2019年01月13日
前週備忘、及び、1月14日〜18日経済指標
【前週備忘】
米政府機関の閉鎖は過去最長になったそうです。がしかし、米大統領は折れる気配がまだ見えません。
最終的な狙いは、壁の予算が一部でも形式的に認められれば良いはずです。大統領側が妥協する代わりに、民主党の大統領弾劾の動きが一定期間抑え込めるようにディールしても良いでしょう。
「壁の予算」という大義名分は、無茶苦茶な気がしても、大統領にとっては王手飛車取りみたいに合理的な一手だというこの話は、報道機関の記事でなく、誰だかわからない・米国人かすらわからない英語のHPに書かれていた内容です。
なるほど、と思ってしまいました。そして、大統領にせよ民主党にせよ、政府機関閉鎖が長引いた方が妥協しやすくなるという構図です。
9日、USTR(米国通商代表部)代表とEU貿易担当欧州委員と日本経済産業相は会合し、「WTO(世界貿易機関)主要加盟国による輸出補助金への関与を可能とする行動指針の明文化」する方針で一致したそうです。
現行のWTOルールでも、廉価産品流入への対抗措置がそれなりに明確化(緊急避難措置など)されていました。けれども、これからは米国主導で日米欧が足並みを揃えて協調対抗することに決まった訳です。追加ターゲットが、補助金(と国営企業)への対抗措置、です。
従来は中国に対し日米欧が連衡(故事では、弱者が強者と個別に同盟して各個に平穏を得る意)していたのを、合従(故事では弱者同士が同盟して強者に一致対抗して均衡の平穏を得る意)に向けて動き出した訳です。
この故事となった合従国は、縁起が悪いことに最終的に滅びたことが知られています。また、日本でも信長包囲網が個別に破られつつあったことが知られています。東洋では、主権が異なり船頭が多くなると、ロクな結果にならなかったことが多いようです。がしかし、欧米では2つの大戦で連合国(合従)が勝利した事例があるので、必ずしも悪いイメージの戦略でもありません。
11日、ブルームバーグがBBCの分析を引用した話では「15日の採決でEU離脱案は、政府提出法案として異例の大差で否決の見通し」とのことです。
11日は欧州時間以降、EU離脱法案採決を控えGBPが売られ始めたところ、真偽不明な「採決延期」報道があってGBP買に転じました。真偽不明でも、政府報道官が「採決延期を否定」するまでにGBPは100pipsも買われました。
今週は、引き続き採決が迫るに連れてじりじりGBPが売られ、採決延期の報道で一気にGBP買に転じる場面に備えることになります。前日14日欧州市場までに採決延期にならなければ、GBPはかなり売られるでしょう。
以前のBOE試算では確か、合意なき離脱はGDP8%、GBPレート25%の低下だったと記憶しています。
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前週成績を集計しておきます。
・事前分析成績は5勝2敗(分析採用回数7回、的中率71%)
・事前分析の取引方針を採用できなかったことは、前提を満たさずに取引できなかったことが5回、判定不可及び取引不可だったことが1回で、計6回です(11回の取引を事前準備し、うち5回で取引可能=方針採用率45%)。
・過去分析に基づく事前方針に沿った取引は6勝2敗でした(勝率75%、事前準備した取引方針11回に対する方針実施率73%)。
・それとは別に、過去分析に基づかない、もしくはポジション保有時間延長による取引は2勝0敗でした(全取引に対する方針順守率62%)。
・この週の取引時間は15分31秒、損益は+38.54pipsでした。1分足1本当たりの損益は+2.5pipsということになります。
【今週指標】
太字は詳細分析記事にリンクしています。
1月14日(月)
英国、EU離脱案の採決前日
時間不明 12月集計分中国貿易収支
1月15日(火)
英国、EU離脱案採決予定
22:30 12月集計分米国PPI
・1月集計分NY連銀製造業景気指数
1月16日(水)
18:30 12月集計分英国物価統計
22:30 12月集計分米国小売売上高、12月集計分米国輸入物価指数
1月17日(木)
09:30 11月集計分豪州住宅ローン件数
1月18日(金)
08:50 12月集計分日本CPI
18:30 12月集計分英国小売売上高指数
23:15 12月集計分米国設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産
24:00 1月集計分米国UM消費者信頼感指数速報値
以上
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