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震災元年 イタリアでは

昨日は、東日本大震災が起こってからちょうど1年が経過した日でした。東日本大震災という出来事は、家族、親戚、友人等を亡くされた方、被災された方、避難を余儀なくされている方、避難したいけどできない方等はもちろんの事、それらの方達だけではなく日本人全てに何らかの暗い影響を及ぼした悲しい出来事だったと思います。
私もインターネットの動画ニュースで、日本のニュースを見たのですが、涙なくしては、見る事ができませんでした。

ここイタリアでも、震災元年のここ数日多くの番組で特集を組んでいました。在日イタリア人記者やイタリアから派遣された記者による被災地の現状、福島原発の避難区域との境に住む事を余儀なくされている人達などの様子をレポートしテレビで放映され、興味深く見ました。

逆にこのようなレポートは、日本のテレビでは放映されないのかもしれないという印象を持ちました。

あるイタリア人の記者の感想は、「今回の取材を通して日本人一人一人に復興にかける力強さを感じた。政府や行政機関等をあてにするのではなく、自分達の力で立ち上がるんだという気迫を感じる。でも、それなのになぜ、広島、長崎を経験し、今回の福島の原発事故があったのに、日本の政府は脱原発を宣言できないのか、また、脱原発を訴えるデモ等が行われていてもそれに参加する日本人の数がまだまだ少ないのはなぜなのだろう?」という事でした。

また、日本の大きなマイナスイメージの毎年増加傾向にある自殺者の数についてふれ、震災後、日本人の自殺者の数は減少傾向にあるのは、やはりこの震災が日本人一人一人に「生命の大切さ」や「生きて行く事の意味」を再認識させた形になったのではないか?というコメントも出されていました。

それから、日本のエコ最新技術にもふれ、日本は世界が原発から脱出できる鍵を握っているというコメントも多く出ていました。

福島の原発事故を受けてイタリアのエネルギー供給の現状を伝えるレポートもありました。イタリアは、福島の原発事故の後に行われた国民投票で、「イタリアでは原発開発は今後一切しない」という結論が出されました。しかしその一方でエネルギーのほとんどは原発大国であるフランスから購入するという形を余儀なくされているのが現状で、風力、太陽熱等を利用したエネルギー開発も進んできてはいるが、まだまだ国のエネルギーを担うという所まではほど遠いのが現状。

中でも興味深かったのが、イタリアでは、2002年に制定された法律で新しく立てられる建造物は、全て省エネルギーを追求したものでなければならないという決まりがあるにも関わらず、多くの都市で近年建てられた建造物のほとんどが、断熱材等のマテリアルを十分使わずに建てられているので、いくら暖房、冷房をしてもその暖気、冷気が簡単に外に出てしまう構造になっているのだそうです。これは、経済的な効率を優先する建築業者の責任です。省エネルギーを追求した建造物の場合には、年間の冷暖房費が1家庭あたり約半分に節約できるのだそうです。

それは、各家庭の経済負担の軽減だけでなく、イタリアが本当の意味での脱原発に歩き出すためのエネルギー節約にもなるのです。

ただイタリアの場合、相変わらず国民一人一人の意識も低いし、行政もきちんとした対策を取らないので分別収集もままならない状況ですから、そういう事が実現できるのはいつになることやら。。。

日本は、国民一人一人が社会に貢献しようという意識が非常に強い国民だと思います。復興までの道のりは本当に長い道のりだと思いますけれど、日本がエコ大国として脱原発を宣言し、世界を脱原発へ導くリーダー国になる日が必ず来ると信じたいです。

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