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2023年09月25日

自室で完結する簡潔な夢

こんな夢を見た。

自室の布団の中で目が覚めた。うまく二度寝出来ず、諦めて起きあがった。
通りに面した唯一の窓にかかったカーテンを開く。日が昇る前の薄暗い風景が広がっていた。

視線を落としてバス停に目を向けると、高校生時代の自分と友人のグループがいた。服装が当時のものと全く同じだった。
自分にしては珍しい派手な色のパーカーで、何年も前に捨てた服だった。こうして見るまで完全に忘れていたパーカーだった。伝統色の花色が一番近い色だった。
バスを待つかつての自分は仲間と笑いあって話していた。部屋から出て階段を下りてあの一団に加われたら、なんて考えはしなかった。あの場には既に自分がいるし、今の仲間たちとは疎遠になっていた。それにあの場に自分が向かえば、あの集団はたちまち消えてしまうようなぼんやりした予感があった。

溜め息を一つ吐いて、どうにか二度寝してしまおうと冷蔵庫に向かった。
チョコレートでコーティングされたバニラアイスに棒が刺さったものを食べて、血糖値を急上昇させて眠気を誘おうと思ったのだ。
あまり褒められた寝方ではないが、たまには良いだろう。

下段の冷凍庫の扉を手に掛ける前におや、と思った。
引き出し形式のそれは自分が開ける前から開いていたのである。
足下に漂う冷気に涼しさを感じながら考える。

これはつまり。昨夜冷凍庫にアイスをしまった際に扉を閉め忘れており、
それ以降ずっと扉が開いていたということではないか。

冷たい空気は下側に溜まる。ならばワンチャン被害軽度なのでは?
そんな空しい期待を込めて試しにアイスを取り出す。
楕円形だったフォルムは歪んでいたが、とにかく袋を開けて棒を持った。引き抜いたらチョコレートが袋にべったりくっついて、半分程はがれて落ち込んだ。



直後目が覚めた。冷凍庫確認して無事でほっとした。
昨日某アイスクリーム屋で受け取ったばかりのアイスが既に溶けかけてやわやわになっていた悲しみの記憶が反映されたとしか思えない夢だった。
夢だけあっておかしなところがあるなと思う。
アイスとチョコならアイスの方が溶けやすいため、アイスが無事でチョコが無惨とはならない。
以前アイスクリームをしまい忘れているのでわかる。

冷凍庫の扉を3cm程閉め忘れた前科もある。