このブログは
アガサクリスティーが好きすぎて
無人島になにを持って行きたいかと聞かれたら
「アガサクリスティーの本」と答えるくらいの熱量があります
この本のこの作品のココが好き
または
この本のこういう所が見所!
というのを紹介していくブログです
自分の独断と偏見で★を付けていますが完全好みの問題なので、皆様とは違う価値観かもしれません。
ご容赦願います
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ABC殺人事件 感想
【中古】ABC殺人事件−クリスティー文庫− (ポアロシリーズ11) / アガサ・クリスティー 価格:547円 |
アガサの代表作度 ★★★
ABC本の名前の有名度 ★★★
アガサの人を観察する度 ★★★
コレを読んでおけば
ミステリー話が出来るぞ度 ★★★
無人島に持っていきたい度 ★★☆
ABC殺人事件と言えば
アガサクリスティーの
代表作の一つです。
その印象的な題名は
一度聞いたら忘れる事は
ないでしょう。
日本で言えば
”あいうえお”殺人事件
みたいな感じでしょうか
殺人現場に
残されるABCの本が
見付かるので
『ABC殺人事件』と
言われるのですが、
この本は実際ある
”鉄道案内のガイドブック”で
親切に
ABCのアルファベット順で
地域と駅、時間や金額、
近くのホテルや観光場所など
詳しく載っていて
大変便利だったようです
ミステリー好きであれば、
話のネタにも
一回は読んでおきたい
アガサの超有名作品です
あらすじ
『ABC』と名乗る犯人からの
殺害予告が
ポアロの元に届き、
予告通りの日にちと場所、
しかも最初の事件が
Aの付く町でAの頭文字の
人が殺されてしまいます。
その事件が解決しないまま
次の殺人予告がまた届き、
今度はBの付く町で、
Bの頭文字の人が
殺されてしまうのです。
そしてまたCの町の
殺人予告がポアロの元に届く、
という連続殺人事件と
なっています。
殺人現場には
『鉄道案内ABC』の
ガイドブックが必ず
置かれているという状況から
『ABC殺人事件』と
言われるのですが
このセンセーショナルで
残忍な事件をポアロが
ヘイスティングズと解決する作品です
ネタバレなしの紹介
難事件を解決し
名探偵として
名をあげてきた
ポアロのもとに
殺人予告の手紙が届きます。
差出人はタイプライターで
打たれた『ABC』とだけ。
内容は
”Aのつく町で
21日に殺人が起こるから
警戒せよ、うぬぼれた探偵ポアロよ”
(簡単に言うと)と、
かなりポアロを
煽る感じなのです。
この手紙だけでは、
いたずらなのかもしれないし、
わかりません。
事件はそんな奇妙な始まりです
ポアロはその頃探偵を
引退していて
夢だった
カボチャ作りに
夢中だったはずなのですが、
実のところは、
事件の依頼がチラホラあり
完全に引退までは
していなかったようです。
それどころか難事件を
解決してきた自分の
灰色の脳細胞を
持て余し気味でした。
そこへ南アフリカから
旧友のヘイスティングズが
帰ってきたので
(ヘイスティングズは
南アフリカに
妻を残して来ているので
期間は限られているのですが)
昔のエキサイティングな
事件の事などが
よみがえったのでしょう。
”なにか気の利いた事件”を
また二人で解決しよう!
と持ちかけます
(なんて物騒な話なんでしょう!)
その直後に
『ABC』の殺人予告の
手紙がポアロ宛に届くので、
びっくりです。
しかも、
ご丁寧に
殺人の場所と日にちまで
書いてあるのです。
ポアロも
随分軽く見られて
しまってたようです!
(これは犯人の思惑があったのですが)
私はポアロが
ヘイスティングズに
”また何か2人で事件を解決したい”
的な事を言った直後の
殺人予告の手紙だったので、
てっきりヘイスティングズの
何かの伏線か、
関係があるのかと
思ってしまいましたが、
実際はそういうわけではなく、
たまたまだったようです
(すみません、私の考えすぎでした)
最初のポアロと
旧友のヘイスティングズの
再会は、
ポアロファンなら
ニヤニヤするくらいの
会話の応酬ですし、
直接事件とは関係ない
ところですが
最終回の作品と呼ばれる
『カーテン』への
伏線もうっすら入っています。
『カーテン』を読んでいる方なら、
”あ、この会話は!”と
気付かれるかと思います
いつもは語り部として
ヘイスティングズの
目を通して事件を
追うのですが、
今回の『ABC殺人事件』は
ある理由から
他の視点でも描かれます。
これは
最後まで読み終わって、
ようやくそういうことか!
と思います
(言いたいけど
ネタバレなので言いません)
ポアロ宛に
殺人予告が届くこと、
しかし防げずに
殺人は次々と起こるので
犯人の狙いは
ポアロに恨みがあると
考えるのが話の
流れではないでしょうか?
散々
推理小説を読んできた
私は、
そう考えもしますが、
話はそんな単純では
ありませんでした。
予告があるのにも
かかわらず
ポアロが手も足も出ず
殺人が起こってしまう
失態の連続ですし
難事件と言っても良いと思います。
ミスリードもありますし
素直に読んでいる読者は
犯人が誰かさっぱり
分からないと思います!
犯人捜しは難しかったです
トリックとしては
偶然に頼りすぎているので
私にとって
無人島に持っていくリストには
最優先に入れる本では
ありませんが、
ABC順に
殺人が起こるという
前代未聞のアイデアは
さすがだなと言うしか
ありません。
最後のポアロの
謎解きのシーンは
いつもながら
大どんでん返しで
スカッとします。
事件は悲惨ですが
ハッピーエンドと言っても
良いでしょう(複雑ですが)
そして私の
この作品の
大好きなところを
あげると
ミステリーでありながら
@戦争反対の意思、
戦争の後遺症の悲惨さ、
A弱者への
暖かいまなざしを
感じられるところ、
があります
(それを感じられるシーンは
少ないけど印象に残ります)
もちろん魅力は
それだけではありませんので
是非まだの方は
読んでいただきたいと思います
映像化も沢山されている
『ABC殺人事件』、
BBCドラマも映像化を
されていますが
このABC殺人事件の
ドラマ化に関しては
とても面白い解釈と
表現がされていました
こちらも機会があれば、
原作を読んだ後でですが
鑑賞をおすすめします
(原作を読んでなくても
面白いと思いますが、
原作を読んでいた方が
ドラマの面白さは
増えるかなと私は思いました)
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