スイス情報てんこ盛り

みなさま、おはようございます。本来はタクシー情報の途中なんですが、スイスが12月6日であるうちに、聖ニコラウスの日のことをお話ししておこうと思い、慌ててブログを書いています（笑）
12月6日は、聖ニコラウスが亡くなった日で、祭日にはなりませんが、スイスではとても大切な日とされています。

聖ニコラウスとは誰でしょう？　実は聖ニコラウスはサンタクロースの前身と言われているようです。サンタクロースの先祖は、4世紀のミラ｢ローマ帝国リュキア属州、現在はトルコ｣の司教、聖ニコラウスにさかのぼルソウです。聖ニコラウスは貧しい人や子供たちの世話をしたと伝えられており、子供の守護聖人としても知られています。それで、彼の聖名祝日、聖ニコラウスの祝日12月6日に、子供たちに素敵な贈り物をするようになっただそうですよ。聖ニコラウスは、サンタのおじさんのご先祖さまだったのかな？


実はスイスにはクリスマスイブにサンタクロースは来ないのです！でも、12月6日には赤いマントを来た聖ニコラウスがやってきます。そして聖ニコラウスはトナカイに乗って煙突からこっそりプレゼントを持ってきません。ちなみに聖ニコラウスは、スイスドイツ語では「サミクラウス」と言います。ニコラウスはロバに乗り、顔を炭で真っ黒にした、従者のシュムッツリ（ほこりとか汚れとかいう意味）を連れてちゃんと玄関から入ってきます。





ニコラウスやシュムッツリは家庭のお父さんが変身しているわけではなく、他人の誰かがその役目を果たします。この日は街の中をたくさんのニコラウスとシュムッツリが歩いて回ります。そして教会の前の広場などにやってきて、演説を行います。たくさんの子供達が集まり、憩いの場を過ごします。子供達は、自分の自慢の歌を歌って聞かせたり、ピアノや好きな楽器を弾いたり、お話をしたりします。子供達には、ナッツやみかんが配られます。それがニコラウスからのクリスマスのプレゼントです。豪華なおもちゃなどではないけれど、子供達は大喜びします。これが所謂サンタクロースからのプレゼント。


え？それではクリスマスイブにもらうプレゼントは誰から？
そうなんです。スイスの子供達はクリスマスイブに、サンタクロースがこっそり持ってきてくれるなんておもっていませんし、そのように教えられてもいません。クリスマスにプレゼントをくれるのは、両親やおじいちゃん、おばあちゃんなのです。ちゃんと手渡しでもらい、「ありがとう」と言って受け取ります。
欲しいものがある時は、直接プレゼントしてくれる人にお願いするんですよ。現実的でしょ。
だから、親もこっそりプレゼントを枕元に忍び込ませたりしません。クリスマスのディナーの後、みんなでプレゼント交換をするんです。アメリカや日本とは全然違いますよね。

　　　



ニコラウスは全ての子供のお家には訪ねてきません。家族が要請すると家まで来てくれます。そしてそこの子供達が１年間良い子でいたかどうかを審査しにきます。家に来られると、子供達はとても緊張しています。怖がっている子供もいます。うちの子も小さい時は本当に怖がってました笑。でも、ピアノを一生懸命弾いて聞いてもらっていました。





ニコラウスの日には、子供達はグリッチバンというパンをもらいます。聖ニコラウスパンです。聖ニコラを形取ったパンが、パン屋さんに勢揃いして売られます。
ちなみに、私は初めて、パンを買うのを忘れました　もっと小さい頃は一緒に作ったりもしていましたが、パン作りが苦手な母は断念。買ったほうが美味しい〜。




グリッチバンはこんなのです。おっと！うちの息子初めて登場！スイス人と日本人のハーフです。


あどけなかった息子があっという間に１６歳になり、（こちらでは１６歳は大人への第一歩）聖ニコラウスの日までも、もうすっかり忘れておりました。ごめんなさい〜！でも、大概、子供達は学校でグリッチバンを貰えるのですけどね。息子ももらっておりました。
それにしても、このような慣習ものはぜったい外さない母でしたが、今日は息子が生まれて初めて！すっかり忘れておりました。ほんとびっくりです。




また息子の話も追々していきますね。
今月はスイスのクリスマスについてたくさんお話ししていきたいと思います。
これからも長いおつきあいをお願いします。

もし、スイスのことでご質問がありましたら。どしどしコメントに送ってくださいませ。なるべく即答させていただきますね。

それでは今日も1日良い日でありますように。