2011年11月13日
jojo【恥知らずのパープルヘイズ】
注意。今回紹介しているのは、ミステリではありません。
知っている人はすでにいると思いますが、この秋JoJoの奇妙な冒険の外伝といえる第一弾が発売されました。
書いているのは『ブギーポップは笑わない』などを手がけている上遠野浩平氏です。
ブギーポップシリーズは、昔読ませていただきましたが、内面描写や心理的葛藤などを得意とする作家だと感じました。
JoJoと聞いて、もっとも人気なのはやはり、スタープラチナが思い出す人も多いと思いますが、私としては、この話の主人公であるパンナコッタ・フーゴのパープルへイズもとても印象に残って
います。
なにせ、一人暮らしを始めて集めだした漫画のひとつがjojo奇妙な冒険−黄金の風−でしたからね。
何はともあれ、黄金の風の途中で主人公達から一人離れてしまったフーゴのその後を補完する話となっています。
主人公達と一緒に、かつてのボスディアボロに立ち向かうことができなかったフーゴ。一人ついていくことができなかったことに、裏切りを感じていたが、その感情に終止符を打たなくてはいけないときがやってきます。
帯にも書かれている通り、
これは、一歩を踏み出すことができない者たちの物語――。
です。なぜ一歩を踏み出すことができなかったのか。同じ状況であった仲間、ナランチャが、どうして一歩を踏み出せたのか? 新たな戦いの中で、彼はそのときのナランチャと同じ感情を知り、ついに、一歩を踏み出します。
そのときに、これ以上の成長を見込めないと思われた彼のスタンド能力は【パープルヘイズ】から【パープル・ヘイズ・ディストーション】へと変化を遂げます。
発動すれば、本人さえも殺しかねない凶悪なウイルスの能力。
フーゴの心の成長にいたるまでの葛藤。そして変化は、jojo未読の皆さんにも、是非に読んでもらいたい一品です。