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ν賢狼ホロν
「嫌なことなんて、楽しいことでぶっ飛ばそう♪」がもっとうのホロです。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド2
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2009年02月01日
『翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』 飛天龍華編 part5








「いいえ……、遠慮なさらず に!」














妙に艶かしい圭の声とブリュッ!とかいう不可思議な音がしたのは同時だった。剣を振りかぶった龍華の手が、踏み込んだ足が、息を吸い込んだ胸周りが、突然後方から襲いかかってきた触手にぐるぐると絡め取られてしまった。








「な、なにがっ?!」














「うふふ、ご苦労様先輩。ずっと先輩の踊りを眺めていましたけれどやっぱり滑稽でしたね」
状況がよくわからず混乱する龍華を、目の前にすとりと降りた歩美がニヤニヤと眺めていた。
「お、踊りだと……。私の剣戟を、踊りというのか……歩美……」
「まっさかぁ!キャハハハハハ!!」
自分の剣を否定されたと思い呆然と呟く龍華を、歩美はケタケタと笑い飛ばした。
「先輩のここまでにいたる経緯ですよ!!最初っから最後まで踊らされていたのも分からない間抜けな先輩がおかしくてね!!ねえ圭ちゃん」









「ええ、その通りですわ」













龍華の後ろからありえない声が聞こえた。触手に絡め取られた体が宙に浮き、吊るされる体勢になって初めて見えた圭は、歩美と同じく髪の毛と瞳が真っ赤に染まり、胸から沢山の乳房を露出させ乳首が触手となって龍華の体を拘束していた。
「なっ……?!圭……」
なんということか、圭も既に玉王の手中に堕ちていたのだ。
「まんまと引っかかってくれましたわね先輩。先輩の背後を取るのはそう簡単なことではないので一芝居打たせていただきました。
なにしろあの時にようやっと背後に隙ができたのですもの。先に歩美さんが倒されてしまわないか心配でしたわ」
つまり、最初に圭がボロボロの姿であらわれたのも歩美がこっちに反撃のそぶりを見せなかったのも全ては龍華を嵌めるための罠だったのだ。
(なんという不覚!!)
龍華は自分の迂闊さに臍をかんだ。歩美も圭も仲間であり後輩だったから完全に油断していた。外見に捕らわれず物事の本質を掴もうと感じていれば、あるいは二人の正体に感づいたかもしれないと言うに。
「くそっ!殺せ、殺せ!!この戦、お前達の勝ちだろう!いつまでこんな醜態を晒させるつもりだ!!」
事ここに至り自身の敗北を悟った龍華は覚悟を決めた。玉王の敵である自分が玉王の下僕である二人に捕らわれた以上、もはや助かることは無いだろう、と。
だが歩美と圭は、そんな龍華に言い放った。
「何を仰るんですか先輩。私たちが先輩を殺すはずが無いではないですか…。玉王様に捧げられる先輩を、ね……」
「そうですよ。これから先輩も、圭ちゃんと一緒で玉王様の下僕に成っていただくんですから……」
「?!なん、だと……」
龍華は圭と歩美の言葉に血の気が一気に消え失せた。この二人は自分を玉王への供物にしようとしているのだ。
「先輩も玉王様のエキスを体に入れれば分かりますわ。性戯使徒と玉王様の素晴らしさが……
そんな不様な翔儀天使の姿なんかすぐに捨てたくなりますわよ……」

圭の顔が淫欲に歪み、龍華を拘束する触手の先端からおぞましい粘液がとろとろとこぼれ始めてきている。その濃密な匂いに龍華は少しづつだが意識が支配され始めていた。
触手の先端を口に含み、あの粘液を味わってみたい。そんな気持ちが自分の意思とは無関係に湧き上がってきている。
(ダメだ!そんなことしたら玉王の術中に自ら嵌ってしまう!!)
そんな心の中を必死に押さえ込み、龍華は二人を睨みつけた。
「バ、バカなことを言うな……。私は翔儀天使…だ…。そんな辱めを受けるくらいなら、いっそ潔く………」
龍華の口がかっと開かれ、舌を伸ばす。いいように操られる前に舌を噛み切って自害しようと考えたようだ。
だが、それすらも圭の考えたうちに入っていたのだ。
「野暮なことはお止めになってくださいさい、先輩」

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