2008年03月10日
Q仕上げ?
昨日の「名古屋国際女子マラソン」。
「Qちゃん」こと高橋尚子選手の北京オリンピックへの夢は消えました。
シドニー五輪金を含め、長い間勝つことがあたりまえだったランナー。
日本中が優勝を期待する中で9キロ過ぎから大失速。
結果は27位と予想外の惨敗ながら完走。
あまりにも偉大なヒロインは、ゴールした後いつものように一礼して声援に右手を振りました。
そして笑顔で「やっちゃいました。これが今の実力」・・・
人生のすべてを賭けても届かなかった瞬間に、なんとあっけらかんなことか。
想像を絶するであろうプレッシャーの前でいつも正々堂々と振舞えるQちゃん。
偉大な選手である本当の意味が見えたような気がします。
・・・自分の敗北を真正面から受け止め、決して逃げない・・・
「引退という声も上がると思うけど、まだまだやりたいことがある。
『走らせてください』とファイテンの社長にもお願いしました」。
瞳を輝かせながら現役続行を宣言したのはいかにも高橋選手らしい。
どんな映画・ドラマでも彼女以上のヒロインを演出することはできないでしょう。
それにしても、万全でなかった状態を「Q仕上げ」と表現したスポーツ紙がありました。
偉大な選手に対して、あまりにも軽率な表現ではないでしょうか!
故障で余儀なくされた急仕上げ。
あっけらかんとしている裏には普通の人の何倍もの苦難があるはず。
そう思うと「Q仕上げ」なんて表現はとても理解できません。
なぜかすごく腹が立ちました。