2019年01月13日
1月3日07:00からのリスク回避
※ 本稿は1月3日投稿記事に、1月5日、1月11日に追記したものです。
問題は程度です。USDJPYで約400pips、GBPJPYで約600pips、約AUDJPYで500pipsの下落でした。
これほど大きく急落が起きると、
・昨年末から米株急落に伴うリスク回避が散発的に起きていたのに買ポジションを重ねて放置していた人、
・新年大発会日の下窓を狙って108円や107円に買指値オーダーを年末に置いていた人、
・昨年高値の115円ぐらいでオーダーしたロングを放置していた人、
にロスカットが発生し、痛い目に遭った人がかなりいたのでしょう。
下図は、先頭7:00からの10分足始値を昨日終値とし、最初のローソク足を窓無しで表示した10分足チャートです。USDJPYは暫く下げが続き、7:30過ぎに一気に下降し、7:40過ぎに安値に達しました。分速数10pipsの「フラッシュクラッシュ」発生です。
次に7時〜8時の始値基準1時間足と8時〜9時の主要通貨ペアの円クロス・ドルストレートで示します。
強弱は、JPY>USD>EUR>AUD>GBPの順でした。
以下、1月11日に追記しています。
フラッシュクラッシュのリスクは、日本が週末に連なる祝日朝に、日本の個人投資家のポジションが高利回り通貨のロング側に積み上がっているとき、に高まる、と言われています。
もともと、流動性(取引額)が少ない時間帯が危ないという話は常識ですが、加えて、その時間帯に更に流動性が少ない高利回り通貨はもともとロングが貯まりやすいため、そうした通貨の大きな売が引き金になってフラッシュリスクが生じやすいそうです。
また、日本が週末に連なる祝日朝は、香港市場が開くまで、日中取引規模がたったの300億ドル強のオーストラリア市場で取引レートが決まります。レバレッジ数100倍が珍しくない海外FX業者では、30億円も売れば、それだけで豪州市場の日中取引規模に達してしまいます。
だから、フラッシュクラッシュ発生に悪意があるとは限りません。
どの国のどのFX業者であれ含損が一定水準に達すれば、ロスカットルールでポジション清算が強制執行されるのが普通です。その業者もまた、一定の含損を抱えると、損失清算が義務付けられている国が普通です(例外的な国があるという話は知りません)。
そして、日中取引規模に匹敵する売が数分間で行われれば、当然、レート急落が起きます。するとまた急落に応じた損切と、トレンド追従アルゴリズムの自動売買プログラムが活性化し、急落幅が増幅してしまいます。
今回のクラッシュは、発生時刻と、トルコリラかAUDの大口ショートが端緒(と言われています)と、日本でそれら通貨のロングが積みあがっていたらしい、という点で、ヘッジファンドによる悪意のある仕掛けが噂されています。が、それが事実と「断定した」大手報道会社の記事はないようです(識者コメントとして、そう断じた記事はありますが、その識者がそう断じた証拠を提示した記事は見つけていません)。
以下、1月5日に追記しています。
その後、インターネットで自動売買プログラムの成績や、国内FX会社のスプレッド拡大を検索しています。
FX会社の自動売買プログラムや個人開発EAを走らせていた参加者からは「負けた」という声が圧倒的に多いようです。それより深刻なのは、少ない資金で裁量トレードをしているのに、損切設定をしていない放置ポジションを持っていた人です。こちらは、ほぼ壊滅状態だったようです。
いくつか自動売買プログラムを薦めていたFX会社のHPも見てみましたが、今回の相場急変で実力が裏付けられたというプログラムの話は見受けられません。
そんなものがあれば、その会社は大威張りでしょう。
FX会社のスプレッドの拡大は、何社かAUDJPYやGBPJPYのスプレッド(通常表記だと0.7とか1.0とかの表記が多い)は、事態発生から数分後に100〜150(pips)という表記となっていたことを記録した画面をYou tubeで確認しました。
もしも、クラッシュ発生の瞬間に取引中だったとしても、スプレッド100pipsでオーダーする勇気は、なかなか持てません(オーダー時点で、1枚当たり1万円の含損で始まり、激しい上下動で更に含損がそこから急速に増加する場面も目にしてしまいます)。
いくつかのFX会社HPで、この間もスプレッドを通常時と同じに保った、もしくは、これだけの程度/時間しかスプレッド拡大をしなかった、という記事もまだ見つけていません。
そんな対応をした会社があれば、これも大威張りでしょう。
今回のことで、またFXへの危険なイメージだけが強くなって、FXのファンが減りそうなことが残念です。何度も同じようなロスカットの経験者は、どうせまたいつかFXを始めるからいいのです(気の毒ですが)。初心者がこれに懲りて、数年後にこの時期にFXを始めた人が残らなくなるのでしょう。
残念です。
このブログでいつも繰り返している通り、初心者やアマチュアはポジション保有時間をとにかく短くすべきです。決してチャートを見ていないときにポジションを持つようなやり方をすべきじゃありません(見ていてもクラッシュ発生時は対処できないものの、酷い目に遭う・遭いそうなときを目にして正常な恐怖感を学べます)。
初心者やアマチュアがそんなやり方をしていたら、『いつか負けないはずがない!』のです。
【事実関係】
問題は程度です。USDJPYで約400pips、GBPJPYで約600pips、約AUDJPYで500pipsの下落でした。
これほど大きく急落が起きると、
・昨年末から米株急落に伴うリスク回避が散発的に起きていたのに買ポジションを重ねて放置していた人、
・新年大発会日の下窓を狙って108円や107円に買指値オーダーを年末に置いていた人、
・昨年高値の115円ぐらいでオーダーしたロングを放置していた人、
にロスカットが発生し、痛い目に遭った人がかなりいたのでしょう。
下図は、先頭7:00からの10分足始値を昨日終値とし、最初のローソク足を窓無しで表示した10分足チャートです。USDJPYは暫く下げが続き、7:30過ぎに一気に下降し、7:40過ぎに安値に達しました。分速数10pipsの「フラッシュクラッシュ」発生です。
次に7時〜8時の始値基準1時間足と8時〜9時の主要通貨ペアの円クロス・ドルストレートで示します。
強弱は、JPY>USD>EUR>AUD>GBPの順でした。
【フラッシュクラッシュリスク】
以下、1月11日に追記しています。
フラッシュクラッシュのリスクは、日本が週末に連なる祝日朝に、日本の個人投資家のポジションが高利回り通貨のロング側に積み上がっているとき、に高まる、と言われています。
もともと、流動性(取引額)が少ない時間帯が危ないという話は常識ですが、加えて、その時間帯に更に流動性が少ない高利回り通貨はもともとロングが貯まりやすいため、そうした通貨の大きな売が引き金になってフラッシュリスクが生じやすいそうです。
また、日本が週末に連なる祝日朝は、香港市場が開くまで、日中取引規模がたったの300億ドル強のオーストラリア市場で取引レートが決まります。レバレッジ数100倍が珍しくない海外FX業者では、30億円も売れば、それだけで豪州市場の日中取引規模に達してしまいます。
だから、フラッシュクラッシュ発生に悪意があるとは限りません。
どの国のどのFX業者であれ含損が一定水準に達すれば、ロスカットルールでポジション清算が強制執行されるのが普通です。その業者もまた、一定の含損を抱えると、損失清算が義務付けられている国が普通です(例外的な国があるという話は知りません)。
そして、日中取引規模に匹敵する売が数分間で行われれば、当然、レート急落が起きます。するとまた急落に応じた損切と、トレンド追従アルゴリズムの自動売買プログラムが活性化し、急落幅が増幅してしまいます。
今回のクラッシュは、発生時刻と、トルコリラかAUDの大口ショートが端緒(と言われています)と、日本でそれら通貨のロングが積みあがっていたらしい、という点で、ヘッジファンドによる悪意のある仕掛けが噂されています。が、それが事実と「断定した」大手報道会社の記事はないようです(識者コメントとして、そう断じた記事はありますが、その識者がそう断じた証拠を提示した記事は見つけていません)。
【クラッシュ時の付随リスク】
以下、1月5日に追記しています。
その後、インターネットで自動売買プログラムの成績や、国内FX会社のスプレッド拡大を検索しています。
FX会社の自動売買プログラムや個人開発EAを走らせていた参加者からは「負けた」という声が圧倒的に多いようです。それより深刻なのは、少ない資金で裁量トレードをしているのに、損切設定をしていない放置ポジションを持っていた人です。こちらは、ほぼ壊滅状態だったようです。
いくつか自動売買プログラムを薦めていたFX会社のHPも見てみましたが、今回の相場急変で実力が裏付けられたというプログラムの話は見受けられません。
そんなものがあれば、その会社は大威張りでしょう。
FX会社のスプレッドの拡大は、何社かAUDJPYやGBPJPYのスプレッド(通常表記だと0.7とか1.0とかの表記が多い)は、事態発生から数分後に100〜150(pips)という表記となっていたことを記録した画面をYou tubeで確認しました。
もしも、クラッシュ発生の瞬間に取引中だったとしても、スプレッド100pipsでオーダーする勇気は、なかなか持てません(オーダー時点で、1枚当たり1万円の含損で始まり、激しい上下動で更に含損がそこから急速に増加する場面も目にしてしまいます)。
いくつかのFX会社HPで、この間もスプレッドを通常時と同じに保った、もしくは、これだけの程度/時間しかスプレッド拡大をしなかった、という記事もまだ見つけていません。
そんな対応をした会社があれば、これも大威張りでしょう。
ーーー$€¥£A$ーーー
今回のことで、またFXへの危険なイメージだけが強くなって、FXのファンが減りそうなことが残念です。何度も同じようなロスカットの経験者は、どうせまたいつかFXを始めるからいいのです(気の毒ですが)。初心者がこれに懲りて、数年後にこの時期にFXを始めた人が残らなくなるのでしょう。
残念です。
このブログでいつも繰り返している通り、初心者やアマチュアはポジション保有時間をとにかく短くすべきです。決してチャートを見ていないときにポジションを持つようなやり方をすべきじゃありません(見ていてもクラッシュ発生時は対処できないものの、酷い目に遭う・遭いそうなときを目にして正常な恐怖感を学べます)。
初心者やアマチュアがそんなやり方をしていたら、『いつか負けないはずがない!』のです。
以上
タグ:リスク回避
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8438317
この記事へのトラックバック