2015年03月21日
零戦のキャノピーが「和室の障子」に見えるんですけど
何故、日本人の心に、これほど零戦が愛されるのでしょうか?
じーっと零戦を見つめていると、どうしても頭から払拭できないのが
キャノピー(風防)が醸し出す「和」です。
どうみても、「和室の障子」にしか見えないっ
旅館の女将さんが、す…すーっというイメージ。
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キャノピーは、元々、風を防ぐものですが
小型の飛行機の場合は、搭乗員用出入口の一部になっていることがあります。
海軍夜間戦闘機「月光」の、キャノピーの出入口は、
機体右側が固定されているので上方向に開きます。(GIFアニメ)
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陸上攻撃機深山改は、出入り口ではありませんが、上方向への観音開きハッチがユニークです。(GIFアニメ)
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それに比べて、引き戸の零戦って…
なんか和室〜(・∀・)
障子〜
もう掛け軸とか、花かざっちゃおっかな♪
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この引き戸、零戦の搭乗員は、キャノピーを開けて離陸するので
写真や、映画などで見られる、敬礼しながらタキシングするシーンに、胸が熱くなります。
空を飛ぶ零戦の姿に、いつも引き込まれてしまいます。
不謹慎かもしれませんが、無駄のない洗練されたフォルムの美しさ、360度、どこから見ても美しいのです。
ドラマなどで、片方ずつ、前脚を格納するシーンでさへ見とれてしまいます。
搭乗員が零戦に足掛けから乗り込む姿もステキですが、最近、零戦の新たな魅力を発見しました。
搭乗員がキャノピーを上空で閉めるときの所作です。
零戦のキャノピーの可動部分(引き戸部分)の操縦席側には、取っ手がついています。それを前方へ押すようにして閉めます。
両手でバシっと!
きゃーーーーーっ!(゚∀゚*)
バシっとな?
わたしはキャノピー閉めフェチか?( ̄□ ̄;)
「エアーギター」ってありますが、
「エアーキャノピー閉め」やろっと♪
でもこれ、手放し運転ですよね。(操縦)
本来、飛行機は、バラストの位置が正しく、失速しなければ、紙飛行機のように無人でも飛行するのが常識です。
少し手放し操縦しても大丈夫とは言っても、手放しなんて、いやぁ〜だめぇ〜っというかんじ…。
しかし、そもそも何故、キャノピーを開けて離陸するのでしょう。(通常、着陸時も開けることが多いと思います)
自衛隊で使用されていた尾輪式のT−6も同様です。
尾輪式なので、蛇行して前方を確認しながらタキシングするため、見やすくする目的だけなのでしょうか。
零戦は、1機で飛び立つことはなく、編隊を組んでいますし、離陸直後は上空で手信号の確認もあるでしょうから、いずれも可視性を重視した結果かもしれません。
離着陸時に於いては、風防を閉じていた方が、気流が乱れず安定するのに…
万が一、離着陸時に、不時着するような事故があった場合、衝撃でキャノピーが開かないほど曲がることを考えると、脱出するためにも開けていたほうがいいのかもしれません…
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ちなみに、一式陸上攻撃機11型にも、キャノピーにハッチがありますが、出入り口は機体側面の日の丸部分の位置です。
丸いドアは、一式陸攻らしい特徴です。
戦いの場で、あえてデザインを追求するなんて、堀越二郎さんも勿論そうですが、丸いドアって誰の発想なんだろ…本庄さん(設計主任)かな…
本庄さんって、宮崎駿さんの「風たちぬ」で、かっこよかった!
でも、工場で造る立場になると、
丸いドアって、ちょっとめんどくさいような…
もしも、日本の国旗が、白地に四角の赤でしたら
一式陸攻の出入り口も、四角になってたんでしょうね〜(´∀`)
丸くて良かった〜
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