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悠久之拳

小生がOBになってからのことですが、審査後のコンパの席で、先代の辻川師範から1冊の本を渡されました。

そのA4版の書物は、包装紙で丁寧にカバーが付けられていましたが、うっすらとタイトルの文字が透けて見えました。

そのタイトルとは、「悠久之拳」

内容は、摩文仁賢榮宗家・辻川禎親元老・崎尾健元糸東会会長(当時)の口述筆記による空手観、人生観をまとめたものです。

中でも辻川名誉師範に関する内容は、生い立ち、両親・兄弟のこと、幼少時の屈辱的な体験、医師からの通告、空手を始めたきっかけ、当時の稽古の様子、辻川師範から見られた初代宗家、2代目宗家決定のいきさつ、糸東会設立の裏話、國分師範との出会い、耀心館の前身などについてわかりやすく書かれています。

あれから十数年、書斎に埋もれたこの大切な書物を、先日久々に紐解きながら、あのときの辻川師範のお言葉を思い出し、自責の念に駆られました。

「これ渡すからみんなで読んでくれな」

小生は辻川師範との約束を果たせていなかったのです。。。

久しぶりに読み返しながら、あらためてこの書物は、我々霜友会として共有すべき大変貴重な資料となりうるのではないかと考えましたので、その辻川名誉師範の記述部分を転記し、ファイルとして諸先輩方にご提供できればと思います。

尚、文章中、不適切な表現や明らかに誤植と思われる部分もございま
すが、原文のまま入力しておりますのでご了承下さい。

よろしくお願いします。

辻川禎親名誉師範について

小生が辻川名誉師範について、今さら述べるのは誠におこがましい限りではございますが、本日の記事は、明日、あさっての投稿に備え、特に現役諸君に読んでおいてもらいたいという思いで書かせていただきます。

昨年、指導体制が一新したことに伴い、それまで、本学空手道部を永年にわたってご指導下さった辻川禎親(よしあき)師範と國分和夫師範は、ともに名誉師範となられました。

ただ、辻川名誉師範はお体の都合で、ここ数年、六甲台道場に上がって来られていませんので、現役諸君にとっては「伝説上の師範」になりつつあったかも知れません。

昨年5月に糸東会主催で行われた辻川元老の講習会には数名の現役部員が集まって下さいましたが、それでも全員ではありませんでした。

今後、辻川名誉師範のことを全く知らない現役部員が増えていくことを考えると寂しい限りですので、ここで一度、せめてお顔だけでも記憶にとどめておいていただきたいと思います。

辻川禎親名誉師範は、文献によると1916年2月10日生ということですから、つい先日95歳のお誕生日を迎えられたところです。

ということは、糸東流第2代宗家・摩文仁賢榮先生より2歳上でいらっしゃいます。

あさっての投稿記事にも関連しますが、辻川名誉師範は、初代宗家・摩文仁賢和先生に師事され、糸東流だけでなく、日本の空手界の礎を築いて来られた方であることは、霜友会諸先輩方にとっては、今さら申し上げるまでもございません。

本学空手道部も辻川師範のご指導を受けて、数多くの諸先輩方がこの六甲台道場を巣立って行かれました。

小生も現役時代は随分叱られましたが、卒業後、糸東会の行事などでお会いする度に、ニコニコとよく声をかけていただきました。

現役の頃、直接ご指導を受けることができて本当に幸せだったと思います。

上の2枚の写真は、数年前、六甲台道場に上がって来られ、現役部員に手取り足取り指導をされている様子です。

ここ数年は、日常生活でも杖を手放すことができないということですが、このときはその杖を足下に放り投げて、自ら模範を示され、情熱をふりしぼってご指導下さいました。

昨年5月30日の投稿記事をご参照いただけましたら、辻川元老の講習会(「レベルアップ講座」)に関するJKFanの記事をご覧いただけますが、あらためてその原稿の一部と神大関係者での記念写真を掲載させていただきます。

尚、下のモノクロ写真は、糸東会会報記事の写真です。この写真をクリックしていただきますと、PDFファイルで閲覧可能です。適宜文字を大きくしてご覧下さい。

(以下引用)

参加者の多くは予定時間前から集まり始め、当日の講師・糸東会元老・辻川禎親先生に挨拶をし、道着に着替えレベルアップ講座の開始を待った。受講生の中には、辻川元老が永年指導をされていた神戸大学のOBが多く見受けられた。

辻川元老の貴重な講義が受けられるという事で、博多から遠路はるばる駆けつけたOBもおられた。皆さん辻川元老の元気なお姿に感動をされていたのが印象的であった。

神戸大学からは、現役生も参加しており、神戸大学での辻川先生の貢献がどれ程のものであったかをうかがい知ることができた。

予定通り午前9時30分から開講式を行い、最初は辻川元老の「糸東流の歴史と昔の練習」と題した講義がスタートすると、参加者は内容を一言も聞き漏らすまいと真剣な表情でメモをとり、また熱心に耳をかたむけた。
途中3回ほどの休憩をはさみ、講義は昼まで続けられた。
質問の時間には、多くの熱心な質問が寄せられ、辻川元老も疲れを見せることなく、全ての質問に答えておられた。

(以上)

空手界の歴史の「生き証人」である辻川元老が本学の名誉師範であることを、あらためて誇りに思います。
   
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