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「本物の営業マン」の話をしよう(佐々木常夫) 感想



本書は自閉症の息子をもち、妻がうつ病になった経験から
ワークライフバランスで有名になった著者の
「営業」について書かれた本です。

個人的には少々理想論的な感じがするが
やれ「根性」だ「努力」だという日本的な精神論に
走らないところは好感が持てた。






p44
一般に営業マンはどれだけ商品を売ったかで
評価されます。売り上げの多い営業マンほど優秀であると
評価されますが、どれだけ売ったかは、実は会社にとってさほど
大きな問題ではないのです。商品が売れたのは営業マンの努力以上に、
その商品を作った人のおかげです。あるいはその商品が売れると見越し、
作るように働きかけた人のおかげです。



これはよく考えると当たり前のことですが
なかなか言われることではありません。

特に営業マンは営業成績ですべてが決まるので
この視点を持ちにくいでしょう。

また本書では「社内営業力」を
高めることを勧めていますが
日本的な企業では社内での発言は
1人の営業マンがするのにはかなりの
勇気がいると思います。

個人的には本書のような営業をするには
社内での空気がその方向に向かっていないと
意味がないと思う。
「空気」に簡単に逆らえるほど日本人は
強くはないとだろうから。






p139
顧客も、時間をとるのは最小限にしたいと考えているはずです。
人と会うと、いきなり本題に入らず挨拶や天気の話をしたり
無駄なことが多くなります。
多少の用事なら相手もメールやFAX、電話のほうが
ありがたいと考えています。



日本人は妙なコミュニケーション神話があるみたいで
「人と人が話すのがコミュニケーションだ」
というイメージが強く、メールとかはないがしろに
されるみたいです。

別に芸人とかならその話す能力は
必要でしょうが、ビジネスに対して
必要以上にコミュニケーションが求められるように
感じます。商談の場で雑談が出てくるのも
その証拠でしょう。

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