2017年03月01日
米国実態指標「個人支出(PCE)・個人所得」・物価指標「PCEコアデフレータ」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年3月1日発表結果検証済)
2017年3月1日22:30に米国実態指標「個人支出(PCE)・個人所得」・物価指標「PCEコアデフレータ」が発表されます。今回発表は2017年1月分の集計結果です。
本指標要点は下表に整理しておきました。
注目度・重要度が高い割には反応が小さい指標です。
次に、今回本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
個人消費(PCE)と個人所得は消費者の経済活動を表した実態指標ですが、PCEコアデフレータはエネルギー・食料を除いた個人消費の物価動向を示した物価指標です。
同時発表される個人消費(PCE)・個人所得・PCEコアデフレータにおいて、PCEコアデフレータが重視されています。これは、FRBが重視する物価指標がCPIでなくPCEコアデフレータと言われているためです。その理由は、PCEコアデフレータよりもCPIには上方バイアスが生じるため、という解説があります。何を言っているのかはさておき、PCEデフレータが重要視されることはわかります。
PCEコアデフレータは前月比・前年比が発表されますが、反応に結び付くのは前月比です。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
PCEコアデフレータは市場予想とのズレや前回結果からのブレが生じにくい指標です。一方、PCEと個人所得はズレもブレも生じやすい指標と言えるでしょう。
1月の他の指標と比べてみましょう。
物価指標のCPI・コアCPIは、いずれも前回結果・市場予想を上回りました。実態指標の小売売上高はコア(除自動車)が前月比を上回ったものの、全体としては0.2ポイント前月比が低下しました。但し、企業在庫は前月より改善(減少)しています。そして、景気指標はCB消費者信頼感指数が前月比で悪化、景気先行指標総合指数が改善となっていました。
そして、今回の市場予想は、PCEが前月結果より0.2ポイント低下、PCEコアデフレータが前月結果より更に0.2ポイント改善となっています。もっと良い数字になるのではないでしょうか。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は78%となっています。そして方向一致時に、後者終値が前者終値が伸びたことは72%です。この数字なら、発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうです。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
特徴的な偏りは見出せません。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
特徴的な偏りは見出せません。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年3月2日00:30頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
結果は、PCEが市場予想を下回り、個人所得は市場予想を上回りました。最も重要なコアPCEは市場予想通りでした。
次に、メインシナリオに関してです。
結果は、直後1分足と直後11分足の方向が一致し、且つ、反応は伸びました。
シナリオは事前分析に基づきます。
PCEと個人所得を比べると、通常はPCEの方が影響が大きいものです。がしかし、今回は陽線で反応しました。これは、非常に強い上昇トレンド中の本指標発表だったため、と思われます。非常に強い上昇トレンド中の発表であったことに加え、次に00:00にはISM製造業景況指数が発表されます。ISMは今回、市場予想を上回ると予想されていました。
このような状況では、本来なら取引を止めても良かったと思います。
本ブログ開始から、本指標での取引結果を下表に示します。
下表は、シナリオを用意していた取引だけについて集計しています。今回は事前にシナリオを用意していなかった取引も行いましたが、それは週次集計には反映するものの指標取引の成績には含めません。
本指標要点は下表に整理しておきました。
注目度・重要度が高い割には反応が小さい指標です。
次に、今回本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 今回の市場予想は、PCEが前月結果より0.2ポイント低下、PCEコアデフレータが前月結果より更に0.2ポイント改善となっています。もっと良い数字になるのではないでしょうか。
そして、本指標発表の90分後にはISM発表が予定されています。こちらも市場予想を上回ると予想されます。(本項追記は当日22:13に行いました)
- 反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が78%となっています。そして、後者終値が前者終値よりも伸びたことが72%となっています。この数字なら、発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうです。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
個人消費(PCE)と個人所得は消費者の経済活動を表した実態指標ですが、PCEコアデフレータはエネルギー・食料を除いた個人消費の物価動向を示した物価指標です。
同時発表される個人消費(PCE)・個人所得・PCEコアデフレータにおいて、PCEコアデフレータが重視されています。これは、FRBが重視する物価指標がCPIでなくPCEコアデフレータと言われているためです。その理由は、PCEコアデフレータよりもCPIには上方バイアスが生じるため、という解説があります。何を言っているのかはさておき、PCEデフレータが重要視されることはわかります。
PCEコアデフレータは前月比・前年比が発表されますが、反応に結び付くのは前月比です。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
PCEコアデフレータは市場予想とのズレや前回結果からのブレが生じにくい指標です。一方、PCEと個人所得はズレもブレも生じやすい指標と言えるでしょう。
1月の他の指標と比べてみましょう。
物価指標のCPI・コアCPIは、いずれも前回結果・市場予想を上回りました。実態指標の小売売上高はコア(除自動車)が前月比を上回ったものの、全体としては0.2ポイント前月比が低下しました。但し、企業在庫は前月より改善(減少)しています。そして、景気指標はCB消費者信頼感指数が前月比で悪化、景気先行指標総合指数が改善となっていました。
そして、今回の市場予想は、PCEが前月結果より0.2ポイント低下、PCEコアデフレータが前月結果より更に0.2ポイント改善となっています。もっと良い数字になるのではないでしょうか。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は78%となっています。そして方向一致時に、後者終値が前者終値が伸びたことは72%です。この数字なら、発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうです。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
特徴的な偏りは見出せません。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
特徴的な偏りは見出せません。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017年3月2日00:00発表
以下は2017年3月2日00:30頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
- 今回の市場予想は、PCEが前月結果より0.2ポイント低下、PCEコアデフレータが前月結果より更に0.2ポイント改善となっています。もっと良い数字になるのではないでしょうか。
そして、本指標発表の90分後にはISM発表が予定されています。こちらも市場予想を上回ると予想されます。(本項追記は当日22:13に行いました)
結果は、PCEが市場予想を下回り、個人所得は市場予想を上回りました。最も重要なコアPCEは市場予想通りでした。
次に、メインシナリオに関してです。
- 反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が78%となっています。そして、後者終値が前者終値よりも伸びたことが72%となっています。この数字なら、発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうです。
結果は、直後1分足と直後11分足の方向が一致し、且つ、反応は伸びました。
【9. シナリオ検証】
シナリオは事前分析に基づきます。
PCEと個人所得を比べると、通常はPCEの方が影響が大きいものです。がしかし、今回は陽線で反応しました。これは、非常に強い上昇トレンド中の本指標発表だったため、と思われます。非常に強い上昇トレンド中の発表であったことに加え、次に00:00にはISM製造業景況指数が発表されます。ISMは今回、市場予想を上回ると予想されていました。
このような状況では、本来なら取引を止めても良かったと思います。
本ブログ開始から、本指標での取引結果を下表に示します。
下表は、シナリオを用意していた取引だけについて集計しています。今回は事前にシナリオを用意していなかった取引も行いましたが、それは週次集計には反映するものの指標取引の成績には含めません。
以上
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