この作品は、どちらかと言うと、「アケチ大戦争」よりも、それ以前のおふざけニジュウ面相シリーズの流れをくんだ作品でして、このおふざけシリーズでは、これまでも、ニジュウ面相、ナカムラ警部、ハナザキマユミ、と脇役キャラばかりを主演に使ってきましたが、本作では、とうとう、作者のランポ先生(江戸川乱歩)本人にも、ご登場していただきました。
内容は、ランポ先生の日常(休日)を追いながら、彼が、いろいろな身近なものから小説の着想を得ていく、と言うエッセイ風ストーリーとなっています。実話を元にしたかのような書き方をしていますが、ほんとは、中身のほとんどがフェイク(うそ)です。乱歩氏の作品自体から書き出したネタばかりですが、若干の真実も混ざっていますので、そのへんの実話と虚構の境目を楽しんでいただけたら良いかな、と思いました。
本作は、「アケチ大戦争」の途中に、番外エピソードとして挿入いたしましたが、これは、同作にて、今後、黄金仮面や少年探偵団などが登場する事への含み(予告)にもなっていたのでした。
「アケチ大戦争」