2017年02月27日
米国経済指標「四半期GDP改定値」・実態指標「四半期PCE改定値」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年2月28日発表結果検証済)
2017年2月28日22:30に米国経済指標「四半期GDP改定値」・実態指標「四半期PCE(個人消費)改定値」が発表されます。今回発表はいずれも2016年10-12月期分の集計結果です。なお、今回発表に対応する速報値は、2017年1月27日に発表されています。
本指標要点は下表に整理しておきました。
上表の指標の「前回結果」は1月27日の速報値発表結果です。
指標発表の影響が最も顕著に現れる直後1分足跳足は、平均16pipsとなっています。過去12回の発表でこの平均値を超えたことが58%となっています。そして、直後1分足跳幅が最大だったときは29pips(2015年4-6月期)です。
つまり、反応が平均未満だったときの回数が少ないということは平均に達しないときの反応が小さく、反応が最大だったときにもあまり大きくありません。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
GDP自体について説明は要りませんよね。
改定値発表時には前月発表された速報値を基準に検討します。例えばこうです。
先の1月27日に発表された速報値は、前期比年率+1.9%で市場予想+2.2%を下回っていました。内容的には個人消費が+2.5%と好調だったようです。その結果が+1.9%という数字だった訳です。そして、個人消費の12月分データは、前々期7・8月を上回り9月と同値、前月11月より増加しています。つまり、更にプラス側に改定される可能性があります。よって、今回の市場予想は妥当だと思われます。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2013年1-3月期分以降前回までの12回分のデータに基づいています。データ記録の不備により、2013年・2014年・2015年の7-9月期の反応値データはありません。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
上図は、GDP・PCEともに過去の発表結果が過去の改定値となっています。本来ならば、過去データは確定値を用いるべきですが、対応できていなくて申し訳ありません。
また上図は2015年1-3月期からとなっています。更に過去に遡って調べると、第3四半期(10-12月期)の発表では、2013年が市場予想と同値でしたが、2012年以降は市場予想よりも上振れしています。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が83%となっています。がしかし、そのとき(方向一致したとき)直後11分足終値が直後1分足よりも伸びていたことは30%しかありません。この数字から、本指標は初期反応を見て追いかけてポジションを取るべきではありません。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後10-1分足・直後1分足・直後11分足の陽線率がそれぞれ80%・75%・75%でした。また、直前10-1分足と直後1分足の方向一致率が80%となっています。
反応性分析の結果、直後11分足は直後1分足と同方向でも反応が伸びない率が高いので、陽線と見込んでもpipsが稼げません。関心があるのは、直前10-1分足と直後1分足の陽線率の高さです。
よって、直前10-1分足が陽線ならば直後1分足も陽線と見込んで、指標発表直前に買ポジションを取得してみます。直前10-1分足が陰線ならば、今回の取引は諦めます。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
事前差異と直前1分足の方向一致率が22%(不一致率が78%)となっています。今回の事前差異はプラスとなっているので、陰線となる公算が高い訳です。
事後差異と直後1分足の方向一致率は73%となっています。がしかし、事後差異が判明するのは発表後で、今回は反応性分析の結果、直後1分足の反応方向が判明しても追いかけてポジションが取れません。
よって、この分析結果は取引に利用できません。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年2月28日23:30頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
結果は、四半期PCE改定値こそ市場予想を上回りましたが、GDP改定値及びコアPCE改定値が市場予想を下回りました。
事後差異は、PCEの上振れが大きかったためプラスとなるものの、実際の反応はGDP及びコアPCEの下振れで陰線となっています。備忘として、各指標の重み付けを次回から変更します。
次に、メインシナリオに関しては次のように捉えていました。
結果は、直前10-1分足が陽線、直後1分足が陰線となりました。また、当初予定していた発表前の買ポジションは、直前10-1分足が陽線だったにも関わらず、前夜からの下降トレンドを見て諦めました(直前まで悩みました)。もともと、本指標の反応が小さいことと、既に確定していた直前10-1分足の利益を失うことを惜しんだため、です。
ともあれ、メインシナリオである直後1分足での取引ができなかったことは、損益面で幸いだったものの、事前分析としては完全に外してしまいました。申し訳ありません。
そして、補足シナリオについては次の通りでした。
取引は行わなかったものの、直後1分足終値に対し直後11分足終値が伸びずに終わりました。
また、直前1分足は同値となり、分析対象外としてカウントします。
直前10-1分足(陽線)・直前1分足(同値)について問題ありません。
直後1分足(シナリオ3)については、反応一致性分析における直前10-1分足と直後1分足の方向一致率80%を根拠としていました。今回、分析が外れたことで次回は期待的中率が73%に下がります。もう一度、外してしまったら、シナリオから外すことになります。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
本指標要点は下表に整理しておきました。
上表の指標の「前回結果」は1月27日の速報値発表結果です。
指標発表の影響が最も顕著に現れる直後1分足跳足は、平均16pipsとなっています。過去12回の発表でこの平均値を超えたことが58%となっています。そして、直後1分足跳幅が最大だったときは29pips(2015年4-6月期)です。
つまり、反応が平均未満だったときの回数が少ないということは平均に達しないときの反応が小さく、反応が最大だったときにもあまり大きくありません。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 先の1月27日に発表された速報値は、前期比年率+1.9%で市場予想+2.2%を下回っていました。内容的には個人消費が+2.5%と好調だったものの、+1.9%に留まりました。そして、速報値発表以降に明らかになった個人消費の12月分データは、更に四半期PCEがプラス側に改定される可能性があります。よって、今回改定値の市場予想は妥当だと思われます。
なお、過去に遡って調べると、第3四半期(10-12月期)の発表では、2013年が市場予想と同値でしたが、2012年以降は市場予想よりも上振れしています。 - 反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が83%となっています。がしかし、そのとき(方向一致したとき)直後11分足終値が直後1分足よりも伸びていたことは30%しかありません。この数字から、本指標は初期反応を見て追いかけてポジションを取るべきではありません。
- 反応一致性分析の結果、直後10-1分足・直後1分足の陽線率がそれぞれ80%・75%となっていました。そして、直前10-1分足と直後1分足の方向一致率が80%となっています。よって、直前10-1分足が陽線ならば直後1分足も陽線と見込んで、指標発表直前に買ポジションを取得してみます。直前10-1分足が陰線ならば今回の取引は諦めます。
- 指標一致性分析の結果、事前差異と直前1分足の方向一致率が22%(不一致率が78%)となっています。今回の事前差異はプラスとなっているので、陰線となる公算が高い訳です。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
GDP自体について説明は要りませんよね。
改定値発表時には前月発表された速報値を基準に検討します。例えばこうです。
先の1月27日に発表された速報値は、前期比年率+1.9%で市場予想+2.2%を下回っていました。内容的には個人消費が+2.5%と好調だったようです。その結果が+1.9%という数字だった訳です。そして、個人消費の12月分データは、前々期7・8月を上回り9月と同値、前月11月より増加しています。つまり、更にプラス側に改定される可能性があります。よって、今回の市場予想は妥当だと思われます。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2013年1-3月期分以降前回までの12回分のデータに基づいています。データ記録の不備により、2013年・2014年・2015年の7-9月期の反応値データはありません。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
上図は、GDP・PCEともに過去の発表結果が過去の改定値となっています。本来ならば、過去データは確定値を用いるべきですが、対応できていなくて申し訳ありません。
また上図は2015年1-3月期からとなっています。更に過去に遡って調べると、第3四半期(10-12月期)の発表では、2013年が市場予想と同値でしたが、2012年以降は市場予想よりも上振れしています。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が83%となっています。がしかし、そのとき(方向一致したとき)直後11分足終値が直後1分足よりも伸びていたことは30%しかありません。この数字から、本指標は初期反応を見て追いかけてポジションを取るべきではありません。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後10-1分足・直後1分足・直後11分足の陽線率がそれぞれ80%・75%・75%でした。また、直前10-1分足と直後1分足の方向一致率が80%となっています。
反応性分析の結果、直後11分足は直後1分足と同方向でも反応が伸びない率が高いので、陽線と見込んでもpipsが稼げません。関心があるのは、直前10-1分足と直後1分足の陽線率の高さです。
よって、直前10-1分足が陽線ならば直後1分足も陽線と見込んで、指標発表直前に買ポジションを取得してみます。直前10-1分足が陰線ならば、今回の取引は諦めます。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
事前差異と直前1分足の方向一致率が22%(不一致率が78%)となっています。今回の事前差異はプラスとなっているので、陰線となる公算が高い訳です。
事後差異と直後1分足の方向一致率は73%となっています。がしかし、事後差異が判明するのは発表後で、今回は反応性分析の結果、直後1分足の反応方向が判明しても追いかけてポジションが取れません。
よって、この分析結果は取引に利用できません。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017年2月28日22:30発表
以下は2017年2月28日23:30頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
- 先の1月27日に発表された速報値は、前期比年率+1.9%で市場予想+2.2%を下回っていました。内容的には個人消費が+2.5%と好調だったものの、+1.9%に留まりました。そして、速報値発表以降に明らかになった個人消費の12月分データは、更に四半期PCEがプラス側に改定される可能性があります。よって、今回改定値の市場予想は妥当だと思われます。
なお、過去に遡って調べると、第3四半期(10-12月期)の発表では、2013年が市場予想と同値でしたが、2012年以降は市場予想よりも上振れしています。
結果は、四半期PCE改定値こそ市場予想を上回りましたが、GDP改定値及びコアPCE改定値が市場予想を下回りました。
事後差異は、PCEの上振れが大きかったためプラスとなるものの、実際の反応はGDP及びコアPCEの下振れで陰線となっています。備忘として、各指標の重み付けを次回から変更します。
次に、メインシナリオに関しては次のように捉えていました。
- 反応一致性分析の結果、直後10-1分足・直後1分足の陽線率がそれぞれ80%・75%となっていました。そして、直前10-1分足と直後1分足の方向一致率が80%となっています。よって、直前10-1分足が陽線ならば直後1分足も陽線と見込んで、指標発表直前に買ポジションを取得してみます。直前10-1分足が陰線ならば今回の取引は諦めます。
結果は、直前10-1分足が陽線、直後1分足が陰線となりました。また、当初予定していた発表前の買ポジションは、直前10-1分足が陽線だったにも関わらず、前夜からの下降トレンドを見て諦めました(直前まで悩みました)。もともと、本指標の反応が小さいことと、既に確定していた直前10-1分足の利益を失うことを惜しんだため、です。
ともあれ、メインシナリオである直後1分足での取引ができなかったことは、損益面で幸いだったものの、事前分析としては完全に外してしまいました。申し訳ありません。
そして、補足シナリオについては次の通りでした。
- 反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が83%となっています。がしかし、そのとき(方向一致したとき)直後11分足終値が直後1分足よりも伸びていたことは30%しかありません。この数字から、本指標は初期反応を見て追いかけてポジションを取るべきではありません。
- 指標一致性分析の結果、事前差異と直前1分足の方向一致率が22%(不一致率が78%)となっています。今回の事前差異はプラスとなっているので、陰線となる公算が高い訳です。
取引は行わなかったものの、直後1分足終値に対し直後11分足終値が伸びずに終わりました。
また、直前1分足は同値となり、分析対象外としてカウントします。
【9. シナリオ検証】
直前10-1分足(陽線)・直前1分足(同値)について問題ありません。
直後1分足(シナリオ3)については、反応一致性分析における直前10-1分足と直後1分足の方向一致率80%を根拠としていました。今回、分析が外れたことで次回は期待的中率が73%に下がります。もう一度、外してしまったら、シナリオから外すことになります。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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