少しずつ
夜が明けてくる。
真っ暗で
何も見えなかった世界が
少しづつ
いつも見ている
景色が
薄く浮き上がってくる
少し冷たい空気に
先ほどまで泣いていた
蛙の声が
今は遠くで
鳥が鳴いている。
私は小さなころから
眠れない日があると
窓の外を見ていた
真夜中から
早朝に変わる醍醐味
この景色。
本当に2.3分で変わる。
案の定
私の仕事は出番がなかったですが、
仕事よりも
この景色、空気感に染まりたかったから
薄い雲が流れていく
その様を眺めていると
何となく懐かしい気持ちになる
そろそろ
生活音が聞こえてくる頃
思い出すのが
この時間あたりから
いつも聞こえていた
包丁の音
洗濯機の回す音
このあたりも
空き家が目立つようになり
少しづつ生活音が消えていった。
そんなことを
考えていたら
もう、空が明るくなってきている
朝だ。
今日も一日が始まる。
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