2018年09月06日
【テクニカル】レンジ相場で稼ぐ思考
初心者が負けやすいレンジ相場。
これはレンジ相場だから負けるのではなく、事前にレンジを想定できず、後からレンジになる事からです。
レンジ相場になる原因・前触れ
チャートは簡単なチャートと難しいチャートがあって、後から見たら難しいチャートでエントリーしていたと気付くことあると思います。
簡単なチャートのところだけやっていれば、初心者でも簡単に利益を出しやすいです。
しかし、チャートが動いている最中に簡単か難しいかを判断する事は初心者には難しいところです。
それまでのトレンドが崩れて完全にレンジになったと判断できるのはある程度チャートが形成されてからです。
しかし、レンジになりそうな局面を前もって想定する事は不可能ではありません。
「そろそろレンジになるかもしれない」という意識でトレードするとノープランでのトレードよりも大きく結果が変わってきます。
今回の記事は、レンジが始まる前触れとして相場がどういう動きをするのか、何が原因でレンジが起こるのか、レンジ内ではどう考えてトレードすればいいのかについて解説します。
レンジの定義・前触れ
レンジ:範囲という意味で、上限と下限が決まっている状態の事
単純に考えると為替相場そのものが、史上最安値と史上最高値の範囲のレンジとも言えます。
相場は大きく分けて、レンジ相場とトレンド相場があります。
レンジ相場はトレンド相場でない相場の事を指します。
トレンド相場
上昇トレンドが出ている状態では、高値と安値を切り上げていきます。
この状態が続いている限りトレンド相場と判断します。
下降トレンドはこの逆で高値と安値を切り下げます。
レンジ相場
上昇トレンドがレンジに移行する最も早い前触れとして、ポイントCのように高値を切上げなくなります。
このとき「レンジになるかも」という可能性を疑う必要があります。
あくまで可能性なので、 少し押してから高値Aを更新することもありますが、早くからレンジを意識し始めることが大切です。
ポイントCで高値を更新できず、今度は安値Bの位置まで落ちてきて安値更新せずにポイントDで反転しました。
高値Aを更新できず、安値Bを更新できないと、さらにAB間のレンジの可能性が濃厚になります。
CDの波を形成したあとは、安値Bと高値Aとの間でカチカチすることになるので、安値Bからロング、高値Aからショートできますが、特に遮るものがなければ、相場の流れに沿った方向へのエントリーが無難です。
上昇トレンド中であれば、安値Bや安値Dからロングをしておけば、仮にBとDのダブルボトムになって高値Aを抜けていくケースや、高値Aでのレジスタンスが強くてレンジをつくるケース、両方に対応できます。
AB間のレンジに移行した場合、高値Aをブレイクすれば上昇トレンド継続、安値Bをブレイクすれば上昇トレンドが崩れたことになります。
上図は安値を切り上げているレンジです。
考え方としてはAB間の親レンジの中に、CD間の子レンジが入れ子になった状態です。
レンジ内でエネルギーが溜まっているので、下降トレンド中なら切上げライン抜けでエントリーできますが、理屈でいえば安値Dで子レンジをブレイク後、安値Bで親レンジをブレイクをしないと下落しません。
逆に上昇トレンド中なら、切上げラインをブレイクしたとしても、安値Bを崩すまでは様子見するのがいいでしょう。
切上げライン抜けでショートするなら「まだAB間のレンジの中」という意識でエントリーするべきです。
そういう警戒心があれば、おかしな動きを始めたときに、いち早く察知して逃げきることができます。
CDの波を形成したあとは、切上げラインと高値Aとの間でカチカチすることになるので、切上げラインからロング、高値Aからショートできますが、特に遮るものがなければ、相場の流れに沿った方向へのエントリーが無難です。
上図は安値を切り下げているレンジです。
考え方としてはAB間の親レンジの中に、CD間の子レンジが入れ子になった状態です。
レンジ内でエネルギー が溜まっているので、上昇トレンド中なら切下げライン抜けでエントリーできますが、理屈でいえば高値Cで子レンジをブレイク後、高値Aで親レンジをブレ イクをしないと上昇しません。
逆に下降トレンド中なら、切下げラインをブレイクしたとしても高値Aを崩すまでは様子見するのがいいでしょう。
これも、切下げライン抜けでショートするなら「まだAB間のレンジの中」という意識でエントリーするべきです。
CDの波を形成したあとは、切下げラインと安値Bとの間でカチカチすることになるので、切下げラインからショート、安値Bからロングできますが、特に遮るものがなければ、相場の流れに沿った方向へのエントリーが無難です。
上図は高値と安値を更新せずに、値幅が徐々に狭くなるパターンです。
AB間の親レンジの中にCD間の子レンジが入れ子になり、さらに孫レンジが…というパターンです。
上昇中なら切下げライン、下降中なら切上げライン抜けでエントリーできますが、「まだAB間のレンジの中」という意識は必要です。
CDの波を形成したあとは、切上げラインと切下げラインとの間でカチカチすることになるので、切下げラインからショート、切上げラインからロングできますが、特に遮るものがなければ、相場の流れに沿った方向へのエントリーが無難です。
レンジ相場になる原因
異なった時間足の売りと買いが攻防するゾーンはレンジになります。
短期足がレンジになるということは、それより上位足の押し目買い、戻り売りポイントであることが多いです。
そこで事前に上位足の押し目買い、戻り売り候補にラインを引いておけば、そのレートになったときに慌てずに対応できます。
上位足の反転には、ある程度の時間が必要なので、その部分が短期足ではダブルボトム(トップ)やヘッドアンドショルダーのような天底チャートパターンを含んだレンジつくります。
短期足だけ見て、上位足の分析ができてないと、いつレンジになるのか、さっぱりわかりません。
レンジだったことに後からしか気付けないでムダなトレードを重ねる原因は、こういった基本的な分析不足にあります。
基本的に相場は値段という縦軸で反発して動きますが、動き出しのタイミングは時間という横軸の要素が関わっています。
なので、今のトレンドの主役となっている時間足が切り替わる時刻にならないと本格的には動き出さず、その間はレンジ相場になることがよくあります。
この動き出しのタイミングを測るのによく使われるのが、機能していると判断できる移動平均線やトレンドラインですが、そういったものを使ってレンジ・ブレイクしそうな時刻を推測することができます。
レンジとは波のサイズが一時的に小さくなった相場
レンジ相場のトレード方法としてよく紹介されているのが「上限からショート、下限からロング」です。
これはレンジ・トレードの基本ですし、レンジの上限、下限がはっきりしているなら私もそうしますが、実際には上限、下限でラインが引けない、あやふやなレンジも多いわけです。
私は、レンジ相場になるということは波のサイズが今までよりも小さくなっただけで、また、もとの大きさに戻るまで(レンジ・ブレイク)は、小さい波なりにトレードするという考え方をしています。
どんなに小さな波になろうが、それぞれの波には高値と安値ができるので、そこを意識してトレードしています。
たとえ1分足といえども、その中にはティックという波が存在してますので、やろうと思えばトレンドフォローできるわけです。
とくに値幅が徐々に狭くなるレンジは、親レンジから子レンジさらには孫レンジへと、波が縮小していきます。
上限、下限のラインが運良く引ければ、それを使ってトレードできますが、そうでなくても、考え方はいたってシンプルです。
それはトレンドフォローと高値安値ブレイクという誰でも知っている、当たり前の手法をレンジ内限定で使うだけです。
もちろん、ある程度の値幅が期待できなければトレードする価値がないのでやりませんが、波のサイズの切り替えさえ臨機応変にできれば、トレードしている世界観が小人の世界のようなミニマムになるだけで、普段と何も変わりません。
たとえば、あなたが、国道を車で走っていたとしましょう。
国道なので信号や交差点も少なく、運転にも余裕があります。
ところが県道に入るとどうでしょう?道幅も片側一車線になり、信号も増え、渋滞もします。
運転にも神経を使いますし、なかなか前に進まないかもしれません。
市道や住宅街に入れば、さらに子供の飛び出しにも注意しないといけません。
道路は狭くなればなるほどリスクが増え、時間のわりに距離が稼げません。
相場もこれと全く同じです。
波のサイズが小さくなるほどトレードのリスク、つまり行きづまって反転する可能性が高くなるわけです。
それを知らずに国道のつもりで住宅街をトレードしているので事故るのです。
初心者の内は無理して住宅街などトレードしなくても、国道に入ってから、つまり、波のサイズがもとに戻ってから、また始めてもいいと思います。
慣れてくれば、相場の行きたい方向へ、下からロング、上からショートできるようになります。
トレードはエンターテイメントではないので、住宅街を縦横無尽に走りまわる曲芸トレードをやってみても、自己満足の割にたいして稼げません。
まとめ
レンジ相場の対応方法は人それぞれあると思いますのが、私の考え方はトレードはA地点からB地点までの値幅というスキマを頂くものだと思っているので、短期足レンジとなるとそのスキマが小さくなります。
その小さなスキマを狙うならスキャルピング、中くらいならデイトレ、大きなスキマならスイングとなるだけで考え方は全く同じです。
相場はフラクタル構造で、たとえばリンゴを蟻の目線で見れば巨大な構造物ですが、人の目線で見れば手のひらに乗る小さな果物であるように、私たちがトレードフォローしている相場は、相場の創造主からしたら、史上最高値と史上最安値という手のひらの上にすぎないかもしれません。
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