ハロウィンパーティ
このブログは
アガサクリスティーが好きすぎて
無人島になにを持って行きたいかと聞かれたら
「アガサクリスティーの本」と答えるくらいの熱量があります
この本のこの作品のココが好き
または
この本のこういう所が見所!
というのを紹介していくブログです
自分の独断と偏見で★を付けていますが完全好みの問題なので、皆様とは違う価値観かもしれません。
ご容赦願います
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ハロウィンパーティ
イギリスのハロウィンパーティーを感じてみよう度 ★★★
アガサの分身?!推理作家のオリヴァが出てくる度 ★★★
林檎林檎?カボチャじゃなくてリンゴ?度 ★★★
無人島に持って行きたい度 ★☆☆
ネタバレ無し紹介
10月になると町中にカボチャやオバケの飾りが見られますが
この本の中には、イギリスの伝統的なハロウィンが出てきます
子どもを楽しますために地域の大人達があれやこれや用意したりしてる場面から始まりますので、日本で言う自治体の子ども会などで用意するお楽しみ会に近いのかなと思います。
そんなアガサの時代のイギリスのハロウィンの様子が分かるので、それも楽しみに読んでみても面白いかも知れません。
(でもよく言われる『トリックアトリート』”お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!”のシーンは出てこないのですが、なぜでしょう?風習が違うのでしょうか)
名探偵ポアロと推理作家のオリヴァが出てきます。
晩年の方の作品になるので、作品中に過去に解決した事件の名前が出てきて懐かしくさせます。
(ポアロが”ヘラクレスの冒険”などについて思いをはせたりしてファンの心をノスタルジックにさせるんです)
スペンス警視が引退していて”元”警視で登場したりします。
ここで、推理作家のオリヴァについて説明しますと、
この女流作家は、アガサ自身をモデルにしてると言われる人物です
お茶目でおしゃべりで、林檎好きなユニークな存在でポアロの悪友です。
(本当にアガサはこんな感じの人なのかな?と、想像して楽しくなります)
オリヴァと林檎は 切っても切れない関係で
今までも散々オリヴァが林檎を食べるシーンが出てきます。
(ハロウィン、といえばカボチャのはずですが、今作はリンゴが目立っています)
そして、この事件は人気推理作家のオリヴァがいるからこそ、起こる殺人だとも言えます。
そう考えたらある意味ひどい話です!
ちょっとだけネタバレ
ミステリーファンで推理小説をたくさん読んでる人なら、もしかしたらこのお話の中盤くらいで、犯人が分かるかと思います。
アガサにしてはとても珍しい単純なトリックです。(個人の感想ですよ)
とはいっても、それを思い付いて、矛盾のない内容にするのはやっぱりさすがだと思います。
事件としては人気推理作家オリヴァが、ハロウィンの子どもパーティーゲストとして呼ばれている所から始まります。
子ども達も楽しいパティーの途中でオリヴァが推理作家ということもあり自然に殺人事件の話になってしまい、その中の一人が『殺人を見た』と言うのです。
注目を集めたい子どもの戯言かと思われましたし、誰も本気にしないのですがハロウィンパーティーでなんとその子が殺されてしまうのです。
その子どもが言い放った『私は殺人を見た』という嘘とも本当とも分からない言葉が原因なのではないか、とオリヴァは気がつき、ポアロに助けを求めます。
そうなると子どもが見たという殺人は本当にあったのか?偶然なのか?なにか他の原因で殺されたのか?
ポアロは捜査に乗り出します。
実はその殺人が起こった村は、偶然にも昔一緒に事件を捜査していたスペンス元警視の終の住処なのです。(アガサファンとしては警察を引退してからも、ポアロと交流がある設定をうれしく思うでしょう)
ポアロはスペンス元警視から村人の情報を聞き出し、主要人物を訪ねて回りますが村人が一人一人、”こんな人いるよなあ〜”って人物描写が素晴らしいです。
子どもが殺される話だし、無人島までは持って行って読む感じではないので、★は少なめですが、素晴らしい文章力でゾクゾクする魅力がたくさんあります!
簡単に位箇条書きにするとこんな感じです
1.ポアロの旧友のオリヴァ、スペンス元警視が出てくる
2.アガサの時代のハロウィンの雰囲気が味わえる
3.美男美女が出てきます
4.前半の緩やかなストーリーから後半一気に解決に向かう時の緊迫の面白さ
5.終盤の殺人の瞬間をまさに見ているかのような臨場感の表現(ぞっとします)
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ちなみに2023年映画化された『ベネチアの亡霊』は『ハロウィーン・パーティー』の原作を元にして作成されたと言われていますが、別物となっています。オマージュ的な作品だと思います。
映画は別物として面白かったです。
感想は全然別のブログのところに『ベネチアの亡霊』簡単に書いています。
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