2017年05月04日
英国景気指標「サービス業PMI」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年5月4日17:30発表結果検証済)
以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年5月4日17:30に英国景気指標「サービス業PMI」が発表されます。今回発表は2017年4月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。
一般論として、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため先行性がある、と考えられます。それよりは先行性が劣るものの、サービス業も販売機会喪失を避けるため、消費者の動向に先んじようと必死です。
但し、製造業景況感のサービス業景況感に対する「先行性」については、以前ほど当てにならないようです。昔とは違って、流通経路が可視化・効率化され、企業購買部門の力量が向上し、国内サービス業を介さずに海外と直接取引を行うことができるから、です。サービス業の仕入れに至っては、ほぼ消費動向とリアルタイムで一致しつつある時代を迎えつつあります。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
英国重要指標全般に言えることですが、指標発表結果への反応(値動き)が素直で大きいという特徴があります。がしかし、FX会社などの経済指標ランク分では、他国の景気指標と同程度かそれ以下の重要度・注目度に位置づけられることが多いように見受けられます。そのためポジションを持つ場合には注意が必要です。調査対象期間中に最も大きく反応したときは110pipsにも達しています。
英国経済指標へのGBPJPYの反応は、他国の経済指標への反応よりワンランク上なのです。
以下の調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの27回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回の市場予想は54.5、前回結果55.0を0.5ポイント下回っています。ちなみに、前回は市場予想を大きく上回り、その結果、直後11分足跳幅が70pipsにも達しました。
4月製造業PMIの結果は57.3(市場予想54.0、前月結果54.2)で、3年ぶりの高水準でした。内訳は、新規受注指数が2014年1月以来の高水準で、輸出受注指数も7カ月ぶりの高水準となっており、GBP安が原因との解説記事がありました。4月は建設業PMIも前回結果・市場予想を上回っています。
GBP安が原因ならば、サービス業PMIも好調な可能性があります。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が88%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが68%です。ほぼ安心して追撃ポジションが取れそうな数字です。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は
「反応一致性分析」をご参照願います。
直前1分足の陰線率は75%となっています。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」
をご参照願います。
事後差異は、直後1分足・直後11分足との方向一致率が、それぞれ76%・78%となっています。市場予想より発表結果が大きいか小さいかで、ほぼ素直に反応するようです。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
(1) 直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が75%です。
(2) 直後1分足は、指標定性分析結論に依り、陽線と見込みます。
(3) 直後11分足は、反応性分析の結果、直後1分足との方向一致率が88%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが68%です。追撃します。
以下は2017年5月5日に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引できませんでした。
事前準備していたシナリオは次の通りです。
(1) 直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が75%です。
(2) 直後1分足は、指標定性分析結論に依り、陽線と見込みます。
(3) 直後11分足は、反応性分析の結果、直後1分足との方向一致率が88%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが68%です。追撃します。
取引はできなかったものの、的中しており残念です。
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本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年5月4日17:30に英国景気指標「サービス業PMI」が発表されます。今回発表は2017年4月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
T.調査・分析
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。
【1. 指標概要】
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。
一般論として、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため先行性がある、と考えられます。それよりは先行性が劣るものの、サービス業も販売機会喪失を避けるため、消費者の動向に先んじようと必死です。
但し、製造業景況感のサービス業景況感に対する「先行性」については、以前ほど当てにならないようです。昔とは違って、流通経路が可視化・効率化され、企業購買部門の力量が向上し、国内サービス業を介さずに海外と直接取引を行うことができるから、です。サービス業の仕入れに至っては、ほぼ消費動向とリアルタイムで一致しつつある時代を迎えつつあります。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
英国重要指標全般に言えることですが、指標発表結果への反応(値動き)が素直で大きいという特徴があります。がしかし、FX会社などの経済指標ランク分では、他国の景気指標と同程度かそれ以下の重要度・注目度に位置づけられることが多いように見受けられます。そのためポジションを持つ場合には注意が必要です。調査対象期間中に最も大きく反応したときは110pipsにも達しています。
英国経済指標へのGBPJPYの反応は、他国の経済指標への反応よりワンランク上なのです。
【2. 既出情報】
以下の調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの27回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回の市場予想は54.5、前回結果55.0を0.5ポイント下回っています。ちなみに、前回は市場予想を大きく上回り、その結果、直後11分足跳幅が70pipsにも達しました。
4月製造業PMIの結果は57.3(市場予想54.0、前月結果54.2)で、3年ぶりの高水準でした。内訳は、新規受注指数が2014年1月以来の高水準で、輸出受注指数も7カ月ぶりの高水準となっており、GBP安が原因との解説記事がありました。4月は建設業PMIも前回結果・市場予想を上回っています。
GBP安が原因ならば、サービス業PMIも好調な可能性があります。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
【3. 定型分析】
(3-1. 反応性分析)
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が88%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが68%です。ほぼ安心して追撃ポジションが取れそうな数字です。
(3-2. 反応一致性分析)
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は
「反応一致性分析」をご参照願います。
直前1分足の陰線率は75%となっています。
(3-3. 指標一致性分析)
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」
をご参照願います。
事後差異は、直後1分足・直後11分足との方向一致率が、それぞれ76%・78%となっています。市場予想より発表結果が大きいか小さいかで、ほぼ素直に反応するようです。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
(1) 直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が75%です。
(2) 直後1分足は、指標定性分析結論に依り、陽線と見込みます。
(3) 直後11分足は、反応性分析の結果、直後1分足との方向一致率が88%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが68%です。追撃します。
以上
2017年5月4日発表
以下は2017年5月5日に追記しています。
U. 結果・検証
【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(5-2. 取引結果)
取引できませんでした。
【6. 分析検証】
事前準備していたシナリオは次の通りです。
(1) 直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が75%です。
(2) 直後1分足は、指標定性分析結論に依り、陽線と見込みます。
(3) 直後11分足は、反応性分析の結果、直後1分足との方向一致率が88%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが68%です。追撃します。
取引はできなかったものの、的中しており残念です。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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