の精度が高い指標は、指標発表前にプロの取引が終わっている訳ですから、取引の旨味が少ない指標です。それでも取引するなら、東証寄り付き前後の数分を狙うと良いでしょう。

以上



2017年11月03日

米国雇用統計発表前後のUSDJPY反応分析(2017年11月3日21:30発表結果検証済)

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。



T.指標予想要点

2017年11月3日21:30に米国雇用指標「雇用統計」が発表されます。今回発表は2017年10月分の集計結果です。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。

1710米国雇用指標110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 指標発表から1分間の反応は極めて大きいため注意が必要です。その間の反応方向は、本指標取引に多くのプロが参加するため、個別項目の良し悪しだけでなく総合的な解釈によって決まります。一見すると素直とは言えない場合も散見されます。
    1✕NFP増減事後差異[万人]ー10✕失業率事後差異[%]+30✕平均時給事後差異[%]、という判別式で求めた解の符号は、直後1分足との方向一致率が85%です。事後差異とは(発表結果ー市場予想)のことです。

  • 発表から1分を過ぎると、それ以前のポジションは一旦利確の機会を探った方が良さそうです。そして、発表から10分を過ぎた頃に、再度の追撃可否をチャートと相談すると良いでしょう。やみくもに追撃ポジションを長持ちしたり、追撃を繰り返したりするやり方には向いていない指標です。動きが早く大きくなりがちなので、反転に即応できないやり方には向いていません。

  • 指標解説記事でよく引用されるのは、先に発表されたISMの雇用指数やADP民間雇用者数の結果です。がしかし、これらは雇用統計発表直後の反応方向を当てるための判断材料としてアテになりません。
    本指標NFP増減は、ISM製造業景況指数の雇用指数の前月との増減との方向一致率が45%、ISM非製造業景況指数の雇用指数のそれは52%、ADP民間雇用者数とのそれは56%です。前月と当月の増減方向すら一致李が偶然と区別できない程度です。
    他人の間違った論拠に基づいて自分のポジション方向を決めるぐらいなら、自分で探した論拠に基づく取引を繰り返す方が、きっと先々に役立ちます。忘れないで欲しいのは「わからない」という結論も有効なので、「わかる」とは「どの程度(%)わかる・アテにできるのか」を、自分で決めることです。

以上の本指標特徴を踏まえ、後記詳述した調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    論拠は、指標一致性分析で事前差異(指標予想ー前回結果)との方向一致率が77%あるため、です。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    論拠は、反応一致性分析の結果、過去の陰線率が82%と高いことです。
    直前1分足の過去平均跳幅は15pipsもあるので、他の平均的な指標の発表直後と同じぐらい動きます。もし、このローソク足で20pipsも取れたら、もう指標発表後は取引を止めても良いかも知れません。

  • もし、直前1分足跳幅が20pipsを超えた(超えそう)なら、指標発表直前にその跳ねと逆方向にポジションを取ります。指標発表直後の跳ねで利確(損切)です。
    過去事例では、直前1分足が20pips以上跳ねたことが21%あります。この21%の事例では、直前1分足と直後1分足の方向が一致したことは29%しかありません(逆方向に反応したことが71%)。

  • 指標発表後の追撃は早期開始し、発表から1分をを過ぎたら決済のタイミングを計ります。
    論拠は、反応性分析の結果に依ります。

  • 指標発表から10分経過した頃、再度追撃を行うか否かを決めます。直後1分足跳幅が50pips以上の場合は再追撃です。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

米国雇用統計は、市場の関心が最も高い経済指標として有名です。

過去に最も反応したのはNFP(非農業部門雇用者数)ですが、最近は平均時給への注目が高まっています。これは、以前にFRB幹部が注目していると発言したからです。現在、米国経済は成長とインフレが持続しています。インフレが進むのに賃金が上昇しなければ、いずれ成長が腰折れしてしまいます。だから、FRBは平均時給の上昇に関心があるのです。

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本指標発表後の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1710米国雇用指標250.png



【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1710米国雇用指標210.png

1710米国雇用指標220.png

1710米国雇用指標230.png

次に、見るべきポイントを絞り込むため、主要項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかを下表に纏めておきました。

1710米国雇用指標270.png

上から1行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
上から2行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段3行目は、実体差異(前回改定値結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。

結果、1✕NFP増減事前差異[万人]+15✕失業率事前差異[%]ー2✕平均時給事前差異[%]、という判別式で求めた解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)は、直前10-1分足との方向一致率が77%です。
同様に、1✕NFP増減事後差異[万人]ー10✕失業率事後差異[%]+30✕平均時給事後差異[%]、という判別式で求めた解の符号は、直後1分足との方向一致率が85%です。
実態差異判別式も高い一致率を示していますが、事後差異よりも一致率が低いので用いることはないでしょう。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が7pipsです。跳幅がその1.5倍の10pips以上だったことは過去8回(頻度24%)あります。
この8回の直後1分足跳幅は46pipsで、これは直後1分足の過去全平均49pipsとほぼ同じです。また、この8回の直前10-1分足と直後1分足の方向が一致したことは3回(一致率38%)です。
つまり、直前10-1分足の反応がいつもより大きくても、それが直後1分足の反応程度や方向を示唆しているとは言えません。

1710米国雇用指標310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は15pipsです。15pipsという数字は、多くの指標の発表直後反応と同じぐらい動いています。
この跳幅が20pips以上だったことは過去7回(頻度21%)です。
この7回の直後1分足跳幅の平均は53pipsで、これは過去全平均49pipsとほぼ同じです。そして、このとき直前1分足と直後1分足の方向が一致したことは2回(一致率29%)です。
つまり、直前1分足の反応が20pips以上に達しても、それが直後1分足の反応が大きいとは言えません。但し、こうした場合には、直後1分足が直前1分足と逆方向に反応することが多いようです(71%)。

1710米国雇用指標320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は12pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率24%)です。直後11分足のそれは20pips(戻り比率32%)です。反応が大きい指標だけに戻りのpipsも大きいので、高値(安値)掴みには気を付けましょう。

1710米国雇用指標330.png

直後1分足の過去平均跳幅は49pipsです。
過去平均の49pipsを超えたことは14回(頻度42%)です。この14回の事例では、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えたことが9回(64%)です。終値同士を比較した場合、反応が伸びたことは6回(43%)です。
直後1分足が大きく跳ねても、その後に反応を伸ばし続けるとは言えません。

1710米国雇用指標340.png


【3. 定型分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下表に示します。

1710米国雇用指標430.png

事前差異と直前10-1分足の方向一致率は77%です。今回の事前差異はマイナスなので、直前10-1分足が陰線となる期待的中率が77%ということです。

事後差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率がそれぞれ85%・79%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しに、素直に反応する指標です。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1710米国雇用指標420.png

直前1分足は陰線率が82%と、偏りが目立ちます。他のローソク足には、そういった単純で極端な偏りは見受けられません。

そして、直後1分足と直後11分足の方向一致率は88%です。その他、先に形成されたローソク足が、後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

最後に、反応性分析の結果を下図に示します。

1710米国雇用指標420.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は88%です。そして、その88%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは83%です。指標発表時点から見たその後の方向一致率が高く、且つ、反応を伸ばしているのだから、指標発表後に反応方向を確認したら、追撃は早期開始です。
そして、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びたことは48%です。早期追撃で得たポジションは、指標発表から1分を過ぎたら早めに利確した方が良さそうです。


【4. シナリオ作成】

以上の本指標特徴を踏まえ、後記詳述した調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    論拠は、指標一致性分析で事前差異(指標予想ー前回結果)との方向一致率が77%あるため、です。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    論拠は、反応一致性分析の結果、過去の陰線率が82%と高いことです。
    直前1分足の過去平均跳幅は15pipsもあるので、他の平均的な指標の発表直後と同じぐらい動きます。もし、このローソク足で20pipsも取れたら、もう指標発表後は取引を止めても良いかも知れません。

  • もし、直前1分足跳幅が20pipsを超えた(超えそう)なら、指標発表直前にその跳ねと逆方向にポジションを取ります。指標発表直後の跳ねで利確(損切)です。
    過去事例では、直前1分足が20pips以上跳ねたことが21%あります。この21%の事例では、直前1分足と直後1分足の方向が一致したことは29%しかありません(逆方向に反応したことが71%)。

  • 指標発表後の追撃は早期開始し、発表から1分をを過ぎたら決済のタイミングを計ります。
    論拠は、反応性分析の結果に依ります。

  • 指標発表から10分経過した頃、再度追撃を行うか否かを決めます。直後1分足跳幅が50pips以上の場合は再追撃です。

以上


2017年11月3日21:30発表

以下は2017年11月4日に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1710米国雇用指標510.png

結果は、失業率こそ4.1%に改善したものの、雇用者数増減・平均所得は予想に届かず、陰線で反応しました。

失業率の良さ(継続的に改善していること)と、新規雇用者数の増加は、予め市場も予想していたと考えられます。平均所得前月比が0%だったことは、2016年11月分の△0.1%以来の悪化でした。だから、初期反応が陰線だったことは理解できます。
良くわからなかったのは、21:45頃には上昇基調へと転じたことです。23時に予定されていたISMを期待しての動きにしては、雇用統計の結果(陰線)を否定するほど、期待や関心が高かった訳でもなかったはずです。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1710米国雇用指標520.png

シナリオ通りで、問題ありません。


【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査・分析内容には問題なかった、と捉えています。

(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオは次の通りです。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みました。
    結果は陰線でした。

  • 直前1分足は陰線と見込みました。
    結果は陰線でした。

  • もし、直前1分足跳幅が20pipsを超えた(超えそう)なら、指標発表直前にその跳ねと逆方向にポジションを取るつもりでした。
    結果は、直前1分足は3pipsしか跳ねず、取引を見送りました。

  • 指標発表後の追撃は早期開始し、発表から1分をを過ぎたら決済のタイミングを計るつもりでした。
    結果は、21:32に安値を付けると、その後は直後1分足の値幅を削りました。

  • 指標発表から10分経過した頃、再度追撃を行うか否かを決めるつもりでした。特に、直後1分足跳幅が50pips以上の場合は再追撃と決めていました。
    結果は、分析対象期間こそ初期反応の値幅を削るだけでしたが、その後は反応方向が反転したので、10分後にポジション方向を再考というのは悪くなかったと考えます。ただ、今回は直後1分足跳幅は35pipsに留まり、順張り追撃の条件は満たしませんでした。


下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1710米国雇用指標530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

2017年11月01日

英国景気指標「サービス業PMI」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年11月3日18:30発表結果検証済)

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。


T.指標予想要点

2017年11月3日18:30に英国景気指標「サービス業PMI」が発表されます。今回発表は2017年10月分の集計結果です。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点(11月1日)の値なので、発表前に確認しておきましょう。

1710英国サービス業PMI110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 先に発表される製造業PMIとは、指標結果の良し悪しや反応方向の相関が高くありません。
    注目すべき点は、本指標の実態差異(発表結果ー前回結果)が、同月のEURGBPの上下動と逆相関し、GBPUSDの上下動と相関している可能性がある点です。2017年に入ってからのEURGBP月足方向と本指標実態差異の方向一致率は22%(不一致率78%)、GBPUSD月足方向と本指標実態差異の方向一致率は78%となっています。
    がしかし、残念ながら10月月足はEURGBPもGBPUSDも陰線でした。この分析法では結論が矛盾することになってしまいます(EURGBPを見るなら実態差異はプラス、GBPUSDを見るなら実態差異はマイナス)。

  • 前回結果・市場予想に対する発表結果の良し悪しには素直に反応します。追撃は反応方向を確認したら早期開始し、発表から1分を過ぎたら利確の機会を探る方がいいでしょう。その後も追撃するなら、短期利確の繰り返しが良いでしょう。直後1分足と直後11分足の終値同士を比較したとき、反応を伸ばしていたことは57%しかなく、ポジションを長持ちするには心もとない数字です。

  • まれに、直前10-1分足や直前1分足が大きく動くことがあります。がしかし、こうした動きは直後1分足の反応方向とは関係ありません。釣られて追いかけると、痛い目に遭うことが多いでしょう。

以上の本指標特徴を踏まえ、後記詳述した調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    反応一致性分析の結果、陰線率が76%です。

  • 直後1分足は陽線と見込みます。
    直前10-1分足は、事後差異との方向一致率が72%です。一方、事後差異と直後1分足の方向一致率は81%です。よって、直前10-1分足と事後差異の方向が一致し、且つ、直後1分足と事後差異の方向が一致する確率は、0.71✕0.81=58%です。
    加えて、直前10-1分足と事後差異が不一致だったときには、事後差異と直後1分足の方向が不一致ならば、直前10-1分足と直後1分足の方向は一致します。その確率は、(1−0.72)✕(1−0.81)=5%です。
    従って、途中経緯がどうあれ、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致する確率は、58%+5%=63%となります。
    期待的中率63%と、あまり高くないのでお薦めはしません。

  • 指標発表後は反応方向への追撃を早期開始し、発表から1分足を過ぎたら利確機会を探ります。
    その後も追撃を行うなら、短期利確の繰り返しで行います。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

本指標の意義は、企業購買担当者から直接調査した企業景況感を通じ、小売売上高を始めとする実態指標の先行きの予想根拠となることです。それは、経済成長率(GDP)の加速・減速・転換を知るヒントでもあります。
指数の解釈は、50[ips(Index Points)]を上回ると景気拡大・50[ips]を下回ると景気後退、です。

英国重要指標全般に言えることですが、指標発表結果への反応(値動き)が素直で大きいという特徴があります。がしかし、FX会社などの経済指標ランク分では、本指標は他国の景気指標と同程度かそれ以下の重要度・注目度に位置づけられることが多いようです。
けれども、我々は経済情勢自体にでなく、為替レートの動きに興味があります。そういう意味で、英国景気指標は主要国景気指標で最も反応が大きいため、最重要な指標と言えます。調査対象期間で最も大きく反応したときには110pipsにも達しています。米国ISMの反応なんて、本指標の足元にも及びません。

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本指標発表直後の反応の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1710英国サービス業PMI250.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で23pipsです。但し、巻頭に挙げた今回指標要点を纏めた分布を見ると、12pips以下しか反応しなかったことが76%にも達しています。たまに大きく反応したとき、その大きさが半端じゃない、ということでしょう。そういう意味で、注意が必要な指標です。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1710英国サービス業PMI210.png

2016年6月のブリグジット離脱国民投票直後が直近のボトム(底)になっています。その後、同年末まではGBP安による輸出好調によって企業景況感は急上昇しました。直近ピークは2017年4月分の55.8、直近ボトムは2017年前々回8月分の53.2です。今回の市場予想は前回よりもやや低下するものの、直近ボトムよりはやや上となっています。

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PMIは為替の影響を受けるかも知れません。
EURGBP・GBPUSDの上下動と、実態差異符号を見比べておきましょう。

   EURGBP GBPUSD 実態差異
10月  △    △     ?
9月  △    +     +
8月  +    △     △
7月  +    +     +
6月  +    +     △
5月  +    △     △
4月  △    +     + 
3月  △    +     +
2月  △    △     △
1月  +    +     △

EURGBPと実態差異は8回中9回一致(方向一致率22%)、GBPUSDと実態差異は9回中7回(同78%)です。10月月足では、EURGBPがマイナス、GBPUSDがマイナスで、狙いとするPMI実態差異がプラスになるかマイナスになるかが矛盾しています。残念ながら、当月は為替レートを予想の根拠にできません。

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先に発表されている製造業PMIとの関係も見ておきましょう。

1710英国サービス業PMI270.png

上図を見る限り、事前差異(市場予想ー前回結果)だけ、製造業PMIとサービス業PMIの方向一致率が72%と、70%を超えています。がしかし、事後差異(発表結果ー市場予想)や実態差異(発表結果ー前回結果)のように発表結果を絡めると、両指標の一致率は下がっています。まして、反応方向に至っては、両指標間の一致率がほぼ50%となっています。
つまり、両指標間で、先に発表される製造業PMIは、後で発表されるサービス業PMIの取引で、参考にし得る情報がありません。前回結果に対する市場予想の大小関係が一致しがちなだけです。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が11pipsです。その跳幅が20pips以上だったことは過去3回(頻度9%)あります。
この3回の直後1分足跳幅は14pipsで、これは直後1分足の過去全平均24pipsよりも、かなり小さくなっています。そして、この3回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(33%)しか一致していません。

1710英国サービス業PMI310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は7pipsです。この跳幅が12pips以上だったことは過去5回(頻度15%)です。
この5回の直後1分足跳幅は14pipsで、これは直後1分足の過去全平均24pipsより小さくなっています。そして、この5回の直前10-1分足と直後1分足の方向は2回(40%)しか一致していません。

1710英国サービス業PMI320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は7pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率30%)です。直後11分足のそれは12pips(戻り比率36%)です。反応が大きい指標の戻り比率としては普通ですが、比率でなくpipsで見れば大きいので、高値(安値)掴みには気を付けた方が良いでしょう。

1710英国サービス業PMI330.png

1710英国サービス業PMI340.png



【3. 定型分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

1710英国サービス業PMI430.png

前回結果と市場予想と発表結果との間に、大小関係で見るべき偏りはありません。

直前10-1分足は、事後差異との方向一致率が72%です。一方、事後差異と直後1分足の方向一致率は81%です。よって、直前10-1分足と事後差異の方向が一致し、且つ、直後1分足と事後差異の方向が一致する確率は、0.71✕0.81=58%です。
これに加えて、直前10-1分足と事後差異が不一致だったときには、事後差異と直後1分足の方向が不一致ならば、直前10-1分足と直後1分足の方向は一致します。その確率は、(1−0.72)✕(1−0.81)=5%です。
従って、途中経緯がどうあれ、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致する確率は、58%+5%=63%となり、あまり高くありません。
この結果は次に挙げる反応一致性分析(異なるロジックでの分析方法)でも、直前10-1分足と直後1分足の方向一致率が58%しかないことと、大筋で一致しています。

事後差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率がそれぞれ81%・73%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しには素直に反応しがちです。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1710英国サービス業PMI420.png

直前1分足の陰線率が76%と、偏りが見受けられます。

そして、直後1分足と直後11分足の方向一致率が81%と高い点を除けば、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

最後に、反応性分析の結果を下図に示します。

1710英国サービス業PMI410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は81%です。そして、その81%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは72%です。
指標発表時点から見たその後の方向一致率が高く、且つ、反応を伸ばしているのだから、指標発表後に反応方向を確認したら、追撃は早期開始です。

そして、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは58%です。よって、早期追撃で得たポジションは、指標発表から1分を過ぎたら利確の機会を早めに探った方が良さそうです。追撃を続けるにせよ、ポジションを長持ちするより、短期利確を繰り返す方が良さそうです。


【4. シナリオ作成】

以上の本指標特徴を踏まえ、後記詳述した調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    反応一致性分析の結果、陰線率が76%です。

  • 直後1分足は陽線と見込みます。
    直前10-1分足は、事後差異との方向一致率が72%です。一方、事後差異と直後1分足の方向一致率は81%です。よって、直前10-1分足と事後差異の方向が一致し、且つ、直後1分足と事後差異の方向が一致する確率は、0.71✕0.81=58%です。
    加えて、直前10-1分足と事後差異が不一致だったときには、事後差異と直後1分足の方向が不一致ならば、直前10-1分足と直後1分足の方向は一致します。その確率は、(1−0.72)✕(1−0.81)=5%です。
    従って、途中経緯がどうあれ、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致する確率は、58%+5%=63%となります。
    期待的中率63%と、あまり高くないのでお薦めはしません。

  • 指標発表後は反応方向への追撃を早期開始し、発表から1分足を過ぎたら利確機会を探ります。
    その後も追撃を行うなら、短期利確の繰り返しで行います。

以上


2017年11月3日18:30発表

以下は2017年11月3日21:00頃に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1710英国サービス業PMI510.png

結果は前回・予想を上回り、反応は陽線でした。

直近では比較的大きく事後差異・実態差異が大きくなりました。直近ピークの2017年4月分(55.8)には僅かに及ばなかったものの、来月発表(11月分)で今回を上回れば、上昇基調転換の可能性があります。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1710英国サービス業PMI520.png

初回追撃は損切となりました。損切しなければ5分後ぐらいには含益に転じていたようですが、これは仕方ありません。


【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を、以下に検証します

  • 先に発表される製造業PMIとは、指標結果の良し悪しや反応方向の相関が高くありません。がしかし、今回は製造業PMI・サービス業PMIともに前回結果を上回りました。
    また、EURGBPを見るなら実態差異はプラス、GBPUSDを見るなら実態差異はマイナスとなるため、今回はこの矛盾を解消できませんでした。結果は、実態差異プラスで、EURGBPの方がアテに出来たことになります。今後も継続的に見ていきます。

  • 過去の傾向から言えば、前回結果・市場予想に対する発表結果の良し悪しには素直に反応します。追撃は反応方向を確認したら早期開始し、発表から1分を過ぎたら利確の機会を探る方がいいでしょう。その後も追撃するなら、短期利確の繰り返しが良いでしょう。直後1分足と直後11分足の終値同士を比較したとき、反応を伸ばしていたことは57%しかなく、ポジションを長持ちするには心もとない数字です。
    結果は、反応は素直で持続性にかけていました。


(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオは次の通りです。

  • 直前1分足は陰線と見込みました。
    結果は陰線でした。

  • 直後1分足は陽線と見込みました。あまり期待的中率が高くなかった(63%)のでお薦めしなかったものの、珍しくシナリオを載せませした。
    結果は陽線でした。

  • 指標発表後は反応方向への追撃を早期開始し、発表から1分足を過ぎたら利確機会を探るつもりでした。その後も追撃を行うなら、短期利確の繰り返しで行うつもりでした。
    結果は、タイミングの問題はあるにせよ、直後11分足は直後1分足の値幅を削ったので、発表から1分を過ぎてからの利確は難しかったと思います。


下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1710英国サービス業PMI530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

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