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ν賢狼ホロν
「嫌なことなんて、楽しいことでぶっ飛ばそう♪」がもっとうのホロです。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド2
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2009年02月12日
『闇に抗う自動人形(オートマタ)』(後編) part4
「「ただいま帰りました。創造主」」
ハクとコクが長い狩りを終えて帰ってきた時、相変わらず健三はモニターを睨み続けていた。
背中越しにぶつくさと文句を言いながら二人を出迎える。それがいつもの健三の対応だった。
ところが、
「ああ…、おかえり…」
今日に限って健三は椅子をくるりと回転させて二人を出迎えた。
心なしか、健三の顔つきにはしまりが無く少し興奮しているようにも見える。
「………?」
そんな健三にハクとコクは軽い違和感を覚えたが、それ以上の思考のつっこみをすることは無かった。
「創造主、食料を調達してまいりました」
コクが差し出したビニール袋の中には、例によって多種多様な缶詰が入っている。火焚きなどはもってのほかのここで簡単に食べられるものといえば、いきおい缶詰になってしまうので健三はダーククロスの狩りを命じるついでに自分の食料も探しに行かせていたのだ。
さいわい、淫略のせいで町には廃棄されたコンビニやスーパーなどが大量にあり、そこには缶詰などの保存食料が手付かずで残されている場合が多い。
もっとも、中にはダーククロスがトラップとして置いている魔因子入りの缶詰という物騒なものもあるが、そこは強化人間のハクとコクだけあり、缶詰から漂う僅かなダーククロスの香りを察知してトラップの缶詰は巧妙に避けていた。
(言い換えれば、ハクとコクがいないとこんなダーククロスの真っ只中では食料すら手に入れることができないと言うことだ)
当然コクにしてみれば、目の前の創造主が自分から袋をひったくって中味を食べるものとばかり思っていた。
なにしろ、健三はここ数日研究に没頭して殆ど何も食べていなかったからだ。
「ああ…、別にそんなものはとでいいんだ」
だが、健三はコクの出した缶詰には目もくれず、後ろの調整槽のスイッチをぱちりと押していた。
「ハク、コク。これからお前達にまた調整を施すから、服を脱いで中に入るんだ…」
健三の顔は相変わらず緊張感が抜けている感じがするが、その口調はいつもと変わらず有無を言わせない。




ハクとコクは勿論言われるままに服を脱いで生まれたままの姿になり、調整槽の中へととぷんと浸かった。
「今回のは凄いからな……。次に出てきたとき、お前達は文字通り生まれ変わるんだ……」
キーボードを叩きながらハクとコクをにらむ健三の目には、以前とは全く異なる、しかしどこかで繋がっている狂気の光が爛々と灯っていた。


暫くして、調整槽の液体が抜かれハクとコクが中から出てきた。
二人は身体の節々を曲げたり捻ったりして、自身の身体がどう変わったのかを調べている。
「………?」
だが、ハクは自分の体に起こったことに疑問が生じていた。
何が疑問かと言うと、全く変わった気配が無いのである。以前の調整なら明らかに自分のどこが変わったかという自覚を持つことが出来た。
が、今回は見た目も中味も特に変わったというというところを見つけることが出来ないのだ。
隣のコクを見てみると、やはりコクもなにがどうしたのかということを分からないでいるようでしきりに体を動かしている。
「創造主、自分たちにどういう調整を施したのでしょうか」
本来健三に対して疑問を挟むような行動と言動はしないはずなのだが、ハクはあえて健三に問いただしてみた。
「……ああ、今回はな……」
そこまで言って、健三の顔がニヤァと不気味に歪んだ。それはハクが今まで見たことも無い、創造主の健三が笑った瞬間だった。
「…?」
何事なのかとハクが首を捻ったその時、

シュルルルル!

突然、ハクの背後から弾力のある太い紐のようなものが伸び、ハクの四肢を絡めとってしまった。
「?!」
横を見ると、コクが同じく何かに絡め捕られている。
あまりに突然のことに、ハクは表情が無いはずの顔に驚愕の表情を浮かべて健三を見た。
「フ・フ・フ・フ……」
ハクとコクを見る健三の目はそれまでにない異彩な輝きを放っている。
それは二人を道具とみなしていた健三には宿るはずのない…肉欲に燃えた輝きだった。
「創造主……」
ハクが健三に改めて状況を説明して貰おうとした時、部屋の奥の影から何かがこちらへ向けて歩いてきた。





「ふふふ、ようやっとこの手にすることが出来たわね。白い悪魔さんに黒い死神さん。私の名前は淫獣人・秋子。以後よろしくね」













そこにいたのは、獣の四肢と耳をもつダーククロスの淫怪人。それも淫獣軍の軍団長・秋子だった。
「淫怪人……?!」
ありえない場所でありえないものに出会った。
ハクもコクも、呆然と秋子のことを眺めている。
「貴方達がこの副都心辺りを根城にしていたのは既に確認済みだったからね。まずはあなたたちを引きつけるために戦闘員達を囮に出して、ここいら一体を捜索していたのよ。
そして、この辺りに住んでいた生物学に関係している人間をチェックして、この鎧健三さんがあなた方に関わっていたことを確認したわ。こんなことにも頭が回らないなんて、ここの淫略担当者は本当に頭がなってないわね」
秋子はクスクスと笑いながら、健三の身体をするすると撫で回した。
「あっ!あうぅ……」
それだけで、健三は顔を歓喜に火照らせ秋子の手の成すがままに身体を捩らせた。
「そうなると後は話は簡単。
過去に私たちが堕とした健三さんの関係者を送り込んで健三さんを淫隷人にしてしまえば、もう貴方達の味方は誰一人としていなくなる」

クスクス…クスクス…

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