2009年01月11日
『セイバーズの危機!? 消えた司令官・霊子!』 part2
「う……うう……」
「あら、お目覚め?」
自分の口から漏れたうめき声に対する声が耳に届く。その何者かの声を理解した霊子の意識は一気に覚醒した。目を開け、まだ混乱する思考を静めようと頭を振る。ようやく落ち着いた彼女が周囲を見回すと、自分は先ほどまでいた司令室とは全く異なる見知らぬ部屋にいることに気付いた。部屋の中は暗く、どれぐらいの広さがあるのかを見て取ることは出来ない。
体を動かそうとするも、ガチャンと言う音が響き、手足に金属のひやりとした感触が伝わる。
戸惑いながら首を動かして視線をめぐらした霊子は、自分の四肢、そして体が床に立てられた手術台のようなものに拘束されていることを理解した。それだけではなく、着ていたスーツはおろか下着までが剥ぎ取られ、一糸纏わぬ姿をさらしていることも。
「……!」
悲鳴こそ上げなかったものの、思わず体を隠そうと手足を動かそうとするも、拘束は無情にも彼女の四肢を戒める。霊子に出来ることは、ただ目を瞑り顔を赤らめることだけだった。
「くすくす……セイバーズの司令官様は相変わらず初心なのね。そんなに恥ずかしがらなくてもいいのよ?
それに、裸くらいでそんな調子じゃあ、この後にすることなんて、恥ずかしくて死んじゃうかもしれないわよ?」
そんな彼女の様子がおかしくてたまらないと言ったような声が、どこからとも無く霊子にかけられる。
それが先ほど聞こえた声と同じだと言うことに気付いた霊子は、そこで改めてこの部屋に彼女以外の何者かがいるということを認識した。
再び目を開け、声の主を探す。その人物は部屋の隅の暗がりから、拘束された霊子の目の前にゆっくりと姿を現した。その顔が霊子の目に映った瞬間、彼女ははっと息を呑んだ。
「貴女は……秋、子……」
そう、霊子の眼前に立つ人物はかつて彼女がいた世界での親友、秋子であった。
しかし、その姿は彼女の記憶にある、かつての優しく温和な彼女からは全く異なってしまっていた。
殆ど全裸の体には、所々首輪や腕輪、ベルトくらいしかつけていない。かわりに手の爪は鋭く、頭からは毛で覆われた耳を生やし、尻尾が背後で揺れる、まるで獣のような姿をしていた。
顔付きにはまだ少しかつての彼女の面影を残しているものの、淫らに光る目はこちらに絡みつくような視線を送っている。
最早彼女は霊子の知る秋子ではなかった。その姿はまさにダーククロスの淫怪人、淫獣人・秋子というものになっていたのだった。
「ふふ……お久しぶりね。あなたの活躍はこちらにも届いていたわ」
秋子は口元を緩めると、親しげに声をかけてきた。だが、そんな彼女に対し霊子は敵を睨みつける鋭い視線を送る。その視線に、秋子はわざとらしく悲しげな表情を作った。
「あら、折角の再会なのにそんな目で見るなんてひどいじゃない。私、あなたとこうして会えることをずっと待ち望んでいたと言うのに。
そう、ずっと……一緒にダーククロスのために働ける日が来ることをね」
「黙れッ! お前はもう私の親友だった秋子じゃない! 私の知る秋子は、あの時に死んだんだ!
今のお前などと例え死んでも一緒に戦うものか!!」
「ひどいこというのね、霊子。まあいいわ。どうせすぐにわかるものね。ダークサタン様の偉大さ、
ダーククロスの素晴らしさが」
霊子の言葉にも特に気を悪くした様子は無く、秋子は霊子を見つめたままゆっくりと拘束された彼女に歩み寄っていく。秋子が一歩一歩近づくたびに、霊子は次第に自分の体がじんわりと熱を持ち始めたことに気付いた。同時に、霊子の思考は靄がかかったようにぼんやりとし始め、目つきもとろんとしていく。
(なん、だ……からだ、が、あつい……。あたま、が……ぼやけ、て……)
その彼女の変化を見て取った秋子は、くすくすと笑いながら説明をしだした。
「あら、ようやく効いてきたかしら? うふふ……わからない?
貴女が飲んだ淫紅茶の効果に、さっきからずっと私が発している淫気。それが貴女の体に回ってきたのよ。並の人間なら、もうとっくに発情した雌犬になっていてもおかしくないくらいね。
それでもまだ、ちょっとだけ理性は残ってるみたいね? 流石はセイバーズ司令官、と褒めてあげましょうか」
語られる言葉も霊子には殆ど理解できない。すでに彼女の頬は真っ赤に染まり、体はじんわりと汗ばみ、秘所はじっとりと濡れていた。口の端からはよだれをたらし、はあはあと荒い息を吐いている。
「うふふ……霊子、もうすっかり出来上がっちゃったみたいね。本当はもっとじっくり貴女と楽しみたいんだけど、予定もあることだしすぐに「しちゃう」わね」
そんな彼女の様子を見て、秋子は満足そうに頷くと、傍らからあるものを手に取った。
それはパンツのような布きれに、男性器を模した紫色のディルドーがついたペニスバンドであった。
秋子はそのぺ二スバンドを自ら穿くと、ゆっくりと霊子に抱きついた。淫気に侵された霊子はそんな秋子を見ても特に抵抗する様子も無く、むしろ自分から秋子に体を擦り付けていく。
「ふふ……焦らなくてもいいわよ、霊子。すぐ、あげるから。
それじゃあ、じっとしててね? いくわよ……」
そう秋子が言うと同時に、ずぶぶぶという音を立ててディルドーが霊子に挿入されていく。
「ひゃああああん!!」
貫かれた秘所からは処女の証である血が流れ出したが、発情しきった霊子には快感しか感じられず、その口からは甲高い嬌声が響いた。
「あぁン! すごい、貴女の中……キツくて気持ちいいわ……」
特製ディルドーはまるで本物の男性器のように快感を秋子にも送っていた。秋子はうっとりした表情でつぶやくと、霊子に口付けし腰を激しく振り始める。
「あぁ……はぁン! やぁ……!」
体を駆け巡る刺激に翻弄され、悲鳴を上げる霊子。彼女と同様に蕩けた表情の秋子は、さらに霊子を責め立てる。
「あぁ……いい……! あはぁ、れいこぉ……いくわよぉ!」
その言葉と共に、秋子のペニスバンドからびゅくびゅくと魔因子を含んだ液体が霊子に注ぎ込まれる。
「あ、あっ、あっああああああーっ!」
熱いほとばしりを受け、霊子はひときわ大きな声を上げると、がっくりとうなだれた。
その様子を横目で見ると、秋子も大きく息をつく。抱いていた霊子の体を離し、ディルドーを引き抜くと、霊子のあそこからどろりと白濁した液体が流れ落ちた。
「うふふ……すごくよかったわ……。貴女もよかったでしょ?
でも、こんなものはまだ序の口。霊子、貴女も淫怪人になればもっと気持ちよく慣れるわ……ふふ、貴女はどんな姿に変わるのかしらね? 楽しみね……」
自分の体を抱きしめ、うっとりとした表情の秋子の言葉が霊子の耳に届く。その中身を理解した瞬間、霊子の意識は急速にはっきりとしていった。
「……なんですって? 私が、淫怪人になる?」
呆然と呟く彼女に、傍らの淫怪人がにやりと笑みを作る。
「あらあら、まさかさっきのがただのディルドーで、ただのセックスだったとでも思っていたのかしら? あれはダークサタン様にいただいた魔因子と魔精を含んだ魔因子ディルドー。その魔液をたっぷり注がれた貴女がどうなるかは……セイバーズ司令官様なら、お分かりよね?
うふふ……ほら、言っているそばから始まったみたいよ?」
言われて霊子が自分の体を見ると、健康的な色の肌が次第に不自然なほど白く染まりだしていた。
同時に、先ほどとは違った熱が下腹部を中心に生まれていることにも気付く。
それはすぐに全身に広がり、あっという間に彼女の体は雪のように美しい純白に染め上げられた。
白く染まった体は、すぐに変身の快感から桜色に色づく。
「な……ッ! ああっ! やぁん!!」
変化に悲鳴を上げるともに、手足の爪が黒く染まり伸びだすと、手足から手首、足首の辺りまで白い獣の毛が生えだし、覆う。手のひらや足の裏にはぷにぷにとした肉球が作られ、一瞬のちに手足は獣のものと化した。
さらに頭髪が銀色に変化し、霊子は頭からぐにぐにと何かが生えるような感触を覚える。
「あぁあああっ!」
変化がもたらす快感に嬌声を上げた瞬間、手足の体毛と同じく純白の毛に包まれた耳がぴょこんと頭から飛び出した。
「はぁ……や、やぁ……お、おしりがぁ……」
変化はそれだけにとどまらず、彼女の背後、腰の辺りがむずむずすると、ふさふさの尻尾がのび始める。
「あ、ぁあ、ああ……い、いやあああああああぁぁぁ!!」
完全に体が淫怪人のものに変えられる嫌悪感と、変化していく体がもたらす快感がないまぜになった叫びを上げると、霊子はがくりとうなだれた。
その姿はまるで、人間の女と白狐を合成したような異形と化していた。そう、それはまさに今まで霊子たちが戦ってきた淫怪人そのものであった。
「うふふ……変身がずいぶんよかったみたいね? とっても美しく淫らな狐になったわよ、霊子?
いえ、今のあなたには『霊狐』と言った方がぴったりかしらね。
その体、素敵でしょ? これからはもっと、もっと気持ちよくなれるわ……。
さあ、最後の仕上げよ。ダークサタン様の偉大さをしっかりと刻み込んであげるわね」
そういうと、秋子は霊子が拘束されている台の横のボタンを押す。
入力に反応して、天井から半球状のドームのような機械が下りてくると、霊狐の頭をすっぽりと覆った。
これが淫機械軍が開発した洗脳装置である。今は一台で一人の洗脳しかできないが、将来的には大人数を一気に洗脳できるように改良するらしい。
秋子はコスモスから、この機械を借り受け、霊子の洗脳に使おうとしたのだった。
ドームの内部では様々な映像、光や音、さらには機械から発せられる淫気によって、淫怪人となった霊狐にダーククロスの素晴らしさ、理想、その一員としての思想・思考が刷り込まれていく。
その様子を秋子が満足げに見つめていた、その瞬間。
どん、という衝撃が部屋を揺らした。
「な、何!? 何が起こったというの!?」
思わず身構える秋子。すぐに、部屋のドアが開いて部下の淫獣人が入ってきた。
「ご無事ですか秋子様!? どうも動力制御室でのトラブルのようです!
未確認ですが、何者かが侵入したのではないかという報告もあります!
念のため、各軍団長は至急部隊を警備に当たらせろとの命がでております!」
きびきびと事態を説明すると、黒い猫型淫獣人の少女、唯子は秋子を見つめ、指示を待った。
「あらあら、いいところだったのに。仕方ないわね、霊狐、続きは後でね?
唯子、行くわよ。皆にも警戒レベルBで各自の持ち場につくように通達。
私は他の軍団長の所に行くわ」
「了解しました。そのように皆に伝えます」
当の秋子は楽しみを邪魔されて不機嫌そうに眉をひそめたものの、流石に上からの命令を無視するわけにも行かず、最後にいまだ拘束される霊狐を一瞥すると、唯子と共に部屋を後にした。
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「あら、お目覚め?」
自分の口から漏れたうめき声に対する声が耳に届く。その何者かの声を理解した霊子の意識は一気に覚醒した。目を開け、まだ混乱する思考を静めようと頭を振る。ようやく落ち着いた彼女が周囲を見回すと、自分は先ほどまでいた司令室とは全く異なる見知らぬ部屋にいることに気付いた。部屋の中は暗く、どれぐらいの広さがあるのかを見て取ることは出来ない。
体を動かそうとするも、ガチャンと言う音が響き、手足に金属のひやりとした感触が伝わる。
戸惑いながら首を動かして視線をめぐらした霊子は、自分の四肢、そして体が床に立てられた手術台のようなものに拘束されていることを理解した。それだけではなく、着ていたスーツはおろか下着までが剥ぎ取られ、一糸纏わぬ姿をさらしていることも。
「……!」
悲鳴こそ上げなかったものの、思わず体を隠そうと手足を動かそうとするも、拘束は無情にも彼女の四肢を戒める。霊子に出来ることは、ただ目を瞑り顔を赤らめることだけだった。
「くすくす……セイバーズの司令官様は相変わらず初心なのね。そんなに恥ずかしがらなくてもいいのよ?
それに、裸くらいでそんな調子じゃあ、この後にすることなんて、恥ずかしくて死んじゃうかもしれないわよ?」
そんな彼女の様子がおかしくてたまらないと言ったような声が、どこからとも無く霊子にかけられる。
それが先ほど聞こえた声と同じだと言うことに気付いた霊子は、そこで改めてこの部屋に彼女以外の何者かがいるということを認識した。
再び目を開け、声の主を探す。その人物は部屋の隅の暗がりから、拘束された霊子の目の前にゆっくりと姿を現した。その顔が霊子の目に映った瞬間、彼女ははっと息を呑んだ。
「貴女は……秋、子……」
そう、霊子の眼前に立つ人物はかつて彼女がいた世界での親友、秋子であった。
しかし、その姿は彼女の記憶にある、かつての優しく温和な彼女からは全く異なってしまっていた。
殆ど全裸の体には、所々首輪や腕輪、ベルトくらいしかつけていない。かわりに手の爪は鋭く、頭からは毛で覆われた耳を生やし、尻尾が背後で揺れる、まるで獣のような姿をしていた。
顔付きにはまだ少しかつての彼女の面影を残しているものの、淫らに光る目はこちらに絡みつくような視線を送っている。
最早彼女は霊子の知る秋子ではなかった。その姿はまさにダーククロスの淫怪人、淫獣人・秋子というものになっていたのだった。
「ふふ……お久しぶりね。あなたの活躍はこちらにも届いていたわ」
秋子は口元を緩めると、親しげに声をかけてきた。だが、そんな彼女に対し霊子は敵を睨みつける鋭い視線を送る。その視線に、秋子はわざとらしく悲しげな表情を作った。
「あら、折角の再会なのにそんな目で見るなんてひどいじゃない。私、あなたとこうして会えることをずっと待ち望んでいたと言うのに。
そう、ずっと……一緒にダーククロスのために働ける日が来ることをね」
「黙れッ! お前はもう私の親友だった秋子じゃない! 私の知る秋子は、あの時に死んだんだ!
今のお前などと例え死んでも一緒に戦うものか!!」
「ひどいこというのね、霊子。まあいいわ。どうせすぐにわかるものね。ダークサタン様の偉大さ、
ダーククロスの素晴らしさが」
霊子の言葉にも特に気を悪くした様子は無く、秋子は霊子を見つめたままゆっくりと拘束された彼女に歩み寄っていく。秋子が一歩一歩近づくたびに、霊子は次第に自分の体がじんわりと熱を持ち始めたことに気付いた。同時に、霊子の思考は靄がかかったようにぼんやりとし始め、目つきもとろんとしていく。
(なん、だ……からだ、が、あつい……。あたま、が……ぼやけ、て……)
その彼女の変化を見て取った秋子は、くすくすと笑いながら説明をしだした。
「あら、ようやく効いてきたかしら? うふふ……わからない?
貴女が飲んだ淫紅茶の効果に、さっきからずっと私が発している淫気。それが貴女の体に回ってきたのよ。並の人間なら、もうとっくに発情した雌犬になっていてもおかしくないくらいね。
それでもまだ、ちょっとだけ理性は残ってるみたいね? 流石はセイバーズ司令官、と褒めてあげましょうか」
語られる言葉も霊子には殆ど理解できない。すでに彼女の頬は真っ赤に染まり、体はじんわりと汗ばみ、秘所はじっとりと濡れていた。口の端からはよだれをたらし、はあはあと荒い息を吐いている。
「うふふ……霊子、もうすっかり出来上がっちゃったみたいね。本当はもっとじっくり貴女と楽しみたいんだけど、予定もあることだしすぐに「しちゃう」わね」
そんな彼女の様子を見て、秋子は満足そうに頷くと、傍らからあるものを手に取った。
それはパンツのような布きれに、男性器を模した紫色のディルドーがついたペニスバンドであった。
秋子はそのぺ二スバンドを自ら穿くと、ゆっくりと霊子に抱きついた。淫気に侵された霊子はそんな秋子を見ても特に抵抗する様子も無く、むしろ自分から秋子に体を擦り付けていく。
「ふふ……焦らなくてもいいわよ、霊子。すぐ、あげるから。
それじゃあ、じっとしててね? いくわよ……」
そう秋子が言うと同時に、ずぶぶぶという音を立ててディルドーが霊子に挿入されていく。
「ひゃああああん!!」
貫かれた秘所からは処女の証である血が流れ出したが、発情しきった霊子には快感しか感じられず、その口からは甲高い嬌声が響いた。
「あぁン! すごい、貴女の中……キツくて気持ちいいわ……」
特製ディルドーはまるで本物の男性器のように快感を秋子にも送っていた。秋子はうっとりした表情でつぶやくと、霊子に口付けし腰を激しく振り始める。
「あぁ……はぁン! やぁ……!」
体を駆け巡る刺激に翻弄され、悲鳴を上げる霊子。彼女と同様に蕩けた表情の秋子は、さらに霊子を責め立てる。
「あぁ……いい……! あはぁ、れいこぉ……いくわよぉ!」
その言葉と共に、秋子のペニスバンドからびゅくびゅくと魔因子を含んだ液体が霊子に注ぎ込まれる。
「あ、あっ、あっああああああーっ!」
熱いほとばしりを受け、霊子はひときわ大きな声を上げると、がっくりとうなだれた。
その様子を横目で見ると、秋子も大きく息をつく。抱いていた霊子の体を離し、ディルドーを引き抜くと、霊子のあそこからどろりと白濁した液体が流れ落ちた。
「うふふ……すごくよかったわ……。貴女もよかったでしょ?
でも、こんなものはまだ序の口。霊子、貴女も淫怪人になればもっと気持ちよく慣れるわ……ふふ、貴女はどんな姿に変わるのかしらね? 楽しみね……」
自分の体を抱きしめ、うっとりとした表情の秋子の言葉が霊子の耳に届く。その中身を理解した瞬間、霊子の意識は急速にはっきりとしていった。
「……なんですって? 私が、淫怪人になる?」
呆然と呟く彼女に、傍らの淫怪人がにやりと笑みを作る。
「あらあら、まさかさっきのがただのディルドーで、ただのセックスだったとでも思っていたのかしら? あれはダークサタン様にいただいた魔因子と魔精を含んだ魔因子ディルドー。その魔液をたっぷり注がれた貴女がどうなるかは……セイバーズ司令官様なら、お分かりよね?
うふふ……ほら、言っているそばから始まったみたいよ?」
言われて霊子が自分の体を見ると、健康的な色の肌が次第に不自然なほど白く染まりだしていた。
同時に、先ほどとは違った熱が下腹部を中心に生まれていることにも気付く。
それはすぐに全身に広がり、あっという間に彼女の体は雪のように美しい純白に染め上げられた。
白く染まった体は、すぐに変身の快感から桜色に色づく。
「な……ッ! ああっ! やぁん!!」
変化に悲鳴を上げるともに、手足の爪が黒く染まり伸びだすと、手足から手首、足首の辺りまで白い獣の毛が生えだし、覆う。手のひらや足の裏にはぷにぷにとした肉球が作られ、一瞬のちに手足は獣のものと化した。
さらに頭髪が銀色に変化し、霊子は頭からぐにぐにと何かが生えるような感触を覚える。
「あぁあああっ!」
変化がもたらす快感に嬌声を上げた瞬間、手足の体毛と同じく純白の毛に包まれた耳がぴょこんと頭から飛び出した。
「はぁ……や、やぁ……お、おしりがぁ……」
変化はそれだけにとどまらず、彼女の背後、腰の辺りがむずむずすると、ふさふさの尻尾がのび始める。
「あ、ぁあ、ああ……い、いやあああああああぁぁぁ!!」
完全に体が淫怪人のものに変えられる嫌悪感と、変化していく体がもたらす快感がないまぜになった叫びを上げると、霊子はがくりとうなだれた。
その姿はまるで、人間の女と白狐を合成したような異形と化していた。そう、それはまさに今まで霊子たちが戦ってきた淫怪人そのものであった。
「うふふ……変身がずいぶんよかったみたいね? とっても美しく淫らな狐になったわよ、霊子?
いえ、今のあなたには『霊狐』と言った方がぴったりかしらね。
その体、素敵でしょ? これからはもっと、もっと気持ちよくなれるわ……。
さあ、最後の仕上げよ。ダークサタン様の偉大さをしっかりと刻み込んであげるわね」
そういうと、秋子は霊子が拘束されている台の横のボタンを押す。
入力に反応して、天井から半球状のドームのような機械が下りてくると、霊狐の頭をすっぽりと覆った。
これが淫機械軍が開発した洗脳装置である。今は一台で一人の洗脳しかできないが、将来的には大人数を一気に洗脳できるように改良するらしい。
秋子はコスモスから、この機械を借り受け、霊子の洗脳に使おうとしたのだった。
ドームの内部では様々な映像、光や音、さらには機械から発せられる淫気によって、淫怪人となった霊狐にダーククロスの素晴らしさ、理想、その一員としての思想・思考が刷り込まれていく。
その様子を秋子が満足げに見つめていた、その瞬間。
どん、という衝撃が部屋を揺らした。
「な、何!? 何が起こったというの!?」
思わず身構える秋子。すぐに、部屋のドアが開いて部下の淫獣人が入ってきた。
「ご無事ですか秋子様!? どうも動力制御室でのトラブルのようです!
未確認ですが、何者かが侵入したのではないかという報告もあります!
念のため、各軍団長は至急部隊を警備に当たらせろとの命がでております!」
きびきびと事態を説明すると、黒い猫型淫獣人の少女、唯子は秋子を見つめ、指示を待った。
「あらあら、いいところだったのに。仕方ないわね、霊狐、続きは後でね?
唯子、行くわよ。皆にも警戒レベルBで各自の持ち場につくように通達。
私は他の軍団長の所に行くわ」
「了解しました。そのように皆に伝えます」
当の秋子は楽しみを邪魔されて不機嫌そうに眉をひそめたものの、流石に上からの命令を無視するわけにも行かず、最後にいまだ拘束される霊狐を一瞥すると、唯子と共に部屋を後にした。
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