大図鑑に載ってないクワガタたち（主に）

ホソクワ属の最後はL.polyodontusグループです。
それぞれが非常によく似ていて厄介なグループです。

] ということもあり得ます。

左：L.atramentarius　記載文の絵　Nagel,1928より
右：L.bicolor Type?　　Lüderwaldt,1935より

Leptinopterus atramentarius Nagel, 1928:275-277,fig.3
[Type Locality] Brasilia

絵からの判断ではわかりにくいですが、記載文ではL.polyodontusと比較されているみたいです。
顎中央の内歯から先端に向かって細かい内歯が多く入り、
顎の1/3に入る内歯は発達が弱いようです。
前胸は台形で中央部がややくびれるみたいです。


Leptinopterus bicolor Lüderwaldt, 1931:423
[Type Locality] Brasil

L.polyodontusとされるものに非常によく似ています。（Lacroix氏同定）
顎先は湾曲せず、複眼上はあまり突出せず、
前胸後方のえぐれは大きいなど違いが見られます。
上翅の色は明るい。


左：L.burmeisteri　Fujita,2010より
上：L.polyodontus(=L.burmeisteri)　Burmeister,1847より
下：L.burmeisteri　Arrow,1943より　

Leptinopterus burmeisteri Arrow, 1943:135 (new name for polyodontus Burmeister)
[Type Locality] Brasilien
[sny] Psalidostomus polyodontus Burmeister, 1847:381 [Brasilien].
Leptinopterus polyodontus var. nigra Nagel, 1924:401-402 [Obidos(Amazonas)].
Leptinopterus burmeisteri var. unicolor Lüderwaldt, 1935:502-503, pl.1-2 [Brasil : Susano, Itatiaya, Bosque de Saúde].

記載文が読めないので、Baba,2004（Weinreich氏同定）の個体があっているものとして話を進めます。
L.consimilisによく似ていますが、
赤みが強く、小楯板周辺が黒っぽくなるようです。
前胸の幅は後方にいってもあまり広がりません。
大型個体では顎1/3の内歯はやや基部よりで、
顎中央部はややくびれるようです。


左：L.consimilis　Fujita,2010より
右：L.consimilis　記載文　Möllenkamp, 1901より

Leptinopterus consimilis Möllenkamp, 1901:47-48
[Type Locality] Brasilien,Rio Grande

新大図鑑に図示されている本種の1番大きな個体がタイプ標本の特徴に形状がよく似ています。
L.burmeisteriよりやや体色が明るく、小楯板周辺は黒くならないようです。
前胸は後方に行く程やや幅広になる。
長い内歯は中央部付近に位置し、
大型個体の顎は緩く弧を描くように湾曲する。


左：L.polyodontus　Mizunuma&Nagai,1994より
右：L.polyodontus　記載文　Hope&Westwood,1845より

Leptinopterus polyodontus (Hope et Westwood,1845):15 [Lucanus polyodontus]
[Type Locality] Brasilia

Libexにシノニムとされたりしますが、
「Psalicerus poliodontus Dejean,1837」のこととごっちゃになっているのかもしれません。
タイプ標本ではないためあっているのかわかりませんが、
Mizunuma&Nagai,1994（Lacroix氏同定）を参考に話を進めます。
L.burmeisteriによく似ていますが、
顎はやや細くてねじれが大きい。
前胸は台形でやや丸みを帯びる。
写真からだと微妙な感じですが、頭頂のコブも大きく見えます。

Lacroix氏の同定が間違っていて、
[P.poliodontus Dejean = L.poliodontus Hope et Westwood = L.ibex