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宮部みゆき_【火車】

 社会問題を含む作品を多く書かれている宮部みゆき氏のミステリー小説です。

 クレジット自体の仕組みに問題があるのか? クレジットを使用する人間に問題があるのか? 

 休職中の刑事『本間俊介』は、親戚から失踪した婚約者を探してほしいと頼まれるところから物語が始まります。
 この婚約者が失踪したのは、クレジットを作ることができない自己破産経験者であるということが判明した翌日です。

 本間刑事は休職中であり、警察手帳を使えないために雑誌記者に扮しながら捜査を開始しますが、婚約者の足跡を追いかける途中で同姓同名の別人らしき人物にたどりつきます。

 この同姓同名の人物と婚約者の関係は何なのか?

 一つの答えにたどり着いた本間刑事ですが、最終的にこの婚約者の口から答えを聞けなかったのが残念です。

 宮部みゆき氏の作品は、社会問題を取り上げるものとしてものすごく上手く作り上げられていますが、管理人としては、終わり方が物足りなかったです。

 2011年にドラマ化が予定されていますので、その前に一度読んで見れば面白いと思います。管理人も小説とは違った終わり方を期待して、待っています。
 


{a8.net http://books.livedoor.com/item/609876}

赤川次郎_【三毛猫ホームズの推理】

 小説家、赤川次郎氏の三毛猫ホームズシリーズ第一作目です。

 三毛猫ホームズシリーズは、血が苦手で、女性恐怖症の刑事『片山義太郎(かたやまよしたろう)』
が、三毛猫ホームズの不思議な行動を追いかけながら、事件を解き明かしていくというストーリーです。

 私は、最初ホームズは、片山義太郎の飼い猫かと、勘違いをしてたのですが、ホームズは被害者の猫だったようです。まさしく『ホームズの推理』は、主人の敵をとったという内容です。

 そして、今回の事件は羽衣女子大で一人の女子生徒(注:ホームズの飼い主ではありません)が殺害されたところから始まります。その女子生徒が売春を行っており、それを組織していた者達を調べるために片山義太郎がやってきます。
 しかし、彼に捜査を依頼した森崎が、捜査の途中で殺害されてしまいます。

 売春に殺人、二つの事件が絡まり複雑化する事件は、マッチ箱でじゃれるホームズの姿により解き明かされます。
 特殊な環境でしか使用できないトリック(殺人トリックはそんなものが大半)だが、意外の一言に尽きる。まさに、読者の斜め上を行く殺人方法でした。

 スケールの大きさは、東京タワーを消したマジック並みです。

 ちなみ”東京タワーを消すようなトリック”は例えで、このトリックの答えを知っていても『ホームズの推理』の謎は解けませんのであしからず。

 とにかく、まさかこんなッ! というトリックが読みたい方にお勧めです。

{a8.net http://books.livedoor.com/item/1380904}

西尾維新_【不気味で素朴な囲われた世界】

 正直な話、以前書きました『きみとぼくの壊れた世界』と比べて好みでありませんでした。
 世界観は統一されていますが、登場人物は、最後の謎解きを告げるために病院坂黒猫が出てくる以外は、前作の人物は出てきません。
 
 前作の『様刻』くんのポジションに、『弔士』くん。
 『病院坂黒猫』の代わりに、『病院坂迷路』が入り、まったく別の学園で殺人事件が起こります。
 もしも、『きみとぼくの壊れた世界』の続きだと思って読もうとした方がいましたら、ここらで引き上げてください。
 
 『きみとぼくの壊れた世界』よりもさらに、歪で救いがありませんから。

 まあ、そうは言いましても、西尾ワールドは健在です。
 奇人三人衆と呼ばれる、変りだねから、一切しゃべらない探偵役。よくこんな話を思いつくなと関心してしまいます。

 西尾ワールドにのめりこんで抜け出せない人だけにお勧めします。
 
 様刻くんと弔士くんは、まったく正反対の価値観です、そのことを理解したうえで本を開いてください。


{a8.net http://books.livedoor.com/item/1917198}{a8.net http://books.livedoor.com/item/1917301}

Mr.サイレント_【仮想世界の優しい奇跡】

 今は無き、富士見ミステリー文庫の作品の一つです。
 本格化ミステリ? と呼んでいいのかわかりませんが、時代が時代ならアニメ化してもおかしくない作品だと思いますね。でも、富士ミステリーの作品がアニメ化するところはあんまり見たことありません。

 この作品は、富士見系なのでキャラクターや、人物設定が斬新です。
 主人公・探偵役『林晋一郎』は、人間嫌いで、パソコンとテディベアが大好きな17歳の青年です。しかし、それだけではなく、彼は、後天的に話すことができないという障害を持っています。
 そして、ヒロイン『中垣内真理香』が、主人公の通訳として、事件の真相を語ってくれます。

 まあ、小説なんで、主人公がしゃべれなかった場合でも、あまり関係ないかもしれませんがね(笑)

 1巻は、インターネット上に見つけたSOSに興味を持った、ヒロインが主人公を炊きつけて解決に向かうという内容です。
 
 富士見ミステリーの作品は、犯罪に重心を置くよりも、キャラクタに重心を置いている部分が多かったりするので、凶悪犯罪を暴くといったものを読みたい方には合わないかも知れません。

 しかし、変わった系統のミステリを読みたい方にはお勧めですね。

 例えるならば、シャーロックホームズの『オレンジの種5つ』や、『黄色い顔』が好みの方にお勧めかもしれません。
 
 

仮想世界の優しい奇跡―Mr.サイレント (富士見ミステリー文庫)

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西尾維新_【きみとぼくの壊れた世界】

 読み始めてみると、主人公『様刻』くんはひねくれてるんですよ。あげ足取りのような、それでも最後まで読んでしまうと、彼がどこにでもいる人間に感じられるんですよ。

 不器用というより、やってることは無茶苦茶なんですが。例えば、幼いころの話しとはいえ、いじめられた妹を助けるために、妹の足を折って入院させるとか。その後いじめた人間を聞きだすために妹の腹を殴るとか。
 (ここだけ書くと、主人公がかなりやばい雰囲気に見えてしまう・・・)

 まあ、ヒロイン・探偵役『病院坂黒猫』もかなりぶっ飛んで無茶苦茶やりますしね。
 殺人現場に潜入するのに、「僕に任せて」と言われたら、特殊スキルを期待するじゃないですか。
 
 普通に金槌で鍵を破壊しますからね(笑)

 二人とも、やり方はかなり歪で間違っていそうですけど、正しくないだけで間違ってないんですよ。
 求める結果を得るための障害が排除されていく訳ですから。そのために、別の問題が発生するわけですが。

 例えば、100%、BADENDを回避するために99%のHAPPYENDを避けて、TRUEENDにしかたどり着けないというところでしょうか? 

 この物語、トリックよりも人間関係を読み解くほうが、解決に早く結びつくかもしれません。
 
 戯言シリーズよりもきみとぼくの壊れた世界シリーズの方が、読んだあとに感情をえぐられる気がします。

 特に主人公の最後の言葉。

 「どうして僕は・・・・・・こんなに最悪なんだ」
 
 自分の能力で得られる最良の結果を得て、知ることになった殺人事件の真相。そして事件に対する自分のあり方。
 ここまで読んだ人は、感情を揺さぶられること間違いなしです!
 
 {a8.net http://books.livedoor.com/item/249966}

江戸川乱歩_【孤島の鬼】

 心理的恐怖を通り越した、物理的恐怖がこの作品の中に存在します。そして、犯罪理由に関してもひどく変態的、狂気的、異常といえるものです。
 そして、そんな変態的な犯罪者に対して、犯罪に立ち向かう主人公『蓑浦』が、とても人間的に感じられました。
 
 蓑浦は、殺された恋人『初代』の復讐のために動き出しますが、決して復讐だけに取り付かれた人間ではなかったからでしょう。

 それに反して、完全に人として逸脱した思考に至った犯罪者。彼の犯罪理由は、同情できても理解されることは無いだろうと考えます。その理由に対して解決策も無く、悪意を向ける矛先も無く生まれたのが今回の狂気なのでしょう。
 
 人間の悪意を具現化したような双生児、そのほかの奇形人間達。彼らの出自が犯罪の根源に直結されています。このような悪意と狂気が読みたい人にはお勧めかもしれません。
 私は今のところ、これ以上の狂気を持った作品を読んだことはありません。

 また、主人公の友人『諸戸』が、この事件の根元に深くかかわっています。彼は、美男子であり、同性愛者であるという人間でありながらも、蓑浦と深い友情を築いてていると感じました。


 最後に、この話は江戸川乱歩氏の作品で推理物でありながら明智小五郎が出てこない作品となっていますが、江戸川乱歩氏の独特の世界を堪能したい方にお勧めの一冊です。


 関係ないですけど、『名探偵コナン』に出てくる新一君。小学生のころから江戸川乱歩を呼んでたんなら、かなり変わってたんだろうなと思ってしまいました。むしろ、よくまともに育ったなと(笑)


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金田一耕介_【悪魔が来たりて笛を吹く】

 金田一耕介シリーズでもあり、私の友人がもっとも推薦する一冊。その熱意に押されて読んでみました。
 友人も言っていましたが、タイトルからして物語の重要な部分に触れている作品はすごいと思います。すべての謎を解く鍵がそこに詰まっているのですから。それでも、読んでいない人には、何のことやらさっぱりわからないでしょうが。

 当時世間をにぎわせた宝石強盗事件(作中では、天銀堂事件)の容疑者『椿子爵』が自殺したことから物語が動き出します。自殺の動機を知ることこそがすべてを解く鍵となっています。
 また、作風としては、大戦後の背徳的な雰囲気が事件の中枢まで色濃く染まりきっています。

 トリックの中には、あっけないものもありますが、それゆえに人の思考の隙を付いた推理小説だと考えます。金田一耕介も言ってますよ、あるものが見つかれば事件が解決できるだろうと。

 この作品を読む前に説明するとすれば、『悪魔が来たりて笛を吹く』以外に説明すべきことはないと思います。この謎を知りたい方はぜひ、読んでみてください。
 もしも、あなたがフルートをたしなむならば、金田一耕介よりも早く事件を解き明かせるかもしれませんね。
 
 

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金田一耕介シリーズ_【悪霊島】

 ミステリの大御所といっても過言ではない横溝正史氏の作品です。金田一耕介のシリーズの中で、私が始めて読んだのがこれです。

 舞台は岡山県、瀬戸内海に浮かぶ孤島(注意:クローズドサークルではありません)。

 依頼人からの人探しから始まり、目的の男が奇妙な言葉を残して死んだことから物語は動き出します。

 「あの島には恐ろしい悪霊が取り憑いている・・・腰と腰がくっついた双子・・・鵼の鳴く夜は気をつけろ・・・・・・」

 多くの人が、鵺(ヌエ)と聞くと妖怪を思い浮かべるかもしれませんが、実は鵺は実在している生物なのです。
 ぶっちゃけていいますと、トラツグミと呼ばれる鳥なんですけどね。
 ただ、ヌエが妖怪であろうが、鳥であろうが、この物語を取り巻くおどろおどろしい雰囲気に違いはありません。
 具象化した恐怖が、人の中に大きく残っているからこそ恐怖も倍増されるのかもしれません。
 人間のモノとは思えない逸脱した思考こそが、妖怪のような恐怖を作り出しているのだと考えてしまう作品でした。

 また、事件の背景に存在する生々しい愛憎劇がこの事件の発端に埋め込まれています。こういった艶めかしい感情が好みな方にもお勧めですね。

 さて、腰のつながった双子と聞くと、江戸川乱歩氏の『孤島の鬼』を思い出す方も多いでしょう。その双子についてここで語ることは、物語の確信に触れてしまうので書きませんが、孤島の鬼とはまた違った人間の悪意を作りだしていました。
 しかし、どちらの作品にとっても入れることですが、行き過ぎた人間の悪意に、ぞっとするほど漬かりきった作品であることは間違いありません。

 狂気に彩られた事件に挑む、主人公らの活躍を見たいのならば、はずせない作品であると推薦します。 

 

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有栖川有栖_【長い廊下がある家 】

 密室殺人に定評のある有栖川氏の小説、一度は読んでみようと思っていたところ、『長い廊下がある家』というタイトルに引かれて呼んでみました。
 本の内容は中篇小説(『長い廊下がある家』)と、短編小説が複数載っていました。

 本のタイトルにもあるように長い廊下のある家が、今回の殺人の舞台となります。二つの家の地下には、長い廊下でつながっておりそこが殺人現場となります。長い廊下の中間には、頑丈な扉が両家を隔てており、地上からそれぞれの家へ向かうには時間的な問題が発生します。完全密室ではなく、犯行現場への移動時間と、アリバイがトリックをとく鍵となりますね。

 オカルト雑誌の取材に来た取材班と、そこに偶然迷い込んだ大学生が目撃する不可思議な殺人劇。

 超常現象を絡めたトリックは大好きです。

 探偵役は、安楽椅子探偵ですね。臨床犯罪学者『火村英生』と、作家『アリス』は、どのようにしてトリックを見破るのかッ?

 そのほか同時に収録されている中で私のお勧めは、天空の目、ロジカル・デスゲームです。
 
 天空の目では、心霊写真の謎についてアリスが挑みます。心霊現象にのみ意識を持っていかれると答えを見失います。

 ロジカル・デスゲームでは、犯人と命を懸けた心理的駆け引きが楽しめます。勝利のために結構危険な綱渡り。私がそんな状況にあっても絶対思いつかない。むしろ思いついても実行に移すのに戸惑いそうです。

 読みやすく、有栖川氏の作品を何か読んで見たいと思ったらまずこの一冊ですね。

 

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戯言シリーズ_【クビキリサイクル】

 新ジャンル確定っ! と言ってもいいくらいミステリに分類するには異色ともいえる戯言シリーズ。
 実はこの本も、ミステリだと思わずにタイトルだけを見て買ってしまった一冊です。だって、ミステリなのに【戯言使い】とか、【青色サヴァン】って想像つかないですよ。実はSF物かと思って買ったんですが、いい意味で期待を裏切ってくれた作品ですね。

 クビキリサイクルでは、推理物の定番であるクローズドサークルです。『そして誰もいなくなった』と同じよに、孤島に集められた天才(『そして誰もいなくなった』は犯罪者であるが・・・)が次々に殺されていく、それを戯言使いこと『いーくん』が解決する? といった作品です。
 
 しかし、この作品の著者は、ジャンプ連載中『めだかボックス』の西尾維新氏なので、かなりぶっ飛んでいて、斜め上から180度回転したような回答を見せ付けてくれます。

 それと、この人の作品はキャラクタが、千年杉くらいにがっち立っています。むしろ生えているというくらいに。性格的にぶっ飛んでいるのに、そのキャラクタには独自の価値観を持ち、それに基づいてぶれることなく行動されている。もしかしたら、名前一行だけの登場人物にも、ノート一冊分の設定があるのではと思ってしまう。

 戯言に付き合いたい、逸脱した日常とトリックを見たいと思ったらまさしくこの作品以外はありません。
 






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