ピナール・デル・リオのカルロス・エミリオ・ペレグリン
Guerrillero、2019年4月11日、Victor Manuel Blanco González記者
弱冠18歳、191cmの長身をほこるカルロス・エミリオ・ペレグリン中堅手は、現在のピナール・デル・リオおよびキューバ野球界の有望若手選手の一人である。
米大リーグ（MLB）のチームとの契約を可能にするためにキューバ野球連盟が1週間前に発表した、25歳未満でキューバリーグ経験6年未満の34選手のリストに選ばれたのがその証左のひとつだ。
しかし、世界最高の野球リーグで合法的にプレーする可能性を得たこの若き野球選手たちの夢は、ドナルド・トランプ米大統領政権によって数日前に切り捨てられた。
このニュースはもちろん、カルロス・エミリオに深い苦しみを与えたが、しかしすでに彼は自身の有望なキャリアにおける新たな目標をえがいている。
「家に帰ったらすぐに父から知らされた。はじめは信じたくなかった。本当に成し遂げたい夢が一瞬にして崩れたんだ。」
「いまはこの国でプレーするつもりだが、主な目標は日本リーグに行くこと。日本リーグも偉大なリーグだし、自分を成長させ続けるのに支障は無い。大リーグだけがすべてじゃない。」
カルロス・エミリオは、9歳のときにスポーツ人生を歩み始めたが、しかしはじめは野球ではなかった。
「4年生のときは空手をやっていた。僕の地区にやってきた先生に、野球をやりたいかどうか訊かれて、僕は、はいと答えた。そのときから父と母は支援してくれた。」
「はじめはとてもひどかった（笑）。でも一番よかったのは僕が野球を好きで、努力して、全力を尽くしたことだ。」
その努力をすぐに実を結び、2015年にメキシコのアグアスカリエンテスで開催されたU15パンアメリカン野球大会と、昨年パナマで開催されたユース大会でのキューバ代表に選ばれた。
「キューバという四文字を背負って自国を代表することはもっとも偉大なことだ。国際舞台では自国で学んだことを示してきた。」
カルロス・エミリオは9年生のときにオルマニ・アレナド体育イニシエーション学校に入学し、そのときからピナール・デル・リオ大学のナンシー・ウランガスポーツ体育学部1年に通う現在まで、学業とスポーツの両方に専念してきた。
「学校の授業はきびしく、毎週火曜日にあるけど、僕はいつもはじめに座学をやってからスポーツをする。」
この若き野球選手は、自身がこれまで辿ってきた道のりのなかで、家族が果たしてきた不可欠な役割を認めている。
「両親、弟（彼は私よりすぐれた選手になると言っている）、祖母たち家族全体の助けが、いつも僕が前進することを可能にしてくれた。」
影響を受けた野球選手は誰かという質問に対してカルロス・エミリオは、サンクティ・スピリトゥスのフレデリク・セペダの打席での落ち着きと忍耐強さと、ピナールのレイニエル・レオンの守備に鼓舞されていると即答する。
4月20日に第6期リーグを開幕するU23チームのメンバーのなかでレギュラーを獲得することの難しさを認識している若き中堅手は、この新たなカテゴリーで自身の質を示せることに自信を持っている。
「U23でのレギュラーを獲得するために努力しなければならないことはわかっているし、それと、ピナール・デル・リオチームに選ばれることがいま現在の僕の最大の目標だ。」
「技術的や戦略的に僕にはまだ学ぶべきことがたくさんある。僕はまだ新人だ、毎日何かを磨き続けなければならない。質を持った若い選手がたくさんいることもわかっているけど、僕にもそれはあると思っているし、どうなるか見てのお楽しみだ。」
スピード、強肩、外野での守備範囲の広さがカルロス・エミリオ・ペレグリンの特徴である。この若き中堅手は弱冠18歳で時速105マイルのスイング速度を持つ。これは第一カテゴリーの選手たちですら羨むほどの値である。
キューバ野球連盟とMLBとのあいだの歴史的協定を政治的陰謀を行使して中止させるというトランプ政権の決定は、カルロス・エミリオ・ペレグリンら多くの若手選手たちにとっては、すぐれた野球選手になるという願望を強めるだけのものである。
Carlos Emilio Pelegrín: “las Grandes Ligas no lo es todo”
http://www.guerrillero.cu/deportes/6394-carlos-emilio-pelegrin-las-grandes-ligas-no-lo-es-todo.html
