2009年02月01日
『翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』 飛天龍華編 part3
そのまま歩美は派手に吹き飛ばされ、道場の畳に肩から思い切りドンッ!と落下した。
「お前……誰だ?!」
龍華の顔からは緊張のあまり冷や汗が噴き出ている。今感じた危険な気配と悪寒。それはまぎれもなく背後の歩美が発していたものだ。
あれは人間に出せる気配じゃない。もしかしたら、玉王の残党が歩みに化け、不意を狙ったのかもしれない。
龍華は蹲ったまま動かない歩美へ竹刀を向け、油断しないように構えていた。
「いったぁ〜〜い!いきなり何するんですか先輩〜〜〜!」
「あ、あれ……」
が、むくりと起き上がってきた歩美からはさっきのおぞましい気配は全く感じられなかった。歩美のほうはいきなり投げられたことへの不満がありありと顔に出ている。
「投げ飛ばすなんてひどいじゃないですか!ちょっと抱きついてみただけだってのに……」
ぷりぷりと怒る歩美は、龍華が知っている歩美そのものだ。
(ま、まさか勘違いだったのか……?!)
「す、すまなかった歩美!私の勘違いだった。許せ!」
龍華は完全に泡喰ってしまい、深々と頭を下げてしまった。自分の未熟さから後輩をえらい目にあわせてしまった事で、恥ずかしさから顔から火が出そうになっていた。
そんな龍華を、歩美はまだ怒った顔で見ている。
「許すもなにも……、あいたた……」
まだ何か不満を言おうとしてたのだろうが、畳に落ちた拍子にどこかを痛めたのか突然歩美は顔を苦痛に歪めて蹲ってしまった。
「ど、どこか打ったのか?!痛いところはどこだ?!」
龍華は慌てて蹲る歩美へと近づいていった。そして、保健室へと連れて行こうとその体を抱きかかえようとした時
「龍華先輩だめです!離れてください!!」
「え……っ?!グッ!!」
入り口のほうから悲痛な叫び声が上がった。それに一瞬気を奪われそうになった時、歩美のほうから再びあのおぞましい気配が噴出してきた。
ビュン!
「うわっ!」
龍華目掛けて何かが突っ込んでくる。慌てて身を捻りそれをかわし、龍華は改めて歩美のほうへと向き直った。
「ちぇっ……。なぁんでそこで圭ちゃんが出てくるのかな。もう少しで龍華先輩を殺すことが出来たのにさ……」
龍華の目の前にゆらりと立った歩美はそれまで被っていた猫の皮を引ん剥き、全身からどす黒い気を惜しげもなく放出しながら対峙している。
その口元からはありえない長さの舌。いや触手が伸び、髪の毛が見る見るうちに燃えるような赤色へと変わっていった。
「歩美っ……。お前は!!」
目の前で起こった後輩の異形の変身に絶句する龍華へ、道場に入ってきた後輩…、龍華たちと同じ翔儀天使で歩美のクラスメートである桂川圭が声をかけてきた。
「歩美さんは……、玉王に体を乗っ取られてしまったのです……!
翔儀天使としての力を全て奪われ…、玉王の意のままに動く性戯使徒へと成らされてしまったんです……」
「なんだと……」
見れば、圭の制服はボロボロに破れ、ところどころから血が流れ出している。軽い見立てでも立っているのがやっとといった趣だ。
「お前……誰だ?!」
龍華の顔からは緊張のあまり冷や汗が噴き出ている。今感じた危険な気配と悪寒。それはまぎれもなく背後の歩美が発していたものだ。
あれは人間に出せる気配じゃない。もしかしたら、玉王の残党が歩みに化け、不意を狙ったのかもしれない。
龍華は蹲ったまま動かない歩美へ竹刀を向け、油断しないように構えていた。
「いったぁ〜〜い!いきなり何するんですか先輩〜〜〜!」
「あ、あれ……」
が、むくりと起き上がってきた歩美からはさっきのおぞましい気配は全く感じられなかった。歩美のほうはいきなり投げられたことへの不満がありありと顔に出ている。
「投げ飛ばすなんてひどいじゃないですか!ちょっと抱きついてみただけだってのに……」
ぷりぷりと怒る歩美は、龍華が知っている歩美そのものだ。
(ま、まさか勘違いだったのか……?!)
「す、すまなかった歩美!私の勘違いだった。許せ!」
龍華は完全に泡喰ってしまい、深々と頭を下げてしまった。自分の未熟さから後輩をえらい目にあわせてしまった事で、恥ずかしさから顔から火が出そうになっていた。
そんな龍華を、歩美はまだ怒った顔で見ている。
「許すもなにも……、あいたた……」
まだ何か不満を言おうとしてたのだろうが、畳に落ちた拍子にどこかを痛めたのか突然歩美は顔を苦痛に歪めて蹲ってしまった。
「ど、どこか打ったのか?!痛いところはどこだ?!」
龍華は慌てて蹲る歩美へと近づいていった。そして、保健室へと連れて行こうとその体を抱きかかえようとした時
「龍華先輩だめです!離れてください!!」
「え……っ?!グッ!!」
入り口のほうから悲痛な叫び声が上がった。それに一瞬気を奪われそうになった時、歩美のほうから再びあのおぞましい気配が噴出してきた。
ビュン!
「うわっ!」
龍華目掛けて何かが突っ込んでくる。慌てて身を捻りそれをかわし、龍華は改めて歩美のほうへと向き直った。
「ちぇっ……。なぁんでそこで圭ちゃんが出てくるのかな。もう少しで龍華先輩を殺すことが出来たのにさ……」
龍華の目の前にゆらりと立った歩美はそれまで被っていた猫の皮を引ん剥き、全身からどす黒い気を惜しげもなく放出しながら対峙している。
その口元からはありえない長さの舌。いや触手が伸び、髪の毛が見る見るうちに燃えるような赤色へと変わっていった。
「歩美っ……。お前は!!」
目の前で起こった後輩の異形の変身に絶句する龍華へ、道場に入ってきた後輩…、龍華たちと同じ翔儀天使で歩美のクラスメートである桂川圭が声をかけてきた。
「歩美さんは……、玉王に体を乗っ取られてしまったのです……!
翔儀天使としての力を全て奪われ…、玉王の意のままに動く性戯使徒へと成らされてしまったんです……」
「なんだと……」
見れば、圭の制服はボロボロに破れ、ところどころから血が流れ出している。軽い見立てでも立っているのがやっとといった趣だ。
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